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小林事務所ブログ

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2008年9月29日

某労基署の対応に、はらわたの煮えくりかえる思い

食品を売っているお客さんのところで労災事故がありました。とてもおいしい手作りおにぎりを売っています。そのおにぎりを握っていたのが、社長の義理のお姉さんです。

役員でもなく、社長とは当然別居しています。ただ、長時間労働にも係わらず、残業代は支払われていませんでした。

去年の7月に、一緒におにぎりを握っていたパートタイマーが退職してしまい、いきおい仕事の大半が義理のお姉さんに振りかぶってきました。

さあ、大変。不景気で(景気がいいのは大企業だけです)お店全体の売り上げは減ったとは言え、義理のお姉さんの仕事量はとても増えてしまいました。

その結果でしょうか、今年の春頃だったでしょうか、腱鞘炎に罹ってしまいました。

お医者さんは当然、労災請求を勧めます。そこで私は、療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)を作成しました。

そして、お医者さん経由で某労働基準監督署に上記の請求書が届き、うちの事務所に労災担当の事務官から電話があり「○○会社の○△さんの労災請求が届きましたが、○△さんは労働者とは認められません。従って労災とは認められません」

「え、どうしてですか?」

「○△さんは社長の親戚で、長時間労働にも係わらず、残業代が支払われていません。役員でなかろうが、別居していようが当監督署は労働者とは認めません」

「たしかに残業代は支払われていないようです。しかし、管理監督者なら当然のことです。それにもし、管理監督者として認めないと言うのなら、労基法上の残業代未払いの問題はあるかもしれまんが、労働者性を否定する理由にはならないんじゃないですか」

「とにかく、彼女は役員でなくても、同居していなくても、社長の親戚であり、残業代が支払わていないので経営者と一体の立場にあるので、労働者とは認められません。私の上司も同じ考えです。当労基署としては、労災申請は認めません」

ここで私はちょっとキレましたねえ。普段優しい私が語気を荒くして「あなたの言う、労働者性を否定する根拠は一体どこにあるんですか?どの法律の第何条にあるんですか?」と訪ねたところ、

「労働基準法第9条です」

「えっ、第9条は「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」でしょう。この条文のどこに彼女の労働者性を否定する根拠があるんですか。行政通達や省令が出ているんなら、労働者性を否定する根拠となる通達や省令を教えてくださいよ」

そしたら、その事務官、バカの一つ覚えみたいに「労基法第9条です」を繰り返すばかり。具体的な根拠を示すことは一切できませんでした。

労基署は、労働者を守るのが仕事であるせいか、本当の管理監督者が「俺は管理監督者じゃない。残業代が未払いだ。」などと駆け込めば、会社側の言い分などほとんど聴かずに、労働者の言い分を丸呑みにして、会社に是正勧告書を突きつけます。

そのくせ労災となると、なかなか認めようとしない傾向にあります。労基署が労災と認めずに裁判でやっと過労死や自殺が労災認定されるのは、よくニュースで目にするところです。

労働基準監督行政は監督官、労災は事務官という職域の違いはあるにせよ、一体おまえらは、本当に労働者の味方なのか、と言いたくなります。

労働保険審査官、同審査会、裁判、とそこまで行けば勝てそうな気がしますが、会社はたかが腱鞘炎でそこまでしたくないとのこと。

ああ、はらわたが煮えくりかえる。

フルキャストが再び営業停止、「バカだねぇ、本当にバカだねぇ」

asahi.com(朝日新聞社):フルキャスト再び事業停止へ 停止命令中に派遣繰り返す - 社会
厚生労働省は、日雇い派遣大手フルキャスト(東京都渋谷区)に対し、来月初めにも2度目の事業停止命令を出す方針を固めた。

去年、業務停止命令を受けていたにもかかわらず、派遣を繰り返していました。去年の業務停止命令の原因は、労働者派遣法で禁止されている建設や警備などの業務に派遣を繰り返していたことによります。

寅さんのおいちゃんなら「バカだねぇ。本当にバカだねぇ」とぼやくところですねえ。

2008年9月28日

国民年金保険料、低所得者は税金で支援へ?

土曜日の日経新聞のトップ記事によると、厚生労働省は29日に開く社会保障審議会年金部会において、公的年金の最低保障機能を強化するため、国民年金に関して以下の3つの案を提示することになった模様です。

  1. 全額税金で基礎年金の財源をまかなう税方式への転換
  2. 年金給付時に税金で加算して、年金加入期間にかかわらず、一定の最低年金を支給する
  3. 国民年金保険料を所得に応じて軽減し、その分を税金で補填する

新たに打ち出されたのが、3つ目の案ですが、自営業者の所得補足、5兆円の追加財源をどうするか、といった問題があります。

2008年9月20日

後期高齢者医療制度見直し、桝添厚労相が表明

桝添厚労相は19日、記者団に対して、後期高齢者医療制度に変わる新しい制度の創設を表明しました。

新しい制度のポイントは1.75歳という年齢のみで対象者を区分しない、2.年金からの保険料天引きを強制しない、3.現役と高齢者の世代間の反目を助長しない...の3原則に基づいて、現役世代の多い医療保険運営者が高齢者の多い運営者を財政支援する「年齢リスク構造調整方式」、高齢者になっても今までの医療保険に加入し続け、医療費を被用者全体で支える「突き抜け方式」などを組み合わせた制度を検討するそうです。

またまた、素人にはとても理解できない複雑怪奇な制度ができあがるんでしょうか。

年齢で区分しない、年金からの天引きを強制しない、世代間の反目も助長しない、など近づく選挙目当ての人気取りとしか思えません。

桝添氏は以前、政府のインターネットテレビで、年齢で区分するのはやむを得ない、運転免許も老齢年金も、年齢で区分しなければならないでしょう、などと言っていたと思いますが・・・

彼は、麻生氏を支持するそうです。次の厚労相の座も狙っているんでしょうか

2008年9月18日

正社員と非正社員との間の「働き方の壁」引き下げを提言:労働市場改革専門調査会

政府の経済財政諮問会議に置かれた労働市場改革専門調査会は、第4次報告(案)をまとめました。

問題の所在として、90年代初めからの経済停滞の長期化の中、非正社員比率の高まりと、その固定化が進行。

そして、非正社員の属性が変化(世帯主の非正社員が増加)することにより、年功賃金等による「正社員」と「非正社員」との処遇格差が大きな社会問題となるとともに、働いても生活を支え切れない不安定就業者の問題も顕在化。

政策の方向性として、正社員と非正社員との「働き方の壁」を是正するとともに、セーフティーネットの整備が必要、としています。

具体策は以下の通り。

1.短時間正社員制度の促進

  • 正社員と賃金決定方式は共通しているが、労働時間が短い「短時間正社員」制度の導入促進

2.非正社員の雇用安定化

  • 有期労働契約における「雇止め」ルールの明確化と継続雇用期間の長さに応じた一定の手当の支払をルール化

3.正社員と非正社員との中間的な働き方の整備

  • 「業務や職場を限定した契約期間に定めのない雇用契約」の在り方

4.雇用・処遇の「共通ルール」の策定

  • 有期雇用も含めた正社員との均衡処遇の推進

5.ジョブ・カードを通じた職業訓練の推進

6.雇用保険の活用

  • 雇用保険の適用要件(1年を超えて雇用が見込まれる者)の再検討

7.非正社員への社会保険適用範囲の拡大

  • 非正社員について、被用者保険に係る適用要件の拡大

8.生活保護制度の改革

  • 稼働世代の要保護者に対して一定期間を定めた自立支援プログラムの検討、生活保護基準の境界近辺の失業者等への保護移行防止対策の検討

報告案の詳細は以下をご参照ください。
資料1 労働市場改革専門調査会第4次報告(案)(PDF:538KB)

報告案のポイントは以下をご参照ください。
資料2 労働市場改革専門調査会第4次報告(案)のポイント(PDF:165KB)

雇用・能力開発機構の解体を指示:行政減量・効率化有識者会議

本日の日経朝刊第2面の記事によると、政府の行政減量・有識者会議は昨日、独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止、解体する方針を決めました。

「私のしごと館」は2年間の民間委託期間満了を待たずに廃止、売却することになりそうです。

職業訓練は、民営化や都道府県に移管、助成金はハローワークに移管。

当然、厚生労働省は、やっきになって存続を図ろうと必死です。

厚生労働省の考え方は以下をご参照ください。
「雇用・能力開発機構のあり方検討会」の中間整理について
私のしごと館のあり方検討会:民間委託の視点・考え方について

行政減量・効率化有識者会議の資料は以下からご参照ください。
第56回 行政減量・効率化有識者会議 資料一覧

2008年9月17日

日雇い派遣禁止の例外業務は18業務に限定か

厚生労働省の労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会が、9月12日に開催され、労働者派遣法改正に向けての報告案が提示されました。

日雇い派遣については、30日以内の派遣を原則禁止し、現在、派遣受入期間に制限のない26業務から、特別な雇用管理を必要とする業務【14号(建築物清掃)、15号(建築設備運転、点検、整備)、16号(駐車場管理等)、24号の業務(OAインストラクション)】及び日雇い派遣がほとんどみられない業務【3号(放送機器等操作)、4号(放送番組等演出)、21号(インテリアコーディネータ)、22号(アナウンサー)、26号(放送番組等における大道具・小道具)】を除外した業務をポジティブリスト化し、認める方針としました。

ちなみに、派遣期間に制限のない26業務とは以下の通りです。
政令で定める26業務

以下のサイトをご参照ください。
厚生労働省:第120回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会資料

報告案は以下をご参照ください。
報告(案)(PDF:120KB)

2008年9月14日

フルタイム有期契約労働者の均衡処遇で助成金

9月15日付労働新聞第2697号の記事によると、厚生労働省は中小企業雇用安定化奨励金に追加するかたちで、嘱託社員、契約社員、フルタイムパートタイマー等1週間の所定労働時間が正社員と同じ有期契約労働者の処遇や教育訓練を正社員に近づけた中小企業に新たな助成金を支給することを決めました。

フルタイムの有期契約労働者には、パートタイム労働法の適用も労働者派遣法の適用もなく、雇用管理の改善が遅れていました。

そこで、厚生労働省は7月に「有期雇用契約労働者の雇用管理の改善に関するガイドライン」を作成したのに続いて、平成21年度に新たな助成金を創設する方針を固めたのです。

フルタイム有期契約労働者を正社員と同じ能力評価制度、資格等級制度にも適用する制度を労使協定か就業規則に明記し、退職金、賞与、基本給、職務給、職能給等の賃金項目のうち1つでも正社員と同等に支給すれば、同助成金50万円が受給できます。

フルタイム有期契約労働者に対して、教育訓練の対象とする制度を労使協定か就業規則に明記し、入社時から1年目、3年目など節目ごとの教育訓練を受けさせた場合、その適用者が3割以上となった場合には35万円が助成されます。

早ければ平成21年4月から受け付けが始まるようです。

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2008年9月13日

出産育児一時金、38万円にアップを了承:社会保障審議会

本日の日経新聞朝刊に小さく載っていましたが、社会保障審議会は9月12日の医療保険部会で、来年1月から導入される産科医療補償制度の導入に合わせ、出産育児一時金の額を現行の35万円から38万円に引き上げる厚生労働省の方針を了承しました。

厚生労働省は10月に政令を改定する方針です。

社会保障改革、一体どうなる?

本日の日経朝刊第5面に自民党総裁選に関連して「社会保障改革待ったなし」と題する囲み記事が掲載されています。

政府は基礎年金の国庫負担割合を2009年までに現行の三分の一から二分の一まで引き上げると決定していますが、それには二兆円余りの財源が必要です。超格差社会アメリカのビル・ゲイツやウォーレン・バフェットなら支払える金額でしょうが・・・

我が国で二兆円を確保しようとしたら、消費税の増税は避けて通れません。馬鹿な有権者の票が欲しいだけの民主党独裁者の小沢氏は、歳出の削減だけで財源が確保できると考えているようですが、具体策は何もなし・・・

肝心の自民党も、馬鹿な有権者に配慮して消費税の増税を打ち出していません。消費税の増税を主張しているのは与謝野氏だけですか?

賢明なドイツ国民は、法人税の減税と消費税の増税を支持しました。自分勝手な馬鹿な日本人にはできない芸当でしょうね。

先日、テレビニュースで麻生太郎氏の選挙区(あえて選挙区の住民の名誉のため、どこかは言わないようにしましょう)の住民にインタビューしていました。

マイクを向けられたその住民、なんと「麻生さんが総理になれば、地元が良くなることを期待します」だと・・・もう、あきれて絶句してしまいました。日本国の事よりも地元が良くなることを期待している馬鹿選挙民、日本人ってこんなに自分勝手でバカだったんですね。

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2008年9月12日

年金記録改ざん問題は第三者を交えて調査

本日の日経新聞に小さく掲載されていましたが、社会保険事務所職員(事業主も関与していたんですけどねえ)による標準報酬月額の改ざん問題について、弁護士など第三者を交えて調査をする方針である、と厚生労働省の事務次官が明らかにしたそうな。

これは社会保険事務所だけの問題ではなく、社会保険料を少しでも安くしようとした事業主にも責任がある、と思われる方は以下をクリックしてください。

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年金資産の区分管理を容認:厚生労働省

本日の日経新聞に小さく載っていましたが、厚生労働省は厚生年金基金や確定給付年金の資産を区分管理できるよう厚生労働省令を改正しました。

これまでは、企業が合併する際には、両社の厚生年金基金や確定給付年金の年金資産を一つのものとして管理しなければならず、合併後の新会社が年金資産の積立不足分を穴埋めしなければなりませんでした。

2008年9月10日

厚生労働省が「名ばかり管理職」について、またもやおかしな通達

厚生労働省は、平成20年9月9日付で「多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について(基発第0909001号)」と題する通達を、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あてに出しました。

内容は、チェーン展開している小売業、飲食店等において店長等が労働基準法第41条第2項に規定されている「監督若しくは管理の地位にある者」に該当するか否かの基準を裁判例などを参考にして整理したものです。

注意しなければならないのは、石嵜信憲弁護士がビジネス法務5月号で述べているように、「通達はあくまで統一的な労働行政を行う観点から定められた行政内部のルールであって、国民の権利義務関係を制限する法規版となりうるものではなく、通達が「監督若しくは管理の地位にある者」の絶対的な解釈ではない」ということです。

そもそも管理監督者などという法概念はないのです。労働基準法の一体どこに管理監督者などという文言が存在しているのでしょうか?

労働基準法第41条第2項は「監督若しくは管理の地位にある者」と規定しています。

労働基準法立法段階の法案審議のための質疑応答集でも、「監督の地位にある者とは労働者に対する関係に於いて使用者の為に労働状況を観察し労働条件の履行を確保する地位にある者、管理の地位にある者とは労働者の採用、解雇、昇給、転勤等人事管理の地位にある者を云ふ」としています。

つまり、「監督の地位にある者」と「管理の地位にある者」とは分けて考えられているのです。

それを、厚生労働省は通達で勝手に管理監督者などと一緒くたにしてしまっているのです。

賃金面の優遇基準も立法段階では存在していませんでした。労働基準法案審議で政府委員だった寺本廣作氏は著作で明確に賃金面を基準とすることを否定しています。厚生労働省も、昭和22年の通達では賃金面を「監督若しくは管理の地位にある者」の判断基準として採用していなかったのに、昭和63年通達において、突如として賃金面の基準が登場してきます。

今回の通達では、くどいほど「賃金等の待遇」についての判断要素を取り上げています。

また、今回の通達では「勤務態様」についての判断要素のひとつとして、労働時間に対する裁量に関して以下の通り通達しています。

「営業時間は店舗に常駐しなければならない、あるいはアルバイト・パート等の人員が不足する場合にそれらの者の業務に自ら従事しなければならないなどにより長時間労働を余儀なくされている場合のように、実際には労働時間に関する裁量がほとんどないと認められる場合には、管理監督者性を否定する補強要素となる。」

上記の働き方は、まさに管理監督者そのものではないでしょうか。そもそも管理監督者とは、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請せざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間の規制になじまないような立場にある者をいう、とは今回の通達の後半にも掲げられていることです。

つまり、管理監督者とは他の従業員の誰よりも早く出社し、誰よりも遅くまで働かざるを得ない立場の人のことをいうのです。遅く出社して早く帰る自由などあるわけないでしょう。

管理監督者の判断基準が、「名ばかり管理職」「名ばかり店長」などというマスコミが好む言葉から始まって、厚生労働省が、法の趣旨を逸脱した勝手な基準を作りだすのはおかしなことです。

「名ばかり店長」「名ばかり管理職」の大きな問題は、管理監督者の判断基準ではなく、健康を害するほどの長時間労働にあります。

厚生労働省は、長時間労働の是正にこそ力を入れるべきではないでしょうか。

なるほど、と思われた方は以下をクリックしてください。

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多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について ―具体的な判断要素を整理した通達を発出― 厚生労働省発表(平成20年9月9日)

2008年9月 9日

京樽の健康保険組合も解散

西濃運輸の健康保険組合に続いて、京樽の健康保険組合も9月1日、ついに解散しました。

理由は、やはり、高齢者医療制度への拠出金負担増。京樽によると、現行の8.2%の保険料率を10%以上に引き上げる必要が生じたためです。

政府管掌健康保険の保険料率は、現在8.2%、2009年度には8.3~8.5%に引き上げられるようですが、それでも10%に比べたら低い料率です。

今後も続々と健保組合が解散しそうです。

標準報酬月額改ざん、社会保険庁職員の関与を認定

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-社保庁職員の関与認定 厚生年金改ざん、1人処分へ
社会保険庁は9日午前、厚生年金を算定する際の基礎となる「標準報酬月額(月給水準)」の改ざん疑惑に関する調査結果を公表した。調査した17件のうち1件について同庁職員の関与を認定。

結局、標準報酬月額の改ざんには社会保険庁職員が係わっていたことが明らかになりました。

厚生年金の保険料(健康保険も同様)は給料(正確には標準報酬月額)に応じて決定します。これを本人と事業主で折半して納付します。

社会保険料の負担を少しでも減らしたい事業主と本人、社会保険料の納付率を少しでも上げたい社会保険事務所と利害が完全に一致!!

改ざんに係わっていた職員は懲戒処分されるそうですが、保険料の負担が少なくてすんだ事業主、手取り収入が増えた本人、納付率が上がった社会保険事務所。

関係者全員がハッピーな思いをしたじゃありませんか。それを今になって、年金が減らされるとか、減らされたとか、何を騒いでいるんでしょうねえ。

改ざん記録が認定されれば、正確な標準報酬月額に訂正されるそうです。それならば、本人や事業主から過去にさかのぼって保険料を徴収しなければいけないと思いますが。

2008年9月 8日

平成21年度税制改正要望事項:厚生労働省

厚生労働省は平成21年度税制改正要望事項をまとめています。

働く意欲を有するすべての人たちの就業の実現のために、高齢者を多数雇用する場合の機械等の割増償却制度及び課税の特例の創設。

安定した雇用・生活の実現と安心・納得して働くことのできる環境整備として、教育訓練費に係る税額控除制度の適用期限の延長。

人口減少社会の到来を踏まえた少子化対策の推進として、事業所内託児施設に係る法人税の優遇措置(割増償却)の延長。

高齢者等が生き生きと安心して暮らせる福祉社会の実現に向けて、平成21年度までの基礎年金国庫負担割合2分の1の実現を図るための必要な税制上の整備、企業型確定拠出年金における個人拠出の導入に係る掛金の所得控除の適用、確定拠出年金の拠出限度額の引上げ等を要望しています。

以下、厚生労働省のサイトをご参照ください。
平成21年度厚生労働省税制改正要望の主な事項
平成21年度厚生労働省主要税制改正要望の概要
平成21年度税制改正要望事項

社会保険庁、厚生年金の全記録を調査へ

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-社保庁、厚生年金全記録を調査へ 改ざん疑惑受け
社会保険庁は5日、厚生年金の支給額を算定する基礎となる「標準報酬月額(月給水準)」の改ざん疑惑を巡って、厚生年金の全オンライン記録を調べる方針を固めた。

社会保険庁がコンピューターで管理している1億5600万件が対象となります。不審な点が見つかった人には確認を求める通知を送るということです。

おそらく、過去にさかのぼって極端に標準報酬月額を下げた月額変更届や算定基礎届が出されている事例を中心に調査するのでしょうけど、対象は1億5600万件!!社会保険庁が存在するうちに調査が終わるかどうか。日本年金機構が調査を引き継ぐのでしょうか。

調査のため、一定の条件に当てはまる記録を抽出するコンピューターシステムを開発する。ということなので、割と早く調査が終わるかもしれませんが。

以下の記事も参考にしてください。
厚生年金の標準報酬月額や加入期間の改ざん事例48件:読売新聞

2008年9月 5日

労災隠しの摘発が去年の2倍ペース、東京労働局管内

9月8日付労働新聞代2696号の記事によると、東京労働局管内の労働基準監督署で去年の2倍のペースで建設業での労災隠し(労働安全衛生法第100条の規定による労働者死傷病報告の未提出)の摘発が相次いでいます。

従来、建設業での労災隠しは、労災発生に伴う元請けからの受注減を恐れてのものが多かったのですが、今年の特徴は、外国人の不法就労や、建設現場への違法派遣の隠蔽を狙ったものが多いようです。

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参考条文
労働安全衛生法
(報告等)
第百条 厚生労働大臣、都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者、労働者、機械等貸与者、建築物貸与者又はコンサルタントに対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
 厚生労働大臣、都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、登録製造時等検査機関等に対し、必要な事項を報告させることができる。
 労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。

労災保険法改正、派遣先からも費用徴収へ

9月8日付労働新聞第2696号の記事によると、厚生労働省は労働者災害補償保険法を改正し、事業主の故意又は過失によって生じた労災事故に対して保険給付を行った際の費用徴収を派遣先からも行う方針です。

費用徴収制度とは、事業主の故意又は過失によって生じた労働災害に対して、労災保険給付を行った際に、政府がその保険給付に要した費用の全部又は一部を事業主から徴収できる制度です。

現行の労災保険制度では、費用徴収の対象となるのは派遣元に限られていることから、派遣先事業主の故意又は過失による労災事故が起きても、派遣先は一切費用を徴収されません。

派遣労働者の事故が急増し、派遣先の責任を明確にする必要があることから、厚生労働省は労働政策審議会の検討を経て、早ければ秋の臨時国会にも労災保険法改正案を上程する予定です。

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参考条文
労働者災害保険法
第三十一条
 政府は、次の各号のいずれかに該当する事故について保険給付を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、業務災害に関する保険給付にあつては労働基準法の規定による災害補償の価額の限度で、通勤災害に関する保険給付にあつては通勤災害を業務災害とみなした場合に支給されるべき業務災害に関する保険給付に相当する同法の規定による災害補償の価額の限度で、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる。

 事業主が故意又は重大な過失により徴収法第四条の二第一項の規定による届出であつてこの保険に係る保険関係の成立に係るものをしていない期間(政府が当該事業について徴収法第十五条第三項の規定による決定をしたときは、その決定後の期間を除く。)中に生じた事故
 事業主が徴収法第十条第二項第一号の一般保険料を納付しない期間(徴収法第二十六条第二項の督促状に指定する期限後の期間に限る。)中に生じた事故
 事業主が故意又は重大な過失により生じさせた業務災害の原因である事故

30代のフリーターを正社員採用で助成金:東京都

本日の日経朝刊東京版の記事によると、東京都は30代のフリーターを正社員として受け入れた企業に対して、受け入れ一人につき60万円を助成するネクストジョブ事業を始めます。

以下をご参照ください。
平成20年度9月補正予算(案)について:東京都

出産育児一時金が来年から38万円にアップ

厚生労働省は、来年1月から産科医療補償制度が導入されるのに伴い、出産育児一時金の支給額を、現行の35万円から38万円に引き上げることを決定しました。

産科医療補償制度とは、脳性麻痺の子が生まれた場合、医師に過失がなくても妊産婦に3,000万円の補償金を支払うもので、医療機関が任意で加入、出産1回あたりの掛け金は3万円です。その掛け金相当額を出産育児一時金に上乗せしても医療機関を加入を促すのが狙いです。

これは、事前申請によって出産育児一時金が医療機関に支払われることを見込んでの狙いでしょうか、事後申請では出産育児一時金は医療機関には支払われませんからねえ。

2008年9月 4日

雇用・能力開発機構の解体で合意:行政改革・効率化有識者会議

NIKKEI NET(日経ネット):政治ニュース-雇用機構の解体で合意 有識者会議


政府の行政減量・効率化有識者会議(座長・茂木友三郎キッコーマン会長)は3日、厚生労働省所管の独立行政法人雇用・能力開発機構を解体する方針で合意した。

巨額の費用を投じて建設し、赤字運営が続く悪名高き「私のしごと館」は業務を廃止、土地・建物を売却を検討する方向で一致。ああ、それならば、なぜ、建設の段階でストップできなかったのか?頭のいい官僚が、建設は我が国の将来のために是非とも必要であるとの、もっともらしい理屈をつけて建設を進めたんでしょうねえ。

有識者会議は、事業主に対する助成金の支給業務も他の法人やハローワークでも実施可能であるとしています。そうですよねえ、私は以前からそう思っていました。届出はハローワークでも良さそうなものをなぜ、都道府県にたった一カ所しかない雇用・能力開発機構までわざわざ出向かなければならないのか、不思議であり、腹立たしく思っていました。

同機構の相談員は、かつては態度が尊大で腹立たしい思いをしたものです。今は腰が低くなりましたがね。

しかし、厚生労働省と同機構側は解体に反対しています。自己防衛にかけては天才的な能力を発揮する官僚と新政権は戦えるでしょうか。今後のバトルがもみものです。

政府管掌健康保険料率が来年度、0.1~0.3%引き上げ

厚生労働省は9月3日、2003年度から長らく据え置かれていた政府管掌健康保険(主に中小企業が加入しています)の保険料率を2009年度に0.1~0.3%引き上げ、現行の8.2%を8.3%~8.5%とする必要があると試算しました。

これは医療費や高齢者医療への拠出金がふくらむためで、「事業運営安定資金」をすべて取り崩しても保険料を0.1%引き上げる必要があり、積立金に手をつけなければ0.3%の引き上げが必要となる見込みです。

ただ、政府管掌健康保険は今年の10月に公法人「全国健康保険協会」が社会保険庁から運営を引き継ぎ、今後は都道府県こどに健康保険料が決定される仕組みに変更されるため、今回の試算は全国平均の数値となります。

2008年9月 3日

雇用・能力開発機構改革案策定は月内に前倒し:厚生労働省

9月2日付日経新聞朝刊の記事によると、厚生労働省は年末に予定していた雇用・能力開発機構改革案を今月中に前倒して策定する方針を固めました。

茂木敏充行政改革担当相が同機構の解体案を示す予定なので、厚生労働省は危機感を募らせていることでしょう。

厚生労働省所管の機構が解体されて、おいしい天下り先がなくなっては大変ですから、大慌てでもっともな改革案をまとめてくれることでしょう。

2008年9月 2日

基本手当の所定給付日数に係る算定基礎期間について:厚生労働省

厚生労働省は、基本手当の所定給付日数に係る算定基礎期間について新しいリーフレットをサイト上に公開しました。

失業給付(基本手当)の所定給付日数の基礎となる被保険者であった期間についての説明をしています。

詳細は以下をご参照ください。
雇用保険制度:厚生労働省
基本手当の所定給付日数に係る算定基礎期間について:(PDF:137KB)9月1日

2008年9月 1日

9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料に注意!!

厚生年金保険の保険料率が、平成20年9月分(同年10月納付分)から、0.354%(坑内員・船員は0.248%)引き上げられました。

今回、改定された厚生年金保険の保険料率は「平成20年9月分(同年10月納付分)から平成21年8月分(同年9月納付分)まで」の保険料率です。

注意しなければならないのは、今年の6月1日以降に被保険者資格を取得した方の保険料です。

最新の給与計算ソフトを使用していれば、自動的に新保険料で計算されるので問題ないと思いますが、手計算等の場合、10月以降も、うっかり入社時の保険料をそのまま控除してしまい恐れがあります。

今年の5月31日以前に被保険者資格を取得していれば、算定基礎届の対象となるため、ミスは少ないと思われますが、算定基礎届の対象から外れた6月1日以降に被保険者資格を取得した従業員がいる場合、10月からの保険料は9月までと異なりますので注意してください。

「平成20年9月分(同年10月納付分)から平成21年8月分(同年9月納付分)まで」の保険料率等の詳細は以下をご参照ください。
政府管掌健康保険と厚生年金保険の保険料額表:社会保険庁

継続雇用の対象者、就業規則での限定は廃止へ

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9月1日付労働新聞第2695号の1面トップ記事によると、厚生労働省は継続雇用制度の対象者を就業規則で限定できる特例を、301人以上の大手企業に限って今年度末で廃止する方針を固めました。

高年齢者雇用安定法では、定年の廃止、定年年齢の引き上げ、継続雇用制度の導入のいずれかを実施しなければなりません。

ところが、定年の廃止や定年年齢の引き上げを実施した企業は少なく、ほとんどが継続雇用制度を導入しています。しかも、定年に達した対象者全員を継続雇用するのではなく、対象者を限定しています。

対象者を限定するには、労使協定によるか、労使協定が整わない場合には就業規則で定める必要があります。

今年度限りで廃止されるのは、継続雇用の対象者を就業規則で定めることであり、労使協定による場合は廃止の対象ではありません。

ちなみに、労使協定によらずに就業規則で対象者を定めている301人以上企業はごくわずかで、しかも今年中に就業規則から労使協定へと定めを変更する予定なので大きな混乱はなさそうです。

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律
(定年を定める場合の年齢)
第八条 事業主がその雇用する労働者の定年(以下単に「定年」という。)の定めをする場合には、当該定年は、六十歳を下回ることができない。ただし、当該事業主が雇用する労働者のうち、高年齢者が従事することが困難であると認められる業務として厚生労働省令で定める業務に従事している労働者については、この限りでない。

 

(高年齢者雇用確保措置)
第九条 定年(六十五歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の六十五歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)のいずれかを講じなければならない。
 当該定年の引上げ
 継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。)の導入
 当該定年の定めの廃止
 事業主は、当該事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、前項第二号に掲げる措置を講じたものとみなす。
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律附則
第五条 高年齢者雇用確保措置を講ずるために必要な準備期間として、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律(平成十六年法律第百三号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から起算して三年を経過する日以後の日で政令で定める日までの間、事業主は、第九条第二項に規定する協定をするため努力したにもかかわらず協議が調わないときは、就業規則その他これに準ずるものにより、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入することができる。この場合には、当該基準に基づく制度を導入した事業主は、第九条第一項第二号に掲げる措置を講じたものとみなす。
 中小企業の事業主(その常時雇用する労働者の数が政令で定める数以下である事業主をいう。)に係る前項の規定の適用については、前項中「三年」とあるのは「五年」とする。
 厚生労働大臣は、第一項の政令で定める日までの間に、前項の中小企業における高年齢者の雇用に関する状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、当該政令について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。