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製造業の派遣を禁止して雇用が確保できるか

マスコミや派遣労働者の実態を理解していない気分屋の有権者の圧倒的な支持のもと、民主党は製造業の派遣を本当に禁止してしまうかもしれません。

 

テレビや新聞等に、不幸にも製造業で派遣切りにあった元派遣社員がよく登場します。

彼らは口をそろえてこう言います。「簡単に首を切られる派遣社員はもう嫌だ。正社員として働きたい」

マスコミも、「不景気になるや、真っ先に簡単に首を切る派遣労働という働かせ方はおかしい」という共通した論調で元派遣社員の窮状を訴えています。

あたかも、派遣労働者の殆どが派遣労働に反対で、正社員として働くことを望んでいるかのような報道をしています。

ところが、現実は製造業で働く派遣社員の約7割は製造派遣禁止に反対しています。

派遣社員は、一つの会社に正社員として縛られて働きたくない人の方が多い、ということです。

企業としても、判例や労働契約法でがんじがらめに解雇規制を敷かれた正社員の数を増やすわけにはいきません。

企業を取り巻く変化のスピードが速く、好不況に迅速に対応するには労働者の数も臨機応変に増減させなければなりません。

それには、派遣社員を使うか、パートやアルバイトを雇うしかありません。

派遣を禁止してもパートやアルバイトなど非正規労働者が増えるだけでしょう。

あるいは、製造業は海外へ逃げてしもうかもしれません。

派遣を禁止して正社員の雇用を増やすには、正社員の解雇がもっと柔軟にできなければなりません。

正社員を雇用しても、なかなか解雇できないのでは、雇用に慎重にならざるを得ません。

ところが連合は民主党を支持しています。まさか民主党が正社員の解雇規制をゆるめるはずがありません。

かくして、派遣が禁止され、簡単に解雇できない正社員ばかりを抱えた企業は採用に慎重になり、いそがしくなれば正社員に無理な残業をさせるか、人件費がかかりすぎるとなれば海外へ逃げていくか・・・

以下ご参照ください。
 派遣スタッフの約7 割が製造派遣禁止に反対
~製造請負・派遣業界団体 派遣スタッフ・派遣先企業に緊急アンケートを実施~

 11万8,013 名の声 労働者派遣法の規制強化に反対する署名
~署名活動結果報告 規制強化に慎重議論求める~


 技能協 労働者派遣法規制強化に関する緊急アンケート調査
「製造派遣の代替策 大手メーカーほど海外への生産移転を検討」
~産業空洞化の加速で中小企業へしわ寄せ、新たな雇用不安の恐れ~

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