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岡本経営労務事務所ブログ

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2008年12月26日

製造業、残業時間20%減

製造業、残業時間20%減


   11月勤労統計 16年ぶりの落ち込み


 厚生労働省が26日に発表した11月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、製造業の残業時間は1人平均14時間で前年同月比20%減少した。8ヵ月連続の減少で、減少幅は約16年ぶりの大きさだった。海外需要の低迷から製造業の経営環境は厳しさを増している。
 全産業の残業時間は10時間半と前年同月比7%減少した。製造業に次いで落ち込みの激しかったのは鉱業(約15時間)で同17.9%減だった。運輸業や電気・ガス業も全産業の減少幅を超えた。(20.12.26 日経新聞 -労働問題-)

育休取得可能期間1年2か月に延長

労働政策審が報告書


 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の雇用均等分科会は25日、仕事と家庭の両立を支援するため、育児休業の取得促進策などを盛り込んだ報告書をまとめた。これを受け、厚労省は、来年の通常国会に育児・介護休業法改正案を提出したい考えだ。
 報告書は、父母がともに育児を取得する場合、取得可能期間を現行の「子が1歳に達するまで」から、「1年2か月に達するまで」に延長するよう求めた。父親が出産後8週間以内に育休を取得すれば、父親に限って2度目の育休取得を特例的に認めるべきとしている。
 一方、介護休業制度に関しては、介護が必要な家族の通院の付き添いなどができるよう、短期休暇制度の創設を打ち出した。要介護状態の家族が1人なら年5日、2人以上なら年10日が適当としている。(20.12.26 読売新聞 -労働問題-)

2008年12月25日

出産一時金引き上げ

出産一時金引き上げ


少子化


 少子化対策では、出産から子育てまで幅広く予算が配分された。2009年度予算案の目玉は出産一時金の引き上げ。四万円引き上げて四十二万円にするため、約七十二億円の出産費用補助を盛り込んだ。
 現在は病院に出産費を払った後、医療保険を通じて本人に出産一時金を支払う仕組み。この支払い方法も見直し、健康保険組合から病院に直接支払うようにするので手元にお金が無くても出産できるようになる。厚生労働省は公立病院などでの出産費用は一時金でまかなえるとみている。
 二次補正予算で手当(七百九十億円)された十四回分の妊婦検診の無料化と合わせ、検診から出産までの一貫した支援の仕組みができあがる。子供を産みたくてもお金が無くて産めない環境を解消する。
 保育士らが自宅で乳幼児を預かる「保育ママ」を支援するための費用も約十四億円盛り込まれた。保育ママ制度は10年四月から国の制度になり、今後、ゼロ歳児など乳幼児の保育の担い手として期待されている。
 このほか地域の子育て支援拠点の設置などに約百億円、保健士らが乳幼児のいる家庭を訪問し育児の悩みなどを聞く「こんにちは赤ちゃん事業」の拡充などに八百七十七億円の予算を配分した。
 二次補正予算では、出産子育て支援合計で二千四百四十一億円を計上した。保育所や幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「認定ことも園」を整備するための一千億円の「安心こども基金」設立のほか、子育て世帯を応援するための手当に六百五十一億円などが盛り込まれた。(20.12.25 日経新聞 -労働問題-)

2008年12月24日

労災保険料率0.16%下げ

事業主負担 1800億円減

 厚生労働省は22日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会で、2009年度の労災保険料率を全54業種平均で0.7%から0.16%引き下げ、0.54%とする案を提示した。引き下げで事業主の負担は年間約1800億円減る。改定の参考にする過去3年間の労働災害が建設業などで減っていることから、引き下げても問題はないと判断した。部会は厚労省案を了承。来年4月からの料率下げが固まった。

 労災保険は労働者を雇っている全事業主が加入し、従業員が勤務中や通勤時にけがや病気になった際に、保険金を給付する仕組み。原則、従業員の総賃金に労災保険料率をかけて算出した保険料を、事業主がすべて払う。

 業種ごとにけがや障害の発生状況が異なるため林業、漁業など54業種に分け、0.45~11.8%の範囲で料率を決めている。
 労災保険料率はおおむね3年ごとに改定され、次回改定は09年度となっていた。(20.12.24 日経新聞 -労働問題-)

2008年12月22日

内定取り消し学生 企業が特別枠

内定取り消し学生 企業が特別枠

    「他社も採用して」

 内定を取り消された大学生を採用しようと、企業が相次ぎ動き出している。出版社「宣伝会議」は近く募集を開始し、芸能プロダクション「アミューズ」は来春の選考に特別枠を設ける。人材サービス会社には「取り消しにあった学生を採りたい」との問い合わせが続いている。

 会社と同名の雑誌を発行する宣伝会議は、最多で5人を採用する。年内に選考をスタート、来春の入社に間に合わせたいという。来春、入社予定の新卒は現在7人。採用活動をした今春の時点では学生の「売り手市場」だったため、数人分の空きがある。東英弥会長は「取り消す必要がない企業が多いはすで、あまりにも理不尽。他の企業もどんどん採用してほしい」。

 サザンオールスターズや福山雅治が所属するアミューズは来年4~5月に予定している新卒採用試験で、内定を取り消された現在の4年生や大学院生を、3年生とは別枠で選考する。採用予定は2、3人。
 人材サービス会社「ネオキャリア」には、中小数十社から「採用したい」との問い合わせが相次いでいる。(20.12.22 朝日新聞 -労働問題-)

「内定切り」留年 青学大、学費軽減

「内定切り」留年 青学大、学費軽減

 青山学院大は、企業から内定を取り消された学生が、単位などの卒業要件を満たしていながら留年を希望した場合、授業料を減額する方針を決めた。就職には新卒が有利とされるため「もう一度新卒として活動したい」という学生を支援する。来春から1年間だけの特別措置という。 

 これまでも不足単位がごく少ない学生には、授業料の半額近くを免除してきたが、減額幅をさらに広げる。具体的な額は検討中。同大では卒業要件を満たしていると、たとえ希望しても留年できないが、特別に在学を認める。進路・就職センター事務部長は「学生の経済的負担を極力軽くしたい。留年のために故意に単位を落とす必要もなくなった」と話す。

 内定取り消しにあった同大の学生は、大学側が把握しているだけで8人。うち7人は経営破綻、1人は「業績不振」が理由だった。半数以上が就職活動を再開している。(20.12.22 朝日新聞 -労働問題-)

2008年12月20日

最低賃金違反1234事業場

最低賃金違反1234事業場

 厚生労働省は18日、08年に最低賃金を下回る賃金しか支払っていなかった企業は1234事業場で、最低賃金未満で働く人は3777人だったと発表した。発表は昨年に続き2回目で、違反事業場数などはほぼ横ばいだった。今年1~3月と7月、問題があると考えられる全国1万8707事業場(従業員計28万6701人)に監督指導した。(20.12.19 朝日新聞 -労働問題-)

2008年12月19日

下請け取引 適正化へ対策強化

下請け取引 適正化へ対策強化


     中小企業庁 過剰要求など是正


 中小企業庁は、親企業と下請け企業の取引の適正化に向けた対策を一段と強化する。親企業による取引上の過剰な要求や、長期手形での支払い方法を見直すのが柱。大企業がコスト削減圧力を強める結果、下請けに過度な負担を強いる取引が増えているためだ。適正取引を定めた「下請代金支払遅延等防止法(下請代金法)」の運用基準の変更も検討する。

 24日に全国商工会連合会や日本商工会議所、自動車や住宅など業界団体の代表らを集めて会合を開き、対策の検討を始める。2009年3月にも提言をまとめる考えだ。

 中企庁は、下請け企業に過度な負担を課している取引慣行があるかを調査する。例えば下請け企業からの納品に不良品が見つかると、すべて返品して作り直させたり、検査コストや不良品の回収費用を負担させたりすることがある。品質基準を定めずに過剰負担を強いるケースなどは是正を求める見通しだ。

 下請代金法は製品やサービスを納入してから60日以内に代金を払わなければならないと定めている。実際には下請け企業が現金を受け取るには半年近くかかる例もあるという。倒産が増え手形の不渡りリスクも高まっており、中企庁は手形による支払いの実態も調査することにした。(20.12.19 日経新聞 -労働問題-)

2008年12月18日

下請けいじめ「自首」なら社名伏せます

下請けいじめ「自首」なら社名伏せます


公取委が防止策


 公正取引委員会は17日、支払代金の不当な値下げ要請など「下請けいじめ」をした発注側の事業者が、違反を申し出て取引を改善すれば、社名を公表しない、という新たないじめ防止策を発表した。社名公表という「社会制裁」を免除することで、自主的な取引適正化を促す。
 社名を公表しないのは、公取委の調査前に、①違反を「自首」する ②違反行為をすでに止めている ③下請け事業者に与えた不利益の回復や再発防止策を講じている、ことなどが条件。
 下請法では、通常より不当に低い代金で発注する「買いたたき」や代金の減額などが発覚すれば、下請け事業者が受けた不利益を回復することなどを求める勧告を親事業者に行い、04年度からは勧告を受けた親事業者の社名を公表してきた。
 しかし、公取委が把握する違反はごく一部であることから、公取委は「自首」を促すことで、隠れた違反をあぶりだす効果を期待する。(20.12.18 朝日新聞 -労働問題-)

雇用保険料率の引き下げを容認

 厚生労働省は17日の労働政策審議会雇用保険部会に、雇用保険制度の見直しに関する報告書の素案を提示した。政府の追加景気対策に盛り込まれた、雇用保険料率を現行の1.2%から来年度に限って0.8%に引き下げることを「やむを得ない」と容認した。追加雇用対策に盛り込まれた加入条件の「雇用見込み期間」の6ヶ月以上への引き下げ、再就職困難者への失業給付の60日延長などは、3年間の暫定措置とすべきだとした。(20.12.18 読売新聞 -労働問題-)

2008年12月17日

整理解雇の必要性が生じた場合の要件は?

Q質問
  整理解雇の必要性が生じた場合の要件は?

A答え
  整理解雇とは、経営上の理由により、事業の廃止または縮小をしなければならない事情が発生した場合に、やむを得ず労働者に対して行う解雇のことをいい、普通解雇の一つといえます。
部門や支店など企業の一部が閉鎖され、従業員が解雇されるのも、その一例です。

この整理解雇は、従業員側に何の非もないのに職を失い、収入源を絶たれるという大きな打撃を受けます。

よって解雇の中でも最も強い正当理由が要求されるといわれています。整理解雇が有効となるための要件としては、次の4つがあげられています。

すなわち

①経営上、人員削減の必要性があること

②残業時間の制限、経費削減や新規採用の停止など、解雇を回避するため努力を尽くしたこと

③解雇される者の選定基準が合理的であり、かつ、適正に適用されたこと

④整理解雇の必要性や内容について従業員に説明、協議する義務を尽くしたこと

2008年12月16日

東芝機械で調停成立

東芝機械で調停成立


 東芝機械相模工場(座間市で働いていた元派遣社員の男性4人が受注減を理由に契約期間中に解雇されたのは不当として、同社と派遣元の「サン・エンジニアリング」(群馬県太田市)を相手取り、解雇の撤回や復職までの賃金保証などを求めた労働審判があり、調停が15日、横浜地裁で成立した。
 4人が加盟する県央ユニオンによると、調停の条件はサン社が解決金を支払うことなどという。
 4人は40~50歳代。東芝機械の意向で、契約期間中の今年7月末でサン社に解雇され、8月14日に労働審判を申し立てた。(20.12.16 読売新聞 -労働問題-)

2008年12月15日

中小企業緊急雇用安定助成金の創設(平成20年12月から)


急激な資源価格の高騰や景気の変動などの経済上の理由による企業収益の悪化から、生産量が減少し、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当若しくは賃金等の一部を助成します。

従来の雇用調整助成金制度との違い・・・

1.支給要件を大幅に緩和

        従来の雇用調整助成金        
   (生産量要件)
         最近6か月間の月平均値が前    
         年同期に 比べ10%以上減少して  
          いること

         中小企業緊急雇用安定助成金 
   (生産量要件)        
         最近3か月間の月平均値が
         前年同期に比べ減少している
         こと(前期決算等の経常利益が
         赤字であることが必要)※
        
        従来の雇用調整助成金                
  (雇用量要件) 
        最近6か月間の月平均値が前年同
        期に比べ増加していないこと

        中小企業緊急雇用安定助成金
  (雇用量要件)
        最近3か月間の月平均値が
        前年同期に比べ増加してい
        ないこと

                                                            
※ 生産量が5%以上減少している場合は、赤字であることの確認は不要になります。

2.助成率や教育訓練費を引き上げ
   
      ○ 助成率を3分の2から5分の4に引き上げ    
      ○ 教育訓練を実施した際の教育訓練費を、
       
         1人1日1,200円から1人1日6,000円に引き上げ。

      ※いずれも、雇用調整助成金における中小企業に対する助成との比較


                 厚生労働省
                都道府県労働局
               ハローワーク(公共職業安定所)

              

2008年12月12日

介護未経験者雇用に助成金

1日から 厚労省、1事業主3人まで

 介護業務の未経験者を雇用する事業主への助成制度が1日から始まった。未経験者1人につき、雇い入れ日から1年間で50万円(6ヶ月ごとに25万円)支給される。12月1日に雇用した場合、申請・支給は2009年6月になる。1事業主の上限は3人まで。
 未経験者とは雇用契約のもとで高齢者、障害者、障害児の介護業務に携わったことのない人で、介護の資格の有無は関係ない。ただし、新規学卒者、65歳以上の人は除く。助成金が支給される事業主の事業は高齢者介護に限らない。
 深刻な介護人材不足を背景に、厚生労働省は未経験者の雇用を促す助成金として09年度の予算に42億円を要求。5600ヶ所の事業所、1万6800人の雇用を見込んでいる。
 支給を受けるための要件、申請方法などの問い合わせは、都道府県労働局の職業安定部まで。
(20.12.12 福祉新聞 )

高年齢者雇用開発特別奨励金のご案内

★ここがポイント

この12月から65歳以上の離職者を雇い入れた場合も特定求職者雇用開発助成金が支給されます。

■目的
 特定求職者開発助成金は、特定求職者を継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主に対して、賃金の一部を助成するもので、これらの者の雇用機会の増大を図ることを目的としています。
 このうち、65歳以上の離職者を公共職業安定所等の紹介により雇い入れた事業主に対しては、高年齢者雇用開発特別奨励金(平成20年12月雇い入れから新たに実施)が支給されるようになりました。

■受給できる事業主(対象労働者にかかる要件)
 次のいずれにも該当する求職者を公共職業安定所又は適正な運用を期すことのできる有料、無料職業安定紹介事業者の紹介により、1週間の労働時間が20時間以上の労働者として雇い入れ、かつ1年以上継続して雇用することが確実であると認められる事業主
(1)雇い入れ日における満年齢が65歳以上の者
(2)紹介日及び雇い入れ日現在、以下のいずれにも該当しない者
イ高年齢継続被保険者
ロ短期雇用特例被保険者
ハその他、イ・ロ以外の者であっても当該雇い入れに係わる事業主以外の事業主と1週間の所定労働時間が20時間上の雇用関係にある労働者
(3)雇用保険の被保険者資格を喪失した離職の日から3年以内に雇い入れられた者
(4)雇用保険の被保険者資格を喪失した離職をの日から起算して1年前の日から当該喪失日までの間に被保険者であった期間が6か月以上あった者
(注)他にも受給要件はあります。別途ご確認ください。

■助成額

対象労働者の1週間の         助成額

所定労働時間         大企業        中小企業

30時間以上          50万円        60万円

20時間以上
30時間未満          30万円        40万円


■支給方法
6カ月ごとに2回に分けて支給されます。

2008年12月11日

店長に残業未払い容疑


「すき家」書類送検

 牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショー(東京)が残業代などを支払わなかったとして、すき家仙台泉店(仙台市)の元店長らアルバイト3人が同社を刑事告訴していた問題で、仙台労働基準監督署は10日、同社と賃金担当幹部1人を労働基準法違反(賃金不払い)容疑で仙台地検に書類送検した。
アルバイト側の弁護士によると、同社はアルバイト従業員の男女の残業代などの賃金を適切に支払わなかった疑いがあるという。
告訴していたのは仙台市内に住む男性1人と女性2人で労働組合「すき家ユニオン」のメンバー。
 告訴状等によると、3人は時給制のアルバイトとして雇われたが、確認できた平成18年9月勤務分までで残業代の割増賃金など計17万円が支払われなかったとする。さらに、女性の1人は店長だった06年2~5月、他店の応援などに行った際の173時間分の賃金計約14万円を支払われなかったという。

(20.12.10 朝日新聞  -労働問題-)

1年の雇用契約を途中で解約(解雇)したいが、予告すれば可能か?

Q質問  1年の雇用契約を途中で解約(解雇)したいが、予告すれば可能か?


A答え  1~5年の契約とすると基本的にはその期間の雇用を保障することになり、やむを得ない事由以外の会社側の事由により途中で解雇(契約解除)する場合は残期間の賃金保証の問題を生ずるので、それを踏まえた上で契約期間を設定すること(民法第628条、第541条)。また、同じ理由で労働者の一方的な退職も損害賠償の対象になる。

 なお、平成16年1月施行の労基法では、1年を超える期間の契約を締結した場合は、1年経過後は労働者からの契約解除(退職)は民法の規定にかかわらずできることとなっている。(3年後に再検討。)
 1年の雇用契約が「雇用保証(保障)期間」と解釈される場合は、労基法第20条の手続きと正当な理由があれば解雇可能である。

2008年12月10日

「労災かくし」による送検増加

2008年12月号より抜粋

 「労災かくし」による送検増加


 平成19年の「労災かくし」による検察庁への送検件数は、140件と、10年前の約2倍に増加しています。安全衛生法では、4日以上の休業をともなう労災が発生した場合、労災保険から給付を受けたかどうかにかかわらず、「死傷病報告書」の提出を義務づけています。知っていながら意図的に健康保険扱いにしたり、通勤災害扱いにして報告書を提出していないなど、悪質な場合には労災かくしとみなされ、送検されることもあります。

 「元請けに迷惑をかけたくない」

 厚生労働省がホームページに掲載した送検事例では、建設現場の事故を「元請けに迷惑をかけたくない」という理由で監督署に報告しなったケースが目立ちます。
 建設業では工事ごとに元請け会社が労災保険に加入し、下請けの作業員が事故にあった場合も元請けの労災保険から給付を受けますが、業務災害が増えると元請けの支払う労災保険料が高くなることがあるため、「仕事がもらえなくなる」と報告しない傾向があるようです。不法滞在者を働かせていることが発覚するのを恐れて報告を怠り、送検された例もあります。

 派遣の労災が急増

 派遣労働者の労災も問題になっています。厚生労働省のまとめによると、平成19年に4日以上の休業をともなう労災にあった派遣労働者は5,885人と、製造業への派遣が解禁された平成16年に比べて約9倍に増加しています。背景には、日雇い派遣などの派遣労働者が十分な安全教育を受けないまま危険な業務に従事させられていることが考えられます。
 また、派遣労働者が加入する労働組合「派遣ユニオン」には労災かくしの相談も多く寄せられているといいます。禁止業務への派遣や偽装請負などのケースで、違法行為が明るみに出るのを恐れることが背景にあるのでしょう。
 バレなければいいだろうと違法な働かせ方をしていると、労災事故が起きたときに報告できず、ウソにウソを重ねる結果となってしまうのです。

いすゞ期間工3人解雇予告無効訴え

いすゞ期間工3人解雇予告無効訴え


    仮処分申請


 いすゞ自動車藤沢工場の男性期間従業員が9日午後、解雇予告の効力停止などを求める仮処分を横浜地裁に申し立てた。同工場では減産を理由に、期間従業員と派遣社員計約960人が今月26日で契約打ち切りを通告されている。
 申立書によると、男性3人はいすゞのトラックを製造する藤沢工場で数年間勤務し、数ヶ月ごとに雇用契約を更新。契約期間は来年4月までとなっていた。しかし、先月中旬、12月26日付で解雇を予告され、契約期間満了までの雇用を定めた労働契約法に違反するなどとしている。
 同社を巡っては、エンジンを製造している栃木県大平町の栃木工場でも、男性期間従業員2人が宇都宮地裁栃木支部に同様の申し立てを行っている。(20.12.10 読売新聞 -労働問題-)

2008年12月 9日

うつ病発症で自殺  7940万円賠償命令

「JFE子会社に」
 JFEスチール(旧・川崎製鉄)の社員だった男性(当時43歳)が自殺したのは過酷な労働でうつ病を発症したことが原因として、遺族が同社と出向先の子会社「JFEシステムズ」(旧・川鉄情報システム)に損害賠償を求めた訴訟の判決が8日、東京地裁であった。大段亨裁判長は業務と自殺の因果関係を認め、JFEシステムズに約7940万円の賠償を命じた。
 判決によると、男性は川鉄情報システムに出向中の2000年6月、自動車メーカー向けシステムの開発の実質的責任者になったが、システムに不具合が続発。メーカーへの長期出張や休日出勤が重なり、同年6~8月の残業は月に100時間を超えた。7~9月にうつ病を発症、自宅療養を経て01年5月に復職したが、同年8月に自殺した。判決は「長時間労働による疲労や、責任者としての過大な心理的負荷によってうつ病を発症することを予見できたのに、必要な人員配置などを行わなかった」と同システムの過失を認定した。
(20年12月9日  読売新聞 -労働問題-)

2008年12月 8日

労基署からの是正勧告に従わない場合どうなりますか?

Q 監督署から労働基準監督官が調査に来て、割増賃金の遡及支払いと機械設備の改善の「是正勧告書」を交付されました。勧告に従わない場合どうなりますか?異議を申し立てることができますか?

A 監督官の調査(監督署では、「臨検監督」と呼んでいる。)は、労基法などに基づく立入権限によって行われている。そして、法違反などがあれば使用停止等命令書や是正勧告書、指導票を交付する。使用停止等命令は、設備などの使用の停止や改善の命令で、労働安全衛生法等に基づく行政命令であるから改善しなければ命令違反として送検される。
 是正勧告は、是正までの期間を猶予した勧告であり是正しなければ送検されることがある。行政命令ではなく行政上の勧告である。是正勧告に対して是正報告書の提出を求められるが、提出しない場合や虚偽の回答をした場合は法違反になる。指導票は法違反事項ではなく、通達やガイドラインの観点から望ましい実施事項を指導するもの。是正勧告、指導票は行政処分ではないので異議申し立てはできない。使用停止等命令については異議申し立て(正確には「審査請求」)できる。
 なお、労働基準監督官は立入権限を有するほか、単独で設備等の使用停止命令や、司法警察員として逮捕、捜索差押えを含む捜査・送検などの権限を有している。

2008年12月 6日

雇用対策3年で2兆円

与党提示 140万人を下支え


 与党の『新雇用対策に関するプロジェクトチーム(PT)](座長=川崎二郎・元厚生労働相)は5日、非正規労働者の就労支援などを盛り込んだ追加雇用対策をまとめ、麻生首相に提出した。今後3年間で2兆円規模の事業費を投入し、雇用確保策や新規創出策により140万人の雇用の下支えを目指すとしている。政府は与党の提言も踏まえ、10日に政府としての雇用対策を決定する見通しで、可能なものから順次実施する。

 追加対策は、①雇用維持対策 ②再就職支援対策 ③内定取り消し対策――の3本柱からなる。雇用維持対策では、派遣社員を正規社員として採用した企業に1人あたり100万円(大企業は半額)を支給する制度などを盛り込んだ。再就職支援策では、地方自治体が職を失った非正規労働者や中高年者に一時的な就業機会を作る制度を創設する。雇用保険制度を見直し、非正規労働者に対する適用範囲を拡大し、受給資格も緩和する。内定取り消し対策では、ハローワークに相談窓口を設置し、悪質な場合は企業名を公表する。

 財源は雇用保険料の事業主の積立金である雇用安定資金と一般財源から各1兆円を確保し、雇用創出に向けて、過去最大規模となる4000億円の基金を設立する。一般財源分の1500億円は年明けの通常国会に提出する2008年度第2次補正予算案に計上し、残りの8500億円は情勢を踏まえて順次、支出する。与党は当初、追加雇用対策の経費について雇用保険からの1兆円で対応可能としていたが1兆円積み増しした。

「新たな雇用対策に関する提言」の骨子

雇用維持対策
 ●派遣先の派遣労働者雇い入れで100万円支給
 ●雇用調整助成金の特例措置実施

再就職支援対策
 ●適用基準緩和など雇用保険制度の見直し
 ●都道府県への交付金に基づく緊急雇用創出事業の創設
 ●障害者や母子家庭の母ら就労支援の推進
 ●福祉・介護業務の職業体験提供

内定取り消し対策
 ●内定取り消しに関する相談
 ●悪質企業の公表

            (20年12月6日  読売新聞 -労働問題-)

改正労基法が成立

改正労基法が成立

 長時間の残業を抑制するために、時間外労働の割増賃金を引き上げる改正労働基準法が、5日の参院本会議で可決され、成立した。自民、公明の与党と民主党などが賛成し、共産、社民党などが反対した。

 10年4月施行で、現在は一律25%の割増率が、月60時間を超える部分は50%になる。ただし、経営への影響を緩和するため、中小企業への適用は当分見送られる。

 改正法では、すべての企業に対し、月45時間を超える残業代の割増率を25%超に引き上げる努力義務も課す。労使で協定を結べば、年間の有給休暇のうち5日分を時間単位で分割して取得することもできるようにする。(20.12.6 朝日新聞 -労働問題-)

2008年12月 5日

雇い止め 失業手当拡充

雇い止め 失業手当拡充


  厚労省、受給条件緩和へ


 厚生労働省は4日、雇い止めされた非正規労働者に対して、失業手当を受け取るのに必要な雇用保険の加入期間を、現行の1年から6ヶ月に短縮する方針を固めた。給付日数も暫定的に延長し、正社員の解雇と同じように手厚くする。景気後退で「非正規切り」が相次いでいることを受け、セーフティーネット機能を強化するのがねらいだ。

 5日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会で厚労省案を示す。年明けの通常国会で雇用保険法を改正し、09年度から実施したい考えだ。

 原案では、非正規労働者の雇用保険の加入要件の「1年以上の雇用見込み」を、「6カ月以上」に短縮する。
 失業手当の給付日数は、雇い止めの場合、自己都合による退職者と同じで、倒産・解雇による離職者よりも少ない。これを改善するため、例えば雇用期間1~3年で雇い止めになった非正規労働者への給付日数を、現行の一律90日から、45~59歳は180日、60~64歳は150日など、倒産・解雇と同水準に延長する。

 また、再就職が困難な人には、失業手当の給付日数を60日程度延長する。対象は、特に雇用情勢の悪い地域の人や、現在は45歳以上の中高年に比べると給付期間が短い若年層を想定している。

 今回特に非正規労働者への適用範囲や給付を拡充するのは、世帯主など家計を担う人でも非正規が増えてきたためだ。現在、非正規労働者は1732万人(07年)にのぼるが、厚労省の推計ではその6割にあたる約1千万人が雇用保険に加入していない。(20.12.5 朝日新聞 -労働問題-)

2008年12月 4日

残業抑制効果に疑問符

残業抑制効果に疑問符


   改正労基法成立へ   中小企業は適用外


 残業代の割増率を引き上げる労働基準法の改正案が2日の参院厚生労働委員会で可決された。近く参院本会議で成立する見通し。現在は一律
25%の法定割増率のうち、月60時間を超える部分は50%になる。だが、中小企業には当面適用されないことから、実効性を疑問視する声も多い。
 改正案では、労使が事前に協定を結べば、年間の有給休暇のうち5日分について、1日単位ではなく時間単位で取得することも認める。
施行は2010年4月。
 改正の狙いは長時間労働や過労死を抑制することだ。労働政策研究・研修機構(JILPT)のまとめでは、週49時間以上働く雇用者の割合は、欧州ではフランスの9%など一ケタ台の国が多く、米国でも17%にとどまるのに対し、日本は29%と高い。一方、残業代の割増率は、海外ではすべての残業代を50%としている国が多い。
 今回の改正は、雇用者の約7割を占める中小企業の社員には適用されない。このため、「中小企業への適用が猶予された点には不満が残るが
、一歩前進。一定の残業抑制効果はある」(長谷川裕子・連合総合労働局長)と評価する声がある一方で、法案に賛成した民主党からも「ダブルスタンダードを認めると、労働者の命の価値に格差が生じることになりかねない」といった批判が出ている。
 これに対し、日本商工会議所の佐藤健志・産業政策部副部長は『中小はもともと経営が厳しいうえに、急な発注などで残業せざるを得ない場合がある。景気が悪いなかで残業代の割増率が上がると、社員の雇用にも悪影響が出かねない」と反論する。
 サービス残業が蔓延している現状から、法改正の狙いである残業の抑止効果そのものを疑問視する声も強い。JILPTの小倉一哉主任研究員の調査では、正社員の2人に1人はサービス残業を経験、月に1~39時間が約33%、40~79時間が約10%、80時間以上が約4%にのぼる。
 過労死弁護団全国連絡会議事務局長の玉木一成弁護士は「相談を受けているのは、残業時間をあえて記録せずにサービス残業を強いるケースが大多数。1日の終業時刻から次の始業時刻lまで一定時間を空ける制度や、過労死を出した企業名の公表義務化などが必要だ」と指摘した。(20.12.4 朝日新聞 -労働問題-)

2008年12月 3日

年休の事前申請はいつまでにすればよいか?

Q質問  年休の事前申請はいつまでにすればよいか?
 工場勤務の40代女性。職場では勤務シフトを決めるため、年次有給休暇は取得希望日の前週末までに申請しなければ認めないという規則がある。病気などやむを得ない場合は別だが、家族の都合などを理由とした急な予定変更はできず、困っている。事前申請制度は問題がないのだろうか?

A答え  労働基準法では、6ヵ月以上継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者には10日間の年休を与えることになっている。最高裁は労働者があらかじめ取得日を指定して請求すれば、原則として年休は認められると判断している。
 ただ例外があり、同法では使用者の権利として「時季変更権」も認めている。例えば、同じ職場の労働者が一斉に同じ日に取得してしまうと、通常の業務に大きな支障が出る。こうした理由があれば、使用者は時季変更権を行使して取得日を変更できる。

 相談例のような事前申請制度では、労働法務に詳しい弁護士は「年休日の指定を受けた会社側が、時季変更権の行使を判断する時間があるかどうかが問題となる」と説明する。
 実際の裁判例では、「年休の申請は取得する希望日の前日正午までに書面で申請しなければならない」という就業規則について、神戸地裁は1997年、「労働者が取得日を指定する権利に著しい影響を与えず、合理的」と判断している。勤務シフトを組むような職場で「前々日までに申請しなければならない」という就業規則があったケースでも最高裁は「労基法違反ではない」と認めている。

 一方、1人当たりの乗務時間に上限のあるパイロットのように、突然の年休取得によって代替要員の確保が難しい職種では「年休取得は前月17日までに事前申請するよう求めている」(ある航空会社)という。ただ「病気を含めて突然の年休請求に対応できるように補助要員も勤務シフトに入れている」(同)のが実情だ。
 
 弁護士は「会社側が時季変更権を行使するか判断する時間を考慮しても、通常は前日正午ぐらいまでの申請であれば問題ないだろう」としている。シフト制などを理由に会社が期限を設定する場合でも「2日前程度が限度。ぎりぎりの人員配置などの事情があったとしても、前週末までに申請しなければ原則として年休を認めないという制度は、労基法違反の可能性が高い」(同弁護士)という。

内定取り消し企業公表

内定取り消し企業公表


    厚労省方針  派遣の直接雇用、助成


 景気悪化で新卒者の内定取り消しや非正規労働者の「雇い止め」が相次いでいる問題で、厚生労働省がまとめた対策案が2日、わかった。内定を取り消した企業名を公表できるようにするほか、派遣先が契約満了前に派遣労働者を直接雇用すれば、1人当たり100万円(大企業の場合は半額)の助成金を支給する。
 予算措置が必要ないものは来春までに実施したい意向だ。内定取り消し対策では、職業安定法施行規則を改定し、取り消した企業を指導し、悪質な場合は企業名を公表できる規定を設ける。内定を取り消され就職先が決まらない学生を雇い入れた企業には、1人数十万円から100万円の奨励金を支給し、早期の就職決定を支援する。
 「雇い止め」や契約を中途解除された労働者らへの対策では、直接雇用した派遣先企業への助成金のほか、非正規労働者への雇用保険の適用基準を「1年以上の雇用の見込み」から6ヶ月程度に緩和し、失業給付金の給付日数の延長も検討する。
 また、社員寮に入る労働者は、失職と同時に住居も失い路頭に迷うことがあるため、敷金や礼金など新規入居の初期費用を貸与できるようにする。厚労省所管の独立行政法人が運営し、21年度までに全廃される雇用促進住宅(約14万戸)の活用も検討する。
 1連の対策は、11月27日に麻生首相が自公両党に対し、非正規労働者の雇用維持対策などの検討を指示したことを受け、まとめた。(20.12.3 朝日新聞 -労働問題-)

2008年12月 2日

製造業残業11%減

製造業残業11%減


 厚生労働省が1日発表した10月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、全国の労働者の残業時間などにあたる所定外労働時間は前年同月比で7か月連続の減少となり、製造業ではほぼ6年半ぶりの大幅減だった。平均賃金を示す現金給与総額は10か月ぶりに減少に転じた。世界的な金融危機の影響で国内の雇用、賃金を巡る状況が厳しさを増している状況が浮き彫りになった。

 調査は全国の従業員5人以上の事業所約3300を対象に実施。10月に所定外労働時間は前年同月比4.5%減の10.6時間だった。とくに、製造業は同11.1%減と、2002年2月以来の10%を超える大幅な減少となった。この結果、残業代など、所定外給与も同3.1%減の1万9356円で、3か月連続でマイナスを記録。現金給与総額は同0.1%減の27万4751円、10か月ぶりの減少だった。一方、雇用者数は同1.3%増と58か月連続で前年同月を上回ったが、就業形態別ではパ-ト労働者が0.7%増と、06年2月以来となる1%台割れとなっている。(20.12.2 読売新聞 -労働問題-)

2008年12月 1日

裁判員候補 通知配達

裁判員候補 通知配達


   辞退 柔軟に対応


 来年5月に始まる裁判員制度に向けて、候補者となった全国約29万5千人に発送された通知が29日、届き始めた。仕事が忙しかったり、予定が入ったりした場合、どういう理由ならば辞退が認められるのか。最終的な判断は個々の事件の裁判官に委ねられるが、最高裁は「柔軟に認めていくべきだ」という方針だ。

          ○ 急な納品   × 社内会議

 裁判員は法律上、国会議員や弁護士などの法曹資格者、警察官や自衛官はなることができない。また、70歳以上の人や学生、重い病気を抱えている人などは辞退を希望すれば認められる。
 しかし、単に「仕事が忙しい」ということだけでは理由として認められない。「重要な用務で、自分が処理しなければ著しい損害が生じるおそれがある」という規程を満たす必要がある。どういう状況が「著しい」のかは、個別の事情次第。これまで各地の裁判所で行われた模擬選任手続きの例では「代わりになる人がいない」「別の日に変えられない」ということが重要な要素となっている。

 候補者となった人は、28日に発送された通知に同封された調査票で、特に忙しく、外して欲しい月を二つ、指定することができる。来年5月21日に制度が始まると、裁判員が事件ごとに数十人の候補者の中から選ばれるが、その時点でも具体的な日程を見て、辞退を希望できる。

 辞退がどこまで認められるのかは、希望者が全部で何人いるのかや、呼び出しに応じて何人が裁判所に来たのかによっても異なる。候補者の中からは裁判員(1事件で6人)に加え補充裁判員が選ばれるほか、検察と弁護側の双方が理由を示さずに外せる人も出てくる。
 25日に就任した竹崎博允・新最高裁長官は会見で「裁判員の選定では、柔軟な判断によって、生活に負担が起きないよう配慮する必要がある」と強調しており、辞退は当面かなり認められそうだ。(20.12.1 朝日新聞 -労働問題-)