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中野人事法務事務所中野 泰(なかの やすし)

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当日の朝に申請してきた有給休暇は認められるか?

出勤日の当日の朝になり、いきなり「今日は有給で休ませてほしい」と伝えてきた従業員。

こうした出勤時間直前に申請された有給休暇について、
会社は認めなくてはいけないのでしょうか。

結論から申し上げると、法的には認めなくてはいけない義務はありません。
(現実の運用の話は別問題ですが...。)

まず、有給休暇は暦日単位で1日確保するように求められています。
暦日単位で1日とは、午前0時(夜中の0時)からの24時間を指しています。

出勤時刻直前の申請をした場合、すでに労働日としての1日は始まっており、
一種の事後申請のような状態となっています。

また、会社には業務が煩雑な際には別の日に有給休暇を取得させる
「時季変更権」が認められています。
ただ、この時季変更権を実際に行使するためには、
代替要員の確保や人員配置の変更などの努力をしても、
なお有給休暇を取得させてしまっては
正常な業務の運営ができない場合に限定されています。

いきなり当日の朝に「休ませてほしい」と言われても、
始業開始時刻まであと数分。この数分間で代替要員の確保や人員配置の変更など
できるわけがありません。

つまり、始業時刻直前の有給休暇申請を認めてしまうと、
会社としては時季変更権を有効にする要件を満たすための時間の確保が実質的にできず、
時季変更権という権利を行使できない状況に置かれています。

こうしたことから、当日の有給休暇申請は認めなくて構わないとされています。

なお、法的には認めなくても構わないという結論ですが、
現実の運用は別問題という側面はあります。

当日の体調不良で休みたいと言ってきた社員に対して、
「今言われても有給休暇は認められませんから、欠勤扱いとなりますよ。」とするかどうか。

実際はこうしたことも配慮して、独自の運用ルールを定めることをお勧めします。

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休職期間中の人から有給休暇の請求が来たらどう対応するか?

休職発令により、従来配属されていた所属を離れ、
以後は単に会社に籍があるにとどまり、
会社に対して全く労働の義務が免除されることとなった従業員Aさん。

通常、休職中は会社からのお給料が出なくなります。
(プライベートのケガや病気が原因の休職の場合は、
 健康保険から傷病手当金が支給されます。)

Aさんはお給料がほしくなり、一計を案じました。
「そうだ。有給休暇が溜まっているから、休職期間中に有給休暇を消化すれば、
 その日は100%お給料が出るようになるのではないか?」

そこでAさんは会社に電話をし、「有給休暇として休みたいんですけど。」と伝えました。

会社としてはどのように対応すればよいのでしょうか。

結論から言えば、有給休暇を与える必要はありません。

有給休暇というのは労働の義務がある日について請求するものです。

休職中の期間は労働義務が免除されています。
労働義務がない日について有給休暇を請求する余地はありません。
したがって、このAさんのような人は有給休暇の請求権の行使ができないのです。
(昭和24年12月28日基発1456号、昭和31年2月13日基収489号より)

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