限定承認のメリット・デメリット その2
ちょっと間が空いてしまいましたが
限定承認のお話の続きです
この手続き、あまり利用されていないんですが・・・
理由は、ややこしく、時間がかかり、煩雑だから
その例をあげると・・・
まず、限定承認は、相続人全員で行わなければならないこと
一人だけ相続する、ってわけにもいきませんし、一人だけ限定承認というわけにもいきません
相続放棄は一人一人やればいいのとは違いますね
ちなみに、誰かが相続放棄した場合、、その人は相続人とはみなされなくなりますので
その他の人たちで限定承認をすればよいことになります
次に、財産目録を出さなければならないこと
この辺は、裁判所のHPにサンプルがありますが
http://www.courts.go.jp/saiban/tetuzuki/syosiki/syosiki_01_14.html
すべて相続財産を調べて、目録を作らなければなりません
(じゃなきゃプラスかマイナスかわからないですから)
戸籍やら、住民票やらをそろえ、上記財産目録を作成し
なんとか限定承認の申述書を出すと、次は
5日以内に、債権者への官報公告、催告をしなければなりません(民法927条)
この公告は、2か月以上の期間です
また、不動産がある場合には
その不動産を競売にかけることになります
売ったお金で債権者にお金を返すんですね
この時、相続人は、自宅だけは手放したくない、と思ったときは
その価額を弁済して、競売を止めることができます(民法932条)
限定承認のメリットと言えば、ここかもしれません
相続放棄だと、競売されても、指をくわえて見るしかないですね
(その後その競売に参加することはできるでしょうけど)
なんていうか、なんでこんなことまでしなきゃならないの?って感じです
しかも、不動産を競売にて売った場合、譲渡所得税もかかるようですし
(税金関係も難しく、専門家を雇うか、税務署で頑張って聞くことになるでしょう)
ここまで書いて、やっぱり、この制度をやる気力が失せてきますね( ̄_ ̄ i)
こうしてみると、基本、借金が多すぎるのであれば相続放棄すればいいし
多少残りそうであれば単純承認をすればいいのでしょう
限定承認して、たとえば100万円のプラスになった場合
手続きも煩雑で、日数がかかり、専門家への費用も増え
あまりプラスにならないことがあるかもしれません
限定承認を選ぶ場合は、被相続人と疎遠で、財産の行方が全くわからない時
財産の価値がよくわからないときなど、特殊な場合で
するにしても、よく考えてから行った方がよろしいでしょう
こういう場合も、三か月の相続承認・放棄の熟慮期間を家庭裁判所に伸長してもらい
きちんと財産を調べて承認するか放棄するかを決めたほうがいいかもしれませんが・・・
以上、なんだかうまい話ではあるが、それには裏がありますよ的な
限定承認のお話でした


