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2009年7月の記事一覧

退職勧奨の許容範囲

Q:当社では業績の悪化に伴い、今後退職勧奨を行おうかと考えています。できの悪い従業員だけ勧奨したいのですがトラブルは起こしたくありません。退職勧奨はどの程度のレベルまで許されるのでしょうか?

 

 

A:退職勧奨は、最終的には本人の任意の意思に基づいた退職とする必要があります。半強制的だったり執拗な勧奨は不当とされ、退職そのものが無効とされることもあります。

(解説) 退職勧奨は、いわゆる「肩たたき」と称され、以前から広く行われてきました。解雇では角が立つので形のうえでは任意退職にするという中間的な存在で、いかにも日本的な方法といえます。
 実際の運用では、懲戒解雇に代わり温情的に任意退職とさせるもの、リストラの一環として行うもの、定年間近の削減策として行うもの等があります。完全に違法ですが、組合潰しとして行われることもあります。

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採用前に健康診断書を提出させ、特定の疾病にかかっているという理由で採用を拒否できるか?

Q:採用前に健康診断書を提出させ、特定の疾病にかかっているという理由で採用を拒否できるか?

 

 

 

A:労働安全衛生法では、会社に対して健康診断の実施義務や健康管理義務を課しているほか、一定の疾病になった者については就業を禁止しなければならないことも義務づけている。
 したがって、疾病の状態により、労働契約の本旨に沿った労務の提供ができない場合は採用の拒否も可能と考えられる。(もちろん、差別的な意図によるものはこの限りではない。)三菱樹脂事件判決では、採用の自由の原則を示しており、また採用時健診の結果により不採用にした事件では「企業には~労働者を雇用する採用の自由が保障されているから採否の判断の資料を得るために、応募者に対する調査を行う自由が保障されているから採否の判断の資料を得るために、応募者に対する調査を行う自由が保障されているといえる。
 ~企業が、採用にあたり、労務提供を行いうる一定の身体的条件、能力を有するかを確認する目的で、応募者に対する健康診断を行うことは~その必要性を肯定できる」(東京地判平15.6.20国民金融公庫事件)としている。ただし、その健診(検査)が採否の資料のために本人に無断で行われた場合は違法になる。(同事件)
 また、HIV検査等については、個人情報保護法に基づく「雇用管理に関する個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項」(平成16年10月29日付け、基発第1029009号)により「HIV感染症やB型肝炎等感染性の低い感染症情報や、色覚検査等の遺伝情報は、職業上の特別な必要性がある場合を除き、取得すべきでない」とされている。判例でも、千葉HIV解雇事件(瀧川化学工業事件)、警視庁HIV検査事件で、HIV無断検査を違法としている。

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会社の方針として、喫煙者は採用しないということが許されるか?

Q:会社の方針として、喫煙者は採用しないということが許されるか?あるいは、毎日飲酒する者は採用しないということが許されるか?

 

 

A:最高裁は、「企業者は、~契約締結の自由を有し、自己の営業のために労働者を雇用するにあたり、いかなる労働者を雇い入れるか、いかなる条件で雇うかについて、~原則として自由にこれを決定することができる」としており、採用の自由の原則を示している。したがって、喫煙者を採用するか否かは会社の自由であり、受動喫煙の問題や、健康増進法など昨今の喫煙に対する社会的通念に照らしても法的に許されないことはない。次に、飲酒の方であるが、これは若干疑義があるが、公共交通機関の乗務員等の募集については可能であろう。なぜなら、呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上であれば酒気帯び運転となり、交通事故の危険性もある。ビール1本で0.15mgになるといわれており、飲酒後8時間経過しても血中アルコール濃度が必ず平常値に戻るとはいえないとされている。安全管理、リスク管理の観点から上記のような一定の配慮を要する業務については、可能であろう。
 ただし、採用の自由があるといっても、生まれや門地による差別的なものなど、社会的に許されない理由によるものは許されない。

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採用後に最終学歴詐称が発覚、解雇は妥当か?

Q:就職する際に大学中退の経歴を高卒と偽って採用試験を受けていた30代男性。入社後に大学中退の経歴を隠していた事実が発覚。人事担当者から「就業規則違反で解雇処分に該当する」と言われた。全くウソの学歴を申告していたわけでもなく、解雇処分には納得できないと憤る。この場合、解雇は妥当か?

 

 

A:一般に採用試験の受験者は、学歴や職歴などを記載した履歴書を提出する必要がある。履歴書は能力や適正の判断材料になるので、正確に記載しなければならない。ところが「経歴ほどの実力がない」などの理由から、自らの学歴を低く申告するケースもある。志望者側が「高校を卒業したのは事実で、全くウソというわけではない」と考えがちなのも、こうした経歴の詐称につながっているようだ。学歴を高く詐称するのではなく、低く詐称するのならば問題はないのだろうか。労働法実務に詳しい嘉納英樹弁護士は、学歴を高く詐称するか低く詐称するかに関係なく、虚偽の学歴を申告する行為自体が問題と指摘。「最終学歴の詐称は重要な経歴詐称とみなされ、解雇処分になる可能性が高い」と話す。

 公務執行妨害罪による逮捕をきっかけに、大学中退の最終学歴を高卒と偽っていた点が明らかになった社員の懲戒解雇の是非が争われた裁判で、東京高裁は1991年、「最終学歴は労働力評価や企業秩序の維持に関する事項であり、真実を申告する義務がある」との判断を示している。過去の裁判例をみる限り、最終学歴の詐称は重要な経歴の詐称に当たり、懲戒解雇になる可能性が高い。犯罪歴はどうか。東京高裁の懲戒解雇を巡る裁判では、社員が採用時に刑事裁判の公判中で保釈中であったことも明らかになった。

 会社は「勤務への影響などを判断する必要があるから、刑事事件の公判中であることを会社に告知すべき義務があった」と主張したが、裁判所は「公判継続の事実について積極的に申告すべき義務があったといえない」と判示し、会社の主張を認めなかった。

 採用ルールなどを定めた職業安定法は、採用目的に必要な範囲で求職者の個人情報を収集しなければならないと規定する。「犯罪歴は能力と適正と無関係。本籍や親の資産状況と同じように必ずしも申告しなくてもよい」(嘉納弁護士)が、学歴詐称は問題となるので注意したい。

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過労死の労災認定-運輸業がトップ

 業務中あるいは過重な業務が原因で死亡した場合の補償や病気、ケガのどの治療の補償をするのが労働者災害補償保険(労災)。厚生労働省がまとめた労災補償状況調査のよると、働き過ぎによる脳卒中など脳・心臓疾患が原因のいわゆる「過労死」労災に認定された件数で、2008年度は運輸業ではたらく人が99人と認定件数全体(377人)の約3割を占めてトップだった。業種別では2位の卸売り・小売業(62人)を大きく引き離している。
 運輸業の中でも、特に認定件数が多いのはトラック運送など道路貨物運送業。昨年度は80人で2004年度(51人)から一貫して増加基調。最近は料金引き下げで週末の高速道路が混雑気味。その結果。労働時間が長くなり、運転手に過度の負荷がかかって労災事故になるようなケ-スが多くみられるという。(日経新聞 -労働問題-)

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採用内定者が、初出勤日に欠勤したら退職扱いとできるか?

Q:採用内定者が、初出勤日に欠勤し、「風邪をひいたので健康保険が欲しい」といってきたが、手続をしなければならないか?退職扱いとできるか?

 

 

A:採用内定通知書に、所定の入社日から社員となる旨の表現がある場合は、労働者としての地位は得ているものといわざるを得ないであろう。
 第4項の労働契約の発効時点を最初の出勤日とする目的は、例えば7月1日を入社日とする契約を締結したが、本人の病気や家族の事情等により7月1日から出勤できなくなったとき、まったく出勤していないのにもかかわらず「社員」(就業規則適用)ということになり、本件の質問のように健康保険を適用するのかどうかなど総務担当者を悩ます例もある。また、出勤しないまま数日で退職というケースもある。この規定は、そのような問題が発生することを防止することにある。なお、採用内定通知書に、この旨を記載することが重要。

 

 

 


 

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「労働法 守られない・・・」

「労働法 守られない・・・」

 

 舛添厚生労働相は2日、政策要望に訪れた連合の内藤純朗副会長らとの会談で、「日本では労働法が順守されていない」と嘆いた。労働法が守られているか監視するのは労働基準監督署を抱える厚労省の重要な仕事だが、「連合の大きな目標として、労働法を国民に意識させて」と逆注文する場面もあった。

 舛添氏は労働法の現状について、「スピード違反は捕まるから順守する。労働はもっと大事なのに、労働基準法も(労働者)派遣法も、みんな目をつぶっている部分が相当ある」と述べた。

 背景には旧労働省の力不足があったとした上で、「最大官庁の厚労省になり、前みたいに弱くなくなった」と自賛。労働法の定着に向け、連合にも組織率の向上などの努力を呼びかけた。会談で連合側は、09年度補正予算に盛り込まれた職業訓練中の生活費給付制度の恒久化や、最低賃金の引き上げなどを求めた。
(朝日新聞 -労働問題-)

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残業最多は厚労省

残業最多は厚労省


      霞ヶ関労組調査「過労死危険」も8.9%


 中央省庁で昨年度最も残業時間が長かったのは厚生労働省という調査結果を、霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公、22組合)が1日発表した。月平均で旧厚生省系が71.2時間、旧労働省系が66.3時間と調査した9組合の中でワースト1・2位をしめた。仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の旗を振る厚労省の足元が問われる結果となった。
 東京・霞ヶ関の省庁で働く組合員にアンケートし、一般職員の約8%にあたる計3573人から3月に回答を得た。全体の平均残業時間は前年度より1、4時間減って月36、3時間。若い年代ほど長く、20代が44、5時間、30代が39、8時間だった。過労死の危険ラインと言われる月80時間以上も8、9%いた。
 残業理由(複数回答)では「業務量」が64%で最も多く、続く「国会対応」が24%。また、74%が「残業代の不払いがある」と回答した。
 厚労省の残業最多はここ数年続いている。指標の多くは改善傾向にあるが、霞国公は「長時間労働の深刻さに変わりはない」として、政府に改善を申し入れる方針だ。(朝日新聞ー労働問題ー)

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育児・介護休業法改正

育児・介護休業法改正


 改正育児・介護休業法が国会で成立した。企業に3歳未満の子どもを持つ社員の短時間勤務や残業免除を義務付けたほか、企業への罰則などを盛り込んだ。一部を除き1年以内に施行される。中でも注目は短時間勤務の義務化。仕事と子育てのしやすさはどう変わるのか。(日経新聞 -労働問題-)

育児・介護休業法改正の主なポイント

改正後
現状
子どもが3歳未満だったら
・短時間勤務(1日6時間)が可能に
各企業は短時間勤務やフレックスタイム、事業所内託児所など7つの措置から1つ以上を選んで実施
・所定外労働の免除を勤務先に求められる
同上
育児休業取得に伴い解雇など不当な扱いを受けたら
・悪質な企業は企業名を公表
企業への制裁措置なし
・苦情、紛争について企業と当事者を調停する制度を都道府県労働局に創設
なし
子育て中の男性だったら
・妻が専業主婦でも育児休業の取得が可能に
企業は労使交渉で事前に合意していれば取得を拒める
・夫と妻がともに育休を取る場合、1歳2カ月までの間に1年間の育休を取れる
子どもが原則1歳になるまでに取得
家族を介護していたら
・通院付き添いなどに対応する介護休暇を新設(年5日、対象者が2人以上なら年10日)
なし

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就活前半に新ルール 文科省検討


就活前半に新ルール 文科省検討

学生の就職活動について文部科学省は、学業と就職活動の両立を目指し、新しいルールづくりを始めることを決めた。主に就職活動期間の前半、企業側が採用に直結する「選考活動」ではなく、「広報活動」として学生を集めるイベントについて、授業がある平日の開催を自粛するルールができないかなどを検討する。7月、大学と企業側の話し合いの場を設ける方針だ。
 塩谷文科相は26日の閣議後記者会見で、「現在は大学側の申し合わせ、企業の倫理憲章があり、まずはそれを守っていただくことが必要だ」と述べ、既存ルールの徹底を求めた。そのうえで、現在、「広報活動」については明確なルールがないことを指摘。「広報活動も含めて適正なルールをつくり、大学や企業側に様々な働きかけをしていく」と述べた。
 就職活動は、大学3年の夏ごろから徐々に始まる。塩谷文科相がいう企業の「広報活動」は「選考活動」が本格化する前、3年生向けに夏~冬ごろ開かれる企業説明会などを指す。
(朝日新聞 -労働問題ー)

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