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2009年3月の記事一覧

失職社員の再就職支援

失職社員の再就職支援


    人員削減企業と契約


 リクルートキャリアコンサルティング(東京・港)など人材サービス各社が再就職支援事業を拡大する。製造現場の社員などを削減するメーカーと契約し、失職する社員が再就職するための研修やカウンセリングを提供する。企業の急激な人員削減が社会問題化する中、こうしたサービスを活用する企業が増えている。

 リクルートキャリアコンサルティングは2009年度中に、全都道府県で再就職支援サービスを提供する体制を整える。現在、拠点がない十県に進出する。08年度には拠点を20ヵ所増やし、71ヵ所にした。各拠点は地域の企業や事業所をくまなく回り、求人を開拓する。
  
 再就職支援を得意とするメイテックグループの日本ドレーク・ビーム・モリン(東京・品川)は担当コンサルタントを中心に現在約90人の従業員を百-百十人に増やす。パソナグループ子会社のパソナキャリア(東京・千代田)は人材紹介部門から60人を再就職支援事業に移籍させた。4月からは契約社員向けの再就職支援事業を始める。(日経新聞 -労働問題-)

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65歳まで働ける企業10年度末、半数に

-厚生省方針ー年金支給に合わせ-

 厚生労働省は2010年度をめどに、希望者全員が65歳まで働ける企業の割合を50%に引き上げる方針を決めた。公的年金の支給開始年齢が段階的に65歳まで引き上げられることを踏まえ、奨励金や助成金を活用して企業に高齢者の雇用機会を確保するよう働きかける。
 厚労省が策定する「高年齢者等職業安定対策基本方針」に盛り込み、4月1日に公布する。希望者全員が65歳まで働ける企業の割合は08年6月1日時点で39%。                     これまで目標は無かったが具体的な数値を示す。70歳まで働ける企業の割合を10年度をめどに20%に引き上げることも明記する。
 厚労省が対応を急ぐのは、06年に施行された改正高年齢者雇用安定法が13年度までに65歳までの雇用確保を企業に義務づけているため。企業は定年の廃止や引き上げ、再雇用のいずれかで対応する必要があるが、国の支援をテコにそうした取り組みを促す。
 厚労省は4月から複数の支援策を用意。1つが「定年引き上げ奨励金」の拡充。定年を65歳以上70歳未満に引き上げた企業に40万円~80万円を支給する仕組みだったが、柔軟な勤務時間制を導入した企業には一律20万円を追加する。
 また、「高年齢者雇用モデル企業助成金」を導入する。65歳以上の高齢者を外部から新たに雇い入れる取り組みなどをモデル事業として認定し、事業経費の2分の1相当分(上限500万円)を支給する。(日経新聞 -労働問題-)

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リクルート社員 過労死と認める 東京地裁判決

 リクルートの就職情報サイト編集者だった石井偉さん(当時29)が96年8月にくも膜下出血で死亡したのは過労が原因だとして、両親が労災保険法による遺族補償などの不支給処分の取り消しを国に求めた訴訟で、東京地裁(白石哲裁判長)は25日、両親の訴えを認める判決を言い渡した。
 死亡前に夏休みをはさむなどしたため、死亡半年前からの残業時間の月平均が国の認定基準に達していない今回のケースが過労死と認められるかが争点だった。
 判決は、同社ではタイムカード上の労働時間を会社側が後で書き入れるなどの方法で、総労働時間を上限時間ちょうどに合わせるなどの過少申告が行われていたと認定。石井さんの同年4月以降の労働時間に月5時間を加算したうえで、石井さんの業務は特に過重だったと判断。「過重な業務により持病が急激に悪化して発症したとみるげきだ」として、死亡との間に因果関係があったと認めた。
 遺族と同社との民事訴訟はすでに和解が成立している。同社は「改めて個人のご冥福を心よりお祈り申し上げる」とのコメントを出した。(21.3.26 朝日新聞 -労働問題-)

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月給、10年ぶり30万円割れ

月給、10年ぶり30万円割れ

 フルタイムで働く人の08年の平均月給(残業代除く)は前年比0.7%減の29万9千円(平均40.9歳)で3年連続で減少したことが、厚生労働省の賃金構造基本統計調査でわかった。30万円を切ったのは10年ぶり。賃金が高い団塊世代の退職が始まったことと、中高年の賃金水準を抑える動きが進んでいることが要因とみられるという。
 平均月給は男性が同0.9%減の33万3千円、女性が同0.4%増の22万6千円。学歴別では男性は大学・大学院卒が1.9%減の39万9千円、高卒が同0.9%減の29万7千円。雇用形態別では正社員が同0.5%減の31万6千円、非正社員が同1%増の19万4千円。厚労省は「大企業の男性社員など、もともと賃金が高い層ほど、下落幅が大きい」という。調査は従業員10人以上の約4万5千事業所について、昨年6月分の給与をまとめた。(21.3.26 朝日新聞 -労働問題-)

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「残業半減で雇用維持」条件

ワークシェア奨励制度原案

 「日本型ワークシェアリング」を促進するために厚生労働省が創設する支援制度の原案が24日わかった。残業時間を2分の1以下に減らし、非正社員の解雇や雇い止めを回避した企業に、1人あたり20万~45万円を支給する。25日の労働政策審議会(厚労省の諮問機関)の分科会に、雇用保険法施行規則の改正案を示し、31日から施行する。
 新制度は「残業削減雇用維持奨励金」(仮称)。国が企業に従業員の休業手当を助成する「雇用調整助成金」のなかに新たな枠組みを作る。急速な雇用悪化への緊急対策で、3年程度の時限措置とする。
 奨励金の対象は、生産量や売上高が直前または前年同期比で5%以上減っている企業など。雇用を維持した期間社員や契約社員1人あたり年30万円(大企業は20万円)、派遣社員は45万円(同30万円)を各100人を上限に支給する。
 従来の雇用調整助成金についても、雇用保険加入者を解雇しない事業主には、休業手当に対する助成率を、大企業は現在の3分の2から4分の3に、中小企業は8割から9割に引き上げる。
(21.3.25 朝日新聞 -労働問題-)

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パートにも解雇予告手当が必要?

2009年3月号より抜粋


     パートにも解雇予告手当が必要?

Q.昨今の不況の影響で受注が減少しているためパートを数名解雇しようと思います。
  正社員ではないので解雇予告手当の支払いなどは必要ありませんよね?

A.パート社員であっても労働基準法が適用されることにかわりはありません。解雇にあたっては30日前に解雇予告を行うか、30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要です。
 解雇は会社が一方的に社員の仕事を奪うものですから、社員の生活に与える影響は測り知れません。解雇を行う場合は、法律に定められた解雇手続きに従わなければなりません。これはパート社員、外国人労働者を問わずすべての社員に適用されます(2ヶ月以内の短期契約などを除く)。

30日前に解雇の予告をする
 30日以上前に解雇の予告をすることが必要です。解雇の予告は口頭でもよいのですが、後々トラブルにならないよう「解雇予告通知書」を作成し、解雇日、解雇事由等を記載したほうがよいでしょう。

30日分の解雇予告手当を払う
 解雇予告を行わずに即時解雇する場合には、平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払わなければなりません。予告日から解雇日まで30日ない場合には、不足日数分の解雇予告手当を支払う必要があります。

解雇予告手当の計算方法
 解雇予告手当は次の式で求めます。
 平均賃金×(30-解雇予告期間)
 まず、平均賃金の算出からです。平均賃金は、算出すべき理由が発生した日以前3ヶ月間に支払われた賃金の総額を、その期間の暦日数で割って求めます(原則)。賃金締切日がある場合は、直前の賃金締切日以前3ヶ月間で計算します。

最低保障額がある
 しかし、パートなど賃金が時給や日給で定められ、月の就労日数が少ない場合は、平均賃金が低くなってしまいます。そこで、このようなケースでは「賃金総額をその期間中の労働日数で割った額の6割」という最低保障額が定められており、原則と比較して高い方の金額を使用します。

契約期間途中の解雇は要注意
 ここまでの説明は、解雇できることを前提にしてきましたが、当然、解雇に正当な理由があるかどうか慎重な検討が求められます。
 業務の減少などにより人員整理を行う際は、終身雇用を前提とする正社員より、臨時雇用であるパートを先にするべきだと過去の判例でも示されています。
 ただし、一般的な有期契約のパートを契約期間の途中で解雇するには「やむを得ない理由」が必要と民法で定められています。あまり世間に周知されていないために、違法な解雇が多いのも事実ですが、不況により経営が悪化したとしても、できる限り即時解雇は避け、期間満了まで雇用したうえでの雇い止めを優先するべきでしょう。

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過労で退職後に自殺  労災は認められる?

Q:過労で退職後に自殺  労災は認められる?

  過重労働がきっかけでうつ病を発症した40代の男性会社員。仕事を続けることができなくなり、退職したものの、約2ヶ月後に自殺した。遺族は退職前の仕事が自殺の原因だったとして労災認定を求めたが、労働基準監督署は認めなかった。退職してしまうと、「過労自殺」と認定されないのか。


A:在職中の発症なら認定も

 厚生労働省によると、仕事が原因で精神障害などを発症、自殺や自殺未遂をしたとして、労災認定の請求件数は増加傾向にある。2003、04年度は120件前後だったが、05年度は147件、06年度は176件、07年度は164件に達している。
 ただ、認定されたケースは在職中にうつ病などを発症、自殺や自殺未遂をした場合が多く、退職後に自殺した場合は在職中に比べると、ハードルは高くなる。
 「退職前の仕事とは別の原因で自殺した」などと認定されることがあるからだ。
 ただ過労のため退職したものの1ヵ月後に自殺した元保育士(当時21)について、東京地裁が「労災」と認定したケースがある。労基署は「退職後に治っていた」として認めなかったため、元保育士の両親が提訴。同地裁は06年9月、「うつ状態には気分変動があり、繰り返しながら回復していく」と指摘し、労基署の判断を取り消した。
 労災に詳しい弁護士は「うつ病は復帰に向けた活動ができるようになる回復期でも、壁にぶつかり、無力感から自殺することもある」と指摘する。
 1993年4月に自殺した元保育士は労災認定までは13年以上要した。だが06年9月の地裁判決に控訴しなかった国は退職後の自殺について幅広く認定するようになっている。
 例えば過労でうつ病を発症、希望退職した約7ヶ月後の02年7月に自殺したシステムエンジニアのケース。労基署は「退職前の業務と因果関係はない」として認めず、遺族からの審査請求に対し、労災保険審査官も05年12月に同じ判断だった。だが再審査請求を受けた国の労働保険審査会は08年1月、「在職中に発症した精神障害で自殺を考えるようになった」と労災認定した。
 ただ在職中に診断を受けずに退職した場合はいつ発症したかが焦点になる。弁護士は「在職中に本人が書いた日記や、家族や友人に送ったメールなどが役立つこともある」とアドバイスしている。

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うつ病や自殺 労災基準見直し

うつ病や自殺 労災基準見直し

    負荷判断項目追加
    「ひどい嫌がらせ」など

 厚生労働省は19日、うつ病や自殺の労災認定基準を見直すことを決めた。ストレス強度の評価項目を現状の31項目から43項目に増やし、「ひどい嫌がらせ」「違法行為の強要」などを追加する。同日の専門家検討会が了承。来年度から新基準での認定を始める。
 都道府県労働局の労災認定では、うつ病などの精神疾患や自殺が、業務上の心理的負荷が原因かどうかを精神科医3人による合議で決定。その際、従来は「病気やケガ」「重大なミス」「仕事の内容の変更」「セクハラ」などの具体的な出来事の有無を判断材料に、総合判定で弱、中、強の三段階に分類。強の場合、労災に当たるとしている。
 同省は新たな判断基準として ・多額の損失を出した ・ひどい嫌がらせやいじめ、暴行を受けた ・非正規社員であることを理由に差別や不利益扱いを受けた―など12項目を追加。総合判定の方法も明確化し、「職場の現状に沿った労災認定ができるようになる」(同省労災補償部)としている。
 現行基準は1999年に策定。その後、成果主義の導入や人員削減など、職場環境が大きく変化したことから、同省が昨年12月から基準見直しを進めていた。(21.3.21 日経新聞 -労働問題-)

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名ばかり管理職認め和解

マクドナルド 残業代1000万円支払

 日本マクドナルド(東京都新宿区)が直営店の店長を労働基準法上の管理監督者(管理職)と見なして残業代を支払わないのは違法として、埼玉県熊谷市で店長を務める高野広志さん(47)が、同社に未払い残業代などの支払を求めた訴訟の控訴審は18日、東京高裁(鈴木健太裁判長)で和解が成立した。同社が、高野さんは管理職ではないと確認し、和解金として、約4年半の残業代分など約1000万円を支払う。
 大手企業を相手に、現職の店長が「名ばかり管理職」の労働実態を訴えた訴訟は、原告の実質的な勝訴で終結。同様の「管理職」を抱える他の企業の労務管理にも影響を与えそうだ。
 高野さんは1987年に同社に入社し、99年に店長に昇格。その後も早朝から深夜まで調理や接客を行い、残業時間が月100時間以上に及ぶこともあったが、店長は労基法上、残業代の支払対象から除外される管理職にあたるとし、残業代は支払われなかった。
 一審・東京地裁判決は、高野さんについて、アルバイトの採用などの権限が店舗内に限られ、賃金などの待遇も不十分だったと指摘。「経営者と一体的な立場にある管理監督者とは言えない」として、約755万円の支払を命じていた。
 同社は昨年8月以降、高野さんを含めた直営店の店長約1700人を管理職から外し、残業代を支払っている。

 日本マクドナルドの話
「和解は本人にとっても他の社員にとってもベストだという経営判断をした」

3月19日 読売新聞―労働問題―

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雇用保険加入要件 半年に短縮

自公民合意 料率0.8%に軽減

 非正社員の雇い止めなどに対応した雇用保険関連法案の改正をめぐり自民、公明、民主党は17日、非正社員の雇用保険加入要件を現行1年以上の雇用見込みから6ヶ月へと短縮することで合意した。雇用保険料率は09年度に限り1.2%から0.8%(ともに労使折半)に引き下げる。とともに政府案どおりだが、加入要件は野党の意向を採り入れ、さらなる緩和の検討を求める付帯決議を採択する。
 与党と民主党は全会派一致で18日の衆院厚生労働委員会で可決することを目指す。
 今回合意した改正案の施行日については「年度末までに失業する人も対象に含めるべきだ」とする野党側の主張を受け入れ、3月31日へと1日前倒しした。例年、年間退職者の約1割が同日付けに集中していることを考慮した。
 改正案では失業手当の受給要件についても、雇い止めの場合、必要な保険加入期間を現行の12カ月から6カ月へと短縮するなどの給付拡充を盛り込んだが、3月31日付の失業者からその恩恵をうけることになる。今年は3年の派遣期限を一斉に抑える「09年問題」の要素が加わるため、与野党は「新たに10万人程度を救える」と見込む。
 非正社員の加入要件について野党側は「働く者は原則加入させるべきだ」として「31日以上」と主張してきたが、政府案の早期成立による適用拡大を優先した。今回の加入要件の緩和によって、雇用保険に加入していない約1千万人の非正社員のうち、新たに148万人が対象になる。
 雇用保険料の引き下げは、麻生首相が昨年10月の新総合経済対策で打ち出した。企業負担の軽減分を春闘での賃上げにつなげることを狙っていたが、企業側は慎重で実現の見通しが立たず、野党側が「料率引き下げより財源確保による給付の拡充」を求めたため、調整が難航。しかし政府・与党側が「1年限りであれば、雇用保険財政に影響をあたえない」と主張、押し切った。料率引き下げで企業と家計合わせ年約6400億円の負担軽減となる。(21.3.18 朝日新聞 -労働問題-)

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「育休切り」相談急増

「育休切り」相談急増

   解雇や減給 復職拒否も

 育児休業の取得などを理由に、解雇など不当な扱いを受けたという相談が、08年度は2月までで前年度の約1.3倍に増えていることが16日、厚生労働省のまとめでわかった。特に今年に入ってから急増しており、経済情勢悪化で、弱い立場の人にしわ寄せが出ている実態が浮かんだ。
 育休の申し出や取得を理由に、解雇や雇い止め、退職勧奨、減給など不利益な扱いを受けたとして、全国の労働局に寄せられた相談を集計した。今年度は2月までですでに1107件と前年度(882件)を大きく上回り、比較可能な01年度以降で最高を更新した。
 相談内容も「育休後に復職予定だったが、会社から業績悪化で無理になったと言われた」など、経済情勢の影響を受けたものも多いという。 
 妊娠や出産などを理由とした不利益な取り扱いの相談も、2月までで1806件と、すでに前年度(1711件)を上回っている。(21.3.17 日経新聞 -労働問題- )

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研究職から異動求められたが、従うしかないか?

Q:研究職から異動求められたが、従うしかないか?

 20年あまり専門研究職として勤めてきた40代の男性。突然、会社の方針で所属部門を大幅縮小することになり、営業職にうつって欲しいと打診された。そもそも研究職との約束で入社したので他への異動は想定していなかったが、従うしかないのだろうか。

A:「限定」契約なら同意必要

 一般的に職種変更を含む配置転換は、就業規則などでの明示など一定の条件を満たせば、本人の同意がなくても会社が命令できる。
 ただし、医師や教師のように特殊な技能や資格が必要な業務では、特定の職種に限って労務を提供するという「職種限定合意」をする例が多い。この場合、個別に本人が同意しなければ職種を変更できない。
 そのため、まず職種限定合意が存在しているかどうかが焦点となる。
 労働契約書に「ほかの職種には一切就かせない」という趣旨が明記してあれば合意を確認しやすい。求人票や労働条件通知書に職種の言及があるだけの場合は、雇用当初の予定や条件を示すにとどまり、不十分とされる。長年、専門的な職種を担った実態から「黙示の合意」認めた事例もあるが、契約上の記載がなければ「合意の存在は否定される傾向にある」(労働法に詳しい岩出誠弁護士)という。雇用安定を優先し、企業内の流動性を高める考え方が背景にあるためだ。
 職種限定合意が成立しており、本人があくまで職種転換に同意しない場合はどうなるのか。
 同意しなければ解雇となることもありうるが、会社がいきなり従業員を解雇すれば、解雇権の乱用(労働契約法16条)とみなされる。「会社は別の職種や割増退職金の提案などで解雇回避に努めたことを、また従業員はきちんと話し合いに応じたことを示す必要がある。
 専門家の間では、職種限定契約があっても個別同意なしに会社が職種変更できる場合もあると言及した判決が関心を集めている。職種限定合意があった社員の地位確認請求訴訟で、東京地裁は2007年、請求を認めたが、一般論として「配転を命じる正当な理由があるとの特段の事情が認められる場合は、配転を有効と認めるのが相当」との考え方を示した。
 労働問題に詳しい金久保茂弁護士は「解雇よりも職種変更を強制する方が現実的との考えによるもので、ほかの裁判にも影響を与えるかどうか注目される」としている。

ポイント① 職種限定の合意は労働契約書上に明記するべき
ポイント② 同意が得られず解雇する場合でも会社は回避努力が必要

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雇用調整助成金 残業分の減額せず

厚労省、支給要件を緩和

 厚生労働省は従業員を解雇せずに休ませることで雇用を維持する企業を助成する雇用調整助成金の支給要件を緩和する。休業者が残業をした場合、残業時間相当分を休業時間から差し引き助成金を減らしていたが、この要件を撤廃。十三日に職業安定局長名で通知する。与党が十二日開いた新雇用対策プロジェクトチーム(座長・川崎二郎衆院議員)で明らかにした。
 休業とは事業主が指定した期間内におこなうもので、一時間の休業でも休業者となる。雇用調整助成金を利用する企業は、休業者を職業訓練に出すことができる。どんな教育訓練が対象になるのかが不明確だったため、企業から不満が相次いでいた。「企業がもともと実施していた訓練」など一定の訓練以外はすべて認めることにする。(21.3.13 日経新聞 -労働問題-)

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雇用保険改正 月内に施行も

離職集中に対応
 
 雇い止めなどに対応する雇用保険関連法案を巡り、桝添厚生労働相は12日、年間離職者の約1割が3月31日に集中している傾向を明らかにした。「4月1日施行」を目指す政府案の問題点が浮き彫りになり、それ以前の「年度末の失業者を含んだ適用」を求める野党側の主張に沿った修正が進む可能性が強まった。
 参院予算委員会で小林正夫氏(民主)の質問に答えた。3年の派遣期限を一斉に迎える「09年問題」の要素が加わる今年3月は、職を失う人がさらに膨らむ可能性がある。桝添氏は雇用保険以外の手段で対応する考えを示した。
 また、麻生首相は12日の同委員会で、強い意欲を示してきた雇用保険料率の引き下げについて「(雇用情勢
は)悪化しており、賃金アップになかなか結びつけ(考え)られてないという指摘は正しい」と述べた。企業負担軽減を賃上げの原資につなげようとした当初の狙いが現状では難しいことを認めた。
 雇用保険関連法案を審議する衆院厚生労働委員会は12日、修正に向けた与野党の実務者協議を始めており、18日の委員会採決をめざしている。(21.3.13 朝日新聞 -労働問題-)

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残業代不払い容疑 古奈屋を書類送検

カレーうどんチェーン

 従業員に長時間のサービス残業をさせていたとして、池袋労働基準監督署は12日、カレーうどんチェーン店「古奈屋」(本社・東京都豊島区)と同社の戸川貞一社長を、労働基準法違反(時間外、休日及び深夜の割増賃金不払い)の疑いで書類送検した。07年に同労基署が是正勧告したが従わず悪質性が高いと判断した。
 調べでは、古奈屋は当時、残業代について1ヶ月に30時間を上限とする打ち切り制を導入していた。その場合でも、超過分については、残業代や深夜割増賃金を支払う義務があるが、不払いだった。
 確認された例では残業が月100時間を超し、1ヶ月当たりの不払い残業代が約20万円にのぼる人もいたという。
 古奈屋は83年に東京・巣鴨本店を創業。現在は六本木ヒルズなどの計3の直営店を展開している。(21.3.13 朝日新聞 ー労働問題-)


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