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2009年2月の記事一覧

傷病休職からの復帰

傷病休職からの復帰


   「君の戻る場所ない」と言われたら


 休日に交通事故で大けがを負ったAさんは、会社の休職制度を利用しました。休職期間が終わりに近づいて体調も回復。主治医からは職場復帰できると診断されました。ところが、上司は「君の戻る場所はない」。大変なショックを受けています。
 こうした休職から復帰する際のトラブルが、後を絶ちません。就業規則などで「休職期間満了時点で復職が困難な場合、解雇または退職扱いとする」と定める企業が多く、企業側もそれを安易に使っている、と考えられます。Aさんのように主治医の診断がある場合、これを無視し、何も調べずに退職扱いにすることは許されません。
  
 復職の際、会社が産業医など指定する医師の診断を命じることも多くあります。指定医の診断は重く、受診が就業規則などで復職条件として明記されている場合はもちろん、明確な根拠がなくても、合理的な理由なく拒否すると懲戒処分になるともあります。対応を弁護士に相談することをお勧めします。
 ただ、体調を最もよくわかっていると思われるのは主治医です。主治医とよく話し合い、診断書に加えて望ましい業務内容、労働時間、復帰の際に必要な配慮の内容など、具体的な復帰条件について意見書を書いてもらうことをぜひお勧めします。医学的かつ客観的な根拠を具体的に示すことが、会社との交渉で大きな力になります。

 完全に体調が回復せず、休職前と同じ業務はできない場合、会社は就労を拒否できるでしょうか。最高裁は、「他に就労可能な業務があり実際にも配置が可能で、かつ本人がその就労を申し出ている場合、復帰の拒否は許されない」と述べています。また、「休職終了後の2~3ヵ月後に完全な復帰が可能と考えられる」として退職扱いを無効とした例や、復帰準備期間を提供しない解雇を無効とした例などがあります。

 08年施行の労働契約法第5条は「使用者の安全配慮義務」をうたい、同法第3条4項は「義務は信義誠実に履行されるべきだ」と定めます。会社は、「可能な限り配置転換などを行う配慮義務があると解釈されるべきでしょう。

  ここがツボ
    ・ 主治医の判断を無視した解雇は許されない
    ・ 医学的・客観的な意見書などの提示が有効
    ・ 使用者には復帰にあたって配慮義務がある
(21.2.9 朝日新聞 -労働問題-)

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新「就職協定」要請へ

文科省 内定早期化に歯止め


大学生の就職活動の早期化に歯止めをかけるため、文部科学省は内定時期などに関する大学と企業間の取り決めを明確化する方向で検討に入った。景気の悪化で就職前線が厳しさを増し早期化に一層拍車がかかる可能性も高く、1997年に廃止された就職協定のようなルール作りを検討するため、大学団体や日本経団連などに呼びかけて今夏までに協議の場を設ける方針だ。
 
 大学・企業側  夏までに協議開始

 就職活動は現在、大学と企業の双方が、①大学団体などで作る就職問題懇談会の「申し合わせ」②日本経団連の「倫理憲章」-の二つの尊重に勤める形で行われている。「申し合わせ」「憲章」とも、就職を希望する大学4年生への内定日は10月1日以降としているが、企業の多くが事実上の内定を出すのは4年生になった直後の4月後半。企業によっては3月中に出すケースもあり、企業側の採用活動は実効性のある規制のないまま行われているのが実態だ。
 同懇談会が全国の大学の就職担当者らに調査したところ、「就職活動が前年度より早まった」と答えた大学は06年度から3年連続で5割を超えたほか、今年度は約6割の学校がゼミの日程などに「支障が生じた」と回答した。国立大学協会は「大学3年生が専攻を深く研究する間もなく進路を決めることは、若者の早期離職にもつながる」と危機感を強めている。文部省は「せめて学生が3年生の間は勉学に集中できるようにするべきだ」としているが、法令化はせず、大学と企業の自主規制が望ましいとの立場だ。
 ただ、実効性の確保には課題も多い。96年以前は大学側と当時の日経連などの企業側が結んだ就職協定で、企業のセミナーや面接の解禁日
を8月1日前後と定めていたにもかかわらず企業が2~5月に事実上の内定をだす「青田買い」が横行した。結局、「協定は形骸化しており無意味」との指摘で廃止された経緯がある。
 このため文部省は新ルール作りにあたって企業名の公表など罰則規定を盛り込むように要請することも検討している。(21.2.6 読売新聞 -労働問題-)

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ワークシェア 過半数が肯定

ワークシェア 過半数が肯定


 1人の仕事を複数で分かち合って雇用の確保を図る「ワークシェアリング」について、企業の正社員はどう受け止めているのか。 読売新聞とgooリサーチは、ワークシェアリングについてアンケートした。
 
 ワークシェアリングという制度に「積極的に賛成する」人は8%、「望ましくないが、やむを得ない」という人は48%おり、過半数がおおむね肯定的にとらえていた。

 一方、自分の勤め先が行うとなった場合、「積極的に賛成する」のは11%、「渋々ながら受け入れる」のは57%と、3分の2以上が「受入れ派」だった。ワークシェアリングは1人の仕事量が減る分、賃下げになるが、賃金水準よりも雇用を重視する正社員が多いことが見て取れる。
 自らの雇用環境に関しては、職を失う不安があると感じている人は30%、毎月の給与が減る不安があるという人は52%、賞与(ボーナス)が減る不安があるという人は53%いた。正社員の間にも、雇用や待遇について不安感が広がっていることを物語った。 調査は1月下旬、20歳以上を対象に行い、1077人が答えた。(21・2・5 読売新聞 -労働問題-)

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社員の賃金改善企業27.9%「ある」

社員の賃金改善企業27.9%「ある」 


 帝国データバンクは4日、2009年度の賃金動向に関する意識調査を発表した。ベアや賞与引き上げなど正社員の賃金改善を予定している企業は27.9%と、前年調査に比べ17.1ポイント低下した。08年度に実際に賃金水準を改善した企業の割合である55.1%に比べほぼ半減する。景気後退で企業業績が悪化していることを映している。調査は全国の20,487社を対象に実施、有効回答数は10,822社だった。
(21.2.5 日経新聞 -労働問題-)

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年間労働1800時間割れ 昨年

年間労働1800時間割れ 昨年


 厚生労働省が3日発表した2008年の毎月勤労統計調査(速報)によると、残業などを含めた1人あたりの年間総実労働時間数は1792時間だった。1990年に現行の調査対象となって以来の最短記録となり、初めて1800時間を割り込んだ。
 平均すると1か月で149.3時間で、前年比0.9%減で2年連続減少だった。このうち残業などの所定外労働時間の月平均が2.7%減の10.7時間と大幅に減少したのが押し下げ要因となった。正規の勤務時間である所定内労働時間も138.6時間で0.8%減だった。厚労省は景気の悪化で、勤務時間の調整が行われたのが要因と見ている。
 また雇用形態では、直接雇用のうち一般労働者数が前年比1.6%増だったのに対し、パートタイム労働者数は前年比1.5%増。パートタイム労働者の増加率が一般を下回るのは、90年調査開始以来初めて。雇用調整が非正規労働者から行われていることを裏付けた。
 一方、賃金は景気が安定した昨年春ごろに労使で妥結されたために増加傾向だった。給料の月平均額である現金給与総額は、前年比0.3%増の33万1026円で、2年ぶりの増加となった。
(21.2.4 読売新聞 -労働問題-)

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過労自殺、1億円賠償命令

過労自殺、1億円賠償命令


     地裁帯広支部 農協の過失認める


 北海道音更町の音更町農業協同組合に勤務していた男性(当時33)が過労でうつ病になり自殺したのは、農協が安全配慮義務を怠ったためとして、遺族が約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、釧路地裁帯広支部(岡山忠広裁判長)は2日、農協に約1億円の支払いを命じた。

 岡山裁判長は判決理由で、農協側が争点としていた自殺の予見可能性を「精神面の変調や自殺について予見できなかったとはいえない」と断定。
 その上で「労働時間を適正に抑え、精神科への受診を勧奨するなどの措置を取っていれば防止できた」と農協側の過失を全面的に認めた。

 判決によると、男性は組合員の農作物を販売する青果課に勤務していたが、前任の係長が2004年6月に病気で休職したことなどで担当業務が増大。05年4月の人事異動で係長に昇進した後も、上司から叱責(しっせき)を受けるなどしてうつ病の症状を訴え、同年5月に農協の倉庫で自殺した。
 帯広労働基準監督署は06年12月、業務上災害を認定していた。

 原告側弁護士は判決後の記者会見で「遺族の思いが完全に反映された良識的な判決だ」と評価。賠償額が高額となった理由を「慰謝料が大きく認められた」と説明した。
 音更町農協は「判決文を見ていないのでコメントできない。今後のことは弁護士と相談して決めたい」としている。(21.2.3 日経新聞 -労働問題-)

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「悩みは?」相談員から電話

中小など380社と契約 千代田の会社新サービス


 企業と契約し、従業員の悩みをカウンセラーが聞くサービスを請け負う「セーフティネット」(千代田区)の社長山崎敦さん(64)は、海上自衛隊の幹部自衛官だったころ、3人の部下を自殺でなくした。心の病を早く見つけ、自殺を食い止めたいと8年前に立ち上げた同社は今年2月から、カウンセラーから従業員に電話して、悩みや愚痴を聞くサービスを始める。カウンセリングの常識とされる「待つ」を覆す理由は何か。(大井田 ひろみ)
 
相談 抵抗薄める

 山崎さんは防衛大学校卒業後、海上自衛官になった。大湊地方総監部(青森県)で管理部長をしていた50歳ころ、定年間近だった部下の男性が自殺した。
 それから5年後。最後の職場となった下総教育航空群(千葉県)の司令をしていた時は、2人を相次いで自殺でなくした。2人ともはっきりした原因は分からなっかたが,当時の同僚は10年たっても「なぜ気付いてやれなかったのか」と苦しんでいた。
 山崎さん自身も、弱音を吐けない幹部の立場で多忙な仕事に疲れ切ったことがある。
 「スクーターで帰宅中、突然『いまトラックがぶつかってくれれば、楽になれる』と思ったことがあった。仕事が自分の能力を超えていると感じていたころだった」
 そんな経験をした自衛隊を退職後、知人から「困っている人のための会社を作ったらどうか」と言われたことがきっかけで01年に「セーフティネット」を起業した。
 自前でカウンセリングの担当者を確保するのが難しい中小企業を中心に現在約380社と契約、24時間365日体制で臨床心理士などの資格を持つカウンセラーがよろず相談に応じている。料金は社員一人当たり月300円。1日約100件の電話がくる。
 相談の内容は「家庭問題」が約23%で最も多く、「職場の悩み」の約19%が続く。
 職場の悩みうち4分の1以上が「人間関係」だが、『部下を指導するうえでの悩み」も17%ある。部下への接し方がわからず、うつ病になる管理職もいるという。
 「みんな自分の仕事で精いっぱいで、余裕がない」と山崎さんは分析する。中には電話もかけられず1人で悩んでいる人、電話するほどではないと思っている人も多くいるのでは、と考えた。
 そこで新たに始めることにしたのが「メンタルチェック電話サービス」だ。
 契約企業は「人事異動があった社員」「新入社員」など、心の健康を損なうリスクが高いと思われる集団を選び、ネット社が一斉に連絡を入れる。連絡を受けた社員が上司・同僚に気兼ねなく話ができる場所や時間、携帯番号を知らせるとカウンセラーから定期的に電話がくる仕組みだ。
 対象の社員には年1~4回、「生活には慣れたか」「体調はどうか」などと電話で尋ねる。1度接触すれば、以降は社員が自分から電話することに抵抗を感じなくなったり、悩みや不安がある人を早く見つけ出したりできる効果があると山崎さんは期待する。悩みの内容により提携する医師や弁護士を紹介する。
 料金は社員1人につき1回の相談の電話で3500円。すでに会員契約している企業には2500円で提供する。山崎さんは「企業側に知らせるのは相談件数などだけで、相談者の名前や内容は秘密。安心して本音が言える場所を目指したい」と話している。
 「セーフティネット」への問い合わせは電話03-5293-2601へ。(21.2.2 朝日新聞  -労働問題-)

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