高齢化するニート
内閣府が平成21年7月3日に公表した、「平成21年版・青少年白書」
によると、ニートの年齢層がだんだん高くなってきているようです。
(1) ニートの状況
若年無業者(15歳から34 歳の非労働力人口のうち、家事も通学も
していない者。以下「ニート」)の数は、平成20年には64万人となり、
前年より2万人増加しました。
・15~24歳のニートは26万人で、平成14年と比べて3万人減少
・25~34歳のニートは38万人で、平成14年と比べて3万人増加
となっており、ニートの年齢層が、だんだん高くなってきています。
(2) ニートの学校での状況
高等学校中途退学者のうちニート群では、「高校をやめた理由」として、
「人間関係がうまく保てなかったから」
「高校の勉強が嫌いだったから」
「家庭の事情から」 と回答した割合が、
高校中退者全体と比べてやや高くなっています。
中学校不登校生徒のうちニート群では、
「最初に学校を休みはじめた直接のきっかけ」として、
「友人関係(いじめ・けんかなど)」
「入学や進級、転校をしたときに、周りになじめなかった」
「学校の先生との関係(怒る、注意がうるさい、体罰を受けたなど)」
となっており、友人や学校の先生との関係等、対人関係を挙げる割合が
高くなっています。
いずれも、学校での対人関係等が原因が、ニートにつながることが
多いようです。
(学校でのいじめの状況)
平成19年度間の国・公・私立小・中・高等学校でのいじめの認知件数は、
101,097件(小学校48,896件、中学校43,505件、
高等学校8,355件、特別支援学校341件)となっています。
いじめを認知した学校の比率は、小学校39.0%、中学校64.0%、
高等学校51.2%、特別支援学校13.0%となっています。
いじめの態様については、小・中・高等学校・特別支援学校のすべてで
「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多く
なっています。
(小学校65.7%、中学校64.5%、高等学校55.4%、
特別支援学校56.9%)
これらのことから、「いじめ」→「中退・不登校」→「ニート」→「社会的自立困難」
となっていることが窺えます。
また、ニート群に対する質問で、
① 「これからの自分にとって大切なこと」についての回答は、
「自分で働いて収入を得ようとすること」が、
・高等学校中途退学者のニート群で69.6%
・中学校不登校生徒のニート群で88.2%
となっています。
② 「今後の生活設計のためにあれば良いと思うところ」についての回答は、
高等学校中途退学者・中学校不登校生徒のニート群とも、
・「就職に関する相談を受けられるところ」
・「技術や技能の習得を手助けしてくれるところ」
となっています。
企業としては、若年齢層の募集・採用を行うにあたって、新入社員が技術や技能をしっかりと学ぶことができる研修・教育体制の充実が必要と思われます。


