個人請負・業務委託 実態は3割「労働者」 厚労省調査 雇用責任逃れも
個人との請負契約や業務委託契約を結んでいる企業のうち3割が、契約相手の企業に雇われる労働者と近い働き方をさせていることが、厚生労働省の調査で分かった。個人の裁量で仕事を進めることを認めず、毎日の定時出社を義務づけるなど、あいまいな働かせ方が目立った。
調査は民間の調査会社に委託し、個人請負や業務委託で働く人がいると答えた325社の回答を分析。「仕事の進め方に裁量権がない」「勤務地や時間が自由に決められない」など、請負・業務委託ではなく労働者に当たる恐れを強める七つの要素のうち、何項目に当てはまるかを集計した。
その結果、4項目以上に該当する企業が35.6%あった。これらの企業の中には、本来は労働者として雇うべきなのに、業務委託などとすることで雇用責任を免れている例があるとみられる。
仕事の進め方について「常に会社の指示を受けることが必要で、決められる範囲はほとんどない」という回答が7.1%、「決められる範囲が限られている」が16%と、個人請負や業務委託であることを疑わせる回答が目立った。
定時出社は37.5%が義務づけており、毎日の業務報告は40.3%が求めていた。報酬の決め方も、労働時間を最重視するという回答が8.6%あった。契約時に専門的な知識や技能を「全く重視しなかった」という企業は6.8%あった。
厚労省は有識者研究会で、業務委託のあり方について検討を進めている。近くまとまる報告書を受け、求人や契約時に、請負・業務委託か雇用かを明示し、報酬などの条件を書面で示すことを求めるガイドラインを作る方針だ。
■労働者である可能性を強める7項目
・報酬を決める際に労働時間を重視する
・働く場所は会社が指定する
・毎日決まった時間に出社させる
・仕事の進め方を決める裁量が限られる
・契約外の業務を行わせることがある
・業務委託で働く人に業務依頼を断られることがない
・業務委託で働く人の判断で、一部を他者に再委託するなどの行為は認めない
(朝日新聞ー労働問題ー)
失業者の国保料、減額 来月開始 所得の3割で算定
長妻昭厚生労働相は5日、職を失った人の国民健康保険料を安くする新制度について、元の年収ごとの保険料の試算を明らかにした。
<例>給与収入 300万円の場合 現行の保険料 23万3千円⇒軽減後の保険料 8万5千円
(年額、夫婦・子1人で夫に給与収入があった場合を想定)
今国会で関連予算と法案が成立した後、全国ハローワークや市町村で広報する。
新制度は4月スタート。倒産や、解雇、雇い止めなど会社側の都合で失業した人が、在職中と同じ水準の保険料負担で医療保険に入れるようにする狙い。
保険料は前年の所得を元に算出されている。収入が途絶えた失業者には負担が重いため、失業時からその翌年度末までの間に限り、前年所得の3割で保険料を算定する。国民健康保険税として徴収している場合も、同じように計算する。新制度が始まる1年前の2009年3月31日以降に離職した人の保険料も、10年度分に限って軽減される。
保険財政の収入減は、国と自治体が公費で埋め合わせる。10年度は失業者とその家族の計87万人が利用する見込み。(朝日新聞ー労働問題ー)
「就業率」は最低
15歳以上で職に就かず、求職活動もしていない「非労働力人口」が増えている。1月は4507万人と前年同月比33万人増え、2ヵ月連続で4500万人を超えた。働く機会を得られず、求職活動を中断した人は雇用統計上、失業者とみなされない。このため、失業率の改善にはつながるが、雇用情勢が上向いたとは言い難い。就業者数を15歳以上の人口で割った「就業率」は1月時点で56.2%。1953年の調査開始以来、過去最低になった。
失業率の算出には学生が含まれないのも不透明要因だ。今春卒業予定の高校生の就職内定率は2009年12月時点で74.8%、大学生は同73.1%。どちらも約4分の1の学生が働き口を見つけられないでいる。4月以降、卒業者が失業者となる懸念も根強い。文部科学省の高井美穂政務官らは2日、日本商工会議所など3団体を訪れ、採用拡大を改めて要請した。(日経新聞 -労働問題-)
基本給+手当、最大の減少率
フルタイムで働く人の2009年の所定内給与(月額)は平均29万4500円で、前年より1.5%減ったことが、厚生労働省が24日発表した賃金構造基本統計調査(賃金センサス)でわかった。減少は4年連続で、減少率は比較できる1976年以降最大。
所定内給与は、基本給に家族手当などを加えたもので、ボーナスや残業代は含まれていない。企業業績の影響を受けにくいとされてきたが、景気悪化が賃金の土台部分にも及んできていることが鮮明になった。
調査は09年6月分が対象。男女別では、男性が2.1%減少して32万6800円となった。減少率は過去最大。定期昇給の抑制や各種手当の廃止、高賃金の団塊世代の退職などが平均額を押し下げた。
一方女性は同0.8%増えて22万8千円。増加は4年連続で、低賃金の非正規社員が経済危機で大量に失職したことや、大企業に勤める女性の割合が高まっていることなどが要因とみられる。
産業別では運輸・郵便(25万5100円)が同7.5%と大幅減で、卸売り・小売り(29万7千円)が同3.1%減、製造業(28万7400円)が同1.8%減と、労働者が多い産業で減少が目立った。増加したのは教育・学習支援や情報通信など一部。
雇用形態でみると、正社員が同1.9%減の31万400円、非正社員が同0.1%減の19万4600円だった。
労使紛 争解雇関連45%増
中央労働委員会は24日、全国の労働委員会が2009年にあっせんした労働組合と使用者の紛争は733件で、前年より33%増えたと発表した。700件を超えたのは1987年以来。このうち解雇に関する争いが同45%増の191件、賃金関連が同38%増の346件。リーマン・ショック以降に悪化した雇用情勢が反映したとみられる。
労働組合が関係する紛争のうち、主に中小企業の労働者が個人で加盟する「ユニオン」が関係する案件が同30%増えて487件。労働者が解雇された後にユニオンに加わって争う「駆け込み型」は同49%増の269件だった。
一方、個々の労働者と使用者間で起きた紛争のあっせん件数も、同20%増えて534件で、01年の制度発足以来、最多。有給休暇の買い上げや解雇、賃金未払いについての争いが特に増えた。
(朝日新聞-労働問題-)
中高卒の若者失業率 14,2% 過去最悪
総務省が22日発表した2009年の労働力調査の詳細集計(速報)によると、15~24歳の若年層のうち、中高卒の完全失業率が年平均で14,2%に達し、過去最悪を記録した。昨年の厳しい雇用環境が主に若者を直撃したことを示している。また、正社員から失業者になった人も08年に比べて22万人増と過去最大の上昇幅となり、正社員も安泰ではない状況を改めて裏付けた。
09年平均の失業率は5,1%と過去最悪の水準だった。このうち、15~24歳で、最終学歴が高校や中学などの「高卒等」の失業率は14、2%に上り、現行方式での調査を始めた02年以降で最悪となった。「大卒等」の8%、「短大・高専卒」の5,9%に比べて高く、また25~34歳の「高卒等」の8,4%よりも極端に高いことから、特に不利な状況にある様子がうかがえる。
一方、09年の完全失業者は336万人で、08年に比べて71万人増と、上昇幅は過去最大だった。このうち、過去1年間で正規の職員や従業員から離職した人は80万人に上り、08年に比べて22万人増加した。(読売新聞ー労働問題ー)
協会けんぽ 保険料負担、大幅増に 4月から 月収30万、2170円増
中小企業の会社員と家族らが加入する協会けんぽは加入者の保険料負担が4月からどの程度増えるかについて、月収別の試算をまとめた。税引き前の月収が30万円の会社員(40歳以上65歳未満)の医療・介護の保険料は月額2170円増える計算だ。政府は来年度に国庫負担を増やして保険料の上昇幅を抑制する方針だが、それでも一定の負担増は避けられない情勢だ。
協会けんぽの医療の保険料率は4月納付分から全国平均で現在の8.2%から9.34%に上がる。40~64歳までが負担する介護保険料率も現在の1.19%から1.50%に上がる。高齢化で医療費の支出が膨らんでいるうえに、景気の低迷で保険料の収入が落ち込んでいるためだ。
この結果、税引き前の月収20万円の会社員の保険料負担は月額で1410円膨らむ見通し。負担増の内訳は医療の保険料が1100円で、介護保険料が310円になる。
月収40万の会社員の負担増は月額で2920円で、医療分が2300円、介護が620円になる。一方で、40歳未満の会社員は介護保険料の負担がかからない。(日経新聞ー労働問題ー)
出産育児一時金 「直接支払制度」さらに先送りへ
出産費用の窓口負担を軽減する出産育児一時金の「直接支払制度」について、長妻昭厚生労働相は19日、4月の完全実施を先送りする方針を固めた。3カ月から半年間の猶予期間を設ける方向で調整する。一部の医療機関が資金繰りに困るのを避けるためで、昨年10月の導入時にも半年間猶予していた。
この制度は、これまで妊婦らの請求に基づいて出産後に支払われる一時金(原則42万円)を、医療保険から医療機関に直接支払うもの。これによって妊婦らは、窓口で出産費用の一部を立て替えずに済むようになる。
ただ、医療機関が健康保険組合など保険者に請求する仕組みのため、一時金が医療機関に払い込まれるまで1~2カ月程度かかることが判明。対応できない医療機関について、今月3月末まで、従来通り妊婦らによる立て替えの継続を認めたが、さらに延長することになった。
厚労省は月内にも、対応策を決める方針。医療保険から医療機関への支払い回数を増やすことで、支払いの遅れを防ぐ案などが浮上している。(朝日新聞ー労働問題ー)
育児休業給付の統合
現在、育児休業給付は育児休業中に支給される「育児休業基本給付金」と職場復帰後6ヵ月経過後に支給される「育児休業者職場復帰給付金」に分けて支給されています。しかし、平成22年4月1日以降に育児休業給付を開始した被保険者の方からは、これまでの育児休業中と職場復帰後の給付金を統合し、全額が育児休業中に支給されることになりました。(労働問題)
2週間の連続休暇促進 「全員とれる環境を」
企業向け指針 厚労省改正へ
厚生労働省は働く人の連続休暇取得を促すため、事業主に就業規則の改正などを促す方針だ。働き方の改善を目指す同省の指針を改正し、2010年度からの実施を目指す。指針の見直し案には2週間程度の連続休暇取得を促す場合、全労働者が取得できる制度の検討を求める項目を盛り込んだ。この案をたたき台に労使関係者との最終調整に入った。
指針の改正は政府が昨年末の緊急経済対策に盛り込んだ「働く人の休暇取得推進プロジェクト」の具体策となる。有給休暇の取得を促し、観光などによる地域経済の活性化を目指す狙いがある。
現行の指針も土日と年次有給休暇を合わせて2週間程度の連続した休みをとれるよう事業主などに促している。ただ取得方法などをめぐる規定がない。厚労省は今回、同じ事業所で働く人が全員連続休暇をとれる仕組みの創設を事業主に求め、実際に休暇を取得できる環境整備を進めたい考えだ。
有給休暇を分散してとる場合も、なるべく土日と組み合わせて計画的にとるように促す。有給休暇の取得状況を労使の参加する委員会で点検する仕組みの創設も促す方針だ。
厚労省の案に対しては労働側からさらに強い規定を盛り込むべきだとの意見も出ている。関係者と調整し、最終的な見直し案をまとめる考えだ。
指針は事業主の義務ではないが、労働者が労使交渉などで指針を活用すれば、休暇取得へ向けた交渉を有利に進められる可能性がある。
有給休暇の取得は進んでいない。厚労省の調査によると、08年の取得日数は平均8.5日で、働く人に認められた有給休暇日数に対する取得率は約47%にとどまっている。
(日経新聞 -労働問題-)
自殺社員のうつ、上司の言動も一因 大阪地裁認定
「日本通運」大阪旅行支店(大阪市中央区)に勤務していた大橋均(当時56歳)が、うつ病となり、自殺したのは退職強要が原因だったとして、妻ら遺族3人が同社に計5000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、大阪地裁であった。田中敦裁判長は、「自殺は予見できなかった」としたが、上司の言動がうつ病の一因になったことは認め、慰謝料約330万円の支払いを命じた。
判決によると、大橋さんは2004年6月にC型肝炎で入院。翌月、うつ病になり、06年11月に自殺した。田中裁判長は、大橋さんの入院の前後に、上司が「自分から身を引いたらどうか」などと発言したことについて、「精神面を含む健康管理上の安全配慮義務に違反する」と指摘した。日本通運広報部は、「判決内容を検討して、対応を決定する」としている。(読売新聞 -労働問題-)
留学生の社員登用、1割のみ 改善の兆しも
日本政府は2020年までに、08年現在の2倍を超える30万人の留学生を受け入れる方針を掲げている。一方で、労働政策研究・研修機構の07年の調査では、回答した約3200社のうち、過去3年間で留学生を正社員や契約社員で採用したのは1割と、就職の受け皿はまだ十分とは言えないのが実情だ。
だが、最近は日本企業などへの就職は増加傾向にある。法務省入国管理局によると、08年に日本で就職するために在留資格を変更した留学生は1万1040人で、10年前に比べると約4.6倍になった。アジアからの留学生が96%強を占め、国籍・地域別では中国が7651人で最多、韓国が1360人で続く。仕事の内容では、翻訳・通訳や販売・営業、情報処理、海外業務などが多い。
海外展開のための戦力として、積極的な外国人採用にかじを切る企業も増え始めた。大手機械メーカー、IHIは08年9月にソウルでの就職説明会に参加し、約1500人が集まった。昨年4月には、韓国人8人が正社員として入社した。今春にはソウルに加え、韓国の地方都市でも説明会を実施するという。
厚生労働省によると、日本の労働力人口は、現状では30年までに約1千万人減る見通しだ。労働政策研究・研修機構の郡司正人・主任調査員は「国内だけで事業をする企業にとっても、優秀な人材は国籍を問わず貴重だ。中小企業を含め、外国人の活用をより意識的に進める方向に向かうのではないか」と話す。
(朝日新聞 -労働問題-)
就職浪人にインターン 中小で研修、日額7000円を支給 経産省4月に
経済産業省は今春卒業予定で就職先が決まっていない高校生・大学生ら5000人を対象に、中小企業でのインターンシップを実施する。半年間の実習プログラムに参加する学生と中小企業の双方に助成金を支給。
民間の就職支援企業が専門家を派遣し、実習や就職活動の相談にも応じる。
就職が決まっていない大学生の募集を15日から始める。就職支援大手の学情とパソナが窓口となり、参加する学生と中小企業を橋渡しする。高校生や専門学校生向けには、各都道府県の中小企業団体中央会が同日から研修を運営する商工会議所や商工会を募る。
参加者は4月から半年間、中小企業で技術やノウハウを身につける研修を受ける。参加者には日額7000、受け入れ企業にも日額3500円が支給される。 (日経新聞ー労働問題ー)
企業の4割 「賃上げなし」 帝国データ調査
2010年度の賃金動向について、「正社員の賃上げはない」と答えた企業が約4割に上ることが帝国データバンクの調査で分かった。1年前とほぼ同水準でリーマン・ショック以降の大幅な収益悪化を背景に、新年度も厳しい賃金情勢が続きそうだ。
今年1月20日から31日にかけて、全国2万1781社を対象に調査し、1万651社から得た回答を集計した。
正社員の賃金のベースアップや賞与引き上げの見込みが「ない」と答えたのは、全体の40.5%(4315社)。09年度(42.0%)からわずかに減った。10.5%が賃金引き下げを見込んでいた。
一方、賃上げの見込みが「ある」と答えた企業は全体の31.8%(3388社)。前年度(27.9%)からは、やや改善した。非正社員については、賃金改善の見込みが「ある」と答えた企業が12.8%にとどまる一方、「ない」が54.3%と2年連続で5割を超えた。
帝国データバンクは、「賃金下落を通じたデフレの進行による消費の低迷が懸念される」と指摘している。(朝日新聞ー労働問題ー)
フィリピン人看護師候補 2年目も求人低調
日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき日本に派遣されるフィリピン人看護師・介護福祉士候補の数が、2年目の今年も定員を下回ることが確実になった。1日にマニラで希望者への面接が始まったが、日本の病院や福祉施設からの求人は178人にとどまった。
日本側で受け入れを担当する国際厚生事業団によると、フィリピン人候補の受け入れを希望した日本の施設は82カ所で、求人数は看護師77人、介護福祉士101人。昨年の派遣数は計310人で、今年の希望者がすべて受け入れられても、2年間の合計はEPAで決めた1千人の枠の半数に届かない。
求人が少ない理由について、事業団や日本の施設関係者は「不景気で介護現場での日本人の雇用が増えた」「昨年受け入れた施設が日本語研修で苦労している実情が広まった」などの理由を挙げる。
施設側には日本人と同等の報酬を支払うことに加え、国家試験に向けた日本語学習などの負担もある。
インドネシアからも2008、09両年度で1千人を上限に受け入れるはずだったが、計570人にとどまった。10年度は500人の上限に対し、1月末現在で求人は107人。今月初旬まで受け入れ施設の募集を続け、4月に面接を実施する。(読売新聞-労働問題-)
確定拠出年金65歳まで 今国会に改正案 加入上限上げ定年延長に対応
政府は、企業年金の一種である企業型確定拠出年金について、加入資格の上限年齢を現行の60歳から65歳にまで引き上げることを決めた。加入者の老後の生活安定につなげるのが狙いで、資格年齢が上がれば拠出金の積立期間が延びて、将来受け取る年金額が増えることになる。政府は、年金制限引き上げのための確定拠出年金改正案を通常国会に提出し、成立を目指す。
定年延長や再雇用により、60歳以上の従業員を雇い続ける企業が増えている。企業に段階的に65歳までの雇用延長を義務付けた改正高年齢者雇用安定法が2006年度に施行されたためだ。ただ、現行では60歳を過ぎた従業員は企業年金から抜けなければならず、企業型確定拠出年金の上限年齢を64歳まで引き上げる事が求められていた。
政府は12年4月から引き上げを実施する考え。中小企業が主に採用している適格退職年金制度が同年3月末に廃止されることから、その受け皿として制度充実を図っておく狙いもある。
また、企業しか掛け金を拠出できない現状を改め、従業員本人も積立できるようにする。企業型確定拠出年金のほかに企業年金がない場合、掛け金の上限は月5万1000円だが、この範囲内で従業員の拠出を解禁する。ただし、従業員の拠出分が企業が超えないようにする。従業員の拠出解禁は12年1月から実施する予定だ。
09年10月末現在、企業型確定拠出年金を導入している企業は約1万2300社に上り、約340万人の加入者がいる。(読売新聞ー労働問題ー)
<最低賃金>引き上げ検討、厚労省と経産省が初会合
厚生労働省と経済産業省は28日、最低賃金引き上げを検討する「中小企業支援等の最低賃金引き上げ対策検討チーム」を設置、初会合を開いた。
チームは両省の副大臣と最低賃金の関係部局の局長らで構成。最低賃金を引き上げた際の課題を調査する。具体的には引き上げにより人件費が増す中小企業への支援のあり方や引き上げ方法、経済や雇用に与える影響などを検討する。
現行の最低賃金は、都道府県ごとに決められ、09年度の全国平均は713円。民主党は衆院選のマニフェストで全国平均1000円への引き上げや一律の「全国最低賃金」(800円)の新設などをうたっている。現行の最賃決定は、労働者、使用者、公益の3者構成の委員会が中央で引き上げの目安を示し、同じ構成の委員会が各地域の事情を考慮して決めている。(毎日新聞―労働問題―)
事業主が「横領」4億円なお未納 厚生年金保険料
厚生労働省は26日会社従業員が折半する厚生年金の保険料を従業員の給料から天引きしながら、事業主が保険料を納めていなかったケースが昨年9月末までに1万4124件見つかったと発表した。未納の保険料は総額約9億400万円。滞納事業所には支払いを求めているが、約4億7900万円がなお未納となっている。厚生年金の記録が消えた被害者を救済するための特例法に基づき、年金記録確認第三者委員会で記録回復が認められた事例について、厚労省が国会に報告した。(朝日新聞ー労働問題ー)
介護従事者の給与4,1%増 昨年9月時点報酬改定を受け
厚生労働省が25日まとめた介護従事者の処遇改善に関する実態調査(速報)によると、2009年9月時点の従事者の平均給与は23万1366円と、介護報酬改定前の08年9月に比べて9058(4,1%)増加した。
昨年9月の平均給与(基本給、手当、一時金の月割り額の合計)を1年前の平均給与と比較した。特別養護老人ホームは28万1800円と前年から1万2052円(4,5%)の増加。老人保健施設では1万1629円(4,1%),訪問介護事業所でも5868円(4,4%)増えた。
前政権は人手不足が強い介護従事者の処遇改善を狙い、09年4月に介護報酬を増額改定。「増額分がすべて処遇改善に回れば、給与は2万円アップする」と説明していた。実際には処遇改善は半額以下にとどまった格好だ。(日経新聞ー労働問題ー)
58事業 総務省が改善勧告
総務省は22日、企業などが支払う雇用保険を事業費に充てている2008年度の102事業(当初予算額1371億円)を省内で「事業仕分け」したところ、約6割の58事業(同937億円)で運営手法などに問題があったと発表した。同省は雇用保険事業を所管する厚生労働省に改善を勧告。半年以内に見直し策を回答するよう求めた。
厚労省所管の「東京外国人雇用サービスセンター」では、在日外国人の求職者向けの案内パンフレットをすべて日本語で表記。財団法人が運営する「女性と仕事の未来館」は、約3億2千万円の年間予算のうち7割が人件費と管理費に充てられ、「廃止を含めた見直し」を勧告した。また、若者向けの職業相談事業では、運営費などの支出手法が複雑で「事業の適切な評価・検証が行えない」と指摘した。(朝日新聞-労働問題-)
知的障害者 年金不支給取り消し 大津地裁、国側に命令
知的障害があるのに障害基礎年金の支給を拒否されたとして、志賀県内の25~29歳の男女6人が国を相手に不支給決定の取り消しを求めた訴訟の判決が19日、大津地裁であった。石原雅也裁判長は6人全員の請求を認め、不支給決定の取り消しを命じた。
訴状によると、6人は2004~05年に障害基礎年金の支給を請求したが拒否され、「障害の程度を過小に評価したもので違法」と不服を申し立てたが、すべて棄却された。
ところが、原告5人が再請求したところ、一転して支給が認められ、原告側は「主観で決定が左右され、基準に不備がある」などと、当初の決定取り消しを求めていた。
5人が再請求するまで、約3年間で1人当たり約3000万円の年金が支給されていないという。
これに対し国側は、再請求の決定について「社会生活への適応能力が低下したことに伴い、日常生活能力が低下した」とし、当初の決定時には受給資格のある障害程度に達していなかったとしていた。
(日経新聞 -労働問題-)
昨春の新入社員 過去最高
昨春の新入社員のうち、「食べていけるだけの収入があれば十分だ」と考える割合が半数近くに上り、過去最高となったことが、日本生産性本部の調査で分かった。年功序列的な賃金体系を望む割合も最高を記録。景気回復に力強さがない中で、生活の安定を望む姿が浮かび上がった。
生産性本部は1991年から、新卒で4月に入社した新人に対し春と秋に調査をして意識変化を調べている。今回は昨年10~11月、全国で685人を対象に実施し376人から回答を得た。
「人より多くの賃金を得なくても食べていけるだけの収入があれば十分だ」との問いに「そう思う」と答えたのは47.1%。「そう思わない」と答えた割合(52.9%)よりは低いものの、2006年にこの問いを始めて以来、春秋を通じて最高となった。例年は、入社直後の春よりも半年後の秋の調査の方が、「そう思う」と答える割合が増える傾向にあったが、今年は春の調査(36.2%)との差が10ポイント以上開き、上昇幅も最大だった。
また、「年齢・経験を重視して給与が上がるシステム」を希望するとの回答が48.1%で、91年の調査開始以来、春秋を通じて最高だった。景気は緩やかに持ち直しているとされるが、回復力は弱く、新入社員も厳しさを肌で実感しているようだ。(朝日新聞 -労働問題-)
「サービス残業常態化」
日本マクドナルドの男性社員が2000年、出勤後に心臓疾患で急死したのは過労が原因として、遺族が労災認定しなかった国の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(渡辺弘裁判長)は18日、死亡と業務の因果関係を認め、処分を取り消した。
渡辺裁判長は判決理由で、同社の勤務態勢について「正社員は勤務実績通りに時間外労働を申告せず、サービス残業が常態化していた」と指摘。そのうえで、男性の発症前の1カ月間の時間外労働が「算定可能なだけで約79時間」と認定。自宅でのパソコン作業についても業務と認定し、「負荷の強い業務に長期的にさらされるなどして、異常を引き起こした可能性が高い」と結論づけた。
判決によると、男性は1999年の大学卒業後、日本マクドナルドに入社。川崎市内の店舗に勤務していた00年11月、出勤後に職場で倒れ、死亡した。(日経新聞 -労働問題-)
中小の経営悪化深刻
外国人研修・技能実習制度を利用した研修生の新規受け入れについて、2008年秋以降の世界不況から1年以上たっても減少傾向に歯止めがかかっていないことが16日、受け入れを支援する財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)の調査で分かった。
専門家は「主要受け入れ先である中小製造業の業績不振が長引いている」と指摘、「安い労働力」の研修生の受け入れすらできないほど経営悪化が深刻になっていることが浮き彫りになった。
統計によると、企業がJITCOを通じて申請した昨年1~11月の新規研修生は前年同期比27.5%減の4万7772人。全体の約8割を占める中国からの研修生も同26.5%減となった。男性は同36%減で、女性より約15ポイント高かった。
昨年4~9月は毎年前年比30%以上の減少。10,11月は一昨年に続いて減少となった。
(日経新聞ー労働問題ー)
企業、必要な人材は確保
景気悪化を受けて就活学生は焦りを募らせているが、調査機関などの間では「11年春卒の採用は就職氷河期と呼ばれた00年代前半ほど悪くならない」との見方が多い。採用活動そのものを止める企業が急増したバブル崩壊後に比べ、今回は企業が「採用人数は抑制するが、必要な人材は確保する」という姿勢を保っているからだ。
雇用関連の調査などを手がけるリクルートのワークス研究所によると、大卒求人倍率が最悪だったのは0.99倍と、1倍を割り込んだ00年春卒。「厳しい」といわれた10年春卒も求人倍率は1.62倍と過去20年間の平均的な水準。11年春はこれを下回るが、00年春ほどには落ち込まない可能性が高い。
業界関係者の間では「(11年春卒の求人倍率は)10年春卒より下がるが、1倍割れにはならない」(大手就職情報サイト編集長)との見方が多い。ただし、団塊世代の大量退職を受けて企業の新卒採用が増加した08~09年春卒に比べると、採用の門戸は狭くなる。
ワークス研究所が民間企業を対象に実施した調査では、11年春卒の新卒採用数の見通しを「わからない」と答えた企業が前年より11.5ポイント上昇、36.6%にのぼった。一方、「増える」「変わらない」「減る」と答えた企業はいずれも前年より減少した。
「景気の先行きが不透明な中で『(採用数の見通しが)わからない』というのは企業の本音だろう」(リクナビの毛利威之編集長)。景気動向をにらみ、ぎりぎりまで採用枠を固めない企業が増えれば、前倒しで始まった11年春採用の就活は異例の長期戦になるかもしれない。(日経新聞 -労働問題-)
労働側 「常用」の定義を問題視
経営側 中小「急な受注できぬ」
労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)が昨年末、労働者派遣法の改正に向けた報告をまとめ、厚生労働省は今月召集の通常国会に改正案を提出する。仕事がある時だけ雇用契約を結ぶ登録型派遣や、製造業への派遣を原則禁止するなど、規制緩和の流れから派遣社員を保護する規制強化へ転換する。経営側は反発を強め、労働側からはさらなる改善を求める声が出ている。
労働側が問題とするのは、製造業への派遣禁止で「常用型」が例外となったことだ。雇用期間や雇用見込みが1年を超えれば常用とされる。厚労省の調査では常用型のうち期間の定めのない雇用契約で働くのは約3割で、残りは有期で働いている。
このため、日本労働弁護団の棗一郎弁護士は「原則禁止は評価できるが、常用を期間の定めのない雇用と定義しないと、不安定な細切れ雇用はなくならない」と指摘する。
登録型派遣の禁止で、専門性が高い26業務が例外とされたことにも疑問の声が上がる。特に、OA機器の操作に携わる「事務用機器操作」や文書整理にあたる「ファイリング」は、企業が派遣期間の上限である3年を超えて事務派遣を使い続けるために偽装されるケースがある。首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は「専門職種の見直しも進めるべきだ」と話す。(朝日新聞 -労働問題-)
介護人手不足 解決遠く
求職 年齢・技能で制約
「若い人の応募を期待していたんだけど・・・・」。昨年12月16日、横浜市のハローワーク横浜南であった就職フェア。求人側で参加した介護施設勤務の女性は重いため息をついた。
フェアは長妻昭厚生労働相の指示で、12月中旬の1週間、各地のハローワークで一斉に開催された。失業対策も兼ね、介護事業者と求職者を引き合わせる取り組みだ。
だがこの日、仕事を求めて集まったのは多くが高齢男性。夏に仕事を辞めたという50代後半の男性は「介護の資格を勉強中で、年明けには取得できる」と強調したが、女性は「最後は体力勝負。年齢面の制約がある」と残念そうに話した。
求職者にとっても、就業へのハードルは低くないようだ。両親の病気を機に仕事を辞め、職探し中の男性(38)は「人手不足と聞く介護分野ならと参加したが、要求される技能水準が思った以上に高かった」と肩を落とす。
現場 重労働、離職多く
介護従事者不足は深刻だ。介護労働安定センター(東京・文京)の2008年度調査では離職率は18.7%で、全産業平均の14.6%より高い。離職者の75.5%が3年未満で辞めており、賃金に満足している人も14.9%しかいなかった。
訪問介護などを手掛ける「セントケア磯子」(横浜市)の鹿内恵里子さんは「圧倒的に人が足りず、利用者のニーズに応じきれない。要望にすべて応えようとすれば瞬く間に過重労働になってしまう」と話す。半面、「{命を預かる責任が重い}{早朝勤務が多い}など、厳しい実情を知らずに就職しても続かない。誰でもいいから来てとはいえない」と胸の内は苦しい。
民主党は人材不足を待遇面から打開しようと、マニフェスト(政権公約)で介護従事者の「月収4万円増」を掲げた。ただ総額で年8千億円にも上る負担増を予算で計上し続けられるかなど、実現を疑問視する声も根強い。
横浜市の介護老人保健施設で事務長を務める藤原俊明さんは「いったん上げた賃金は下げられない。永続的な財源の裏打ちがないと不安」。介護の仕事を続ければ社会的立場も収入も上昇するという青写真を示せない現状のままだと「有能な若者を呼び込めない」と危機感を募らせる。
鹿内さんも「介護報酬増は利用者の自己負担増につながる。今でも支払いがギリギリの人が少なくなく、大幅に報酬を上げれば不払いが急増するのでは」と懐疑的だ。
キャンペーン最終日の12月19日、東京・霞が関の厚労省講堂で開いた面接会で、長妻厚労相は「介護職は人手不足で、職を求める人は多い。介護を立て直す絶好機」と強調した。
聞いていた都内の社会福祉法人の職員は「足りないところに余った人をただ当てはめてもダメ。社会全体で介護の重要性を再認識してほしい」とつぶやいた。
(日経新聞 -労働問題-)
昨年3000件 2年で倍
長引く不況の影響で、裁判所への労働審判の申し立てが急増している。民事裁判より速く、費用もかからずに解決が望めるのが利点。2009年は全国で3000件を超えたとみられ、2年で倍増した。一方、想定外の件数が集中して審理が遅れる地域も出始め、新たな課題となっている。
労働時間を証明するものはないが、残業代を支払ってほしい。オートバイ販売店の元従業員が福岡地裁に申し立てた労働審判で08年2月、販売店側が1年9カ月分の残業代を支払う内容の調停が成立した。審理は1回だけ。店の営業時間などから確実に働いていたと認められる時間に絞って請求したのも功を奏したが、担当した福岡県弁護士会の光永享央弁護士は、「柔軟な審理が望める労働審判でなければ救済されなかった」と話す。
最高裁によると、全国の労働審判の申立件数は、制度が始まった06年4月~12月は877件だったが、07年は1494件、08年は2052件と増加。09年は8月に前年の申立件数を上回り、10月までで2850件に達した。09年10月末までに終結した6536件の平均審理期間は74・5日。7割以上が3カ月以内で結論が出た。また、全体の7割弱で調停が成立している。
一方、急増のあおりで、制度の特徴である迅速性が薄れつつある地域も出ている。
京都弁護士会が09年9月、弁護士に調査したところ、1回目の期日が申し立てから約2カ月後に指定されたケースが複数明らかになった。弁護士から「3カ月以内で解決しないならメリットがない」との意見が寄せられたという。同弁護士会は同年11月、京都地裁などに担当裁判官の増員などを求めた。
最高裁は担当裁判官の人員について「随時、態勢を見直すなどして柔軟に対応している」としている。一方で、地裁本庁でのみ開いていた労働審判を、10年度からは福岡地裁小倉支部と東京地裁立川支部でも開くことにした。民間から選ばれ裁判官とともに審理に加わる労働審判員も、現在は全国で約1000人だが10年度から約200人増員する。
日本労働弁護団事務局次長の佐々木亮弁護士(東京弁護士会)は、申し立ての増加について「利用しやすい制度と認知されたことと不況があいまっての現象で、当面は続くとみられる」と分析。「制度の意義を維持するためには担当裁判官の増員が急務だ」と話している。(朝日新聞 -労働問題-)
来年度名目は0,4%成長 政府見通し失業率5%台続く
政府が25日に決める来年度経済見通しの詳細が判明した。消費者物価などの低迷を見込み、来年度の名目成長率は0.4%程度と0%台にとどまる。実質成長率が名目を下回る"名実逆転"が10年度も続く見通しだ。厳しい雇用情勢が続くと予測し、失業率は2年連続で5%台を見込む。
政府経済見通しは25日の閣議で了承される予定。国内総生産(GDP)成長率は物価の変動を除いた実質で1,4%増を見込む。経済の実感に近い名目成長率は、政策効果によるデフレ克服で実質を上回るとの見方もあったが、最終的には物価の下落圧力が強いことから、0.4%前後にとどまる見込みだ。
10年度の完全失業率は5.3%前後を見込む。企業活動回復で雇用者は増えるものの、働きたいと考える人も同時に増えるため、失業率は前年度比、0.1ポイント程度の改善にとどまりそうだ。(日経新聞ー労働問題ー)
政策金融公庫調べ 後継者不足深刻
日本政策金融公庫が行った事業承継に関するアンケートで、小企業(従業員19人以下)の2割が廃業を考えていることが分かった。事業の将来性が見込めないうえ、適当な後継者が見つからないことなどが要因だ。事業規模が小さい企業ほど後継者が決まっておらず、小企業の苦境ぶりが改めて浮き彫りになった。
後継者が決まっていないと回答したのは、小企業では65.3%と約3分の2に達し、全体の20.5%が「自分の代で事業をやめる」と回答した。規模の小さい企業ほど受注減や財務体質の悪化の影響を受けやすいことに加え、「従業員や借入金も少なく廃業しやすい」(同公庫)ことも要因と見られる。一方、従業員20人以上の中小企業では、廃業予定は1.2%と大幅に低下した。
小企業の廃業理由は、「後継者難」が34.6%、「当初から自分の代かぎりでやめようと考えていた」が30.7%、「事業に将来性がない」が26.0%などとなった。
調査は7月に行い、個人経営も含む中小企業9397社が回答した。
(読売新聞 -労働問題-)
雇い止め・最高裁「適法」 解雇男性、逆転敗訴
パナソニックの子会社の工場で働いていた吉岡力さん(35)が、偽装請負を内部告発した後に雇い止めされたのは不当だとして、同社に雇用関係の確認などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(中川了滋裁判長)は十八日、吉岡さんと子会社側の雇用関係を認めた二審大阪高裁判決を破棄し、吉岡さんの訴えを退けた。吉岡さんの実質敗訴が確定した。
一方で、小法廷は、吉岡さんの労働形態を労働者派遣法に違反する偽装請負だったと認定。吉岡さんが内部告発後に不当な異動の末、雇い止めされたことを「内部告発に対する報復」とした二審の認定を維持、子会社に対し計九十万円の慰謝料の支払いを命じた。
子会社との雇用関係については、原告と派遣元の会社との雇用契約が正当に成立しており、「子会社側は吉岡さんの給与額の決定などに関与しておらず、暗黙の雇用関係にあったとは認められない」として、吉岡さんの主張を退けた。
吉岡さんは「パナソニックプラズマディスプレイ」茨木工場(大阪府茨木市)で、請負会社の社員として二〇〇四年一月から勤務。〇五年五月に大阪労働局に偽装請負を内部告発した。労働局は吉岡さんの主張を認めて是正指導。子会社は期間工として吉岡さんを直接雇用したが、ほかの従業員と隔離した部屋での仕事を命じ、〇六年一月、期間満了を理由に実質的に解雇となる雇い止めにした。
一審大阪地裁判決は、吉岡さんと子会社との直接の雇用関係は認めず、不当配転など吉岡さんに対する嫌がらせの慰謝料として、四十五万円の支払いを子会社に命じた。二審大阪高裁判決は、直接の雇用関係を認めた上で、慰謝料九十万円の支払いを命じていた。(東京新聞 -労働問題-)
定昇凍結、議論の用意
春闘指針案 経団連「賃金より雇用」
2010年春闘に向けて日本経団連が1月中旬にまとめる経営側指針「経営労働政策委員会報告」(経労委報告)の最終案が分かった。「賃金カーブを維持するかどうか、実態に即して話し合う必要がある」として、定期昇給の凍結なども議論の対象になりうるとの認識を示した。
来春闘の向けては連合がすでに、統一したベースアップ要求をせず、勤続年数や年齢に応じて自動的に昇給する定昇や雇用の維持を、優先する方針を決定している。経営側がこれに対し、定昇自体を議論の対象とする姿勢を打ち出したことで組合側は反発しそうだ。
ベースアップについては、企業業績の先行きが不透明なことから「困難だと判断する企業が多数に上る」としており、業種単位での一律のベアに否定的な考えを示した。ボーナスも厳しい業績を反映したものとする企業が多いと見られるとしている。
一方、昨年に続き賃金より雇用の安定を重視する姿勢を表明。企業の成長には人的資源が担い手であるとの考え方を示した。新入社員の採用については、内定率が急激に下がっていることを踏まえ「極力多く採用する必要がある」とした。一方で、一時休業や時間外労働の短縮など賃金の減額を伴う措置を活用してでも、雇用を維持していくべきだと主張している。(朝日新聞 -労働問題-)
「夫は過労死」投稿⇒支援受け労災認定
「冷たい世です/でも生きねば」。朝日新聞声欄に2年前の夏、43歳の夫を自殺で亡くした妻の投稿が載った。過労死と確信しているが、労災認定は難しいと言われた。失意のなか、子どもの存在を頼りに自身を励ます一文が、支援団体の目にとまり、労働基準監督署を相手に1年9カ月にわたって粘り強く交渉15日までに、妻のもとに労災認定の通知が届いた。
労災が認められたのは、山梨県富士河口湖町の山梨赤十字病院に勤めていた故小松重樹さん。調理師として12年勤務した後、介護部門に異動して1年9カ月たった07年4月、早朝出勤した職場で、自ら命を絶った。
通所リハビリ施設での、送迎や入浴介助、介護保険の報酬請求事務や経理など、なれない仕事が続いていた。疲れ果てて夜遅く帰宅し、居間のこたつで寝入ってしまう様子を、間近で見守っていた妻の優子さん(47)は、夫の自殺は長時間の過重な労働が原因だと確信。都留労基署に相談したが、「難しい」との返答に申請すらできなかった。
2007年7月20日長官の声欄に載った投書を読んだのは、労災被害者の支援団体「いのちと健康山梨センター」の保坂忠史事務局長。朝日新聞を介して連絡を取り、本人の日記やタイムカード、知人らの証言などをもとに「長時間労働と過重業務により、うつ病を発症し、自殺に至った」と主張。これが認められた。
優子さんは「投書が縁で支援団体につながり、夫の自殺は仕事に追いつめられたのが原因だと認められた。本当にうれしい」と話した。(朝日新聞ー労働問題ー)
製造業派遣 原則禁止 3年以内 厚労省方針、登録型も
厚生労働省は15日、年明けの通常国会へ提出する予定の労働者派遣法の改正案に、派遣期間に合わせて雇用契約を結ぶ「登録型」派遣と、製造業派遣の原則禁止を盛り込む方針を固めた。激変緩和措置として公布日から3年以内の施行とする方針。18日に開く労働政策審議会(厚生労働省の諮問機関)で、労使の仲裁役を務める公益委員案として示される見通しだ。
登録型派遣は、通訳や秘書など専門業務などを除いて禁止する。製造現場への派遣も派遣会社が長期の雇用契約を結ぶ「常用型」を除いて禁止する。
製造業や登録型派遣の原則禁止は、民主、社民、国民新党の連立合意に盛り込まれた。製造業については、3党案では一定の専門資格を持つ労働者は禁止の例外とされていた。だが、資格を選別する客観的な基準づくりが難しいことなどから、厚労省は常用型を例外とすることにした。製造現場で働く派遣社員の多くは、登録型で、規制の実効性も確保できると判断した。
同省は公益委員案をもとに、年内に労使の合意を得たうえで、年明けの通常国会に改正案を提出する。(朝日新聞ー労働問題ー)
雇用保険料引き上げ 制度改正案 非正規の適用拡大
雇用保険制度の改正案が9日、固まった。保険加入に必要な雇用見込み期間を現行の6カ月から1カ月に緩和し、非正社員の安全網を広げる。失業給付に充てる雇用保険料率(労使折半)は現在の0.8%から1.2%に引き上げる方針で、家計や企業の負担は増える。
この日の労働政策審議会の雇用保険部会に厚生労働省の原案が示され、労使が大筋で合意した。年明けの通常国会で雇用保険法を改正し、来年4月からの施行を目指す。
「雇用保険を全労働者に適用する」という民主党の政権公約を受け、保険加入の要件を緩和する。厚労省の試算では、適用拡大で新たに255万人が加入対象となり、年間1500億円の支出超となる見込みだ。短期就労と受給を繰り返す制度の乱用や保険財政の悪化を防ぐため、離職前の2年間で12カ月以上(倒産・解雇の場合は1年間で6カ月以上)の保険加入が必要など、失業給付を受けられる条件は変えない考えだ。
一方、失業給付に充てる雇用保険料率は現在より0.4ポイント引き上げる。麻生前政権が景気対策として今年度0.8%に引き下げたが、景気低迷で保険収支が悪化していることなどから、特別措置を打ち切る。労働者負担分は今の0.4%から0.6%に増え、月収30万円の場合、月600円の負担増になる。
失業手当を助成する雇用調整助成金などの財源として事業主が負担している部分についても、現在0.3%の保険料率を、0.35%に上げる方針。雇用調整助成金の支給要件が今月から緩和され、来年度末に財源が3千億円程度足りなくなる見込みで、事業主にも負担増を求める。(朝日新聞ー労働問題ー)
休業手当補う雇用調整助成金 3000億円不足の見通し━10年度末
国が企業に休業手当の一部を助成する雇用調整助成金の利用が急増しているため、財源となる積立金が、2010年度末に3千億円程度足りなくなる恐れがあることが4日、厚生労働省の試算で分かった。景気の低迷が長期化するなか、同省は今後も多くの利用があるとみて、失業給付向けの積立金からの借り入れで不足額を確保することを検討している。
雇用調整助成金は、国が企業に従業員の休業手当や教育訓練中の賃金を助成し、解雇を食い止めるのが狙い。昨秋以降の雇用情勢の悪化で、要件の緩和や助成率の引き上げが繰り返された。大企業は最大で休業手当の4分の3、中小企業は9割が助成される。
利用を申請して計画が受理されたのは、昨年10月には140事業所の3632人分だったのが、今年10月は8万4672事業所の197万2568人分に増えた。
財源となる労働保険特別会計の雇用安定資金は、雇用保険料のうち企業の負担分でまかなわれている。利用の急増で、08年度末に一兆円余りあった残高は09年度末には3500億円に減る見通しだ。
同省は不足分を一般会計から直接、穴埋めすることを検討したが、政府内の調整がつかなかった。このため、労使折半の雇用保険料と、国庫負担を財源とする失業等給付の組み立てから不足額を借り入れるよう検討している。残高は09年度末で4兆8千億円あり、一時的な借り入れであれば給付に影響がないと判断した。 (朝日新聞ー労働問題ー)
就職難救済の職業訓練制度 高校新卒者にも拡充
来春の新卒者の就職状況が厳しさを増していることから、政府の緊急雇用対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)は、生活費も支給される職業訓練の新卒採用コースを来年4月に設け、職に就けない新卒者を数千人規模で救済する方針を決めた。近くまとめる追加経済対策に盛り込む。
2009年度1次補正予算に計上された7千億円(のちに半分に削減)の基金で、雇用保険を受給できない元非正社員らを対象にした生活保障付きの職業訓練制度が7月に始まったが、これを新卒者が使いやすいように拡充する。新卒採用に漏れると、就職が難しくなりがちな高卒者の利用を主に見込んでいる。
今後の採用動向を踏まえて訓練枠を決めるが、現段階では年間7千人程度を想定。全都道府県に計300以上のコースを設け、就職難が深刻な地方に重点配分する。
訓練は専門学校などに委託し、事務やものづくりの基礎、社会人としての対話能力を身につけさせる。期間は6ヶ月、訓練費は無料で「世帯年収300万円以下」などの要件に合えば月10万円程度の生活費も支給される。
新卒者訓練を終えた後は、情報技術や介護・福祉、医療などの通常の実施訓練にも移れるようにして、翌年春までの就職につなげる。
来春卒業予定者の就職内定率は、高校が前年同期比13.4ポイント低下して37.6%(9月末時点)、大学が同7.4ポイント低下して62.5%(10月1日時点)で、ともに過去最大の下落幅を記録。特に高校は求職者が17万6千人いるが、内定者は6万6千人にとどまっている。(朝日新聞 -労働問題-)
所定外給与9.7%減 減少率、11カ月ぶり1ケタ
厚生労働省が30日発表した10月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、残業代など所定外所得は全残業ベースで1人当たり平均1万7290円と前年同月比9,7%減った。15カ月連続のマイナスだが、減少率は昨年11月以来となる1けた台に縮小した。企業活動が持ち直しつつあることを映した。
基本給に賞与などを合わせた現金給与総額は26万8036円。前年同月比1,7%減で、17カ月連続で前年実績を下回った。業種別では製造業が同3,3%減と最も減少率が大きかった。金融・保険業(2,9%減)、建設業(2,4%減)を含む3業種が平均値を上回る減少率となった。(日経新聞ー労働問題ー)
4割が賃金減少 失業不安も3割 連合総研が900人調査
賃金は減り、失業の不安もかつてなくたかまっているが、労働時間は増えそう。連合総合生活開発研究所(連合総研)が26日発表した「勤労者短観」で、厳しい現実が浮かんだ。家計支出を切り詰めている人は9割に上るが、それでも子育て世代を中心に収支が赤字になる世帯が多い。
民間企業に勤める900人を対象に10月に調査し、796人から回答を得た。1年前より賃金収入が減った人は41%、今後1年間に失業する不安を感じる人も28%に上り、ともに01年の調査開始以来、最大。一方で、今後1年間の労働時間が「増える」と予想する割合は24%で、「減る」の13%を上回った。雇用削減が進み、残った人の負担増が懸念されているようだ。
月々の家計収支が赤字なのは20%だが、子供のいる世帯に限れば29%を占めた。支出を切り詰めている人は89%で、削っている項目(複数回答)は外食(62%)、趣味・レジャー(48%)、衣料品(44%)の順で多かった。(朝日新聞ー労働問題ー)
6月時点調査 大企業「法定」超す
全国の民間企業で働く障害者の全労働者数に占める割合(障害者雇用率)が6月1日時点で1.63%と過去最高だったことが20日、厚生労働省の調査で分かった。従業員1千人以上の大企業は平均1.83%で、初めて法定雇用率(1.8%)を超えた。同省は「景気後退の影響以上に、企業のコンプライアンス意識が強まった結果」と話している。
6月時点で対象となる全国7万2328社が雇用する障害者は約33万2800人で過去最多だった。
障害者雇用促進法は従業員56人以上の民間企業に法定雇用率の達成を義務付けており、未達成の場合は納付金を求めている。
法定雇用率を達成した企業は3万2891社で、達成率は45.5%。法定雇用率を達成した大企業に対し、中小企業雇用率が低迷しており、特に従業員100~299人の企業で1.35%と最も低かった。
2010年7月からは、未達成時に納付金を義務付けられる企業が現在の従業員301人以上の企業から、201人以上の企業に拡大されるため、同省は「中小企業の障害者雇用を後押しできる」とみている。
一方、同省が2008年に実施した別の雇用実態調査では、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の障害者の割合が増加していることが分かった。(日経新聞―労働問題―)
連合、定昇5000円示す 春闘「賃金カーブ維持分」
連合は19日の中央執行委員会で、10年春闘の闘争方針案をまとめた。策定済みの基本方針に基づき、統一的なベースアップ(ベア)要求を見送る一方、定期昇給(定昇)に相当する「賃金カーブ維持分」の確保を掲げ、定昇水準として月額5千円を目安に示した。12月3日の中央委員会で正式決定する。
連合が賃金カーブ維持分の目安を示すのは従来にない取り組み。厳しい経済情勢を踏まえ、「来春闘は統一的なベア要求を出せる環境にない」と判断したが、傘下労組から「数値目標がないと交渉しにくい」という声が出ていた。
このため、もともと定期昇給がない中小企業や非正規社員の底上げを念頭に、1年勤続した労働者が得られる標準的な昇給の水準を示した。
団野久茂副事務局長は「中小企業の約8割は定昇制度がなく、大手の定昇と同等の要求をしないと賃金水準は下がる」と話す。パート労働者の時給も、この水準に見合った30円アップや絶対額1千円程度などの目標を示し、いずれかの実現に取り組む。
今後、闘争方針を正式決定した後、傘下の産業別組合や単組が個別事情を考慮して要求を固める。私鉄総連など一部の産業別組合は、ベア要求を掲げる方針で検討を進めている。(朝日新聞ー労働問題ー)
来年度保険料率9.9%に引き上げ 協会けんぽ見通し
全国健康保険協会は17日、中小企業のサラリーマンらが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の来年度の保険料率を全国平均で9.9%に引き上げる必要があるとの見通しを示した。現行は8.2%。9月に公表した当初見通しは9.0%だったが、不況による賃金水準のさらなる低下と新型インフルエンザの流行による医療費の増加で、上方修正した。
同協会は9月に来年度の保険料率の試算を公表後、翌月10月には9.5%と修正。今回は9月分までの賃金実績を反映させると、財政状況がさらに悪化することが分かったという。この結果、今年度の赤字の見込みは1400億円不足する見通しになった。健康保険良質を9.9%に上げると、月収28万円の人で月約4800円の負担増(労使合計)だ。
これまでの最大引き上げ幅は0.7%。同協会は17日、暫定的に13%に下げられている国庫補助率の引き上げを求める要望書を厚生労働省に再提出した。一方、協会けんぽの財政支援策として協会けんぽの財政支援策として健保組合に負担増を求める案が浮上。健康保険組合連合会の対馬忠明専務理事は17日の会見で、「私どもも大赤字。(国庫負担の肩代わりには)断じてノーと言わざるを得ない」と反対する姿勢を強調した。(朝日新聞 ―労働問題―)
残業ゼロ労災認定 心臓病抱え宿泊研修
NTT東日本の社員だった北海道旭川市の奥村喜勝さん(当時58歳)が心臓病で急死したのは、長期の宿泊研修をしいられた過労が原因であるとして、遺族が国を相手に、労災による補償の不支給決定の取り消しを求めた訴訟の判決が12日、札幌地裁であった。橋詰均裁判長は「研修と異動への不安が、大きな肉体的、精神的ストレスとなり、死につながった」として処分の取り消しを命じた。
訴状によると、奥村さんは心臓病の持病のため、会社は残業や宿泊出張を禁止していたが、2002年1月、職種変更に伴う宿泊研修を2か月以上受けるように命じられ、一時帰宅していた同年6月9二、心臓病で急死した。遺族は03年3月、旭川労働基準監督署に労災と認めるように申請していたが、監督署側は残業など長時間労働がないことを理由に認定しなかった。(読売新聞―労働問題―)
平成21年10月1日より、医療保険各法に基づく出産育児一時金等の支給額及び支給方法について見直しがされることになりました(なお、見直しの対象となるのは、平成21年10月1日以降に出産をされた方となります)。
○ 現在、医療機関等にかかっている妊婦のみなさまへ
お手元に現金がなくても安心して出産に臨めるように、妊婦さんの経済的負担を軽減することを目的として、この10月より出産育児一時金等の直接支払制度が実施されたところですが、準備がどうしても間に会わないなどの理由により、直接支払制度の対応ができない医療機関等が一部生じてしまう事態となりました。 ただし、そのような医療機関等では、妊婦さんに対して以下のような対応をしていただくこととなっていますので、出産を予定されている医療機関等へご確認ください。
(1) 医療機関等が直接支払制度に対応していない場合は、その旨のお知らせが窓口に掲示されることになっています。
(2) 妊婦さんに対しては、直接支払制度に対応していないことの説明があります。妊婦さんはその説明内容について同意をしていただき、合意文書を作成することとなっています(直接支払ではない従来の支払方法での申請をする際、直接支払制度を利用しない旨の合意文書を添付する必要があります)。
(3) どうしても事前に出産費用が準備できないなど、直接支払制度の利用をご希望される場合には、個別に直接支払制度に対応していただくよう医療機関等にお願いをしているところです。なお、それでも直接支払制度への対応ができないとのことであれば、医療保険者や社会福祉協議会が行う資金貸付制度等の利用についてのご案内をしていただくこととなっています。
したがって、直接支払制度に対応していない旨の掲示をしている医療機関等であっても、どうしても直接支払制度のご利用を希望される場合には、まず、医療機関等の担当者の方にご相談ください。
厚労省調べ 昨年、1人平均8.5日
昨年1年間の正社員の年次有給休暇(年休)取得率は47.4%で、前年から0.7ポイント上がったことが5日、厚生労働省の調査で分かった。1人当りの平均取得日数は前年より0.3日多い8.5日。同省は「仕事と家庭を両立させようという意識が高まっている。」とみるが、12年に取得率60%を目標としており、達成は厳しい状況だ。
調査は常勤の従業員(パート含む)が30人以上の6147社が対象で、4321社から回答を得た。有効回答率は70.3%。
業種別の取得率は「電気・ガス・熱供給・水道業」が74.4%で最も高く、「宿泊・飲食サービス業」が29.4%で最低だった。規模別では1千人以上は53,7%だったが、30~99人では40.0%で、小規模企業ほど取得率が低かった。(日経新聞 ―労働問題―)
派遣・製造業 撤退相次ぐ 請負・偽装回避を最優先
ものづくりの現場で広がってきた派遣労働が、大きく変わろうとしている。「派遣切り」の嵐で派遣会社は業務を縮小。鳩山政権が掲げる製造業派遣の原則禁止を見込んで、現場は請負の復活に動き出した。
キャノンやヤンマー、三菱樹脂など大手の工場がひしめく滋賀県長浜市。JR長浜駅東口を出ると、3階建ての雑居ビルを覆う「テナント募集」の横断幕が目に入る。
今夏ごろまで、ビルの2階には石川県に本社を置く人材派遣会社の営業所があった。近くの駐車場に止まったバスが、工場へ派遣していたというが、いま、そのバスは見あたらない。
ビルから80m足らず北にある民家の一階にあった京都府の別の派遣会社の営業所も6月末でなくなった。大家の女性(62)によると、派遣会社がさった後、仕事を探す若い女性が「派遣会社がありませんでしたか」と訪ねて来たこともあった。
雑居ビルにあった派遣会社からヤンマーびわ工場に派遣されていた男性(43)は昨秋、同社の契約社員になった。だが契約は一度も更新されず、今年2月に約5カ月で雇い止めにあった。「製造業派遣を原則禁止にしても、正社員として雇用するという縛りをつけないと、雇用の安定につながらない」と話す。
派遣需要が急減して回復も見込めないため、営業所の閉鎖に追い込まれ、経営何に陥る派遣会社が各地で増えている。以前は全国で約1万社あった製造業派遣・請負の業者は、昨秋以降の不況で半減したともいわれる。
労働者の安全管理責任があいまいになり、雇用や賃金の不安定化を招く偽装請負が社会問題化した06年前後、メーカーも請負業者も一斉に派遣に切り替えた。ところが今、逆の動きが目立っている。
富士山のすそ野にある工業団地。9月1日朝、精密機械大手のリコー御殿場事業所の生産ラインに、紺色と白色の制服姿のそれぞれ数百人が姿を見せた。
紺色は大型部品を生産する請負社員。白色は組み立て作業をする契約社員。前日までは全員が同じ色の制服を着た派遣社員だった。制服を分けたのは、役割の違いが一目でわかるようにするためだ。
リコーが全国で活用していた派遣社員は約2100人。上限3年の製造業派遣が期限を迎える「09年問題」に備えて、約700人を直接雇用する契約社員、約1400人を生産の一部を丸ごと委託する請負社員に切り替えた。準備には1年をかけた。
「お客さんから直接指導を受けると、派遣業務になるので注意してください」。製造業派遣大手の日本エイム(東京)は10月16日、京都府亀岡市の研修施設で、請負復活に向けた講習会を開いた。集まったののは九州や北陸などの工場で働く派遣社員約20人。派遣から請負に移行するために必要な約360項目のチェックリストに視線を落とし、講師の言葉に耳を傾けていた。
昨秋のリーマン・ショック直後、約6千人いた同社の派遣社員は約1年で約3600人に減った。その8割を年内に請負に変える。09年問題への対応を急いでいたところに、現政権が目指す「製造業派遣禁止」が拍車をかけた。
請負復活に二人三脚で動くメーカーと派遣会社が神経をとがらすのは、表向き請負だが実態は派遣という違法な偽装請負の防止だ。メーカーの指揮下にある派遣と違って、契約上は請負なのに直接指示をうけると偽装請負とみなされる。「請負復活に急いで舵を切ると、認識不足の中小・零細の業者を中心に偽装請負が増えかねない」。業界からはこんな指摘も出ている。
(朝日新聞ー労働問題ー)
審議会での労使対立に危機感
派遣労働の規制強化に向けた労働者派遣法の改正を求め、弁護士や労働組合などで作る団体が29日、東京で集会を開いた。改正を議論している労働政策審議会は、労使の隔たりが大きく合意の見通しは立っていない。規制を求める側は「このままでは改正が実現しない」と危機感を強めている。
集会には約2500人が参加。非正規労働者らの相談に応じている全国ユニオンの鴨桃代会長は「審議会では使用者だけでなく公益委員からも後ろ向きな意見が出ている」とし、改正実現には政治決断が必要だと訴えた。
製造業派遣や登録型派遣の原則禁止は、連立政権の政策合意に盛り込まれた。長妻昭厚生労働省の諮問を受け、労働政策審議会は今月7日から議論を始めている。厚労省は年内に労使の合意を取り付け、来年の通常国会に改正案を提出することを目指しているが、労使の主張は真っ向から対立している。労使の裁定役である公益委員からも「登録型派遣は公益の福祉に反するのかという指摘を踏まえる必要がある」などと慎重論が出ており、規制強化を求める側には不満が強まっている。(朝日新聞-労働問題-)
雇用保険料率1,2%に上げ
労使が大筋合意 財政悪化に歯止め 厚労相の判断焦点
厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会は28日、雇用保険の料率(労使折半)を2010年度に賃金の0,8%から1,2%に引き上げることで大筋合意した。引き上げは7年ぶり。09年度の保険収支が約8千億円の赤字となる見込みで、労使の負担抑制より保険収支の改善を優先する。長妻昭厚労相が来年3月末までに最終判断するが、家計や企業の負担が増えるため、流動的な要素も残っている。
雇用保険の財源については、国が13,75%を拠出し、残りの86,25%を労使折半の保険料で賄う。同日の審議会では、保険料率を08年度の水準である1,2%に戻し、国庫負担割合も25%まで引き上げるべきだとの認識で一致した。
保険料率が0,8%から1,2%にあがると、月収30万の会社員の保険料は月2400円から3600円に増える。このうち家計の負担額は月600円となる。昨年秋からの金融危機と景気低迷で保険収支が大幅に悪化しており、料率の引き上げが避けられないと判断した。(日経新聞ー労働問題ー)
従業員引き抜き 懲戒解雇は有効 USEN系訴訟判決
有線放送業界2位の「キャンシステム」を突然退職し、業界最大手の「USEN」の関係会社に引き抜かれた元従業員約310人がキャン社に退職金の支払いを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。同社が不支給にした約290人の原告について、白石哲裁判長は「一斉退職・就労放棄は著しい背信的行為だ」として、懲戒解雇を有効と認め、請求を棄却した。(読売新聞ー労働問題ー)
マック「名ばかり店長」過労死と認定 神奈川労働局
日本マクドナルドの横浜市内の店舗の女性店長(当時41)が07年、勤務中にくも膜下出血で倒れ、死亡したのは過重労働が原因だとして、神奈川労働局の労災補償保険審査官が過労死と認定していたことが27日、分かった。横浜南労働基準監督署が労災と認めなかったため、遺族が同労働局に審査請求していた。
遺族や支援する労働組合によると、女性店長は07年10月、別の店舗での講習中に突然倒れ、病院に運ばれたが、3日後に亡くなった。女性は、残業代も支払われず、労働基準法の労働時間規制から外れる管理監督者とされていたが、実際は、十分な権限が与えられない「名ばかり店長」の状態だった。
遺族は、ずさんな労働時間管理の下で、長時間労働を強いられた結果の過労死だとして、昨年9月に横浜南労基署に労災を申請。今年2月、女性が倒れた日をくも膜下出血の発症日とし、その前に女性が休暇を取っていたことなどから、発症と業務との関係はないとして認められなかった。このため、遺族は神奈川労働局に審査請求していた。
審査官は、女性が倒れる前の携帯電話のメールの送受信歴などから頭痛に関する記録を確認し、9月下旬の発症を類推できると認定。この日からさかのぼると、残業時間は過労死認定基準となる月平均80時間を超えて労災に当たるとした。日本マクドナルドは「事実関係を確認できておらず、コメントできない」としている。
(朝日新聞 -労働問題-)
2008年度に残業代を支払わなかったとして労働基準監督署から是正指導を受けた企業は、前年度より175企業少ない1553企業だったことが、厚生労働省の調べでわかった。
労働者に支払われた残業代の是正額も前年度より約3割減の196憶1351万円だった。企業数と是正額が減少したのは、昨秋以降の不況の影響で、残業時間が減ったのが理由とみられる。是正指導を受けた企業数を業種別にみると、製造業が381社で最も多かった。(読売新聞 -労働問題-)
介護職員の処遇改善基金
2012年度以降も継続へ 厚労省
長妻昭厚生労働相は14日、介護職員の処遇を改善する基金事業を2012年度以降も継続する意向を表明した。09年度補正予算に盛り込んだ事業で、11年度で終了することになっていた。時限措置のままでは事業主が介護職員の賃上げに動きにくいと判断した。厚労省は今月中にも事業主団体を通じた周知活動に乗り出す。
同基金は低賃金、重労働の介護職員の処遇を改善するため、事業主に職員1人あたり1万5,000円を助成する事業。ただ利用申請が少なく、申請率は全事業所の48%程度にとどまっていた。
12年度以降の事業の行方が不透明だったため、事業が終わると事業主が介護職員の賃金を維持できなくなるとの不安があった。(日経新聞 -労働問題-)
地域別最低賃金
東京都最低賃金 1時間 791円 平成21年10月1日改正
神奈川県最低賃金 1時間 789円 平成21年10月25日改正
●適用 東京都、神奈川県内の事業場で雇用されるすべての産業の労働者に適用されます。(特定(産業別)最低賃金が適用される者は除く)
パートタイマー、臨時、アルバイト等の労働者にも適用されます。
高齢者医療制度検討会を設置へ
厚生労働省は、後期高齢者医療制度(後期医療)に代わる新たな制度創設に向け、外部の有識者らを交えた検討会を立ち上げる方針を固めた。新制度ができるまでの間は、現行の高齢者の窓口負担などの軽減策を継続する方向で調整している。
長妻昭厚労相は9月の就任直後、後期医療の廃止を明言。廃止後の新制度を協議するための枠組みの検討を指示していた。検討会は臨時国会前の設置を目指している。
70~74歳の人が医療機関にかかった際の窓口負担は今年度、1割から2割に引き上げられるところを凍結されており、来年4月以降も1割に据え置く。低所得者を対象に後期医療の保険料を最大9割軽減している措置も、引き続き実施する見通しだ。(朝日新聞 ―労働問題―)
日本年金機構1月に発足へ
厚労相、正式表明
社会保険庁の後継組織となる日本年金機構について、長妻昭厚生労働相は8日、「熟慮の末、発足を決断した」と述べ、予定通り1月からの発足を正式に表明した。これにより、不祥事が続いた社保庁の年末解体が決まった。同機構は非公務員型の組織で、年金の管理・運営を担う。
この日の日本年金機構設立委員会で明らかにした。そのうえで長妻氏は「新しい年金制度のスタートまでには歳入庁、という構想を持っている。それまでの間、国の信頼を回復する一つの原動力となる組織として期待している」と述べ、税金と保険料を徴収する歳入庁設置までのつなぎの組織という考えを示した。(朝日新聞 -労働問題-)
中小、派遣雇用を削減
民間調査 正社員・パートにシフト
派遣社員に対する需要が中小企業で縮小している。求人広告を企画・発行するアイデム(東京・新宿)が実施したアンケートによると、派遣社員を雇用している企業の半数近くが昨年7月以降に人数を減らしたほか、今後さらに派遣社員の比率を下げる考えの企業が3分の1を占めた。派遣から正社員やパート・アルバイトに雇用形態をシフトする動きが強まっている。
アンケートが7月に実施、999社が回答した。このうち派遣社員を雇用している企業は147社で、派遣の人数が1年前より「減った」企業は45%に達した。正社員やアルバイトなど、その他の雇用形態で「減った」と回答した割合は2割を下回っており、派遣社員を減らした割合が突出して高い。
また、派遣社員の過不足感については依然として「過剰」と答えた企業が23%と「不足」の9%を大幅に上回っており、今後さらに派遣社員の削減が進むとみられる。
今後の従業員比率に対する考え方では、「正社員」、「パート・アルバイト」の比率を高めるとした企業がいずれも4割超に達した一方、派遣比率を高める考えの企業は2割にとどまった。(日経新聞 -労働問題-)
雇調金、要件を緩和
厚労省検討
厚生労働省は予算の追加を伴わない新たな雇用対策の検討に入った。雇用を維持する企業を国が支援する雇用調整助成金の支給要件を緩和する方針だ。直近3カ月間の売上高などが一定の幅を超え減少することを支給条件としており、いまより少ない減少幅でも適用できるようにする見通し。失業率の悪化に歯止めをかけるねらいがある。
雇調金は業績が厳しい中でも社員の一時休業などで雇用を守る企業に対し、国が賃金の一部を補てんする制度。現在は直近3カ月の売上高や生産量が前期比または前年同期比で5%以上減っていることなどを条件としている。今後は5%以上という減少幅を縮め、企業が使いやすいように配慮する見通しだ。(日経新聞 -労働問題-)
正社員と同水準の仕事4割
契約・パート 賃金同じは16%
契約社員やパートなど期間を区切って雇用契約を結ぶ労働者のうち、41.4%が正社員と同じ水準の仕事をしていることが、厚生労働省の調査で分かった。正社員と同程度の賃金だったのは16.2%にとどまっていた。企業が雇用調整のしやすさを理由に、賃金の低い有期契約労働者を正社員の代わりに雇っている実態が裏付けられ、「同一価値労働・同一賃金」を巡る議論に影響しそうだ。
調査は従業員5人以上の約1万事業所が対象。6231事業所の回答を集計したところ、正社員と同じ仕事をする人は有期契約労働者の28.3%。仕事内容は違うが、同水準の仕事をする人は13.1%で、計41.4%を占めた。厚労省は「正社員の代わりとして雇用されている」と分析している。
厚労省調査
正社員との賃金比は、「6割以上8割未満」が最多で31.8%「8割以上10割未満」が24.7パーセント「4割以上6割未満」が16.9%で「同額程度」は16.2%だった。雇う理由は「業務量の中長期的な変動に対応」が38.9%、「人件費を抑える」が37.7%を占めた。(-労働問題- 読売新聞)
インフル患者急増の27万人
9月20日までの1週間
国立感染症研究所は28日、最新の1週間(9月14日~20日)にインフルエンザで医療機関を受診した患者は、全国で約27万人にのぼったと発表した。ほとんどが新型インフルエンザとみられる。前週(9月7日~13日)は約18万人。インフルエンザの報告数が増え始めた7月以降、初めて20万人を超えた。(朝日新聞 -労働問題-)
出産育児一時金 来月から増額
病院でかかる出産費用を公的医療保険(健康保険や国民健康保険など)から補助する「出産育児一時金」の仕組みが、10月から変更される。
健保などでは現在、被保険者本人や被扶養者が出産した場合は、原則として子供1人につき38万円が支給されているが、10月1日以降の出産分から同4万円アップして、同42万円となる。
支給方法も変わる。現在は被保険者が病院に出産費を支払った後、申請手続きをすることによって出産育児一時金が支給される。これが10月以降は原則として、健保などから病院などに直接、一時金が支給される方式になる。出産に伴う費用の立て替え払いの負担を減らすのが狙いだ。出産費用が42万円を超えたときは病院に差額分を払う。出産費用が42万円未満なら、被保険者が請求すれば差額分を受け取れる。
緊急少子化対策として2011年3月末までの暫定措置として実施される。ただ、民主党は衆院選のマニフェスト(政権公約)で出産育児一時金を55万円に引き上げるとしており、10年度予算での扱いが注目される。(日経新聞 -労働問題- )
内定者数34%減 主要企業の来春新卒
不況で絞込み・・・「10月以降も採用」は、9%
2010年度春の新卒採用の内定者数が今春入社の社員に比べ34%減ることが、日本経済新聞社が主要企業を対象に実施したアンケート調査で分かった。各社は、企業業績の悪化と景気の先行き不透明感を理由に採用数を急速に絞り込んでいる。主要企業の91%が今月末までに内々定を出し終える見通しだが、10月1日に予定する内定式以降に採用を継続する企業も9%あった。
アンケートは9月中旬に実施。製造業や流通、金融などの主要企業112社から回答を得た。
10年春採用で内定を出す予定人数は、計2万175人(比較可能な101社ベース)で、今春に比べ34%減った。東芝が40%減の590人、日本生命が37%減の1250人となるなど、景気悪化の影響が大きい電機や金融などで採用を絞り込む動きが目立った。
海外の大学で学ぶ日本人留学生などを対象に8月以降に採用活動をする「秋採用」を実施している企業は22%にとどまった。これまでに実施していた企業の一部が今年は取りやめており、前年より11ポイント減少した。
これに対し、15%の企業が今春入社実績より内定者数を増やす。景気変動の影響を受けにくい食品やエネルギーなど内需型企業が中心だ。
今春時点で計画していた採用者数を上回る内定を出す企業も20%あった。カジュアル衣料店の積極出店を続けるユニクロは、200人の予定に対し225人の採用を決めた。「優秀な人材なら計画を多少上回っても確保した」と説明している。(日本経済新聞 -労働問題-)
制度廃止 どう実現
後期高齢者医療 始動 政策転換
高齢者などの反発を招き、政権交代の一因ともなった後期高齢者医療制度。
長妻厚生労働相は「廃止」に向けた検討に入ったが、制度を運営する後期高齢者医療広域連合や、保険料の徴収を行う市町村などは早くも反対ののろしを上げる。関係者の利害を調整し、新しい高齢者医療制度をどのように構築するのか。社会保障制度の抜本改革を目指す民主党の一里塚となりそうだ。(読売新聞 ―労働問題―)
新型インフル、家族が感染
自宅待機 企業の3割
新型インフルエンザ7対策で、従業員の家族が感染した場合、「保健所の判断がなくても原則として自宅待機とする」としている企業が3分の1に上ることが9日、財団法人労務行政研究所(東京)が実施したアンケート調査で分かった。企業内の感染拡大防止を重視する一方、このうち1割強は休業手当などを「支払わない」と回答。労働基準法に抵触する恐れもあり、対応に課題が残った。(日経新聞 -労働問題-)
08年離職率14.6% 3年連続で低下
雇用動向調査
労働者のうち退職や解雇で職を離れた人の割合を示す離職率が08年に前年より0.8ポイント低下して14.6%となったことが、厚生労働省が8日発表した08年雇用動向調査でわかった。全労働者のうち新たに就職した人の割合を示す入職率は14.2%となり、前年より1.7ポイント低下した。ともに3年連続の低下となった。
離職理由では「経営上の都合」が1.2%と前年比0.1ポイント上昇した。一方、「個人的理由」が10.1%と同0.6ポイント低下。次の仕事を見つけにくいため離職を思いとどまっている人が多いとみられ、厚労省は「不況の影響が表れた」としている。
職業別では、生産工程・労務作業者の離職率(14.6%)が入職率(12.4%)を大きく上回った。(朝日新聞 -労働問題-)
在宅勤務システム導入短期化
NECは4日、導入期間が従来のほぼ半分で済む在宅勤務用情報システムを発売した。情報漏洩を防ぐためサ-バ-側で集中して情報処理を受け持ち、在宅勤務の社員が使うパソコンにデ-タ-を残さないようにした。あらかじめハ-ドやソフトの機種を決めるなど標準化を進め、50人用のシステムで最短2週間で導入できるという。(日経新聞 -労働問題-)
最低賃金 平均10円増
中央審「据え置き」の33県も上げ
厚生労働省は1日、今年度の最低賃金(時給)について各都道府県の審議会が出した答申状況を発表した。厚労相の諮問機関・中央最低賃金審議会は今年7月、不況の影響を理由に、最低賃金が生活保護の支給水準を上回る35県については前年度のまま据え置くとする目安を示していたが、1~5円の賃金引き上げを答申した。地方の審議会の多くが、国が示した最低賃金を不十分と受け止めた結果となった。
厚労省によると、最低賃金を引き上げるのは、新潟、岐阜県以外の45都道府県。
引き上げる額の全国平均は10円で、答申額の全国平均は713円となった。最も高いのは東京の791円で、最も低い佐賀、長崎、宮崎、沖縄の4県(629円)との差は162円となり、差が139円だった前年度に比べ地域間格差はより拡大した。
労使代表が議論する中央最低賃金審議会では、、不況の影響で引き上げに難色を示す経営側の意向を受け入れる形で、最低賃金が生活保護水準を下回る12都道府県のみ、2~30円の引き上げを求めた。 しかし、据え置きを示された県の審議会でも、引き上げの必要性を指摘する声が相次いだ。東北地方のある労働局の担当者は「今の最低賃金は低く、安全網としての役割を果たしていないという「意識が労使双方にあり、少しでも賃金を引き上げようという考えで、一致した」と打ち明けた。
一方、据え置きを答申した新潟県。新潟労働局によると、使用者側が「引き上げると雇用が維持できない」と主張し、労使の祈り合いがつかなかったという。(労働問題-読売新聞)
雇用調整助成金申請、昨年の1700倍に急増
厚生労働省が28日発表した雇用調整助成金の7月集計結果によると、雇用維持のために企業に支給する雇用調整助成金の7月の支給決定額は、755億9244万円となり、前年同月の4458万から1695倍に拡大した。同月の支給対象者も255万人と前年同月の4万人強から1300倍強に拡大し、不況の長期化で企業が雇用維持に苦慮している事情が改めて浮かびあがった。
助成金は生産を縮小するなどした企業が、休業や教育訓練を実施した場合に賃金や費用を補助する制度で、企業が納付する雇用保険料を財源としている。支給額は昨年までは毎月1億円未満で推移していたが、リーマン・ショックの影響が雇用を直撃し、今年2月から拡大の一途をたどっている。
雇用情勢についても厚労省の森山寛職業安定局長は「今後も引き続き厳しい」と話しており、助成金の支給拡大は今後も続きそうだ(産経新聞 -労働問題-)
60歳以上を雇う企業、6割に拡大
4年で1割近く増
厚生労働省が20日発表した08年の高年齢者雇用実態調査によると、60歳以上の高齢者を雇っている企業の割合は59、4%となり、04年の前回調査より8、9ポイント上昇した。人口に占める高齢者の割合が高まっていることに加え、改正高年齢者雇用安定法で65歳までの雇用確保が06年に義務づけられたことが背景にあるとみられる。
従業員5人以上の6465事業所から回答を得た。常用雇用の全労働者にしめる高齢者の割合は10、0%で、同2、4ポイント上昇。
高齢者のために仕事量の調整など特別な措置を執っている割合も同16ポイント増えて46、1%となった。再雇用された場合の賃金は「定年時の6~7割程度」が34、8%で最も多かった。
(労働問題 - 朝日新聞)
大手企業3割 労働削減
民間研究所調査 製造業では5割超
不況対策として、今年1~4月に一時帰休や残業を減らすなど労働時間を削減した大手企業が33.7%に上ることが、民間の調査機関 「労務行政研究所」 の調べでわかった。製造業に限ると、半数以上の企業が労働時間を削減しており、景気悪化の影響がうかがえる。
調査は東証1部上場企業など4115社を対象に実施。回答した製造業153社、非製造業120社の計273社の状況をまとめた。
それによると、労働時間を削減した企業は、製造業が52.3%で、非製造業の10.0%を大きく上回った。削減内容で最も多かったのは、生産ラインを止めるなどして従業員をまとめて休ませる 「一時帰休・休業」 で、全体の80.4%を占めた。次いで 「年休を与える」 (16.3%)、「残業など時間外労働の削減」 (13.0%) などだった。(読売新聞 -労働問題-)
年金記録はいま
紙台帳照合、来年度から
社会保険庁のコンピューターで管理する年金記録が、紙の台帳と一致しないーー。コンピューターへの入力ミスは持ち主のわからない「宙に浮いた」年金記録とともに、大きな問題として残る。政府・与党は2010年度から8億5千万件の紙台帳とコンピューター記録を照合する作業を本格的に始める方針だ。
紙台帳は国民年金と厚生年金の記録原簿で、それぞれを市町村と社会保険事務所が保管していた。年金記録の管理は1986年、完全にオンライン上に切り替わった。だが社保庁が08年に実施した厚生年金記録の抽出調査で、紙台帳からコンピューターへの入力ミスが推計560万件あることが判明した。
社保庁は照合作業を進めるため、紙台帳の記録を画像データ化し、1人ずつに割り当てた基礎年金番号で検索できるシステムを09年度中に構築。10年度からコンピューター上の記録との照合を進める計画だ。
作業期間は10年、必要経費を2千億円と試算しているが、正確な数字は「作業を始めてみないとわからない」という。舛添要一厚生労働相は「いつまで続けるのかや、いくら税金を投入するのかを(最終的には)国民に判断してもらう」としている。民主党も政権公約に紙台帳とコンピューター記録の全件照合を「速やかに開始する」と明記した。ただ作業の開始・終了時期や具体的な手立ては明示していない。(日経新聞 -労働問題-)
厚生年金 赤字10兆円
運用損響く 国民年金も1兆円
厚生労働省は4日、公的年金の08年度決算(時価ベース)を公表した。サラリーマンが入る厚生年金は10兆1795億円の赤字、自営業者らが入る国民年金は1兆1216億円の赤字で、いずれも時価ベースの決算データがある01年度以降で過去最大の赤字となった。
昨年秋からの金融危機の株安により、積立金の市場運用で多額の損失をしたのが主な要因だ。
前年度も、厚生年金が5兆5909億円の赤字、国民年金が7779億円の赤字だったが、08年度はこれを大きく上回る赤字となった。
赤字の主因となった積立金の運用損は、厚生年金が8兆7252億円、国民年金5924億円。積立金も大幅に目減りし、厚生年金が116兆6496億円(前年度比13兆5314億円減)、国民年金が7兆1885億円(前年度比1兆2789億円減)。
収入を見ると、厚生年金は保険料収入が前年度比7214億円増の22兆6905億円。年度当初は雇用状況が比較的良く、被保険者数が前年度より49万6千人増えたことなどによる。一方、国民年金の被保険者数は団塊の世代が被保険者でなくなった影響などで、75万2千人減少。保険料収入も前年度比1112億円減の1兆7470億円になった。
年金給付は保険料と国庫負担で多くをまかなっており、単年度決算の赤字がすぐに給付に影響を及ぼすことはない。厚生労働省は「昨年末までの株価の状況などを織り込んで長期的な年金財政の見通しを作成しており、将来的にも負担と給付のバランスは保たれる」としている。
ただ、経済の低迷が長期的に続いた場合、将来の給付水準が下がる可能性がある。(朝日新聞 -労働問題-)
6月給与、前年比7.1%減
90年以降最大 残業代・賞与カット
働き手に6月に支払われた現金給与総額は平均43万620円で前年同月比より7.1%減ったことが、厚生労働省が3日発表した毎月勤労統計調査でわかった。減少率は比較できる90年以降で過去最大。製造業の残業時間が同4割減るなどして残業代が削られていたところに、大幅なボーナスカットが追い打ちをかけた。
従業員5人以上の全国3万3千事業所を調べた。所定内給与は24万7851円で前年同月比0.5%の減少にとどまったものの、ボーナスなど「特別に支払われた給与」が16万7044円と同14.5%も減った。
残業時間は製造業で同40.7%減と大幅に減り、9.4時間。全産業でも同18.5%へって8.7時間となった。この結果、残業代も全産業で同17.7%減って1万5725円にとどまった。残業代の減少は11カ月連続となる。
所定内給与と残業代、特別給与などを合わせた現金給与総額の減少は13カ月連続。特に製造業は同3.9%減と激しく落ち込んだ。(朝日新聞 ―労働問題―)
塾校長の残業代認める
横浜地裁 運営側に支払い命令
横浜市や川崎市で学習塾「学樹舎」を運営する学樹社(横浜市)が、各校舎の校長などを管理職とし、時間外手当を支払わないのは不当として、元校長ら2人が同社に未払い分の支払いなどを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は23日、同社に計約1千万円の支払いを命じた。
深見敏正裁判長は判決理由で、同社が正社員48人中、38人を管理職として扱っていたことを挙げ「いずれも管理監督者とする主張は採用できず、労働基準法に違反することは明らか」と述べた。
原告は、同塾の横浜市都筑区の校舎の元校長(43)ら。2005年2月から2年分の未払い金を請求していた。2人は「業界に同様のケースは多い。業界全体の待遇を変える第一歩になればいい」と話した。
(日経新聞 -労働問題-)
後輩とのコミュニケーション術
「事実」に基づいたコミュニケーション
後輩や部下と話をするときに、「嫌われたくない」「偉そうだと思われたくない」といった気持ちがブレーキになって、言いたいことが言えないという経験は誰にもあるのではないだろうか。
専門家によれば、後輩や部下とのコミュニケーションで特に大切なのは、「事実」をベースに話をすることだという。仕事を頼む際も、ミスを指摘する際も、自分の印象や他人から聞いた評価などではなく、事実から話を組み立てていくことで、内容がより具体的になり、発展性のある対話が可能になる。
「例えば、〝ミスをした〟という事実はその後の努力によって直すことができますが、人格や性格はなかなか直すことはできませんし、直す立場にありません。直すことのできる事実に厳しく、しかし人には寛容に。これが、自分より立場が下の人と対話する場合の大切なポイントです。」(日本経済新聞 -労働問題-)
厚年基金「含み損」7割超
昨年度末、積み立て不足3倍に
母体企業の穴埋め必要 給付減額の痛みも
代表的な企業年金である厚生年金基金の財政が急速に悪化している。国に代わって給付する厚生年金部分(2階部分)が積み立て不足に陥った基金の割合が2008年度末で過去最大の約78%となり、前年度末の3倍に膨らんだ。株価の下落などによる年金資金の目減りが主因で、国より手厚く給付するための基金が大きな「含み損」を抱え込んだ格好だ。
厚年基金の加入者は473万人で、サラリーマンの7人に1人が加入する。厚生労働省は各基金に対し、運営改善策を盛り込んだ長期計画を策定するよう求める。
日本の公的年金は①全国民に共通する1階部分の基礎年金(国民年金)②会社員を対象とする2階部分の厚生年金――で構成する。このほか企業が給付を独自に上乗せする3階部分の企業年金がある。
厚年基金には2階部分にあたる厚生年金の運用や給付を代行する仕組みがある。代行部分の保険料と独自部分の掛け金を一体的に運用し、より手厚い年金を給付する。
厚年基金は代行部分の年金給付に備え、責任準備金を積み立てる必要がある。年金の実務を扱う金融機関などに08年度末時点で聞き取り調査したところ、全国614基金のうち476基金で準備金が最低限必要な水準を割り込んでいた。独自部分の上乗せ給付の財源だけでなく、代行部分の財源にも含み損を抱えている状態だ。
6割超の厚年基金は年金の運用利回り目標や給付利率について、足元の長期金利を大幅に上回る5.5%などの水準に設定。この水準を確保するため、株式や不動産などの運用比率を高めていた。昨年秋以降の金融危機に伴う株安で運用資産が大きく目減りし、運用目標との乖離が大きくなった。
母体企業は掛け金を追加拠出して、積み立て不足を穴埋めする必要がある。追加拠出の拡大は企業業績を圧迫するため、企業が年金給付の切り下げを含む制度の見直しに動く可能性がある。複数の企業が加入する基金では、脱退企業が増えることも考えられる。
厚労省もこうした財政実態を把握している。来週にも指針を作成し、運用や給付の見直しなどを盛り込んだ長期計画の提出を求める方針。強制力や罰則規定はないものの、同省としては異例の対応に踏み込む。
同省は積み立て不足の穴埋めを2年間猶予する支援措置も打ち出しているが、適用を求める基金には改善計画の提出を義務づける構えだ。年金給付の減額など「痛み」を伴う改革を余儀なくされる基金が続出する可能性がある。(日本経済新聞 -労働問題-)
企業の53%、出張費減
部長さん、グリーン車ダメ
この2年間に国内出張費を減らした企業は53%に上るなど、企業の出張費が絞り込まれている実態が9日、労務行政研究所の調査でわかった。経営環境の悪化で、出張回数自体を減らす例が目立つ。
今年3~5月、上場企業など約4千社にアンケートし、242社から回答を得た。
出張費を減らすため、出張回数を減らした企業が国内出張で51%、海外出張は63%に達した。00年の前回調査では、鉄道の回数券の利用(56%)や格安航空券の活用(62%)が主だった。
同研究所によると、部長級に新幹線のグリーン車利用を認める企業は92年の20%から08年には7%に減少。海外出張で部長級がビジネスクラスを使える割合も同期間に35%から18%に半減した。
同研究所は「交通費の節約などはすでに定着してきており、もはや出張の量を減らすしかなくなったのではないか」と見ている。(朝日新聞 -労働問題-)