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岡本経営労務事務所ブログ

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2010年3月11日

個人請負・業務委託 実態は3割「労働者」

個人請負・業務委託 実態は3割「労働者」 厚労省調査 雇用責任逃れも

 個人との請負契約や業務委託契約を結んでいる企業のうち3割が、契約相手の企業に雇われる労働者と近い働き方をさせていることが、厚生労働省の調査で分かった。個人の裁量で仕事を進めることを認めず、毎日の定時出社を義務づけるなど、あいまいな働かせ方が目立った。

 調査は民間の調査会社に委託し、個人請負や業務委託で働く人がいると答えた325社の回答を分析。「仕事の進め方に裁量権がない」「勤務地や時間が自由に決められない」など、請負・業務委託ではなく労働者に当たる恐れを強める七つの要素のうち、何項目に当てはまるかを集計した。
 その結果、4項目以上に該当する企業が35.6%あった。これらの企業の中には、本来は労働者として雇うべきなのに、業務委託などとすることで雇用責任を免れている例があるとみられる。

 仕事の進め方について「常に会社の指示を受けることが必要で、決められる範囲はほとんどない」という回答が7.1%、「決められる範囲が限られている」が16%と、個人請負や業務委託であることを疑わせる回答が目立った。
 定時出社は37.5%が義務づけており、毎日の業務報告は40.3%が求めていた。報酬の決め方も、労働時間を最重視するという回答が8.6%あった。契約時に専門的な知識や技能を「全く重視しなかった」という企業は6.8%あった。

 厚労省は有識者研究会で、業務委託のあり方について検討を進めている。近くまとまる報告書を受け、求人や契約時に、請負・業務委託か雇用かを明示し、報酬などの条件を書面で示すことを求めるガイドラインを作る方針だ。

■労働者である可能性を強める7項目
 ・報酬を決める際に労働時間を重視する
 ・働く場所は会社が指定する
 ・毎日決まった時間に出社させる
 ・仕事の進め方を決める裁量が限られる
 ・契約外の業務を行わせることがある
 ・業務委託で働く人に業務依頼を断られることがない
 ・業務委託で働く人の判断で、一部を他者に再委託するなどの行為は認めない
(朝日新聞ー労働問題ー)

2010年3月10日

雇用機構 来年4月廃止

雇用機構来年4月廃止  2法人に業務移管

 政府が今通常国会への提出を目指す「独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法案」の全容が9日分かった。法律の施行日と同じ2011年4月1日に同機構を廃止し、大半の業務を厚生労働省所管の2つの独立行政法人に移管する。都道府県が同機構の傘下にある職業訓練施設を受け入れる場合、職員の5割以上を引き続き雇用するなら、無償で譲渡できるようにする。
 雇用機構は厚労省所管の独立行政法人。同機構の廃止は08年12月に閣議決定し、10年度末までに関連法案を提出するとしていた。中核業務である職業訓練は解散とともに高齢・障害・求職者雇用支援機構に統合する。住宅融資などの関連業務は勤労者退職金共済機構に移す。
 求職者への職業訓練を担う全国約60の職業能力開発促進センターは都道府県の求めに応じ移管する。職員をどの程度残すかによって譲渡価値を変える。既存の職員の「3分の1以上、2分の1未満」が残る場合の譲渡価格は時価の2割。「3分の1未満」なら5割とする。厚労省は職員を引き継ぐ割合が高いほど、補助金の額を増やす仕組みを採用する。都道府県がセンターを譲り受けやすいようにするのが狙いだが、あまりに安いと「施設の投げ売りだ」との批判が出る可能性もある。 (日本経済新聞-労働問題-)

2010年3月 6日

失業者の国保料、減額 所得の3割で算定

失業者の国保料、減額 来月開始 所得の3割で算定
 
 長妻昭厚生労働相は5日、職を失った人の国民健康保険料を安くする新制度について、元の年収ごとの保険料の試算を明らかにした。

<例>給与収入 300万円の場合 現行の保険料 23万3千円⇒軽減後の保険料 8万5千円
(年額、夫婦・子1人で夫に給与収入があった場合を想定)

 今国会で関連予算と法案が成立した後、全国ハローワークや市町村で広報する。
 新制度は4月スタート。倒産や、解雇、雇い止めなど会社側の都合で失業した人が、在職中と同じ水準の保険料負担で医療保険に入れるようにする狙い。
 保険料は前年の所得を元に算出されている。収入が途絶えた失業者には負担が重いため、失業時からその翌年度末までの間に限り、前年所得の3割で保険料を算定する。国民健康保険税として徴収している場合も、同じように計算する。新制度が始まる1年前の2009年3月31日以降に離職した人の保険料も、10年度分に限って軽減される。 
 保険財政の収入減は、国と自治体が公費で埋め合わせる。10年度は失業者とその家族の計87万人が利用する見込み。(朝日新聞ー労働問題ー)

2010年3月 4日

「就業率」は最低

「就業率」は最低

 15歳以上で職に就かず、求職活動もしていない「非労働力人口」が増えている。1月は4507万人と前年同月比33万人増え、2ヵ月連続で4500万人を超えた。働く機会を得られず、求職活動を中断した人は雇用統計上、失業者とみなされない。このため、失業率の改善にはつながるが、雇用情勢が上向いたとは言い難い。就業者数を15歳以上の人口で割った「就業率」は1月時点で56.2%。1953年の調査開始以来、過去最低になった。
 失業率の算出には学生が含まれないのも不透明要因だ。今春卒業予定の高校生の就職内定率は2009年12月時点で74.8%、大学生は同73.1%。どちらも約4分の1の学生が働き口を見つけられないでいる。4月以降、卒業者が失業者となる懸念も根強い。文部科学省の高井美穂政務官らは2日、日本商工会議所など3団体を訪れ、採用拡大を改めて要請した。(日経新聞 -労働問題-)

2010年3月 1日

訓練中にパワハラで退職 660万円支払いで和解

訓練中にパワハラで退職 660万円支払いで和解

 千葉県松戸市消防局の元消防士4人が、訓練中にパワーハラスメントを受け、退職を余儀なくされたとして、市に計約1200万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、千葉地裁松戸支部(森邦明裁判長)で正式に和解が成立した。市がパワハラ行為を事実上認め、計660万円の和解金を支払う。
 双方の関係者によると、和解条項に ①市は、訓練で配慮に欠けた言動や行き過ぎた行為があったことを真摯に受け止め、原告らに遺憾の意を表する ②再発防止のため万全を期すことを誓う--が盛り込まれた。原告の東京都の男性は、「一つの問題は解決したが、温床は多々残っているかと思う。徐々に良い方向に向かえば訴訟を起こしたかいがある」と語った。佐久間峰男消防局長は「市民の信頼を損ない深くお詫びする。消防の使命を果たすために厳格な訓練は不可欠で、今後、管理体制の一層の徹底を図りながら適正な訓練に精励する」などとのコメントを発表した。
(読売新聞-労働問題-)

2010年2月25日

働いて 給与下がって もめ事増えて

基本給+手当、最大の減少率

 フルタイムで働く人の2009年の所定内給与(月額)は平均29万4500円で、前年より1.5%減ったことが、厚生労働省が24日発表した賃金構造基本統計調査(賃金センサス)でわかった。減少は4年連続で、減少率は比較できる1976年以降最大。
 所定内給与は、基本給に家族手当などを加えたもので、ボーナスや残業代は含まれていない。企業業績の影響を受けにくいとされてきたが、景気悪化が賃金の土台部分にも及んできていることが鮮明になった。
 調査は09年6月分が対象。男女別では、男性が2.1%減少して32万6800円となった。減少率は過去最大。定期昇給の抑制や各種手当の廃止、高賃金の団塊世代の退職などが平均額を押し下げた。
 一方女性は同0.8%増えて22万8千円。増加は4年連続で、低賃金の非正規社員が経済危機で大量に失職したことや、大企業に勤める女性の割合が高まっていることなどが要因とみられる。
 産業別では運輸・郵便(25万5100円)が同7.5%と大幅減で、卸売り・小売り(29万7千円)が同3.1%減、製造業(28万7400円)が同1.8%減と、労働者が多い産業で減少が目立った。増加したのは教育・学習支援や情報通信など一部。
 雇用形態でみると、正社員が同1.9%減の31万400円、非正社員が同0.1%減の19万4600円だった。

労使紛 争解雇関連45%増

 中央労働委員会は24日、全国の労働委員会が2009年にあっせんした労働組合と使用者の紛争は733件で、前年より33%増えたと発表した。700件を超えたのは1987年以来。このうち解雇に関する争いが同45%増の191件、賃金関連が同38%増の346件。リーマン・ショック以降に悪化した雇用情勢が反映したとみられる。
 労働組合が関係する紛争のうち、主に中小企業の労働者が個人で加盟する「ユニオン」が関係する案件が同30%増えて487件。労働者が解雇された後にユニオンに加わって争う「駆け込み型」は同49%増の269件だった。
 一方、個々の労働者と使用者間で起きた紛争のあっせん件数も、同20%増えて534件で、01年の制度発足以来、最多。有給休暇の買い上げや解雇、賃金未払いについての争いが特に増えた。
(朝日新聞-労働問題-)

2010年2月24日

中高卒の若者失業率 14,2% 過去最悪

中高卒の若者失業率 14,2% 過去最悪

総務省が22日発表した2009年の労働力調査の詳細集計(速報)によると、15~24歳の若年層のうち、中高卒の完全失業率が年平均で14,2%に達し、過去最悪を記録した。昨年の厳しい雇用環境が主に若者を直撃したことを示している。また、正社員から失業者になった人も08年に比べて22万人増と過去最大の上昇幅となり、正社員も安泰ではない状況を改めて裏付けた。
 09年平均の失業率は5,1%と過去最悪の水準だった。このうち、15~24歳で、最終学歴が高校や中学などの「高卒等」の失業率は14、2%に上り、現行方式での調査を始めた02年以降で最悪となった。「大卒等」の8%、「短大・高専卒」の5,9%に比べて高く、また25~34歳の「高卒等」の8,4%よりも極端に高いことから、特に不利な状況にある様子がうかがえる。
 一方、09年の完全失業者は336万人で、08年に比べて71万人増と、上昇幅は過去最大だった。このうち、過去1年間で正規の職員や従業員から離職した人は80万人に上り、08年に比べて22万人増加した。(読売新聞ー労働問題ー)

2010年2月22日

協会けんぽ 保険料負担、大幅増に

協会けんぽ 保険料負担、大幅増に 4月から 月収30万、2170円増

中小企業の会社員と家族らが加入する協会けんぽは加入者の保険料負担が4月からどの程度増えるかについて、月収別の試算をまとめた。税引き前の月収が30万円の会社員(40歳以上65歳未満)の医療・介護の保険料は月額2170円増える計算だ。政府は来年度に国庫負担を増やして保険料の上昇幅を抑制する方針だが、それでも一定の負担増は避けられない情勢だ。
 協会けんぽの医療の保険料率は4月納付分から全国平均で現在の8.2%から9.34%に上がる。40~64歳までが負担する介護保険料率も現在の1.19%から1.50%に上がる。高齢化で医療費の支出が膨らんでいるうえに、景気の低迷で保険料の収入が落ち込んでいるためだ。
 この結果、税引き前の月収20万円の会社員の保険料負担は月額で1410円膨らむ見通し。負担増の内訳は医療の保険料が1100円で、介護保険料が310円になる。
 月収40万の会社員の負担増は月額で2920円で、医療分が2300円、介護が620円になる。一方で、40歳未満の会社員は介護保険料の負担がかからない。(日経新聞ー労働問題ー)

2010年2月20日

出産育児一時金 「直接支払制度」さらに先送りへ

出産育児一時金 「直接支払制度」さらに先送りへ

 出産費用の窓口負担を軽減する出産育児一時金の「直接支払制度」について、長妻昭厚生労働相は19日、4月の完全実施を先送りする方針を固めた。3カ月から半年間の猶予期間を設ける方向で調整する。一部の医療機関が資金繰りに困るのを避けるためで、昨年10月の導入時にも半年間猶予していた。
 この制度は、これまで妊婦らの請求に基づいて出産後に支払われる一時金(原則42万円)を、医療保険から医療機関に直接支払うもの。これによって妊婦らは、窓口で出産費用の一部を立て替えずに済むようになる。
 ただ、医療機関が健康保険組合など保険者に請求する仕組みのため、一時金が医療機関に払い込まれるまで1~2カ月程度かかることが判明。対応できない医療機関について、今月3月末まで、従来通り妊婦らによる立て替えの継続を認めたが、さらに延長することになった。
 厚労省は月内にも、対応策を決める方針。医療保険から医療機関への支払い回数を増やすことで、支払いの遅れを防ぐ案などが浮上している。(朝日新聞ー労働問題ー)

2010年2月18日

育児休業給付の統合

育児休業給付の統合

 現在、育児休業給付は育児休業中に支給される「育児休業基本給付金」と職場復帰後6ヵ月経過後に支給される「育児休業者職場復帰給付金」に分けて支給されています。しかし、平成22年4月1日以降に育児休業給付を開始した被保険者の方からは、これまでの育児休業中と職場復帰後の給付金を統合し、全額が育児休業中に支給されることになりました。(労働問題)

2週間の連続休暇促進

2週間の連続休暇促進 「全員とれる環境を」
  
    企業向け指針 厚労省改正へ

 厚生労働省は働く人の連続休暇取得を促すため、事業主に就業規則の改正などを促す方針だ。働き方の改善を目指す同省の指針を改正し、2010年度からの実施を目指す。指針の見直し案には2週間程度の連続休暇取得を促す場合、全労働者が取得できる制度の検討を求める項目を盛り込んだ。この案をたたき台に労使関係者との最終調整に入った。

 指針の改正は政府が昨年末の緊急経済対策に盛り込んだ「働く人の休暇取得推進プロジェクト」の具体策となる。有給休暇の取得を促し、観光などによる地域経済の活性化を目指す狙いがある。
 現行の指針も土日と年次有給休暇を合わせて2週間程度の連続した休みをとれるよう事業主などに促している。ただ取得方法などをめぐる規定がない。厚労省は今回、同じ事業所で働く人が全員連続休暇をとれる仕組みの創設を事業主に求め、実際に休暇を取得できる環境整備を進めたい考えだ。

 有給休暇を分散してとる場合も、なるべく土日と組み合わせて計画的にとるように促す。有給休暇の取得状況を労使の参加する委員会で点検する仕組みの創設も促す方針だ。
 厚労省の案に対しては労働側からさらに強い規定を盛り込むべきだとの意見も出ている。関係者と調整し、最終的な見直し案をまとめる考えだ。
 指針は事業主の義務ではないが、労働者が労使交渉などで指針を活用すれば、休暇取得へ向けた交渉を有利に進められる可能性がある。
 有給休暇の取得は進んでいない。厚労省の調査によると、08年の取得日数は平均8.5日で、働く人に認められた有給休暇日数に対する取得率は約47%にとどまっている。
(日経新聞 -労働問題-)

2010年2月16日

自殺社員のうつ、上司の言動も一因

自殺社員のうつ、上司の言動も一因  大阪地裁認定


 「日本通運」大阪旅行支店(大阪市中央区)に勤務していた大橋均(当時56歳)が、うつ病となり、自殺したのは退職強要が原因だったとして、妻ら遺族3人が同社に計5000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、大阪地裁であった。田中敦裁判長は、「自殺は予見できなかった」としたが、上司の言動がうつ病の一因になったことは認め、慰謝料約330万円の支払いを命じた。
 判決によると、大橋さんは2004年6月にC型肝炎で入院。翌月、うつ病になり、06年11月に自殺した。田中裁判長は、大橋さんの入院の前後に、上司が「自分から身を引いたらどうか」などと発言したことについて、「精神面を含む健康管理上の安全配慮義務に違反する」と指摘した。日本通運広報部は、「判決内容を検討して、対応を決定する」としている。(読売新聞 -労働問題-)

2010年2月15日

ワークライフバランス 実践企業入札で優遇

ワークライフバランス 実践企業 入札で優遇 政府方針

 政府は13日、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現のため、女性の雇用促進や労働時間短縮などを進める企業を公契約の入札で優遇する方針を固めた。福島瑞穂男女共同参画担当相が15日の内閣府の会議で表明する。2010年度から内閣府の施設修繕や物品調達で導入し、効果を見て、他省庁への拡大も検討する。
 政府や地方自治体と企業による売買や請負などの公契約では、落札価格のほか工事実績や下請け発注率なども吟味し、発注先の企業を決めることが多い。ワークライフバランスの取り組み状況も選定基準に加味することにより、予算をあまりかけずに子育て支援などを後押しする狙いだ。
 具体的には女性の雇用率や時短のほか、年休や育休の取得状況などを選定基準に含めることを想定している。
 すでに福島県など一部の自治体ではワークライフバランスに取り組む企業を認定し、入札参加資格で優遇しているケースがある。
 政府は06年に10.8%だった週の労働時間が60時間以上の雇用者の割合を17年に半減するなどの目標を掲げている。
 昨年末に閣議決定した新成長戦略の基本方針にも「ワークライフバランスの実現」を明記している。
(日本経済新聞 -労働問題-)

留学生の社員登用、1割のみ

留学生の社員登用、1割のみ 改善の兆しも

 日本政府は2020年までに、08年現在の2倍を超える30万人の留学生を受け入れる方針を掲げている。一方で、労働政策研究・研修機構の07年の調査では、回答した約3200社のうち、過去3年間で留学生を正社員や契約社員で採用したのは1割と、就職の受け皿はまだ十分とは言えないのが実情だ。
 だが、最近は日本企業などへの就職は増加傾向にある。法務省入国管理局によると、08年に日本で就職するために在留資格を変更した留学生は1万1040人で、10年前に比べると約4.6倍になった。アジアからの留学生が96%強を占め、国籍・地域別では中国が7651人で最多、韓国が1360人で続く。仕事の内容では、翻訳・通訳や販売・営業、情報処理、海外業務などが多い。
 海外展開のための戦力として、積極的な外国人採用にかじを切る企業も増え始めた。大手機械メーカー、IHIは08年9月にソウルでの就職説明会に参加し、約1500人が集まった。昨年4月には、韓国人8人が正社員として入社した。今春にはソウルに加え、韓国の地方都市でも説明会を実施するという。
 厚生労働省によると、日本の労働力人口は、現状では30年までに約1千万人減る見通しだ。労働政策研究・研修機構の郡司正人・主任調査員は「国内だけで事業をする企業にとっても、優秀な人材は国籍を問わず貴重だ。中小企業を含め、外国人の活用をより意識的に進める方向に向かうのではないか」と話す。
(朝日新聞 -労働問題-)

2010年2月10日

就職浪人にインターン

就職浪人にインターン 中小で研修、日額7000円を支給 経産省4月に

 経済産業省は今春卒業予定で就職先が決まっていない高校生・大学生ら5000人を対象に、中小企業でのインターンシップを実施する。半年間の実習プログラムに参加する学生と中小企業の双方に助成金を支給。
 民間の就職支援企業が専門家を派遣し、実習や就職活動の相談にも応じる。
 就職が決まっていない大学生の募集を15日から始める。就職支援大手の学情とパソナが窓口となり、参加する学生と中小企業を橋渡しする。高校生や専門学校生向けには、各都道府県の中小企業団体中央会が同日から研修を運営する商工会議所や商工会を募る。
 参加者は4月から半年間、中小企業で技術やノウハウを身につける研修を受ける。参加者には日額7000、受け入れ企業にも日額3500円が支給される。 (日経新聞ー労働問題ー)

2010年2月 9日

育児・介護休業法が改正されます。

 改正育児・介護休業法が6月に本格施行されます。
 育児休業は母親と父親の両方が取得する場合に限り、子どもが1歳2カ月になるまで取得できる期間が延長されます。母親か父親のどちらか一方しか休業しない場合は1歳までです。改正前は原則、子どもが1歳になるまでしか取得できませんでした。ただし、子どもが保育所に入所できないなどの理由があれば、1歳半まで延長できる仕組みは変わりません。休業期間は1年間です。
 男性の育児休業取得を促す措置が盛り込まれていることが今回の育児・介護休業法改正の特徴です。出産後8週間以内に1回目を取得し終えることを条件に、父親は育児休業を2回に分けることができるようになります。従来は配偶者が死亡するなどの特別な事情がなければ、再取得はできませんでした。また、かつては労使協定で定めれば配偶者が育児休業中だったり、専業主婦(主夫)だったりした場合は育児休業の申し出を雇用者側が拒否できる制度がありましたが、改正後は廃止されます。

2010年2月 8日

企業の4割「賃上げなし」

企業の4割 「賃上げなし」 帝国データ調査

 2010年度の賃金動向について、「正社員の賃上げはない」と答えた企業が約4割に上ることが帝国データバンクの調査で分かった。1年前とほぼ同水準でリーマン・ショック以降の大幅な収益悪化を背景に、新年度も厳しい賃金情勢が続きそうだ。
 今年1月20日から31日にかけて、全国2万1781社を対象に調査し、1万651社から得た回答を集計した。
 正社員の賃金のベースアップや賞与引き上げの見込みが「ない」と答えたのは、全体の40.5%(4315社)。09年度(42.0%)からわずかに減った。10.5%が賃金引き下げを見込んでいた。
 一方、賃上げの見込みが「ある」と答えた企業は全体の31.8%(3388社)。前年度(27.9%)からは、やや改善した。非正社員については、賃金改善の見込みが「ある」と答えた企業が12.8%にとどまる一方、「ない」が54.3%と2年連続で5割を超えた。
 帝国データバンクは、「賃金下落を通じたデフレの進行による消費の低迷が懸念される」と指摘している。(朝日新聞ー労働問題ー)

2010年2月 2日

フィリピン人看護師候補 2年目も求人低調

フィリピン人看護師候補 2年目も求人低調

 日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき日本に派遣されるフィリピン人看護師・介護福祉士候補の数が、2年目の今年も定員を下回ることが確実になった。1日にマニラで希望者への面接が始まったが、日本の病院や福祉施設からの求人は178人にとどまった。
 日本側で受け入れを担当する国際厚生事業団によると、フィリピン人候補の受け入れを希望した日本の施設は82カ所で、求人数は看護師77人、介護福祉士101人。昨年の派遣数は計310人で、今年の希望者がすべて受け入れられても、2年間の合計はEPAで決めた1千人の枠の半数に届かない。
 求人が少ない理由について、事業団や日本の施設関係者は「不景気で介護現場での日本人の雇用が増えた」「昨年受け入れた施設が日本語研修で苦労している実情が広まった」などの理由を挙げる。
 施設側には日本人と同等の報酬を支払うことに加え、国家試験に向けた日本語学習などの負担もある。
 インドネシアからも2008、09両年度で1千人を上限に受け入れるはずだったが、計570人にとどまった。10年度は500人の上限に対し、1月末現在で求人は107人。今月初旬まで受け入れ施設の募集を続け、4月に面接を実施する。(読売新聞-労働問題-)

2010年2月 1日

確定拠出年金65歳まで 今国会に改正案

確定拠出年金65歳まで 今国会に改正案 加入上限上げ定年延長に対応 

 政府は、企業年金の一種である企業型確定拠出年金について、加入資格の上限年齢を現行の60歳から65歳にまで引き上げることを決めた。加入者の老後の生活安定につなげるのが狙いで、資格年齢が上がれば拠出金の積立期間が延びて、将来受け取る年金額が増えることになる。政府は、年金制限引き上げのための確定拠出年金改正案を通常国会に提出し、成立を目指す。

 定年延長や再雇用により、60歳以上の従業員を雇い続ける企業が増えている。企業に段階的に65歳までの雇用延長を義務付けた改正高年齢者雇用安定法が2006年度に施行されたためだ。ただ、現行では60歳を過ぎた従業員は企業年金から抜けなければならず、企業型確定拠出年金の上限年齢を64歳まで引き上げる事が求められていた。
 政府は12年4月から引き上げを実施する考え。中小企業が主に採用している適格退職年金制度が同年3月末に廃止されることから、その受け皿として制度充実を図っておく狙いもある。
 また、企業しか掛け金を拠出できない現状を改め、従業員本人も積立できるようにする。企業型確定拠出年金のほかに企業年金がない場合、掛け金の上限は月5万1000円だが、この範囲内で従業員の拠出を解禁する。ただし、従業員の拠出分が企業が超えないようにする。従業員の拠出解禁は12年1月から実施する予定だ。
 09年10月末現在、企業型確定拠出年金を導入している企業は約1万2300社に上り、約340万人の加入者がいる。(読売新聞ー労働問題ー)

2010年1月29日

<最低賃金>引き上げ検討、厚労省と経産省が初会合

<最低賃金>引き上げ検討、厚労省と経産省が初会合

 厚生労働省と経済産業省は28日、最低賃金引き上げを検討する「中小企業支援等の最低賃金引き上げ対策検討チーム」を設置、初会合を開いた。
  チームは両省の副大臣と最低賃金の関係部局の局長らで構成。最低賃金を引き上げた際の課題を調査する。具体的には引き上げにより人件費が増す中小企業への支援のあり方や引き上げ方法、経済や雇用に与える影響などを検討する。
  現行の最低賃金は、都道府県ごとに決められ、09年度の全国平均は713円。民主党は衆院選のマニフェストで全国平均1000円への引き上げや一律の「全国最低賃金」(800円)の新設などをうたっている。現行の最賃決定は、労働者、使用者、公益の3者構成の委員会が中央で引き上げの目安を示し、同じ構成の委員会が各地域の事情を考慮して決めている。(毎日新聞―労働問題―)

2010年1月28日

保険料率 全国で上昇

協会けんぽ、4月から

 全国健康保険協会は27日、中小企業の従業員らが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の新年度の保険料率を決定した。都道府県ごとに料率は異なるが、全都道府県で1ポイント以上アップした。全国平均は過去最高の9.34%。現行の平均8.2%から大幅な引き上げとなる。不況により保険料収入が大幅に落ち込んだことが影響した。
 新しい保険料率は、この日の同協会運営委員会で了承され厚生労働相の認可を受けて4月納付分から適用される。加入者数は約3500万人。平均的な年収(370万円)の場合、本人負担は年間2万1090円増える。
 保険料率が最も高いのは北海道の9.42%で、今年度より1.16ポイント上がる。続いて佐賀の9.41%、香川、福岡の9.40%と続く。
 急激な料率アップで、大幅な負担増となるのを避ける措置により、地域間格差は是正されているが、北海道と最も低い長野県(9.26%)との差は0.16ポイントで現行の0.11ポイントより拡大。平均的な月収(28万円)では、月額150円の差が220円に広がる。
 協会健保の財政は金融危機など深刻な不況の影響で賃金水準が下がったことで、急激に悪化した。2009年度の赤字見込みは、積立金を崩しても約4500億円に上る。
 このため、政府は保険料率の急上昇を抑えるため、2010年度予算案に約600億円を計上した。これらに加え、大企業の従業員らが加入する健康保険組合と公務員らが入る共済組合に高齢者医療に関する負担を肩代わりさせ、現在13%の国庫補助率を16.4%に上げる。それでも、大幅な料率引き上げは避けられなかった。
  今後も保険料の引き上げが避けられない状況は変わらず、この日の運営員委員会では12年度には保険料率が9.9%~10.2%になるとの試算が示された。保険料の上限は10%と法律で規定されており、厚労省は上限を引き上げる法改正も検討している。
 また、運営委員会は「国庫補助率の更なる引き上げを含めた抜本的な対策が講じられるよう国などに積極的に働きかけていく」ことを協会に求めることも決めた。
(朝日新聞 -労働問題-)

2010年1月27日

事業主が「横領」4億円なお未納

事業主が「横領」4億円なお未納 厚生年金保険料

 厚生労働省は26日会社従業員が折半する厚生年金の保険料を従業員の給料から天引きしながら、事業主が保険料を納めていなかったケースが昨年9月末までに1万4124件見つかったと発表した。未納の保険料は総額約9億400万円。滞納事業所には支払いを求めているが、約4億7900万円がなお未納となっている。厚生年金の記録が消えた被害者を救済するための特例法に基づき、年金記録確認第三者委員会で記録回復が認められた事例について、厚労省が国会に報告した。(朝日新聞ー労働問題ー)

2010年1月26日

介護従事者の給与4,1%増 

介護従事者の給与4,1%増 昨年9月時点報酬改定を受け

 厚生労働省が25日まとめた介護従事者の処遇改善に関する実態調査(速報)によると、2009年9月時点の従事者の平均給与は23万1366円と、介護報酬改定前の08年9月に比べて9058(4,1%)増加した。
 昨年9月の平均給与(基本給、手当、一時金の月割り額の合計)を1年前の平均給与と比較した。特別養護老人ホームは28万1800円と前年から1万2052円(4,5%)の増加。老人保健施設では1万1629円(4,1%),訪問介護事業所でも5868円(4,4%)増えた。
 前政権は人手不足が強い介護従事者の処遇改善を狙い、09年4月に介護報酬を増額改定。「増額分がすべて処遇改善に回れば、給与は2万円アップする」と説明していた。実際には処遇改善は半額以下にとどまった格好だ。(日経新聞ー労働問題ー)

2010年1月25日

雇用保険事業、6割に問題

58事業 総務省が改善勧告

 総務省は22日、企業などが支払う雇用保険を事業費に充てている2008年度の102事業(当初予算額1371億円)を省内で「事業仕分け」したところ、約6割の58事業(同937億円)で運営手法などに問題があったと発表した。同省は雇用保険事業を所管する厚生労働省に改善を勧告。半年以内に見直し策を回答するよう求めた。
 厚労省所管の「東京外国人雇用サービスセンター」では、在日外国人の求職者向けの案内パンフレットをすべて日本語で表記。財団法人が運営する「女性と仕事の未来館」は、約3億2千万円の年間予算のうち7割が人件費と管理費に充てられ、「廃止を含めた見直し」を勧告した。また、若者向けの職業相談事業では、運営費などの支出手法が複雑で「事業の適切な評価・検証が行えない」と指摘した。(朝日新聞-労働問題-)

2010年1月22日

自殺・うつ対策 厚労省にチーム

自殺・うつ対策  厚労省にチーム

 自殺者の急増や主な原因とされるうつ病の患者増加を受け、厚生労働省は21日、関係部局などを集めた「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」を設置し、初会合を開いた。長妻昭厚労省は「日本は20代など若者の自殺が多くゆゆしき問題だ。有効な対策を打ち出したい」と話した。
 会合には内閣府参与で特定非営利活動法人(NPO法人)「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表も出席。同チームは今後、自殺の実態解明に向けた調査のほか、自殺防止やうつ病・メンタルヘルスの対策について検討し、年度内に中間的な取りまとめ案の作成を目指す。厚労省の調査では、2008年の気分障害の患者数は100万人を超える。
(日経新聞 -労働問題-)

2010年1月21日

雇用保険の加入要件を緩和

雇用保険法改正案の概要

 政府は今国会で雇用保険法改正案を提出する。最大のポイントは保険の加入要件である雇用見込み期間を「6カ月以上」から「31日以上」に短くすることだ。 
 雇用保険の加入者は約3800万人。大半の会社員は加入している。加入要件の緩和によってパートやフリーターなど約255万人が新たに適用対象に加わる見通しだ。非正規労働者の働く環境を改善し、雇用の安全網を拡充する。
 法改正で給与にも影響がでる。失業者に生活費を支給する「失業等給付」の保険料率が賃金の0.8%(労使折半)から1.2%に上がるためだ。保険料が0.4%上がると、月収30万円の会社員の保険料は月2400円から3600円に増える。このうち家計の負担は月600円増える。
 雇用情勢の悪化で失業給付は増加傾向。料率を上げると労使の負担は増すが、失業給付の増加で雇用保険の収支が悪化するのを避ける必要が出てきた。
 保険料を納めていたのに勤め先のミスなどで未加入とされていた人への遡及(そきゅう)期間は最長2年から2年超に延長する。現在は勤め先が被保険者資格取得届を出していないと2年間しか保険料を納めていないとみなされてしまう。期間を延ばし、給付が勤務年数より減るのを防ぐ。
 政府は労働者派遣法改正案も今国会に出す。仕事がある時だけ働く登録型派遣は原則禁止。製造業派遣は派遣会社と雇用契約を結ぶ常用型派遣を除いて禁止する。交付から3年以内に施行する。登録型のうち一般事務など企業からの引き合いが強い業務に限り、施行からさらに2年間は猶予期間を設ける案が有力だ。

雇用保険法改正案の概要
•加入要件を[31日以上雇用見込み」に緩和

•雇用保険料のうち、失業等給付に係る料率を賃金の0.8%から1.2%に引き上げ

•雇用保険を維持する企業に国が助成する「雇用調整助成金」などの財源に充てるため、事業主が全額負担する保険料率を賃金総額の0.3%から0.35%に引き上げ

•保険未加入とされた人への遡及期間を「2年まで」から「2年超」に緩和

 (日経新聞 ―労働問題―)

2010年1月20日

年金不支給取り消し 知的障害者

知的障害者  年金不支給取り消し  大津地裁、国側に命令

 知的障害があるのに障害基礎年金の支給を拒否されたとして、志賀県内の25~29歳の男女6人が国を相手に不支給決定の取り消しを求めた訴訟の判決が19日、大津地裁であった。石原雅也裁判長は6人全員の請求を認め、不支給決定の取り消しを命じた。

 訴状によると、6人は2004~05年に障害基礎年金の支給を請求したが拒否され、「障害の程度を過小に評価したもので違法」と不服を申し立てたが、すべて棄却された。
 ところが、原告5人が再請求したところ、一転して支給が認められ、原告側は「主観で決定が左右され、基準に不備がある」などと、当初の決定取り消しを求めていた。
 5人が再請求するまで、約3年間で1人当たり約3000万円の年金が支給されていないという。
 これに対し国側は、再請求の決定について「社会生活への適応能力が低下したことに伴い、日常生活能力が低下した」とし、当初の決定時には受給資格のある障害程度に達していなかったとしていた。
(日経新聞 -労働問題-)

2010年1月19日

「食べていける収入で十分」47%

昨春の新入社員 過去最高


 昨春の新入社員のうち、「食べていけるだけの収入があれば十分だ」と考える割合が半数近くに上り、過去最高となったことが、日本生産性本部の調査で分かった。年功序列的な賃金体系を望む割合も最高を記録。景気回復に力強さがない中で、生活の安定を望む姿が浮かび上がった。
 生産性本部は1991年から、新卒で4月に入社した新人に対し春と秋に調査をして意識変化を調べている。今回は昨年10~11月、全国で685人を対象に実施し376人から回答を得た。
 「人より多くの賃金を得なくても食べていけるだけの収入があれば十分だ」との問いに「そう思う」と答えたのは47.1%。「そう思わない」と答えた割合(52.9%)よりは低いものの、2006年にこの問いを始めて以来、春秋を通じて最高となった。例年は、入社直後の春よりも半年後の秋の調査の方が、「そう思う」と答える割合が増える傾向にあったが、今年は春の調査(36.2%)との差が10ポイント以上開き、上昇幅も最大だった。
 また、「年齢・経験を重視して給与が上がるシステム」を希望するとの回答が48.1%で、91年の調査開始以来、春秋を通じて最高だった。景気は緩やかに持ち直しているとされるが、回復力は弱く、新入社員も厳しさを肌で実感しているようだ。(朝日新聞 -労働問題-)

マック社員死亡 労災認める判決

「サービス残業常態化」


 日本マクドナルドの男性社員が2000年、出勤後に心臓疾患で急死したのは過労が原因として、遺族が労災認定しなかった国の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(渡辺弘裁判長)は18日、死亡と業務の因果関係を認め、処分を取り消した。
 渡辺裁判長は判決理由で、同社の勤務態勢について「正社員は勤務実績通りに時間外労働を申告せず、サービス残業が常態化していた」と指摘。そのうえで、男性の発症前の1カ月間の時間外労働が「算定可能なだけで約79時間」と認定。自宅でのパソコン作業についても業務と認定し、「負荷の強い業務に長期的にさらされるなどして、異常を引き起こした可能性が高い」と結論づけた。
 判決によると、男性は1999年の大学卒業後、日本マクドナルドに入社。川崎市内の店舗に勤務していた00年11月、出勤後に職場で倒れ、死亡した。(日経新聞 -労働問題-)

2010年1月18日

外国人研修生 受け入れ減止まらず

中小の経営悪化深刻

 外国人研修・技能実習制度を利用した研修生の新規受け入れについて、2008年秋以降の世界不況から1年以上たっても減少傾向に歯止めがかかっていないことが16日、受け入れを支援する財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)の調査で分かった。
 専門家は「主要受け入れ先である中小製造業の業績不振が長引いている」と指摘、「安い労働力」の研修生の受け入れすらできないほど経営悪化が深刻になっていることが浮き彫りになった。
 統計によると、企業がJITCOを通じて申請した昨年1~11月の新規研修生は前年同期比27.5%減の4万7772人。全体の約8割を占める中国からの研修生も同26.5%減となった。男性は同36%減で、女性より約15ポイント高かった。
 昨年4~9月は毎年前年比30%以上の減少。10,11月は一昨年に続いて減少となった。
 (日経新聞ー労働問題ー)

2010年1月14日

雇用保険の要件緩和

改正案提出へ「31日以上」に短縮

 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)は13日、雇用保険などの改正案要綱を長妻昭厚労相に答申した。雇用の安全網を強化するため、週に20時間以上働く非正社員について、加入に必要な雇用見込みを現行の6カ月以上から31日以上に緩和する。厚労省は18日に召集される通常国会に改正案を提出する。
 雇用保険に未加入だった労働者への救済措置も厚くし、さかのぼって加入できる「遡及適用」の期間を延長する。現在は2年前までしか認めていないが、事業主が労働者から雇用保険料を徴収していたのに、加入手続きを怠っていた場合は、2年を超える期間も遡及適用を認める。
 財政基盤を強化するため、失業給付に充てる労使折半の雇用保険料率は、現在の0.8%から1.2%に引き上げる。休業手当を助成する雇用調整助成金などの財源に充てるため、事業主が全額負担している保険料も、0.3%から0.35%に引き上げる。
 原則として4月1日に施行するが、遡及適用の見直しは10月1日施行とする方針。(朝日新聞ー労働問題ー)

2010年1月13日

年金追納期間 10年に拡大

通常国会に改正案 厚労相、提出表明

 長妻厚生労働相は12日の閣議後の記者会見で、無年金者や低年金者の救済策として、未納の国民年金保険料をさかのぼって納付できる追納期間を現行の過去2年間から10年間に大幅緩和する考えを明らかにした。
今月開催の通常国会に国民年金法改正案を提出し、2011年度からの施行を目指す。

 国民年金を受給するには原則として最低25年間、満額で受給するには40年間、保険料を納付しなければならない。未納期間を埋め合わせて受給権を得たり、額を増やしたりできる一環として、1961年の制度発足時から2年間の追納期間が規定されている。

 現在、低所得者らに対する保険料の免除制度では追納期間が10年間と規定されており、これに合わせる形で未納の追納期間についても10年間まで緩和する。

 旧社会保険庁(現・日本年金機構)の推計では、今後保険料を払い続けても25年に満たずに年金を受給できない人が65歳以上で42万人、全体では118万人に上る事が判明し、対策の必要性が指摘されていた。(讀賣新聞 -労働問題-)

2010年1月12日

「氷河期ほど採用減らず」

企業、必要な人材は確保
 
 景気悪化を受けて就活学生は焦りを募らせているが、調査機関などの間では「11年春卒の採用は就職氷河期と呼ばれた00年代前半ほど悪くならない」との見方が多い。採用活動そのものを止める企業が急増したバブル崩壊後に比べ、今回は企業が「採用人数は抑制するが、必要な人材は確保する」という姿勢を保っているからだ。

 雇用関連の調査などを手がけるリクルートのワークス研究所によると、大卒求人倍率が最悪だったのは0.99倍と、1倍を割り込んだ00年春卒。「厳しい」といわれた10年春卒も求人倍率は1.62倍と過去20年間の平均的な水準。11年春はこれを下回るが、00年春ほどには落ち込まない可能性が高い。

 業界関係者の間では「(11年春卒の求人倍率は)10年春卒より下がるが、1倍割れにはならない」(大手就職情報サイト編集長)との見方が多い。ただし、団塊世代の大量退職を受けて企業の新卒採用が増加した08~09年春卒に比べると、採用の門戸は狭くなる。

ワークス研究所が民間企業を対象に実施した調査では、11年春卒の新卒採用数の見通しを「わからない」と答えた企業が前年より11.5ポイント上昇、36.6%にのぼった。一方、「増える」「変わらない」「減る」と答えた企業はいずれも前年より減少した。

「景気の先行きが不透明な中で『(採用数の見通しが)わからない』というのは企業の本音だろう」(リクナビの毛利威之編集長)。景気動向をにらみ、ぎりぎりまで採用枠を固めない企業が増えれば、前倒しで始まった11年春採用の就活は異例の長期戦になるかもしれない。(日経新聞 -労働問題-)

2010年1月 8日

派遣法改正案提出へ

 労働側 「常用」の定義を問題視
 
経営側 中小「急な受注できぬ」

 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)が昨年末、労働者派遣法の改正に向けた報告をまとめ、厚生労働省は今月召集の通常国会に改正案を提出する。仕事がある時だけ雇用契約を結ぶ登録型派遣や、製造業への派遣を原則禁止するなど、規制緩和の流れから派遣社員を保護する規制強化へ転換する。経営側は反発を強め、労働側からはさらなる改善を求める声が出ている。
 労働側が問題とするのは、製造業への派遣禁止で「常用型」が例外となったことだ。雇用期間や雇用見込みが1年を超えれば常用とされる。厚労省の調査では常用型のうち期間の定めのない雇用契約で働くのは約3割で、残りは有期で働いている。
 このため、日本労働弁護団の棗一郎弁護士は「原則禁止は評価できるが、常用を期間の定めのない雇用と定義しないと、不安定な細切れ雇用はなくならない」と指摘する。
 登録型派遣の禁止で、専門性が高い26業務が例外とされたことにも疑問の声が上がる。特に、OA機器の操作に携わる「事務用機器操作」や文書整理にあたる「ファイリング」は、企業が派遣期間の上限である3年を超えて事務派遣を使い続けるために偽装されるケースがある。首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は「専門職種の見直しも進めるべきだ」と話す。(朝日新聞 -労働問題-)

2010年1月 7日

介護人手不足 解決遠く

介護人手不足 解決遠く

     求職 年齢・技能で制約

 「若い人の応募を期待していたんだけど・・・・」。昨年12月16日、横浜市のハローワーク横浜南であった就職フェア。求人側で参加した介護施設勤務の女性は重いため息をついた。
 フェアは長妻昭厚生労働相の指示で、12月中旬の1週間、各地のハローワークで一斉に開催された。失業対策も兼ね、介護事業者と求職者を引き合わせる取り組みだ。
 だがこの日、仕事を求めて集まったのは多くが高齢男性。夏に仕事を辞めたという50代後半の男性は「介護の資格を勉強中で、年明けには取得できる」と強調したが、女性は「最後は体力勝負。年齢面の制約がある」と残念そうに話した。

 求職者にとっても、就業へのハードルは低くないようだ。両親の病気を機に仕事を辞め、職探し中の男性(38)は「人手不足と聞く介護分野ならと参加したが、要求される技能水準が思った以上に高かった」と肩を落とす。

     現場 重労働、離職多く

 介護従事者不足は深刻だ。介護労働安定センター(東京・文京)の2008年度調査では離職率は18.7%で、全産業平均の14.6%より高い。離職者の75.5%が3年未満で辞めており、賃金に満足している人も14.9%しかいなかった。
 訪問介護などを手掛ける「セントケア磯子」(横浜市)の鹿内恵里子さんは「圧倒的に人が足りず、利用者のニーズに応じきれない。要望にすべて応えようとすれば瞬く間に過重労働になってしまう」と話す。半面、「{命を預かる責任が重い}{早朝勤務が多い}など、厳しい実情を知らずに就職しても続かない。誰でもいいから来てとはいえない」と胸の内は苦しい。

 民主党は人材不足を待遇面から打開しようと、マニフェスト(政権公約)で介護従事者の「月収4万円増」を掲げた。ただ総額で年8千億円にも上る負担増を予算で計上し続けられるかなど、実現を疑問視する声も根強い。
 横浜市の介護老人保健施設で事務長を務める藤原俊明さんは「いったん上げた賃金は下げられない。永続的な財源の裏打ちがないと不安」。介護の仕事を続ければ社会的立場も収入も上昇するという青写真を示せない現状のままだと「有能な若者を呼び込めない」と危機感を募らせる。
 鹿内さんも「介護報酬増は利用者の自己負担増につながる。今でも支払いがギリギリの人が少なくなく、大幅に報酬を上げれば不払いが急増するのでは」と懐疑的だ。

 キャンペーン最終日の12月19日、東京・霞が関の厚労省講堂で開いた面接会で、長妻厚労相は「介護職は人手不足で、職を求める人は多い。介護を立て直す絶好機」と強調した。
 聞いていた都内の社会福祉法人の職員は「足りないところに余った人をただ当てはめてもダメ。社会全体で介護の重要性を再認識してほしい」とつぶやいた。
(日経新聞 -労働問題-)

2010年1月 6日

労働審判 不況で急増

昨年3000件 2年で倍


 長引く不況の影響で、裁判所への労働審判の申し立てが急増している。民事裁判より速く、費用もかからずに解決が望めるのが利点。2009年は全国で3000件を超えたとみられ、2年で倍増した。一方、想定外の件数が集中して審理が遅れる地域も出始め、新たな課題となっている。

 労働時間を証明するものはないが、残業代を支払ってほしい。オートバイ販売店の元従業員が福岡地裁に申し立てた労働審判で08年2月、販売店側が1年9カ月分の残業代を支払う内容の調停が成立した。審理は1回だけ。店の営業時間などから確実に働いていたと認められる時間に絞って請求したのも功を奏したが、担当した福岡県弁護士会の光永享央弁護士は、「柔軟な審理が望める労働審判でなければ救済されなかった」と話す。
 最高裁によると、全国の労働審判の申立件数は、制度が始まった06年4月~12月は877件だったが、07年は1494件、08年は2052件と増加。09年は8月に前年の申立件数を上回り、10月までで2850件に達した。09年10月末までに終結した6536件の平均審理期間は74・5日。7割以上が3カ月以内で結論が出た。また、全体の7割弱で調停が成立している。
 一方、急増のあおりで、制度の特徴である迅速性が薄れつつある地域も出ている。
 京都弁護士会が09年9月、弁護士に調査したところ、1回目の期日が申し立てから約2カ月後に指定されたケースが複数明らかになった。弁護士から「3カ月以内で解決しないならメリットがない」との意見が寄せられたという。同弁護士会は同年11月、京都地裁などに担当裁判官の増員などを求めた。
 最高裁は担当裁判官の人員について「随時、態勢を見直すなどして柔軟に対応している」としている。一方で、地裁本庁でのみ開いていた労働審判を、10年度からは福岡地裁小倉支部と東京地裁立川支部でも開くことにした。民間から選ばれ裁判官とともに審理に加わる労働審判員も、現在は全国で約1000人だが10年度から約200人増員する。
 日本労働弁護団事務局次長の佐々木亮弁護士(東京弁護士会)は、申し立ての増加について「利用しやすい制度と認知されたことと不況があいまっての現象で、当面は続くとみられる」と分析。「制度の意義を維持するためには担当裁判官の増員が急務だ」と話している。(朝日新聞 -労働問題-) 

2010年1月 4日

派遣法改正で18万人失職も

「明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。」

リクルートワークス研究所が試算

 民主、社民、国民新党が労働者派遣法の抜本改正で政策合意したのを受け、厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会がこのほど答申案を示すなど調整を続けている。3党合意通り法改正が行われた場合、何が起きるかをリクルートワークス研究所「派遣のあり方研究会」が各種調査やインタビューなどから推測した。
 3党が合意した主な改正内容は、①日雇い派遣・スポット派遣の禁止②派遣会社に登録し、仕事がある時だけ働く「登録型派遣」の原則禁止③製造業派遣の原則禁止-など。労働政策審議会が示した答申案では、派遣されていない時期でも給料が保証される「常用型派遣」に限って認められる。
 厚労省によれば、2008年6月現在の派遣労働者数は約202万人。このうち、「登録型派遣」は87万人、製造業派遣は56万人にのぼる。
 同研究所の試算によれば、①の日雇い派遣・スポット派遣の禁止によって、対象者18万人のうち9.2万人が仕事を失う可能性がある。②の登録型派遣の原則禁止で、専門性のある26業種以外の業務に従事する24万人(製造業を除く)が禁止対象となれば11.2万人に失職の可能性がある。さらに、③の製造業派遣の原則禁止では、「常用型」以外の派遣労働者20万人が禁止対象となれば6.4万人が職を失う可能性があるという。
 ただ、①は②③と対象者が重なっているので、実際には②と③とを合わせた18万人弱が仕事を失う可能性があるとしている。
 法改正によって企業も大きな影響を受ける。とくに中小企業は、季節変動や業務の繁閑に対応することが難しくなり、人件費の固定化による経営の圧迫や、短期注文などの受注機会の喪失を心配する声が強い。即戦力となる人材を確保できるかどうかを懸念する声も少なくないという。(読売新聞-労働問題-)

2009年12月25日

来年度名目は0,4%成長 失業率5%台続く

来年度名目は0,4%成長 政府見通し失業率5%台続く

 政府が25日に決める来年度経済見通しの詳細が判明した。消費者物価などの低迷を見込み、来年度の名目成長率は0.4%程度と0%台にとどまる。実質成長率が名目を下回る"名実逆転"が10年度も続く見通しだ。厳しい雇用情勢が続くと予測し、失業率は2年連続で5%台を見込む。
 政府経済見通しは25日の閣議で了承される予定。国内総生産(GDP)成長率は物価の変動を除いた実質で1,4%増を見込む。経済の実感に近い名目成長率は、政策効果によるデフレ克服で実質を上回るとの見方もあったが、最終的には物価の下落圧力が強いことから、0.4%前後にとどまる見込みだ。
 10年度の完全失業率は5.3%前後を見込む。企業活動回復で雇用者は増えるものの、働きたいと考える人も同時に増えるため、失業率は前年度比、0.1ポイント程度の改善にとどまりそうだ。(日経新聞ー労働問題ー)

2009年12月24日

保険料アップ緩和に600億円 協会けんぽ

保険料アップ緩和に600億円 協会けんぽ

 23日厚生労働、財務両省の閣僚間折衝で、中小企業のサラリーマンらが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)への財政支援策も決着した。来年7月から国庫補助率を引き上げて約610億円上乗せする。これにより、来年度の保険料率の上昇を当初見通しより約0.6%抑えられる。
 協会けんぽの負担額のため、健康保険組合などには約560億円の肩代わりを求める。協会けんぽの保険料率(全国平均8,2%)の急騰を避けるための特例措置。2012年度までとし、来年度は平均9,3%程度になる見込みだ。
 国庫補助率は暫定的に13%に下げられており、来年7月からは16,4%に上げる。国庫負担の上乗せ分は来年度が約610億円、11年度以降は約910億円になる。
 一方、肩代わりにより、11年度から健保組合で約500億円、共済組合で約350億円の負担増。負担緩和のため、国庫から別に約160億円を出すことも決めた。(朝日新聞ー労働問題)

2009年12月22日

29歳店長過労死 5500万賠償命令

29歳店長過労死 5500万賠償命令

 外食チェーン「グルメ杵屋」の子会社が経営する中華料理店の店長在職中、心筋梗塞で死亡した男性29歳の両親が「過労の原因」としてグルメ杵屋に約8000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、大阪地裁であった。
 田中敦裁判長は「休憩時間や休日を適正に確保せず、長時間労働に従事させた」として約5500万円の支払いを命じた。
 判決によると、男性は2003年4月、堺市内の店舗で死亡しているのを出勤した従業員が見つけた。事前6か月の時間外労働は月96~153時間に上り、休日もほとんどなかった。
 グルメ杵屋側は「店長は管理職で、会社側には労働時間の管理義務はない」などと主張。しかし、田中裁判長は、判決で、「経営者と一体的な立場になかった」と男性を管理職とは認めず、「会社側は労働実態を把握し、労働時間を適正に管理する義務があったのを怠った」と述べた。(読売新聞ー労働問題ー)

2009年12月21日

小企業2割 廃業意向

政策金融公庫調べ 後継者不足深刻

 日本政策金融公庫が行った事業承継に関するアンケートで、小企業(従業員19人以下)の2割が廃業を考えていることが分かった。事業の将来性が見込めないうえ、適当な後継者が見つからないことなどが要因だ。事業規模が小さい企業ほど後継者が決まっておらず、小企業の苦境ぶりが改めて浮き彫りになった。
 
後継者が決まっていないと回答したのは、小企業では65.3%と約3分の2に達し、全体の20.5%が「自分の代で事業をやめる」と回答した。規模の小さい企業ほど受注減や財務体質の悪化の影響を受けやすいことに加え、「従業員や借入金も少なく廃業しやすい」(同公庫)ことも要因と見られる。一方、従業員20人以上の中小企業では、廃業予定は1.2%と大幅に低下した。
 
 小企業の廃業理由は、「後継者難」が34.6%、「当初から自分の代かぎりでやめようと考えていた」が30.7%、「事業に将来性がない」が26.0%などとなった。
 
 調査は7月に行い、個人経営も含む中小企業9397社が回答した。
(読売新聞 -労働問題-)

2009年12月19日

雇用保険の対象拡大・パートら255万人-厚労省改正案

雇用保険の対象拡大・パートら255万人-厚労省改正案

 厚生労働省は18日、2010年度から実施する雇用保険制度の改正案を固めた。週20時間以上勤務するパートや派遣ら非正規社員が失業給付を受け取りやすくするため、雇用保険の加入要件である雇用見込み期間を「6カ月」から「31日」に緩和することなどが柱。255万人が新たに受給対象になる見通しだ。
(時事通信 -労働問題-)

偽装請負訴訟 直接雇用認めず

雇い止め・最高裁「適法」 解雇男性、逆転敗訴

 パナソニックの子会社の工場で働いていた吉岡力さん(35)が、偽装請負を内部告発した後に雇い止めされたのは不当だとして、同社に雇用関係の確認などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(中川了滋裁判長)は十八日、吉岡さんと子会社側の雇用関係を認めた二審大阪高裁判決を破棄し、吉岡さんの訴えを退けた。吉岡さんの実質敗訴が確定した。
 一方で、小法廷は、吉岡さんの労働形態を労働者派遣法に違反する偽装請負だったと認定。吉岡さんが内部告発後に不当な異動の末、雇い止めされたことを「内部告発に対する報復」とした二審の認定を維持、子会社に対し計九十万円の慰謝料の支払いを命じた。
 子会社との雇用関係については、原告と派遣元の会社との雇用契約が正当に成立しており、「子会社側は吉岡さんの給与額の決定などに関与しておらず、暗黙の雇用関係にあったとは認められない」として、吉岡さんの主張を退けた。
 吉岡さんは「パナソニックプラズマディスプレイ」茨木工場(大阪府茨木市)で、請負会社の社員として二〇〇四年一月から勤務。〇五年五月に大阪労働局に偽装請負を内部告発した。労働局は吉岡さんの主張を認めて是正指導。子会社は期間工として吉岡さんを直接雇用したが、ほかの従業員と隔離した部屋での仕事を命じ、〇六年一月、期間満了を理由に実質的に解雇となる雇い止めにした。
 一審大阪地裁判決は、吉岡さんと子会社との直接の雇用関係は認めず、不当配転など吉岡さんに対する嫌がらせの慰謝料として、四十五万円の支払いを子会社に命じた。二審大阪高裁判決は、直接の雇用関係を認めた上で、慰謝料九十万円の支払いを命じていた。(東京新聞 -労働問題-)

2009年12月18日

定昇凍結、議論の用意

定昇凍結、議論の用意

    春闘指針案 経団連「賃金より雇用」

 2010年春闘に向けて日本経団連が1月中旬にまとめる経営側指針「経営労働政策委員会報告」(経労委報告)の最終案が分かった。「賃金カーブを維持するかどうか、実態に即して話し合う必要がある」として、定期昇給の凍結なども議論の対象になりうるとの認識を示した。

 来春闘の向けては連合がすでに、統一したベースアップ要求をせず、勤続年数や年齢に応じて自動的に昇給する定昇や雇用の維持を、優先する方針を決定している。経営側がこれに対し、定昇自体を議論の対象とする姿勢を打ち出したことで組合側は反発しそうだ。

 ベースアップについては、企業業績の先行きが不透明なことから「困難だと判断する企業が多数に上る」としており、業種単位での一律のベアに否定的な考えを示した。ボーナスも厳しい業績を反映したものとする企業が多いと見られるとしている。

 一方、昨年に続き賃金より雇用の安定を重視する姿勢を表明。企業の成長には人的資源が担い手であるとの考え方を示した。新入社員の採用については、内定率が急激に下がっていることを踏まえ「極力多く採用する必要がある」とした。一方で、一時休業や時間外労働の短縮など賃金の減額を伴う措置を活用してでも、雇用を維持していくべきだと主張している。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年12月17日

「夫は過労死」投稿⇒支援受け労災認定

「夫は過労死」投稿⇒支援受け労災認定

 「冷たい世です/でも生きねば」。朝日新聞声欄に2年前の夏、43歳の夫を自殺で亡くした妻の投稿が載った。過労死と確信しているが、労災認定は難しいと言われた。失意のなか、子どもの存在を頼りに自身を励ます一文が、支援団体の目にとまり、労働基準監督署を相手に1年9カ月にわたって粘り強く交渉15日までに、妻のもとに労災認定の通知が届いた。
 労災が認められたのは、山梨県富士河口湖町の山梨赤十字病院に勤めていた故小松重樹さん。調理師として12年勤務した後、介護部門に異動して1年9カ月たった07年4月、早朝出勤した職場で、自ら命を絶った。
 通所リハビリ施設での、送迎や入浴介助、介護保険の報酬請求事務や経理など、なれない仕事が続いていた。疲れ果てて夜遅く帰宅し、居間のこたつで寝入ってしまう様子を、間近で見守っていた妻の優子さん(47)は、夫の自殺は長時間の過重な労働が原因だと確信。都留労基署に相談したが、「難しい」との返答に申請すらできなかった。
 2007年7月20日長官の声欄に載った投書を読んだのは、労災被害者の支援団体「いのちと健康山梨センター」の保坂忠史事務局長。朝日新聞を介して連絡を取り、本人の日記やタイムカード、知人らの証言などをもとに「長時間労働と過重業務により、うつ病を発症し、自殺に至った」と主張。これが認められた。
 優子さんは「投書が縁で支援団体につながり、夫の自殺は仕事に追いつめられたのが原因だと認められた。本当にうれしい」と話した。(朝日新聞ー労働問題ー)

2009年12月16日

製造業派遣 原則禁止

製造業派遣 原則禁止 3年以内 厚労省方針、登録型も

 厚生労働省は15日、年明けの通常国会へ提出する予定の労働者派遣法の改正案に、派遣期間に合わせて雇用契約を結ぶ「登録型」派遣と、製造業派遣の原則禁止を盛り込む方針を固めた。激変緩和措置として公布日から3年以内の施行とする方針。18日に開く労働政策審議会(厚生労働省の諮問機関)で、労使の仲裁役を務める公益委員案として示される見通しだ。
 登録型派遣は、通訳や秘書など専門業務などを除いて禁止する。製造現場への派遣も派遣会社が長期の雇用契約を結ぶ「常用型」を除いて禁止する。
 製造業や登録型派遣の原則禁止は、民主、社民、国民新党の連立合意に盛り込まれた。製造業については、3党案では一定の専門資格を持つ労働者は禁止の例外とされていた。だが、資格を選別する客観的な基準づくりが難しいことなどから、厚労省は常用型を例外とすることにした。製造現場で働く派遣社員の多くは、登録型で、規制の実効性も確保できると判断した。
 同省は公益委員案をもとに、年内に労使の合意を得たうえで、年明けの通常国会に改正案を提出する。(朝日新聞ー労働問題ー)

2009年12月15日

改正労基法のポイント

改正労基法のポイント 長時間労働を減らすのが狙い

 景気が落ち込んで職を失う人が増える一方、長時間労働の問題も依然として深刻です。過労死ラインとされる月80時間超の残業をしている人からの相談が後を絶ちません。長時間労働の抑制を目的とした改正労働基準法が、来年4月に施行されます。
 法改正の柱は、月60時間を超える残業の割増賃金率を50%以上に引き上げる規定です。ここで言う残業は法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた労働のこと。現在は何時間残業しても割増率は一律25%以上なので、60時間超の部分は一気に倍増します。
 総務省の調査によると、30代男性の2割が週60時間以上働いています。月換算で80時間以上の残業をしている計算です。法改正は、従業員に長時間労働をさせるコストを引き上げ、残業時間を短くしようという狙いがあります。
 午後10時~午前5時の深夜労働はもともと25%以上の割増賃金率が定められており、この時間帯に月60時間超の残業をした場合は、計75%以上の割増率となります。「残業代欲しさの長時間労働が増える」との慎重論もありますが、長時間残業の理由は7割が「仕事が時間内には片づかない」で、「残業代」は3.5%にとどまるとの調査もあり、残業を抑制する効果の方が高いと思います。
 このほか、月60時間超の残業については労使協定があれば、労働者の希望で割増賃金のうち、今回引き上げられた部分の代わりに代替休暇を取れる制度や、有給休暇を1日単位でなく1時間単位で取れるような制度も導入されます。
 心配なのは、働いた分の残業代が支払われないサービス残業の存在です。割増率をいくら高めても、会社が法律を無視してしまっては意味がありません。こうした場合、労働者は毅然とした態度をとるべきです。会社に異を唱えるのをためらう気持ちも理解できますが、最近では労働基準監督署に申告すると、熱心に動いてくれるようになっています。自分の身を守るのが第一だと考えましょう。
 割増率アップは残念ながら、中小企業には少なくとも3年間、適用が猶予されます。(労働問題―朝日新聞―)

2009年12月11日

パート加入増 雇用者全体が減少

労組組織率 34年ぶり上昇

 全国の労働組合の推定組織率が今年6月時点で18.5%となり、34年ぶりに上昇に転じたことが10日、厚生労働省の労働組合基礎調査で分かった。前年同期比で0.4ポイントの上昇。厚労省は経済情勢の悪化でパートの労組加入が増加したことに加え、組織率を計算する際の分母となる雇用者数が110万人減少したことが原因とみている。
 全国の労組2万6696を対象に6月30日時点の状況を調査。推定組織率は組合員数を雇用者数で割った割合。
 組織員数は1007万8千人で前年同期比1万3千人増加した一方で、雇用者数は5455万人で同比110万人減少した。労働組合数は前年より269減った。
 パートの組合員数は70万人で同8万4千人増加。増加分のうち5万人強が、パートが多い食品業やサービス業などのUIゼンセン同盟への加入者だった。
 中央労働団体別では、連合が668万7千人(前年同期比6万4千人増)。全労連が64万7千人(同1万6千人減)、全労協が12万4千人(同4千人減)だった。
 業種別では、最多が「製造業」の275万3千人、最小は「鉱業・採石業・砂利採取業」の6千人だった。増加幅が最大だったのは「卸売業・小売業」で、7万4千人増の114万8千人だった。(日本経済新聞 -労働問題-)

2009年12月10日

雇用保険料引き上げ

雇用保険料引き上げ 制度改正案 非正規の適用拡大

 雇用保険制度の改正案が9日、固まった。保険加入に必要な雇用見込み期間を現行の6カ月から1カ月に緩和し、非正社員の安全網を広げる。失業給付に充てる雇用保険料率(労使折半)は現在の0.8%から1.2%に引き上げる方針で、家計や企業の負担は増える。
 この日の労働政策審議会の雇用保険部会に厚生労働省の原案が示され、労使が大筋で合意した。年明けの通常国会で雇用保険法を改正し、来年4月からの施行を目指す。
 「雇用保険を全労働者に適用する」という民主党の政権公約を受け、保険加入の要件を緩和する。厚労省の試算では、適用拡大で新たに255万人が加入対象となり、年間1500億円の支出超となる見込みだ。短期就労と受給を繰り返す制度の乱用や保険財政の悪化を防ぐため、離職前の2年間で12カ月以上(倒産・解雇の場合は1年間で6カ月以上)の保険加入が必要など、失業給付を受けられる条件は変えない考えだ。
 一方、失業給付に充てる雇用保険料率は現在より0.4ポイント引き上げる。麻生前政権が景気対策として今年度0.8%に引き下げたが、景気低迷で保険収支が悪化していることなどから、特別措置を打ち切る。労働者負担分は今の0.4%から0.6%に増え、月収30万円の場合、月600円の負担増になる。
 失業手当を助成する雇用調整助成金などの財源として事業主が負担している部分についても、現在0.3%の保険料率を、0.35%に上げる方針。雇用調整助成金の支給要件が今月から緩和され、来年度末に財源が3千億円程度足りなくなる見込みで、事業主にも負担増を求める。(朝日新聞ー労働問題ー)

2009年12月 9日

自殺予防の十カ条と「うつ」への対応

自殺予防の十カ条と「うつ」への対応

厚生労働省より、自殺予防のための十カ条がでています。自分自身が、こういった状態にあるのであれば、自分でもできる「うつ」への対応を参考に改善を心がけてみてはいかがでしょうか?

自殺予防の十カ条
 1、うつの症状に気がつく(気分が沈む、自分を責める、仕事の能率が落ちる、決断ができない、不眠が続く)
 2、原因不明の身体の不調が長引く
 3、酒量が増す
 4、安全や健康が保てない
 5、仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う
 6、職場や家庭でサポートが得られない
 7、本人にとっても価値あるもの(職、地位、家族、財産)を失う
 8、重症の身体の病気にかかる
 9、自殺を口にする
10、自殺未遂におよぶ

「うつ」への対応・・・本人の対応
・脳が疲れている(甘えや怠けではない)と自覚しよう
・心のエネルギーを貯めよう⇒休養・栄養・服薬
・ゆっくりして、無理しない。焦らない。
・話せる人に自分の苦痛を正直に話してみる
・専門医にも相談してみよう(神経科・心療内科・メンタルクリニック等)
・自分の長所にも目を向けて、自分をいたわろう。ちょっとした変化も褒めてあげよう。(1日1善)
・(無理でなければ)適度に身体を動かしてみよう
・(少し余裕ができたら)自然・植物・動物に触れるのもいい

職業性ストレス簡易調査票

 職業性ストレス簡易調査票

 下記HPアドレスでストレスチェックすることができる、職業性ストレス簡易評価は、皆さんが職場でどの程度ストレスを受けているのか、 そしてどの程度ストレスによって心身の状態に影響が出ているのかをご自分で評価できるものです。
 ストレスの感じ方やストレスに対する反応は、個人個人で異なりますし、同じ人であっても、その時々で違ってくるものです。
 ここでの評価は、病気を診断するものではなく、あくまでストレスの程度や心身の健康に関心をもっていただき、 心身の健康管理への自覚を高めていただくためのものです。この結果をきっかけとして、 自分にあった健康法やストレスの解消法を考えてみてください。 場合によっては、産業医・保健師・看護師や専門家に相談することも有効です。 なお回答された内容や結果については、あなた以外の誰も知ることができません。
 この評価が少しでも皆さんの健康づくりに役立てば幸いです。
HPアドレス↓
http://www.jisha.or.jp/web_chk/strs/index.html

休業手当補う雇用調整助成金

休業手当補う雇用調整助成金 3000億円不足の見通し━10年度末

 国が企業に休業手当の一部を助成する雇用調整助成金の利用が急増しているため、財源となる積立金が、2010年度末に3千億円程度足りなくなる恐れがあることが4日、厚生労働省の試算で分かった。景気の低迷が長期化するなか、同省は今後も多くの利用があるとみて、失業給付向けの積立金からの借り入れで不足額を確保することを検討している。
 雇用調整助成金は、国が企業に従業員の休業手当や教育訓練中の賃金を助成し、解雇を食い止めるのが狙い。昨秋以降の雇用情勢の悪化で、要件の緩和や助成率の引き上げが繰り返された。大企業は最大で休業手当の4分の3、中小企業は9割が助成される。
 利用を申請して計画が受理されたのは、昨年10月には140事業所の3632人分だったのが、今年10月は8万4672事業所の197万2568人分に増えた。
 財源となる労働保険特別会計の雇用安定資金は、雇用保険料のうち企業の負担分でまかなわれている。利用の急増で、08年度末に一兆円余りあった残高は09年度末には3500億円に減る見通しだ。
 同省は不足分を一般会計から直接、穴埋めすることを検討したが、政府内の調整がつかなかった。このため、労使折半の雇用保険料と、国庫負担を財源とする失業等給付の組み立てから不足額を借り入れるよう検討している。残高は09年度末で4兆8千億円あり、一時的な借り入れであれば給付に影響がないと判断した。 (朝日新聞ー労働問題ー)








2009年12月 8日

「正社員化」14社のみ

派遣禁止対応100社アンケート
 大半は「契約・請負」

 鳩山政権が打ち出す製造業派遣と登録型派遣の原則禁止について、朝日新聞が全国主要100社を対象にアンケートを実施したところ、禁止された場合の対応(複数回答)で「正社員を雇う」と答えた企業は14社にとどまり、契約社員や請負など非正社員の活用で対応するケースが大半を占めた。規制強化による安定雇用は進みそうにない。
 調査は11月9~20日に実施した。製造業と非製造業の各50社を対象に、原則として経営トップに面談した。
 「(直接雇用の)契約社員で対応する」が36社で、製造業、非製造業とも最多だった。「請負・委託契約」で対応するという企業も、製造業を中心に30社あった。「生産設備を海外に移す」という答えも6社あった。
 鳩山政権は安定した雇用を増やすことを狙い、製造業派遣と登録型派遣を原則禁止する労働者派遣法の改正案を来年の通常国会に提出する準備を進めている。派遣法改正については「賛成」が2社、「反対」が57社だった。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年12月 7日

19日に介護50社面接会

 人手不足が続く介護分野への就職を促すため、厚生労働省は19日に「介護就職デー」として、東京・霞が関の同省講堂で、介護事業者らによる合同の面接会を開く。6日のテレビ番組で、長妻昭厚生労働相が明らかにした。
 離職者や来春の新卒者らが対象で、介護関連の約50社が参加の予定。介護施設で働きながらホームヘルパー2級や介護福祉士の取得を目指す仕組みなど、政府の訓練制度や施策も紹介する。面接会は午後1~5時。
 全国のハローワークでも、14~19日のいずれか1日を「介護就職デー」と名付け、同様の面接会を開く。
 長妻厚労相はまた、今年度第2次補正予算に、新卒者の支援策として、1ヵ月の体験雇用をした企業に助成金を出す制度を盛り込む方針を明らかにした。
(朝日新聞 -労働問題-)

2009年12月 2日

就職難救済の職業訓練制度 高校新卒者にも拡充

就職難救済の職業訓練制度 高校新卒者にも拡充

 来春の新卒者の就職状況が厳しさを増していることから、政府の緊急雇用対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)は、生活費も支給される職業訓練の新卒採用コースを来年4月に設け、職に就けない新卒者を数千人規模で救済する方針を決めた。近くまとめる追加経済対策に盛り込む。
 2009年度1次補正予算に計上された7千億円(のちに半分に削減)の基金で、雇用保険を受給できない元非正社員らを対象にした生活保障付きの職業訓練制度が7月に始まったが、これを新卒者が使いやすいように拡充する。新卒採用に漏れると、就職が難しくなりがちな高卒者の利用を主に見込んでいる。
 今後の採用動向を踏まえて訓練枠を決めるが、現段階では年間7千人程度を想定。全都道府県に計300以上のコースを設け、就職難が深刻な地方に重点配分する。
 訓練は専門学校などに委託し、事務やものづくりの基礎、社会人としての対話能力を身につけさせる。期間は6ヶ月、訓練費は無料で「世帯年収300万円以下」などの要件に合えば月10万円程度の生活費も支給される。
 新卒者訓練を終えた後は、情報技術や介護・福祉、医療などの通常の実施訓練にも移れるようにして、翌年春までの就職につなげる。
 来春卒業予定者の就職内定率は、高校が前年同期比13.4ポイント低下して37.6%(9月末時点)、大学が同7.4ポイント低下して62.5%(10月1日時点)で、ともに過去最大の下落幅を記録。特に高校は求職者が17万6千人いるが、内定者は6万6千人にとどまっている。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年12月 1日

所定外給与9.7%減 減少率、11カ月ぶり1ケタ

所定外給与9.7%減 減少率、11カ月ぶり1ケタ

 厚生労働省が30日発表した10月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、残業代など所定外所得は全残業ベースで1人当たり平均1万7290円と前年同月比9,7%減った。15カ月連続のマイナスだが、減少率は昨年11月以来となる1けた台に縮小した。企業活動が持ち直しつつあることを映した。
 基本給に賞与などを合わせた現金給与総額は26万8036円。前年同月比1,7%減で、17カ月連続で前年実績を下回った。業種別では製造業が同3,3%減と最も減少率が大きかった。金融・保険業(2,9%減)、建設業(2,4%減)を含む3業種が平均値を上回る減少率となった。(日経新聞ー労働問題ー)

2009年11月27日

4割が賃金減少 失業不安も3割

4割が賃金減少 失業不安も3割 連合総研が900人調査

 賃金は減り、失業の不安もかつてなくたかまっているが、労働時間は増えそう。連合総合生活開発研究所(連合総研)が26日発表した「勤労者短観」で、厳しい現実が浮かんだ。家計支出を切り詰めている人は9割に上るが、それでも子育て世代を中心に収支が赤字になる世帯が多い。
 民間企業に勤める900人を対象に10月に調査し、796人から回答を得た。1年前より賃金収入が減った人は41%、今後1年間に失業する不安を感じる人も28%に上り、ともに01年の調査開始以来、最大。一方で、今後1年間の労働時間が「増える」と予想する割合は24%で、「減る」の13%を上回った。雇用削減が進み、残った人の負担増が懸念されているようだ。
 月々の家計収支が赤字なのは20%だが、子供のいる世帯に限れば29%を占めた。支出を切り詰めている人は89%で、削っている項目(複数回答)は外食(62%)、趣味・レジャー(48%)、衣料品(44%)の順で多かった。(朝日新聞ー労働問題ー)

2009年11月26日

雇用調整助成金 支給要件を緩和

雇雇用調整助成金 支給要件を緩和 来月から雇用戦略対話で決定

 政府は25日、雇用戦略対話の初会合を首相官邸で開いた。雇用を維持する企業に国が休業手当の一部を補てんする「雇用調整助成金」について、12月から支給要件を緩和することで合意した。
 「(企業の生産量や売上高が)直近3カ月または前年同期比で5%以上減少」とする現行の要件に「生産量が2年前より5%以上減少」を加える方向で調整に入った。
 今年9月時点で雇調金を活用するのは約8万7500社。企業の生産は昨秋以降急激に減り、その後も低水準にあるため、このままでは要件から外れる企業が続出するおそれがある。要件の緩和で雇調金を活用できる企業を維持する狙いだ。
 鳩山首相は、「雇用状況が大変厳しい。求職と求人のミスマッチがある」と出席者に雇用対策でも協力を求めた。
 戦略対話は、政府も緊急雇用対策本部が10月に策定した緊急雇用対策で設置を明記した。首相、菅直人副総理・国家戦略相、長妻昭厚生労働相らのほか、日本経団連の大橋副会長、古賀連合会長が出席し、合意文書を取り交わした。具体策は2009年度第2次補正予算や10年度予算に盛り込む。
(日本経新聞ー労働問題ー)

2009年11月24日

障害者雇用率、最高1.63%

6月時点調査 大企業「法定」超す

 全国の民間企業で働く障害者の全労働者数に占める割合(障害者雇用率)が6月1日時点で1.63%と過去最高だったことが20日、厚生労働省の調査で分かった。従業員1千人以上の大企業は平均1.83%で、初めて法定雇用率(1.8%)を超えた。同省は「景気後退の影響以上に、企業のコンプライアンス意識が強まった結果」と話している。
 6月時点で対象となる全国7万2328社が雇用する障害者は約33万2800人で過去最多だった。
 障害者雇用促進法は従業員56人以上の民間企業に法定雇用率の達成を義務付けており、未達成の場合は納付金を求めている。
 法定雇用率を達成した企業は3万2891社で、達成率は45.5%。法定雇用率を達成した大企業に対し、中小企業雇用率が低迷しており、特に従業員100~299人の企業で1.35%と最も低かった。
 2010年7月からは、未達成時に納付金を義務付けられる企業が現在の従業員301人以上の企業から、201人以上の企業に拡大されるため、同省は「中小企業の障害者雇用を後押しできる」とみている。
 一方、同省が2008年に実施した別の雇用実態調査では、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の障害者の割合が増加していることが分かった。(日経新聞―労働問題―)

2009年11月20日

連合、定昇5000円示す 春闘「賃金カーブ維持分」

連合、定昇5000円示す 春闘「賃金カーブ維持分」


 連合は19日の中央執行委員会で、10年春闘の闘争方針案をまとめた。策定済みの基本方針に基づき、統一的なベースアップ(ベア)要求を見送る一方、定期昇給(定昇)に相当する「賃金カーブ維持分」の確保を掲げ、定昇水準として月額5千円を目安に示した。12月3日の中央委員会で正式決定する。
 連合が賃金カーブ維持分の目安を示すのは従来にない取り組み。厳しい経済情勢を踏まえ、「来春闘は統一的なベア要求を出せる環境にない」と判断したが、傘下労組から「数値目標がないと交渉しにくい」という声が出ていた。
 このため、もともと定期昇給がない中小企業や非正規社員の底上げを念頭に、1年勤続した労働者が得られる標準的な昇給の水準を示した。
 団野久茂副事務局長は「中小企業の約8割は定昇制度がなく、大手の定昇と同等の要求をしないと賃金水準は下がる」と話す。パート労働者の時給も、この水準に見合った30円アップや絶対額1千円程度などの目標を示し、いずれかの実現に取り組む。
 今後、闘争方針を正式決定した後、傘下の産業別組合や単組が個別事情を考慮して要求を固める。私鉄総連など一部の産業別組合は、ベア要求を掲げる方針で検討を進めている。(朝日新聞ー労働問題ー)

2009年11月19日

就職内定率 大学生62.5%

        下げ幅最大「氷河期」並み

 来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日現在)は62.5%で、前年同期より7.4ポイント下回ることが18日、文部科学、厚生労働両省のまとめで分かった。下げ幅は、調査を始めた96年以降最大で、内定率も03年の60.2%、04年の61.3%に次いで3番目の低さとなっている。
 下げ幅が00年前後の「就職氷河期」より大きいことから、昨秋からの急激な不況による就職状況の悪化が、改めて浮き彫りになった形だ。
 調査は全国の国公私立大62校を抽出し、就職希望者に占める内定者の割合を調べた。男子は前年より5.4ポイント減の64.4%、女子は8.5ポイント減の61.6%だった。文系は61.2%(前年同期比9.2ポイント減)、理系は68.5%(同0.4%ポイント増)と、女子と文系の学生の悪化が目立った。私立は59.6%(同9.4ポイント減)で、国公立の71.3%(1.9ポイント減)との差が開いた。特に厳しいのが私立の女子学生の57.3%で、下げ幅は11.7ポイントと過去最大となった。
 これまで、10月1日時点の大学生の内定率のピークは97年の73.6%。最も悪かった03年の60.2%を底に徐々に改善してきたが、一転して急激な悪化となった。
 全国を六つに分けた地域別でみると、5地域で前年より低下し、特に関東地区と中部地区の下げ幅は過去最悪だった。関東は10.5ポイント減の61.4%に。近畿、中国、四国、九州も減少した。北海道、東北は0.3ポイントの微増だった。厳しい現状をふまえ、政府の緊急雇用対策本部「新卒者支援チーム」は、大学の就職相談員を拡充するなどの緊急支援策を検討している。(朝日新聞-労働問題-)

2009年11月18日

来年度保険料率9.9%に引き上げ

来年度保険料率9.9%に引き上げ 協会けんぽ見通し

 全国健康保険協会は17日、中小企業のサラリーマンらが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の来年度の保険料率を全国平均で9.9%に引き上げる必要があるとの見通しを示した。現行は8.2%。9月に公表した当初見通しは9.0%だったが、不況による賃金水準のさらなる低下と新型インフルエンザの流行による医療費の増加で、上方修正した。
 同協会は9月に来年度の保険料率の試算を公表後、翌月10月には9.5%と修正。今回は9月分までの賃金実績を反映させると、財政状況がさらに悪化することが分かったという。この結果、今年度の赤字の見込みは1400億円不足する見通しになった。健康保険良質を9.9%に上げると、月収28万円の人で月約4800円の負担増(労使合計)だ。
 これまでの最大引き上げ幅は0.7%。同協会は17日、暫定的に13%に下げられている国庫補助率の引き上げを求める要望書を厚生労働省に再提出した。一方、協会けんぽの財政支援策として協会けんぽの財政支援策として健保組合に負担増を求める案が浮上。健康保険組合連合会の対馬忠明専務理事は17日の会見で、「私どもも大赤字。(国庫負担の肩代わりには)断じてノーと言わざるを得ない」と反対する姿勢を強調した。(朝日新聞 ―労働問題―)

2009年11月13日

残業ゼロ労災認定 心臓病抱え宿泊研修

残業ゼロ労災認定 心臓病抱え宿泊研修

NTT東日本の社員だった北海道旭川市の奥村喜勝さん(当時58歳)が心臓病で急死したのは、長期の宿泊研修をしいられた過労が原因であるとして、遺族が国を相手に、労災による補償の不支給決定の取り消しを求めた訴訟の判決が12日、札幌地裁であった。橋詰均裁判長は「研修と異動への不安が、大きな肉体的、精神的ストレスとなり、死につながった」として処分の取り消しを命じた。
 訴状によると、奥村さんは心臓病の持病のため、会社は残業や宿泊出張を禁止していたが、2002年1月、職種変更に伴う宿泊研修を2か月以上受けるように命じられ、一時帰宅していた同年6月9二、心臓病で急死した。遺族は03年3月、旭川労働基準監督署に労災と認めるように申請していたが、監督署側は残業など長時間労働がないことを理由に認定しなかった。(読売新聞―労働問題―)

2009年11月12日

平成21年10月1日より実施される出産育児一時金の見直しについて

平成21年10月1日より、医療保険各法に基づく出産育児一時金等の支給額及び支給方法について見直しがされることになりました(なお、見直しの対象となるのは、平成21年10月1日以降に出産をされた方となります)。

○ 現在、医療機関等にかかっている妊婦のみなさまへ

 お手元に現金がなくても安心して出産に臨めるように、妊婦さんの経済的負担を軽減することを目的として、この10月より出産育児一時金等の直接支払制度が実施されたところですが、準備がどうしても間に会わないなどの理由により、直接支払制度の対応ができない医療機関等が一部生じてしまう事態となりました。 ただし、そのような医療機関等では、妊婦さんに対して以下のような対応をしていただくこととなっていますので、出産を予定されている医療機関等へご確認ください。
 (1) 医療機関等が直接支払制度に対応していない場合は、その旨のお知らせが窓口に掲示されることになっています。
 (2) 妊婦さんに対しては、直接支払制度に対応していないことの説明があります。妊婦さんはその説明内容について同意をしていただき、合意文書を作成することとなっています(直接支払ではない従来の支払方法での申請をする際、直接支払制度を利用しない旨の合意文書を添付する必要があります)。
 (3) どうしても事前に出産費用が準備できないなど、直接支払制度の利用をご希望される場合には、個別に直接支払制度に対応していただくよう医療機関等にお願いをしているところです。なお、それでも直接支払制度への対応ができないとのことであれば、医療保険者や社会福祉協議会が行う資金貸付制度等の利用についてのご案内をしていただくこととなっています。

 したがって、直接支払制度に対応していない旨の掲示をしている医療機関等であっても、どうしても直接支払制度のご利用を希望される場合には、まず、医療機関等の担当者の方にご相談ください。

2009年11月 6日

年休取得、微増47.4%

厚労省調べ    昨年、1人平均8.5日 


 昨年1年間の正社員の年次有給休暇(年休)取得率は47.4%で、前年から0.7ポイント上がったことが5日、厚生労働省の調査で分かった。1人当りの平均取得日数は前年より0.3日多い8.5日。同省は「仕事と家庭を両立させようという意識が高まっている。」とみるが、12年に取得率60%を目標としており、達成は厳しい状況だ。
 調査は常勤の従業員(パート含む)が30人以上の6147社が対象で、4321社から回答を得た。有効回答率は70.3%。
 業種別の取得率は「電気・ガス・熱供給・水道業」が74.4%で最も高く、「宿泊・飲食サービス業」が29.4%で最低だった。規模別では1千人以上は53,7%だったが、30~99人では40.0%で、小規模企業ほど取得率が低かった。(日経新聞  ―労働問題―)

2009年11月 4日

縮む派遣 請負復権

派遣・製造業 撤退相次ぐ  請負・偽装回避を最優先

 ものづくりの現場で広がってきた派遣労働が、大きく変わろうとしている。「派遣切り」の嵐で派遣会社は業務を縮小。鳩山政権が掲げる製造業派遣の原則禁止を見込んで、現場は請負の復活に動き出した。
 キャノンやヤンマー、三菱樹脂など大手の工場がひしめく滋賀県長浜市。JR長浜駅東口を出ると、3階建ての雑居ビルを覆う「テナント募集」の横断幕が目に入る。
 今夏ごろまで、ビルの2階には石川県に本社を置く人材派遣会社の営業所があった。近くの駐車場に止まったバスが、工場へ派遣していたというが、いま、そのバスは見あたらない。
 ビルから80m足らず北にある民家の一階にあった京都府の別の派遣会社の営業所も6月末でなくなった。大家の女性(62)によると、派遣会社がさった後、仕事を探す若い女性が「派遣会社がありませんでしたか」と訪ねて来たこともあった。
 雑居ビルにあった派遣会社からヤンマーびわ工場に派遣されていた男性(43)は昨秋、同社の契約社員になった。だが契約は一度も更新されず、今年2月に約5カ月で雇い止めにあった。「製造業派遣を原則禁止にしても、正社員として雇用するという縛りをつけないと、雇用の安定につながらない」と話す。
 派遣需要が急減して回復も見込めないため、営業所の閉鎖に追い込まれ、経営何に陥る派遣会社が各地で増えている。以前は全国で約1万社あった製造業派遣・請負の業者は、昨秋以降の不況で半減したともいわれる。
 労働者の安全管理責任があいまいになり、雇用や賃金の不安定化を招く偽装請負が社会問題化した06年前後、メーカーも請負業者も一斉に派遣に切り替えた。ところが今、逆の動きが目立っている。
 富士山のすそ野にある工業団地。9月1日朝、精密機械大手のリコー御殿場事業所の生産ラインに、紺色と白色の制服姿のそれぞれ数百人が姿を見せた。
 紺色は大型部品を生産する請負社員。白色は組み立て作業をする契約社員。前日までは全員が同じ色の制服を着た派遣社員だった。制服を分けたのは、役割の違いが一目でわかるようにするためだ。
 リコーが全国で活用していた派遣社員は約2100人。上限3年の製造業派遣が期限を迎える「09年問題」に備えて、約700人を直接雇用する契約社員、約1400人を生産の一部を丸ごと委託する請負社員に切り替えた。準備には1年をかけた。
 「お客さんから直接指導を受けると、派遣業務になるので注意してください」。製造業派遣大手の日本エイム(東京)は10月16日、京都府亀岡市の研修施設で、請負復活に向けた講習会を開いた。集まったののは九州や北陸などの工場で働く派遣社員約20人。派遣から請負に移行するために必要な約360項目のチェックリストに視線を落とし、講師の言葉に耳を傾けていた。
 昨秋のリーマン・ショック直後、約6千人いた同社の派遣社員は約1年で約3600人に減った。その8割を年内に請負に変える。09年問題への対応を急いでいたところに、現政権が目指す「製造業派遣禁止」が拍車をかけた。
 請負復活に二人三脚で動くメーカーと派遣会社が神経をとがらすのは、表向き請負だが実態は派遣という違法な偽装請負の防止だ。メーカーの指揮下にある派遣と違って、契約上は請負なのに直接指示をうけると偽装請負とみなされる。「請負復活に急いで舵を切ると、認識不足の中小・零細の業者を中心に偽装請負が増えかねない」。業界からはこんな指摘も出ている。
(朝日新聞ー労働問題ー)

2009年10月30日

派遣規制強化へ法改正を

審議会での労使対立に危機感


 派遣労働の規制強化に向けた労働者派遣法の改正を求め、弁護士や労働組合などで作る団体が29日、東京で集会を開いた。改正を議論している労働政策審議会は、労使の隔たりが大きく合意の見通しは立っていない。規制を求める側は「このままでは改正が実現しない」と危機感を強めている。
 集会には約2500人が参加。非正規労働者らの相談に応じている全国ユニオンの鴨桃代会長は「審議会では使用者だけでなく公益委員からも後ろ向きな意見が出ている」とし、改正実現には政治決断が必要だと訴えた。
 製造業派遣や登録型派遣の原則禁止は、連立政権の政策合意に盛り込まれた。長妻昭厚生労働省の諮問を受け、労働政策審議会は今月7日から議論を始めている。厚労省は年内に労使の合意を取り付け、来年の通常国会に改正案を提出することを目指しているが、労使の主張は真っ向から対立している。労使の裁定役である公益委員からも「登録型派遣は公益の福祉に反するのかという指摘を踏まえる必要がある」などと慎重論が出ており、規制強化を求める側には不満が強まっている。(朝日新聞-労働問題-)

2009年10月29日

雇用保険料率1,2%に上げ

雇用保険料率1,2%に上げ
労使が大筋合意 財政悪化に歯止め 厚労相の判断焦点


 厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会は28日、雇用保険の料率(労使折半)を2010年度に賃金の0,8%から1,2%に引き上げることで大筋合意した。引き上げは7年ぶり。09年度の保険収支が約8千億円の赤字となる見込みで、労使の負担抑制より保険収支の改善を優先する。長妻昭厚労相が来年3月末までに最終判断するが、家計や企業の負担が増えるため、流動的な要素も残っている。
 雇用保険の財源については、国が13,75%を拠出し、残りの86,25%を労使折半の保険料で賄う。同日の審議会では、保険料率を08年度の水準である1,2%に戻し、国庫負担割合も25%まで引き上げるべきだとの認識で一致した。
 保険料率が0,8%から1,2%にあがると、月収30万の会社員の保険料は月2400円から3600円に増える。このうち家計の負担額は月600円となる。昨年秋からの金融危機と景気低迷で保険収支が大幅に悪化しており、料率の引き上げが避けられないと判断した。(日経新聞ー労働問題ー)

従業員引き抜き 懲戒解雇は有効

従業員引き抜き 懲戒解雇は有効 USEN系訴訟判決


 有線放送業界2位の「キャンシステム」を突然退職し、業界最大手の「USEN」の関係会社に引き抜かれた元従業員約310人がキャン社に退職金の支払いを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。同社が不支給にした約290人の原告について、白石哲裁判長は「一斉退職・就労放棄は著しい背信的行為だ」として、懲戒解雇を有効と認め、請求を棄却した。(読売新聞ー労働問題ー)

2009年10月28日

マック「名ばかり店長」過労死と認定

マック「名ばかり店長」過労死と認定 神奈川労働局

 日本マクドナルドの横浜市内の店舗の女性店長(当時41)が07年、勤務中にくも膜下出血で倒れ、死亡したのは過重労働が原因だとして、神奈川労働局の労災補償保険審査官が過労死と認定していたことが27日、分かった。横浜南労働基準監督署が労災と認めなかったため、遺族が同労働局に審査請求していた。
 遺族や支援する労働組合によると、女性店長は07年10月、別の店舗での講習中に突然倒れ、病院に運ばれたが、3日後に亡くなった。女性は、残業代も支払われず、労働基準法の労働時間規制から外れる管理監督者とされていたが、実際は、十分な権限が与えられない「名ばかり店長」の状態だった。
 遺族は、ずさんな労働時間管理の下で、長時間労働を強いられた結果の過労死だとして、昨年9月に横浜南労基署に労災を申請。今年2月、女性が倒れた日をくも膜下出血の発症日とし、その前に女性が休暇を取っていたことなどから、発症と業務との関係はないとして認められなかった。このため、遺族は神奈川労働局に審査請求していた。
 審査官は、女性が倒れる前の携帯電話のメールの送受信歴などから頭痛に関する記録を確認し、9月下旬の発症を類推できると認定。この日からさかのぼると、残業時間は過労死認定基準となる月平均80時間を超えて労災に当たるとした。日本マクドナルドは「事実関係を確認できておらず、コメントできない」としている。
(朝日新聞 -労働問題-)

2009年10月26日

土日休んだ秘書減給  労基法違反の疑い

土日休んだ秘書減給  労基法違反の疑い

   民主党衆議院議員 1日2万円

 民主党の衆議院議員が、土日祝日に地元秘書が休むと1日あたり2万円を減給していたことがわかった。労働基準法が認める減給額の範囲を超えており、同法違反の疑いがある。議員は25日、朝日新聞の取材に対し「業務を全くしていない秘書がいたのでやむを得ず取った措置だ。07年7~12月にやっていたが、現在はしていない」と答えた。

 元秘書の一人によると、07年9月に議員から当時の秘書たちに減給の導入が伝えられた。参院選があった2カ月前の7月にさかのぼって適用され、12月に4万円を減給されるなど07年中に12万5千円を減らされた。
 この元秘書の月給は20万円。労働条件通知書によると、週休は2日で、月の勤務日はおおむね20日間。国会議員の地元活動は週末が中心のため、議員からは「休みは原則、平日」と伝えられていた。

 労基法は、減給制裁は、1回あたり平均賃金1日分の半額までと定めている。総額にも制限があり、月給制の場合、1カ月の減給総額は月給の10分の1を超えてはならないとされている。
 元秘書の場合、2万円の減給は1回当たりの上限(約5千円)を超え、2回以上なら総額の上限(2万円)も超える。労働基準監督署によると、「労基法違反の可能性が高い」という。

 一方で、議員は減給制度導入と同時に、休み返上で月に20日を超えて勤務した場合は1日につき1万円を支給していたが、労基法は、時間外勤務の場合25%以上、休日出勤の場合は35%以上の割増賃金を義務づけており、支給額はそれに満たなかった。
(朝日新聞 -労働問題-)

2009年10月23日

残業代是正額 3割減

   2008年度に残業代を支払わなかったとして労働基準監督署から是正指導を受けた企業は、前年度より175企業少ない1553企業だったことが、厚生労働省の調べでわかった。
 労働者に支払われた残業代の是正額も前年度より約3割減の196憶1351万円だった。企業数と是正額が減少したのは、昨秋以降の不況の影響で、残業時間が減ったのが理由とみられる。是正指導を受けた企業数を業種別にみると、製造業が381社で最も多かった。(読売新聞 -労働問題-)

2009年10月22日

精神障害等にかかる労災認定

-業務上外の判断方法と変更点について-


労災保険といえば、業務中の怪我・業務が原因の病気などが対象となりますが、業務内容(=仕事のストレス等)が原因での精神疾患、いわゆる精神病やうつ病、自殺に至る場合等も労災保険が適用されます。

 ただ、精神障害の場合、怪我や病気よりも判断基準が明確でないため、平成11年に「心理的負荷評価表」(以下「評価表」)が行政通達として設けられ、この評価表に基づき労災かどうか判断されるようになりました。

 その方法は、まず評価表に記載された七つのカテゴリーの職場での出来事(「仕事の失敗」「仕事の量、質の変化」「昇格、配置転換、転勤など役割の変化」など)ごとにストレスの強さを「弱」「中」「強」の3段階で評価し、さらにその人が職場外で経験したトラブル(離婚、親族の死亡など)についても同様の3段階で評価することで、仕事が原因かどうかを総合的に判断する、というものです。

 この評価表ができてから、過労自殺・うつなどの認定は大幅に増加し、精神障害の労災認定に大きな役割を果たしてきましたが、ここ数年で働く環境が変化し、ストレスの強さを評価する項目が実態に合わなくなってきたため、平成21年4月に下記のような修正等が行われました。

1.「評価表」の具体的出来事の追加又は修正等
新たに12項目を追加、7項目の修正等
2.「心理的負荷の強度を修正する視点」の見直し 
具体的出来事についての着眼事項等の修正
3.「出来事に伴う変化等を検討する視点」の見直し
「持続する状況を検討する際の着眼事項例」の例示

 詳細は厚生労働省のパンフレットをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-15.pdf
精神障害の原因が業務によるものか否かの指標となる負荷評価表があります。
ご活用ください。

パワハラでうつ病発症

元上司に賠償命令  鳥取地裁米子支部


 上司のパワハラでうつ病になり退職に追い込まれたとして、鳥取米子市の50代女性が、勤務先だった富国生命保険(東京)と元鳥取支社長らに5千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、鳥取地裁米子支部は21日、慰謝料など330万円の支払いを命じた。
 村田龍平裁判官は判決理由で「女性のうつ病は上司の配慮を欠いた行為がきっかけで発症した」と認定したが、退職については因果関係を認めなかった。判決によると、上司の元鳥取支社長や元米子営業所長は2003年、ほかの社員がいる前で仕事上のことで女性を問いただすなどした。女性は同年7月、ストレス性うつ病と診断され、休職を経て、05年に自動退職となった。
 原告の代理人弁護士は「直接の加害者だけでなく、職場環境の配慮義務違反を認めた判決だ」と評価。富国生命保険広報室は「判決文が届いておらず、コメントのしようがない」としている。(日経新聞ー労働問題ー)

2009年10月21日

定年後の継続雇用 最低

09年厚労省調査 不況響き70%


 景気低迷が高齢者雇用に影響を及ぼしている。
 厚生労働省が20日まとめた60歳以上の雇用状況調査によると、定年齢到達予定者のうち「継続雇用」の割合(従業員51人以上)は2009年6月1日時点で70,4%と前年比2,9ポイント低下し、前年と比較可能な調査を始めた06年以降で過去最低となった。足元の収益悪化などから、雇用に慎重になっている企業が増えつつあるようだ。
 継続雇用予定者数は29万7325人。前年に比べ1万8927人減った。雇用が継続されるかどうか「未定」と答えた企業従事者の割合は全体の9,0%と3,0ポイント上昇。厚生省は「景気後退の影響もあり得る」と指摘する。
 一方、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は1,4ポイント上昇し、40,4%。60~64歳の常用労働者数は142万人と13万人増、65歳以上も54万人と5万人増えた。
 06年の改正高年齢雇用安定法の施行で、国は企業に65歳まで働ける制度の導入を段階的に義務付けた。中小を中心に高齢者の業務経験を生かす動きがひろがっていることも常用労働者数の増加につながった。ただ企業の雇用調整圧力はなお強く、今後の景気動向次第では高齢者の雇用環境が悪化する可能性もある。
 調査対象は従業員数が31人以上の企業13万6605社。前年までは51人以上の企業を対象にしていた。
(日経新聞ー労働問題ー)

2009年10月20日

介護職員の月給6475円増

介護職員の報酬増加分賃金に回らず
8月時点労組調べ 

 介護職員の労働組合「日本介護クラフトユニオン」は16日、2009年4月の介護報酬引き上げが職員の賃金に与えた影響についての調査結果を発表した。今年8月の正社員の平均月給は20万4085円と報酬引き上げ前の3月に比べ6475円増加にとどまった。前政権は「月給2万円増」との試算も出していたが、実際の賃金改善は小幅だった。
 調査は介護職員約4千人を対象に8月に実施した。麻生前政権は人手不足が続く介護職員の確保を目的に今年4月に事業主に支払う介護報酬を3%引き上げた。事業者が増収分を全額、職員の賃金に回せは「1人当たり月給が2万円程度増える」とも試算。介護現場では期待感が高まっていた。
 だが、今回の調査によると8月の月給は3月比で3,3%増にとどまった。介護事業者は赤字経営のところも多く、介護報酬の増額分の多くが経営改善のための資金に回った可能性がある。
 前政権は介護報酬増に加えて職員の処遇改善を目的とした交付金事業も創設済みで、早ければ今月中に事業者に交付が始まる。ただ3年間の期間限定となっているため、期限が切れる12年度以降の財源を懸念する事業者が多く、申請率は全体の約半数にとどまっている。(読売新聞ー労働問題ー

2009年10月19日

最新 シゴト事情 残業時間

残業 「月20時間未満」48% 


 残業は減っているようです--------。転職サービスの「DODA(デューダ)」が、残業時間について、22~39歳の働く男女に聞いた。1か月間の平均残業時間で最も多かったのは「20時間未満」で全体の36,0%だった。また、「残業なし」は12,1%で、二つを足した「20時間に満たない」割合は、計48,1%と約半数に達した。
 2007年の前回調査で「20時間に満たない」割合は42,0%で今回はそれを6,1ポイントも上回ったことになる。
 景気低迷の影響で残業を減らした企業が増えたことや、「仕事と生活の調和」(ワークライフバランス)の推進が残業減につながったことなどが理由とみられる。
 調査は4月に関東、関西、東海地区に住む正社員を対象にインターネットで行い、1218人が回答。9月に結果を公表した。(読売新聞 -労働問題-)

2009年10月15日

介護職員の処遇改善基金

介護職員の処遇改善基金


 
2012年度以降も継続へ 厚労省


 長妻昭厚生労働相は14日、介護職員の処遇を改善する基金事業を2012年度以降も継続する意向を表明した。09年度補正予算に盛り込んだ事業で、11年度で終了することになっていた。時限措置のままでは事業主が介護職員の賃上げに動きにくいと判断した。厚労省は今月中にも事業主団体を通じた周知活動に乗り出す。

 同基金は低賃金、重労働の介護職員の処遇を改善するため、事業主に職員1人あたり1万5,000円を助成する事業。ただ利用申請が少なく、申請率は全事業所の48%程度にとどまっていた。

 12年度以降の事業の行方が不透明だったため、事業が終わると事業主が介護職員の賃金を維持できなくなるとの不安があった。(日経新聞 -労働問題-)

2009年10月14日

年金から住民税天引き

年金から住民税天引き


  あすから開始 すでに苦情も


 15日に支給される公的年金から住民税が天引きされる。今年度新たに導入されたもので、住民税の納付義務がある人に限られる。昨春、後期高齢者医療制度(後期医療)の保険料が天引きされた際は、高齢者が強く反発したことから、市町村は納付方法の変更の周知に力を入れるが、すでに苦情が寄せられている。
 総務省によると、天引きが始まるのは公的年金受給者約2800万人のうち、2割強にあたる約650万人。これまでは口座引き落としなどで納付していたが、10月からは年金から天引きされる。
 「後期医療で混乱したので、『とにかく広報をしっかりする』ことを最重視した」というのは名古屋市。1月以降、市内すべての老人クラブなどの会合に職員が出向いて説明し、市の広報に2度掲載した。市内11万人の対象者には6月の納税通知書にお知らせを同封、今月1日に改めてお知らせを郵送した。10月のお知らせを受け取って、「どういうことなのか」という問い合わせが増えたという。
 長妻昭厚生労働相は13日の会見で、「我々鳩山政権としては、年金の信頼回復を、何としても実現する」と述べ、天引きに理解を求めた。(朝日新聞 ―労働問題―)

2009年10月13日

地域別最低賃金

地域別最低賃金


東京都最低賃金    1時間 791円  平成21年10月1日改正

神奈川県最低賃金  1時間 789円  平成21年10月25日改正

●適用  東京都、神奈川県内の事業場で雇用されるすべての産業の労働者に適用されます。(特定(産業別)最低賃金が適用される者は除く)

       パートタイマー、臨時、アルバイト等の労働者にも適用されます。

2009年10月 9日

高齢者医療制度検討会を設置へ

高齢者医療制度検討会を設置へ


 厚生労働省は、後期高齢者医療制度(後期医療)に代わる新たな制度創設に向け、外部の有識者らを交えた検討会を立ち上げる方針を固めた。新制度ができるまでの間は、現行の高齢者の窓口負担などの軽減策を継続する方向で調整している。
 長妻昭厚労相は9月の就任直後、後期医療の廃止を明言。廃止後の新制度を協議するための枠組みの検討を指示していた。検討会は臨時国会前の設置を目指している。
 70~74歳の人が医療機関にかかった際の窓口負担は今年度、1割から2割に引き上げられるところを凍結されており、来年4月以降も1割に据え置く。低所得者を対象に後期医療の保険料を最大9割軽減している措置も、引き続き実施する見通しだ。(朝日新聞 ―労働問題―)

2009年10月 8日

日本年金機構1月に発足へ

日本年金機構1月に発足へ


  厚労相、正式表明


 社会保険庁の後継組織となる日本年金機構について、長妻昭厚生労働相は8日、「熟慮の末、発足を決断した」と述べ、予定通り1月からの発足を正式に表明した。これにより、不祥事が続いた社保庁の年末解体が決まった。同機構は非公務員型の組織で、年金の管理・運営を担う。
 この日の日本年金機構設立委員会で明らかにした。そのうえで長妻氏は「新しい年金制度のスタートまでには歳入庁、という構想を持っている。それまでの間、国の信頼を回復する一つの原動力となる組織として期待している」と述べ、税金と保険料を徴収する歳入庁設置までのつなぎの組織という考えを示した。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年10月 6日

元派遣社員、偽装を告発

「期限切れ魚、刺し身に」克明メモ

 流通業界大手イオングループ傘下のマックスバリュ東海(本社・静岡県長泉町)が運営する浜松市のスーパーが08年10月~09年1月、消費期限切れの鮮魚を、日付を改ざんして販売していたことが分かった。正社員である職場チーフ(責任者)の指示で改ざんを繰り返した実態を派遣社員がノートに記録し、退社後に告発した。同社は役員3人や販売に関与した社員ら計11人を降格や減棒などの社内処分にした。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年10月 5日

中小、派遣雇用を削減

中小、派遣雇用を削減


  民間調査 正社員・パートにシフト


 派遣社員に対する需要が中小企業で縮小している。求人広告を企画・発行するアイデム(東京・新宿)が実施したアンケートによると、派遣社員を雇用している企業の半数近くが昨年7月以降に人数を減らしたほか、今後さらに派遣社員の比率を下げる考えの企業が3分の1を占めた。派遣から正社員やパート・アルバイトに雇用形態をシフトする動きが強まっている。
 アンケートが7月に実施、999社が回答した。このうち派遣社員を雇用している企業は147社で、派遣の人数が1年前より「減った」企業は45%に達した。正社員やアルバイトなど、その他の雇用形態で「減った」と回答した割合は2割を下回っており、派遣社員を減らした割合が突出して高い。
 また、派遣社員の過不足感については依然として「過剰」と答えた企業が23%と「不足」の9%を大幅に上回っており、今後さらに派遣社員の削減が進むとみられる。
 今後の従業員比率に対する考え方では、「正社員」、「パート・アルバイト」の比率を高めるとした企業がいずれも4割超に達した一方、派遣比率を高める考えの企業は2割にとどまった。(日経新聞 -労働問題-)

2009年10月 3日

雇調金、要件を緩和

雇調金、要件を緩和


  厚労省検討


 厚生労働省は予算の追加を伴わない新たな雇用対策の検討に入った。雇用を維持する企業を国が支援する雇用調整助成金の支給要件を緩和する方針だ。直近3カ月間の売上高などが一定の幅を超え減少することを支給条件としており、いまより少ない減少幅でも適用できるようにする見通し。失業率の悪化に歯止めをかけるねらいがある。
 雇調金は業績が厳しい中でも社員の一時休業などで雇用を守る企業に対し、国が賃金の一部を補てんする制度。現在は直近3カ月の売上高や生産量が前期比または前年同期比で5%以上減っていることなどを条件としている。今後は5%以上という減少幅を縮め、企業が使いやすいように配慮する見通しだ。(日経新聞 -労働問題-)

2009年10月 2日

要介護認定 不利な判定 再申請を

厚労省 基準緩和で呼びかけ

 厚生労働省は1日、今年4月から9月までに要介護認定を申請し不利な認定を受けた高齢者に対し、もう一度申請をするよう勧める方針を決めた。市町村を通じ再申請を促す。厚労省は今年4月に要介護の認定基準を厳しくしたが、10月にはこれを緩和している。再申請を促すことで、厳しい判定を受けた高齢者の救済へとつなげる。
 4月の認定基準見直しに伴い、一部では従来の要介護認定より軽く判定される傾向があることが判明した。このため10月から基準を緩和したが、4月から9月に申請した人は不利益を被っている可能性があると判断した。
 厚労省の推計では4月以降、新たに要介護認定の申請をした高齢者は約65万人いる。介護が不要の「非該当」と判定されたのは約3万3000人で、うち従来の基準より軽く判定された可能性のある高齢者は約1万6500人に上るとみている。
 厚労省は「不当に軽く判定された」などと苦情を寄せた高齢者も含め再申請を促していく。さらに10月申請分の認定結果に関する調査を12月に取りまとめる。(日経新聞 -労働問題-)

2009年10月 1日

正社員と同水準の仕事4割

正社員と同水準の仕事4割


  契約・パート 賃金同じは16%


 契約社員やパートなど期間を区切って雇用契約を結ぶ労働者のうち、41.4%が正社員と同じ水準の仕事をしていることが、厚生労働省の調査で分かった。正社員と同程度の賃金だったのは16.2%にとどまっていた。企業が雇用調整のしやすさを理由に、賃金の低い有期契約労働者を正社員の代わりに雇っている実態が裏付けられ、「同一価値労働・同一賃金」を巡る議論に影響しそうだ。
 調査は従業員5人以上の約1万事業所が対象。6231事業所の回答を集計したところ、正社員と同じ仕事をする人は有期契約労働者の28.3%。仕事内容は違うが、同水準の仕事をする人は13.1%で、計41.4%を占めた。厚労省は「正社員の代わりとして雇用されている」と分析している。
 
  厚労省調査

 正社員との賃金比は、「6割以上8割未満」が最多で31.8%「8割以上10割未満」が24.7パーセント「4割以上6割未満」が16.9%で「同額程度」は16.2%だった。雇う理由は「業務量の中長期的な変動に対応」が38.9%、「人件費を抑える」が37.7%を占めた。(-労働問題- 読売新聞)

2009年9月30日

「出産費不要」導入 半年猶予

 
長妻厚生労働相は29日午前の閣議後の記者会見で、10月から開始予定だった出産費用を公的負担で病院に直接支払う新制度について、全国一斉の開始を見送り、病院側に半年間の導入猶予を設けると発表した。
 現行制度では、親が退院時に出産費用を医療機関に支払い、その後、健康保険組合などの公的医療保険から公的負担の出産育児一時金(38万円)を受け取る仕組みとなっている。
 新制度では、一時金を42万円に増額したうえで、医療保険から病院に直接一時金を支払い、妊婦は手元に現金がなくても出産ができるようになる。
 ただ、新制度では医療保険からの支払いに時間がかかるため、医療機関側から資金繰りが悪くなるとの懸念が出されていた。(読売新聞 -労働問題-)

2009年9月29日

インフル患者急増の27万人

インフル患者急増の27万人
 

    9月20日までの1週間


 国立感染症研究所は28日、最新の1週間(9月14日~20日)にインフルエンザで医療機関を受診した患者は、全国で約27万人にのぼったと発表した。ほとんどが新型インフルエンザとみられる。前週(9月7日~13日)は約18万人。インフルエンザの報告数が増え始めた7月以降、初めて20万人を超えた。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年9月28日

出産育児一時金 来月から増額

出産育児一時金 来月から増額


 病院でかかる出産費用を公的医療保険(健康保険や国民健康保険など)から補助する「出産育児一時金」の仕組みが、10月から変更される。
 健保などでは現在、被保険者本人や被扶養者が出産した場合は、原則として子供1人につき38万円が支給されているが、10月1日以降の出産分から同4万円アップして、同42万円となる。

 支給方法も変わる。現在は被保険者が病院に出産費を支払った後、申請手続きをすることによって出産育児一時金が支給される。これが10月以降は原則として、健保などから病院などに直接、一時金が支給される方式になる。出産に伴う費用の立て替え払いの負担を減らすのが狙いだ。出産費用が42万円を超えたときは病院に差額分を払う。出産費用が42万円未満なら、被保険者が請求すれば差額分を受け取れる。

 緊急少子化対策として2011年3月末までの暫定措置として実施される。ただ、民主党は衆院選のマニフェスト(政権公約)で出産育児一時金を55万円に引き上げるとしており、10年度予算での扱いが注目される。(日経新聞  -労働問題- )

2009年9月25日

内定者数34%減

内定者数34%減  主要企業の来春新卒


   不況で絞込み・・・「10月以降も採用」は、9%


 2010年度春の新卒採用の内定者数が今春入社の社員に比べ34%減ることが、日本経済新聞社が主要企業を対象に実施したアンケート調査で分かった。各社は、企業業績の悪化と景気の先行き不透明感を理由に採用数を急速に絞り込んでいる。主要企業の91%が今月末までに内々定を出し終える見通しだが、10月1日に予定する内定式以降に採用を継続する企業も9%あった。
 アンケートは9月中旬に実施。製造業や流通、金融などの主要企業112社から回答を得た。
 10年春採用で内定を出す予定人数は、計2万175人(比較可能な101社ベース)で、今春に比べ34%減った。東芝が40%減の590人、日本生命が37%減の1250人となるなど、景気悪化の影響が大きい電機や金融などで採用を絞り込む動きが目立った。
 海外の大学で学ぶ日本人留学生などを対象に8月以降に採用活動をする「秋採用」を実施している企業は22%にとどまった。これまでに実施していた企業の一部が今年は取りやめており、前年より11ポイント減少した。
 これに対し、15%の企業が今春入社実績より内定者数を増やす。景気変動の影響を受けにくい食品やエネルギーなど内需型企業が中心だ。
 今春時点で計画していた採用者数を上回る内定を出す企業も20%あった。カジュアル衣料店の積極出店を続けるユニクロは、200人の予定に対し225人の採用を決めた。「優秀な人材なら計画を多少上回っても確保した」と説明している。(日本経済新聞 -労働問題-)

2009年9月24日

制度廃止 どう実現

制度廃止 どう実現


  後期高齢者医療  始動 政策転換


 高齢者などの反発を招き、政権交代の一因ともなった後期高齢者医療制度。
長妻厚生労働相は「廃止」に向けた検討に入ったが、制度を運営する後期高齢者医療広域連合や、保険料の徴収を行う市町村などは早くも反対ののろしを上げる。関係者の利害を調整し、新しい高齢者医療制度をどのように構築するのか。社会保障制度の抜本改革を目指す民主党の一里塚となりそうだ。(読売新聞  ―労働問題―)

2009年9月18日

年金の「不利益変更」とは

           給付減額なら同意必要 

日本航空の経営再建策の重要な焦点である企業年金改革問題。日航は受給者の給付を減らす一方で、最低限の給付を保証する期間を延長するという新たな提案をまとめたようだ。いかに「不利益変更」にならないかを考えたことがポイントとみられるが、どういうことなのか。
 Q 「不利益変更」とは何を意味するのか。
 A労働者や年金の加入者・受給者のとって労働条件や退職給付の仕組みが不利になるように変えてしまうこと。賃金引き下げや退職金制度の廃止などがそれにあたる。日航のケ-スでは既に退職した年金受給者の給付減額にかかわる部分が「不利益変更」にあたるか否かがポイントになる。
 Q具体的には。
 A本来、不利益変更をしてはいけない。経営悪化など母体企業の事情でどうしても実施するのであれば、いくつかの厳しい条件をクリアする必要がある。
 Qどういう条件か。
 A1997年の厚生省(当時)の年金局長通知や「確定給付企業年金法施行規則」などで定めている。母体企業の経営状況悪化や、減額しないと掛金が大幅に上昇し拠出が困難になるということに加え、①受給者の3分の2以上の同意②希望者に減額前の給付に相当する額を一時金として支給する-などが求められる。給付減額という不利益変更に当たらないのであれば、こうした手続きを踏む必要はなくなる。
 Q不利益変更かどうかをどう判断するのか。
 Aそこが微妙なところだ。日航の提案のように、ト-タルで受給者にとってマイナスにならないという計算であれば、不利益変更には当たらないと主張できる。しかし、受給者などがその説明に納得しなければ、最終的には裁判所の判断に委ねられる可能性もある。
 現在、給付減額問題が法定に持ち込まれているのがNTTの事例だ。NTTは受給者の3分の2以上の同意を得ているとしており、希望者への一時金を支給する考えも示している。ただ、経営状況が悪化しているとはみなされず、厚生労働省が給付減額を認めなっかたため、国を相手取って提訴。1,2審とも敗訴したが、現在は最高裁で係争中だ。(日経新聞)

2009年9月17日

日本の若年層の失業急増を警告

OECD        

 経済協力開発機構(OECD)は16日、加盟国の雇用情勢に関する2009年の報告書を公表した。日本については15~24歳の若者の失業率が過去1年で2、4ポイント上昇し9、9%に達したことを挙げ「若者が苦境に陥っている」と警告した。
 日本の7月の完全失業率は過去最悪の5、7%だった。(日本経済新聞-労働問題-)

2009年9月15日

ニート64万人 フリーター170万人

ニート64万人 フリーター170万人


 ニートの若者(15~34歳)は総務省の調べなどで国内に64万(2008年)いるとみられる。この数は02年以降ほとんど変わっていない。パートやアルバイトで生活するフリーターは170万人(同)だ。

 ニートやフリーターが多くなったのには、様々な要因がある。まず1990年代以降の不景気によって、多くの会社が、学校を卒業した若者の採用を減らした。そして社員採用に関する考え方を変えた。以前は若い社員を正社員として採用し、時間をかけて育てることが普通だった。しかし正社員を減らし、人手が必要なときに一時的なパートやアルバイトを雇うようになってきた。その結果、若者が正社員として働くことが簡単ではなくなった。

 一方、若者が家族の生活のために無理しても働かなければならないというケースが以前より少なくなっている。職業選びに自由度が増し、かえって自分の進むべき道に迷う若者が増えたことも関係がありそうだ。

 ニートやフリーターが安定した仕事に就けるよう、政府は様々な対策を試みている。雇った会社に補助金を支給したり、ニートを訪ね就労に関する情報を届けたりしている。

 労働政策研究・研修機構の小杉礼子統括研究員は「小中学生なら、学校が企画する社会学習や職業体験に積極的に参加して、いろいろな大人と接してほしい。その経験が、将来の仕事を考えるきっかけになることもあります」と話す。(読売新聞 -労働問題-)

2009年9月14日

正社員も長期雇用を悲観

リストラ不安「感じる」46%

 7月の完全失業率は5.7%と、2003年4月の5.5%を上回って過去最悪を更新した。民間エコノミストの間では年末に6%台に乗るとの予測もある。雇用調整は非正規社員から正社員に広がるとの見方が多い。
 その懸念を正社員自身も多くの人が持っていることが今回の調査でわかった。自分もリストラされるのではないかという不安を感じている人は「かなり」「多少は」を合わせ、46%にのぼった。
 不安に思う理由としては会社の業績悪化が最も多かった。経営環境の変化の速さを社員も実感しているせいか、「いつ何が起こるかわからないから」「いつ何時、会社業績が悪化してもおかしくないから」といった声もあった。
 そうしたどこか冷めた受け止め方は自分がリストラの対象になったときの対応に、よりはっきり表れている。
 退職に「応じる」「条件次第では応じるかもしれない」との回答が合わせて74%に達した。一方、「応じるつもりはない」と会社にしがみつく人は16%にとどまる。年代別に見ると、「応じる」「条件次第では......」は20代が78%と最も多かったが、30代も76%、40代も68%あった。
 会社の先行きを心配する人がそれだけ多い表れかもしれないが、日本の慣行のひとつとされてきた長期雇用は、もはや多くの社員が期待していないといえるだろう。
 米国では1980年代に大幅な報酬引き下げや解雇が広がり、「企業は社員に冷たいもの」と働く側は思うようになった。この意識の変化が他社への移籍などの人材流動化を促したといわれている。
 日本もバブル崩壊以降、希望退職募集や成果主義による賃金抑制が珍しくなくなった。「会社は社員に冷たいもの」という意識がすでに当たり前になり、調査結果に表れたのかもしれない。
 米国ではIT(情報技術)産業などに人材が流れ競争力が高まった。日本は人材流動化がどこまで進むかが注目点だ。起業を支援する制度作りなども求められる。ここでも新政権は力量を問われる。
(日経新聞 -労働問題-)

2009年9月11日

新型インフル、家族が感染

新型インフル、家族が感染


    自宅待機 企業の3割


 新型インフルエンザ7対策で、従業員の家族が感染した場合、「保健所の判断がなくても原則として自宅待機とする」としている企業が3分の1に上ることが9日、財団法人労務行政研究所(東京)が実施したアンケート調査で分かった。企業内の感染拡大防止を重視する一方、このうち1割強は休業手当などを「支払わない」と回答。労働基準法に抵触する恐れもあり、対応に課題が残った。(日経新聞 -労働問題-)

2009年9月10日

労働分配率、最高の55%

08年度 業績悪化で10ポイント上昇

 上場企業の2008年度の労働分配率が55.1%と,過去25年間で最高になったことが日本経済新聞社の集計で分かった。業績悪化で企業の付加価値額が大幅に減少したことが主因で、今後は人員削減や賃金抑制が進む可能性がある。
集計対象は新興市場と金融を除く全国上場企業で単独決算ベース。08年度の付加価値額は前年度比20.3%減と、統計がさかのぼれる1984年度以降で最大の減少幅となった。合理化で人件費・労務費も2.7%減ったが、それを上回るペースで付加価値額が減少し、労働分配率は10.0ポイント上昇した。
 労働分配率は、利益拡大が人件費の伸びを上回る景気拡大局面では低下する一方、景気後退局面では利益の減少が先行するため上昇しやすい。従来は金融機関の破綻が相次いだ98年度の53.6%が最高だった。50%を超えるのは02年度(50.1%)以来、6年ぶり。
 一方、株主への配分を示す配当総額は17%減の4兆3323億円。減少は7年ぶりで、減少率は過去25年間で最大となった。日本企業は「欧米に比べ配当額が少ない」との批判を受けて配当額を増やしてきたが、付加価値の大幅な減少で減配・無配に転じる企業が相次いだ。最終損益が赤字で、配当性向は算出できない。
 企業は労働コストの削減を急いでいる。日産自動車は今期末までに国内正社員を含め、世界全体で約2万人を削減。トヨタ自動車も出張費抑制や海外でのワークシェアリング導入などで固定費を前期比10%程度減らす方針だ。NECはグループで10年3月期中に2万人超を削減する。アドバンテストは3月末までに従業員の約4分の1にあたる1200人を削減。うち正社員で約450人減らした。
 第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「人員削減や賃金抑制が進む可能性が大きい。次期政権は職業訓練の支援などを通じ、雇用のミスマッチ解消に注力すべきだ」と指摘する。
 労働分配率は法人企業統計や国民経済計算(SNA)から算出されることも多い。上場企業を対象とした集計では人件費比率が高い傾向がある中小企業が含まれないため、法人企業統計などから算出した数値より低くなりやすい。(日本経済新聞 -労働問題-)
               

2009年9月 9日

08年離職率14.6% 3年連続で低下

08年離職率14.6% 3年連続で低下


       雇用動向調査


 労働者のうち退職や解雇で職を離れた人の割合を示す離職率が08年に前年より0.8ポイント低下して14.6%となったことが、厚生労働省が8日発表した08年雇用動向調査でわかった。全労働者のうち新たに就職した人の割合を示す入職率は14.2%となり、前年より1.7ポイント低下した。ともに3年連続の低下となった。
 離職理由では「経営上の都合」が1.2%と前年比0.1ポイント上昇した。一方、「個人的理由」が10.1%と同0.6ポイント低下。次の仕事を見つけにくいため離職を思いとどまっている人が多いとみられ、厚労省は「不況の影響が表れた」としている。
 職業別では、生産工程・労務作業者の離職率(14.6%)が入職率(12.4%)を大きく上回った。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年9月 7日

在宅勤務システム導入短期化

在宅勤務システム導入短期化


 NECは4日、導入期間が従来のほぼ半分で済む在宅勤務用情報システムを発売した。情報漏洩を防ぐためサ-バ-側で集中して情報処理を受け持ち、在宅勤務の社員が使うパソコンにデ-タ-を残さないようにした。あらかじめハ-ドやソフトの機種を決めるなど標準化を進め、50人用のシステムで最短2週間で導入できるという。(日経新聞 -労働問題-)

2009年9月 4日

最低賃金 平均10円増

最低賃金 平均10円増


      
中央審「据え置き」の33県も上げ


厚生労働省は1日、今年度の最低賃金(時給)について各都道府県の審議会が出した答申状況を発表した。厚労相の諮問機関・中央最低賃金審議会は今年7月、不況の影響を理由に、最低賃金が生活保護の支給水準を上回る35県については前年度のまま据え置くとする目安を示していたが、1~5円の賃金引き上げを答申した。地方の審議会の多くが、国が示した最低賃金を不十分と受け止めた結果となった。
 厚労省によると、最低賃金を引き上げるのは、新潟、岐阜県以外の45都道府県。
 引き上げる額の全国平均は10円で、答申額の全国平均は713円となった。最も高いのは東京の791円で、最も低い佐賀、長崎、宮崎、沖縄の4県(629円)との差は162円となり、差が139円だった前年度に比べ地域間格差はより拡大した。
 労使代表が議論する中央最低賃金審議会では、、不況の影響で引き上げに難色を示す経営側の意向を受け入れる形で、最低賃金が生活保護水準を下回る12都道府県のみ、2~30円の引き上げを求めた。 しかし、据え置きを示された県の審議会でも、引き上げの必要性を指摘する声が相次いだ。東北地方のある労働局の担当者は「今の最低賃金は低く、安全網としての役割を果たしていないという「意識が労使双方にあり、少しでも賃金を引き上げようという考えで、一致した」と打ち明けた。
 一方、据え置きを答申した新潟県。新潟労働局によると、使用者側が「引き上げると雇用が維持できない」と主張し、労使の祈り合いがつかなかったという。(労働問題-読売新聞)

2009年9月 2日

中途退職者らの年金

143万人未払い 企業年金連

 企業年金連合会は1日、厚生年金基金の未払いが、今年3月末時点で143万人分、累積で1588億円に上ると発表した。このうち98万人は住所が分からず、受給手続きのための書類が送れなかったという。
 会社の倒産などで厚生年金基金が解散した時や、短期間働いて転職した時などに、連合会が年金資産を引き取って運用し、受給年齢に達してから支給する。受給するには本人による請求が必要だが、書類が本人の手元に届かず未払いにつながるケースがあるという。多くが勤続10年未満の中途退職者とみられる。
 中途退職者の未払い年金の平均額は1万8千円。勤続1カ月以上から受給できるため1万円未満が約89万人で65.5%を占めるが、20万円以上の人も約1万2千人いる。書類が届いたのに請求手続きをしていない人も45万人いる。
 連合会は厚生年金の加入者リストと照合して住所を調べるなど解消を進めている。
(朝日新聞 -労働問題-)

2009年9月 1日

雇用調整助成金申請、昨年の1700倍に急増

雇用調整助成金申請、昨年の1700倍に急増


 厚生労働省が28日発表した雇用調整助成金の7月集計結果によると、雇用維持のために企業に支給する雇用調整助成金の7月の支給決定額は、755億9244万円となり、前年同月の4458万から1695倍に拡大した。同月の支給対象者も255万人と前年同月の4万人強から1300倍強に拡大し、不況の長期化で企業が雇用維持に苦慮している事情が改めて浮かびあがった。

 助成金は生産を縮小するなどした企業が、休業や教育訓練を実施した場合に賃金や費用を補助する制度で、企業が納付する雇用保険料を財源としている。支給額は昨年までは毎月1億円未満で推移していたが、リーマン・ショックの影響が雇用を直撃し、今年2月から拡大の一途をたどっている。

 雇用情勢についても厚労省の森山寛職業安定局長は「今後も引き続き厳しい」と話しており、助成金の支給拡大は今後も続きそうだ(産経新聞 -労働問題-)

2009年8月28日

企業の人件費 昨年0.9%減

          民間調べ

 帝国データバンクが27日まとめた人件費動向調査によると、2008年の企業の人件費は、退職金や役員報酬を除いたベースで前年に比べて0.9%減少した。景気後退に伴う業績の悪化で、賞与などが減少したほか、給与の高い団塊世代の大量退職で賃金負担が減ったことも影響した。
 同社の持つデータベースを使って、3208社を対象に調査した。08年の企業の人件費は13兆5045億円。1人当たりでは380万円と前年比3.6%減少した。建設業や製造業で落ち込みが目立った。退職金や役員報酬を加えた人件費の総額は前年比2.1%増の15兆1698億円。(日経新聞 -労働問題-)

2009年8月26日

未就職者採用で助成金

       
    若年雇用対策政府が最終案  職場定着へ相談員

 政府が7月に省庁横断で立ち上げた「若年雇用対策プロジェクトチーム」による重点雇用対策の最終案が明らかになった。対策は約20項目で、企業の採用抑制で学校を卒業しても未就職の若者を雇った事業主を助成する新制度を創設する。フリーターらの安定雇用を目指し、仕事探しから職場定着まで一貫して支援する「担当者制」もハローワークなどで拡充する。
 最終案は26日に発表する。若年雇用対策チームは7月末に設置し、林芳正経済財政担当相の下で内閣府や厚生労働省、経済産業省、文部科学省などの担当者が集まって対策をまとめた。
 対策の柱の一つは新卒者の就職支援だ。特に来春の新卒採用は今年に比べて約2割減る見通し。就職先が見つからないまま卒業する大学生や高校生が増えることを見据え、こうした若者を積極的に採用する企業に、雇用に伴う費用の一部を手当てする新たな助成制度を設ける。
 成長分野の雇用拡大や、産官学による若年雇用推進会議を国・地域で開くことなども盛り込む。離職率が高い若年層への対応として、フリーターら非正規労働者が職場に定着し、正社員になれるよう、ハローワークなどで専門の担当者が一人ひとりに密着して相談に応じる体制もつくる。
 約20項目の対策は各省庁が2010年度の概算要求に盛り込む。予算要求の規模は合計で数百億円になる見通し。(日経新聞 -労働問題-)


2009年8月25日

「育休で解雇」の悪質企業名公表,  政府来月末から

 政府は、従業員に育児休暇を取らせなかったり、育児休暇を機に退職させたりする悪質な企業名を9月末から公表する方針を固めた。更に悪質な場合は罰則も科す。これらの規程を盛り込んだ改正育児・介護休業法の一部を前倒しして施行する政令を25日に閣議決定する。
 育児休暇を巡って従業員が不利となるような対応をした企業については、厚生労働省の勧告に従わなかった場合、企業名が公表される。また、国の指導に応じなかったり、虚偽の報告をしたりした際には「20万円以下の過料」となる。厚労省によると、2008年度、育休取得で不利な扱いをされたという労働者からの相談は1262件あった。(読売新聞 -労働問題-)

2009年8月21日

60歳以上を雇う企業、6割に拡大

60歳以上を雇う企業、6割に拡大


    
4年で1割近く増


 厚生労働省が20日発表した08年の高年齢者雇用実態調査によると、60歳以上の高齢者を雇っている企業の割合は59、4%となり、04年の前回調査より8、9ポイント上昇した。人口に占める高齢者の割合が高まっていることに加え、改正高年齢者雇用安定法で65歳までの雇用確保が06年に義務づけられたことが背景にあるとみられる。
 従業員5人以上の6465事業所から回答を得た。常用雇用の全労働者にしめる高齢者の割合は10、0%で、同2、4ポイント上昇。
 高齢者のために仕事量の調整など特別な措置を執っている割合も同16ポイント増えて46、1%となった。再雇用された場合の賃金は「定年時の6~7割程度」が34、8%で最も多かった。
(労働問題 - 朝日新聞)

大手企業3割 労働削減

大手企業3割 労働削減


民間研究所調査  製造業では5割超


 不況対策として、今年1~4月に一時帰休や残業を減らすなど労働時間を削減した大手企業が33.7%に上ることが、民間の調査機関 「労務行政研究所」 の調べでわかった。製造業に限ると、半数以上の企業が労働時間を削減しており、景気悪化の影響がうかがえる。
 調査は東証1部上場企業など4115社を対象に実施。回答した製造業153社、非製造業120社の計273社の状況をまとめた。
 それによると、労働時間を削減した企業は、製造業が52.3%で、非製造業の10.0%を大きく上回った。削減内容で最も多かったのは、生産ラインを止めるなどして従業員をまとめて休ませる 「一時帰休・休業」 で、全体の80.4%を占めた。次いで 「年休を与える」 (16.3%)、「残業など時間外労働の削減」 (13.0%) などだった。(読売新聞 -労働問題-)

2009年8月20日

非正社員の加入要件に課題

非正社員の加入要件に課題 


 失業時の生活を支える安全網の柱となるのが、企業、労働者、国が保険料を出し合う雇用保険だ。
 失職した理由などで異なるが、倒産や解雇などの場合、失業前1年間に半年以上、保険料を納めていれば、賃金の80~50%の失業手当をもらえる。受給できる期間は最長で330日だが、年齢や加入期間に応じて決まるため、90日間という人が最も多く、全体の4割を占める。
 また、週の労働時間が20時間に満たない労働者や、半年を超える雇用見込みがないパートや派遣社員は加入できず、雇用者の3割弱が加入できていない。不安定な働き方を強いられる非正社員が増える中、加入要件など制度のあり方に課題が残る。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年8月19日

後期医療 年6万2千円

 75歳以上が入る後期高齢者医療制度(後期医療)の09年度の保険料は、全国平均で約6万2千円と前年度より3千円下がったと。厚生労働省が18日発表した。都道府県別では、最も高いのが神奈川の8万5890円、最低は秋田の3万7108円で、2.3倍の差があった。
 後期医療の財源は、加入者の保険料や税金、現役世代の負担金。保険料は都道府県ごとに設定される。都道府県別では、神奈川についで平均保険料が高いのは東京8万4274円、大阪7万6833円。秋田の次に低いのは岩手3万8270円、山形3万8782円となっている。(朝日新聞 -労働問題-)

育休取得女性9割超す

 厚生労働省が18日発表した08年度の雇用均等基本調査によると、育児休業の取得率は女性が前年度より0.9ポイント上昇して90.6%と始めて9割を超えた。一方で、男性は前年度より0.33ポイント低下して1.23%にとどまり、きわめて低い水準が続いている。
 育休取得率は、前年度の出産者(男性は妻が出産した人)のうち調査時までに育休を始めた人の割合。男性は05年度の0.50%よりは上昇したものの、政府が目標とする10%には遠く及ばない。取得期間も女性は10カ月以上が52%を占めるのに対し、男性は54%が1カ月未満と短い。(朝日新聞 -労働問題-)

非正規雇用者最大の減少幅

4~6月労働力調査 47万人減の1685万人に

 総務省が18日発表した4~6月期の労働力調査の詳細集計(速報)によると、アルバイトや派遣などの非正規雇用者数は1685万人と、前年同期比で47万人減った。比較可能な2003年以降で最大の減少幅。正規雇用者数(同29万人減)よりも下落幅が大きく、非正規労働者が雇用の調整弁にされている実態が浮き彫りになった。
 詳細集計は四半期ごとに実施し、正規・非正規の職員・従業員や仕事に就けない理由などを調べる。4~6月期の雇用者数は役員を除く全体で5105万人と、前年同期比で76万人減った。輸出や生産は回復傾向にあるが、雇用情勢は依然厳しい状況にある。
 非正規雇用者のうち、パートやアルバイトで働く人は前年同期比28万人減の1128万人。工場や事務所で働く「労働者派遣事業所の派遣社員」も26万人減の105万人と大きく減った。
 失業者が「仕事に就けない理由」としては「希望する種類・内容の仕事がない」が104万人と最も多く、前年同期比で20万人増えた。「条件にこだわらないが、仕事がない」は48万人と、前年同期から倍増した。(日経新聞 -労働問題-)

2009年8月18日

公的年金加入者の住所情報


       企業年金にも提供  厚労省方針

 厚生労働省は社会保険庁が持つ公的年金の加入者の住所情報を、確定拠出年金や確定給付企業年金にも提供する方針を固めた。今年4月から公的年金の一部を代行する厚生年金基金には情報提供を始めており、企業年金全体に対象を広げる。住所不明が原因で、企業年金を受給できていない人が多数いるためで、社保庁の住所情報を活用することで年金を払えるようにする。
9月にも省令などを改正し、早ければ10月から適用する方針だ。住所情報の提供に伴って、基礎年金番号を使って加入者を管理するよう企業年金に義務付ける。基礎年金番号は1997年に公的年金制度に導入されたが、企業年金では社員番号など企業独自の方法で加入者の情報を管理する場合が多かった。
基礎年金番号で管理するようになれば、住所不明が原因で年金を支給できないなどの問題の解決につながるとみている。(日経新聞 -労働問題-)

2009年8月17日

雇用者報酬 最悪の4.7%減

雇用者報酬 最悪の4.7%減


 夏ボーナス減響く


 4~6月期の雇用者報酬は戦後最悪の落ち込みを記録した。1人当たり賃金と雇用者の数を掛け合わせて算出する国内総生産(GDP)統計ベースの雇用者報酬は、名目値で前年同期に比べて4.7%減。過去最悪だった04年1~3月期(4.3%減)を超え、比較可能な1956年以降で1番大きい下落率となった。
 戦後最大の落ち込みとなった要因は夏のボーナスが減ったことにある。4~6月期の1人当たりの名目賃金が4.7%減となるなど、働く人の手取りが大きく減った。失業率も6月は過去最悪の水準に迫る5.4%に悪化。雇用者報酬の弱さは先行きの個人消費の下振れリスクになる。(日経新聞 -労働問題-)

年金記録はいま

年金記録はいま


      紙台帳照合、来年度から


社会保険庁のコンピューターで管理する年金記録が、紙の台帳と一致しないーー。コンピューターへの入力ミスは持ち主のわからない「宙に浮いた」年金記録とともに、大きな問題として残る。政府・与党は2010年度から8億5千万件の紙台帳とコンピューター記録を照合する作業を本格的に始める方針だ。
 紙台帳は国民年金と厚生年金の記録原簿で、それぞれを市町村と社会保険事務所が保管していた。年金記録の管理は1986年、完全にオンライン上に切り替わった。だが社保庁が08年に実施した厚生年金記録の抽出調査で、紙台帳からコンピューターへの入力ミスが推計560万件あることが判明した。
 社保庁は照合作業を進めるため、紙台帳の記録を画像データ化し、1人ずつに割り当てた基礎年金番号で検索できるシステムを09年度中に構築。10年度からコンピューター上の記録との照合を進める計画だ。
 作業期間は10年、必要経費を2千億円と試算しているが、正確な数字は「作業を始めてみないとわからない」という。舛添要一厚生労働相は「いつまで続けるのかや、いくら税金を投入するのかを(最終的には)国民に判断してもらう」としている。民主党も政権公約に紙台帳とコンピューター記録の全件照合を「速やかに開始する」と明記した。ただ作業の開始・終了時期や具体的な手立ては明示していない。(日経新聞 -労働問題-)

2009年8月13日

100年超す長寿企業全国で2万1000社

             
      民間調べ    旅館など目立つ

 創業100年を超える長寿企業は、全国で2万1066社にのぼることが、信用調査会社の東京商工リサーチの調べで明らかになった。旅館・ホテル業、酒類製造などが目立つ。「本業重視」「身の丈にあった経営」を続けてきたことが長生きのポイントのようだ。
 100年超の企業は同社のデータベースにある企業のうち1%。創業年が確認できた企業のうち、最も古い企業は寺社建築工事の金剛組(大阪府)。創業は飛鳥時代の578年で、1400年以上の歴史を誇る。
 都道府県別に見ると、100年を超える企業の数は東京都が2377社と最多。大阪府、愛知県、京都府の順で続く。全企業数に占める割合は京都府と山形県の2.6%が最も高かった。(日経新聞 -労働問題-)

2009年8月12日

地域で異なる協会けんぽの保険料率

-9月分給料支払いの際は要注意!-

 昨年、政府管掌健康保険が行っていた事業の一部が全国保険協会(協会健保)に移管されましたが、協会健保設立の目的の一つである地域密着性を推進するため、平成21年9月より、保険料率が都道府県ごとに設定されることになりました。

(都道府県単位保険料率)
8.26% 北海道
8.25% 佐賀県
8.24% 徳島県、福岡県
8.23% 香川県、熊本県、大分県
8.22% 大阪府、岡山県、広島県、山口県、長崎県、鹿児島県
8.21% 青森県、秋田県、石川県、奈良県、和歌山県、島根県、高知県
8.20% (従前と同率)福島県、福井県、兵庫県、鳥取県、宮崎県、沖縄県
8.19% 宮城県、神奈川県、富山県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、愛媛県
8.18% 岩手県、山形県、茨城県、栃木県、東京都、新潟県、滋賀県
8.17% 群馬県、埼玉県、千葉県、山梨県、静岡県
8.15% 長野県

 なお、介護保険の保険料率(1.19%)については全国一律のままで、料率も変更ありません。
 また、9月は厚生年金保険料率も変更となります(全国一律現15.35%-変更後15.704%)。9月分の保険料を給料から控除する際(通常は10月に支払う給料)はご注意下さい。
 

2009年8月11日

残業代の制限

残業代の制限

 

事前申請分しか支払わないのは適法か?

 当社では残業をする場合、本人の事前申請と上司の承認が必要ですが、従来は実際の労働時間を基準に残業代が支払われていました。ところが先日、経営陣が「事前申請の時間を超えたら実際に働いていても残業代を支払わない」と決めました。これは違法な人件費削減ではないのですか。

創業10年余りのIT企業に勤める女性からの相談です。
 残業代支払の対象となる時間外労働と認められるためには使用者の指揮監督下にあったことが法律上の要件となっています。では、例えば、ある社員が事前に2時間と申請したのに実際は3時間の残業をした場合、使用者が「指揮監督していない」として1時間分の割増賃金を支払わないことが許されるでしょうか。
 いつでもできる仕事なのに、あえて会社に残っていたことが明白であるなら話は別です。しかし、客観的に見てその日のうちに処理しなければならない仕事であれば、事前申請の時間を超えたとしても、その社員は、使用者が暗に了解して指揮監督下で働いていた、と認められます。
 労働契約は、一定時間の労働に対して賃金が支払われるものです。そこが成果に対して報酬を得る請負契約と決定的に異なります。「仕事ができる人ならもっと早く終わる」と言う経営者がいるかもしれませんが、それは能力評価を給与に反映させる仕組みで処遇すべき問題です。実際に働いた時間に対する賃金は支払うのが原則であり、労働者には働いた時間分の賃金の請求権が発生します。
 ただし、上司の事前承認で残業を管理する仕組み自体が不当というわけではありません。労働者の健康維持の観点からも、使用者には労働時間を管理する責任があります。無理な長時間労働にならないようにチェックすることは、むしろ必要なことなのです。
 ここで問われるのは、それぞれの社員に割り振られた仕事が、所定内労働時間で終わる適正な分量かどうかです。近年のリストラや採用抑制でどの職場も社員に1人当たりの仕事量が増えている現実があると思います。それを放置しながら「我々は命じていない」と残業代の不払いを正当化することが許されないのは、言うまでもありません。


・当日に処理が必要なら、申請時間超過でも残業代発生

・事前承認で社員の労働時間を管理すること自体は正当
 
・所定時間で終わらぬ仕事量なら残業黙認とみとめられる

(朝日新聞 ―労働問題―)

2009年8月 7日

すかいらーく 店長に残業代

すかいらーく 店長に残業代


 外食チェーン大手のすかいらーくが、ファミリーレストランの店長ら約2800人に、6月から残業代の支払いを始めたことが分かった。管理職の店長らがサービス残業を強いられる「名ばかり管理職」問題を解消するもので、他の外食チェーンが追随する可能性もある。
 すかいらーくは、店長らから管理職の肩書きを外し、月40時間を上回る残業に対して給与とは別に、残業代の支払いを始めた。人件費の追加負担は年1億円程度と見られる。店長というだけで管理職扱いされる「名ばかり管理職」は、外食や小売業界で問題化し、日本マクドナルドは2008年8月から残業代の支払いを始めている。(読売新聞 -労働問題-)

2009年8月 6日

厚労省、「派遣」を調査

 厚生労働省は5日、08年10月時点での派遣労働者の実態調査を発表した。派遣労働者が働く事業所は全体の13.8%だったが、従業員1千人以上の事業所では93%が派遣を活用していた。派遣活用の理由は「人員を迅速に確保できる」が70%を占め、時給は平均1290円だった。
 調査は04年以来4年ぶり2度目。全国の1万1647事業所(有効回答率72%)と、派遣労働者8339人(同61%)から回答を得た。昨秋以降に本格化した「派遣切り」は反映しておらず、「今後派遣の割合を減らしたい」との回答が1千人以上の事業所で31%だった。
 業務別では、男性は「物の製造」が42%と最多で、女性は「一般事務」が39%、「事務用機器操作」28%、「ファイリング」17%と続く。
 賃金に「満足していない」との回答が37%あり、その理由としては「同じ仕事をする派遣先の労働者より低いから」が27%を占めた。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年8月 5日

厚生年金 赤字10兆円

厚生年金 赤字10兆円


 運用損響く 国民年金も1兆円


 厚生労働省は4日、公的年金の08年度決算(時価ベース)を公表した。サラリーマンが入る厚生年金は10兆1795億円の赤字、自営業者らが入る国民年金は1兆1216億円の赤字で、いずれも時価ベースの決算データがある01年度以降で過去最大の赤字となった。
 昨年秋からの金融危機の株安により、積立金の市場運用で多額の損失をしたのが主な要因だ。
 前年度も、厚生年金が5兆5909億円の赤字、国民年金が7779億円の赤字だったが、08年度はこれを大きく上回る赤字となった。
 赤字の主因となった積立金の運用損は、厚生年金が8兆7252億円、国民年金5924億円。積立金も大幅に目減りし、厚生年金が116兆6496億円(前年度比13兆5314億円減)、国民年金が7兆1885億円(前年度比1兆2789億円減)。
 収入を見ると、厚生年金は保険料収入が前年度比7214億円増の22兆6905億円。年度当初は雇用状況が比較的良く、被保険者数が前年度より49万6千人増えたことなどによる。一方、国民年金の被保険者数は団塊の世代が被保険者でなくなった影響などで、75万2千人減少。保険料収入も前年度比1112億円減の1兆7470億円になった。
 年金給付は保険料と国庫負担で多くをまかなっており、単年度決算の赤字がすぐに給付に影響を及ぼすことはない。厚生労働省は「昨年末までの株価の状況などを織り込んで長期的な年金財政の見通しを作成しており、将来的にも負担と給付のバランスは保たれる」としている。
 ただ、経済の低迷が長期的に続いた場合、将来の給付水準が下がる可能性がある。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年8月 3日

6月給与、前年比7.1%減

6月給与、前年比7.1%減

 
   90年以降最大 残業代・賞与カット


 働き手に6月に支払われた現金給与総額は平均43万620円で前年同月比より7.1%減ったことが、厚生労働省が3日発表した毎月勤労統計調査でわかった。減少率は比較できる90年以降で過去最大。製造業の残業時間が同4割減るなどして残業代が削られていたところに、大幅なボーナスカットが追い打ちをかけた。
 従業員5人以上の全国3万3千事業所を調べた。所定内給与は24万7851円で前年同月比0.5%の減少にとどまったものの、ボーナスなど「特別に支払われた給与」が16万7044円と同14.5%も減った。
 残業時間は製造業で同40.7%減と大幅に減り、9.4時間。全産業でも同18.5%へって8.7時間となった。この結果、残業代も全産業で同17.7%減って1万5725円にとどまった。残業代の減少は11カ月連続となる。
 所定内給与と残業代、特別給与などを合わせた現金給与総額の減少は13カ月連続。特に製造業は同3.9%減と激しく落ち込んだ。(朝日新聞 ―労働問題―)

2009年8月 1日

介護離職率18.7%に低下(昨年9月末財団法人調べ)


 厚生労働省所管の財団法人、介護労働安定センターは31日、昨年10月に実施した介護労働実態調査の結果を発表した。同9月末までの1年間で介護労働者の離職率は18.7%と、前の1年間と比べ2.9ポイント低下した。平均月収は21万6489円0.7%上昇。労働環境はやや改善した。
 調査は全国の介護保険サービスを手掛ける1万7142事業所を抽出し、5929事業所から有効な回答を得た。
 離職率は正社員で18.5%と1.5ポイント低下。非正社員は18,9%と3.9ポイント低下した。回答した事業所のおよそ半数が労働条件改善などに取り組んだことが離職率の低下につながった。
 平均月収は全職種で上昇した。訪問介護員(ホームヘルパー)は2.5%上がり、19万1485円だった。従業員が「不足している」と回答した事業所は63.0%と3.3ポイント増えた。特にホームヘルパーの不足を指摘する事業所が多かった。(日経新聞 -労働問題-)

2009年7月31日

休業補償支給額国の判断「誤り」

     石綿被害で地裁判決

 30年以上にわたり工事現場の石綿(アスベスト)を吸って肺がんになったのに、適切な休業補償が支給されないとして、相模原市の男性が国を相手に、相模原労働基準監督署による処分の取り消しを求めた訴訟の判決が30日、横浜地裁であった。深見敏正裁判長は「処分は判断を誤ったというべきだ」として、処分取り消しを命じる判決を被告の国に言い渡した。
 判決によると、男性は1955年~87年、電気配線作業員として働き、その後、会社を設立して取締役に就任。04年8月に肺がんと診断された。男性は肺がんになったのは工事現場の石綿が原因だとして休業補償を請求。相模原労基署が、作業員時代の基準より低額の取締役就任後の基礎額で支給を決定したため、男性が提訴していた。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年7月30日

有給休暇で裁判員 日当どうする

有給休暇で裁判員 日当どうする


     会社「二重取り、納付を」


 法務省・裁判所  参加意欲に水 懸念
 社員が裁判員制度用の有給休暇を使って裁判員を努めた場合、国から支給される日当を会社に納付させてもかまわないか-。企業側から法務省にそんな問い合わせが相次いでいる。背景にあるのは、裁判員となった社員が給料と日当の両方を得ることは「二重取り」にあたるという考え方。
日当の納付は違法ではないが、こうした動きが広がれば、裁判員の参加意欲をそぐことになりかねず、法務省や裁判所は企業の対応に神経をとがらせている。
 裁判員の日当は最高で1日1万円、裁判員候補者なら同8000円が支給される。報酬ではなく、裁判員になることで生じる損失を一定限度で補償するという位置づけで、法務省は「有給休暇をとって日当を受け取っても二重取りには当たらない」と説明する。
 ところが、今年に入り、裁判員用の有給休暇を設けた多くの企業が、「裁判員を務めた社員から日当を徴収してもよいか」などと、同省に尋ねている。主に中小企業からの問い合わせが多いという。企業法務に詳しい高井重憲弁護士は「企業にとっては、たとえ数日でも社員の労働力がなくなる負担は小さくない。日当分だけでも負担を軽くしたいという企業の論理は理解できる」と話す。
 法務省は厚生労働省とも協議した結果、日給を超えない範囲で日当を納付させる分には、労働者の不利益になるとはいえないので、違法ではないとする見解をまとめた。例えば、日給6000円の社員が裁判員を努め1万円の日当を受け取った場合、企業は日給6000円までであれば日当を納付するよう求められる。 ただ、ある検察官は「裁判員を務めれば、裁判期間中の昼食代などふだんより生活費がかさむこともある。日当を納付させる企業が増えると、裁判員の意欲に影響が出かねない」と懸念する。刑事裁判官の一人も、「裁判の運用上、参加意欲が下がるのは望ましくない」としながらも、「企業には裁判員用の有給休暇新設で協力してもらっており、「日当を納付させないで」とはお願いしづらい・・・」と悩ましい心境を明かす。
(労働問題ー読売新聞)

2009年7月24日

塾校長の残業代認める

塾校長の残業代認める


横浜地裁 運営側に支払い命令


 横浜市や川崎市で学習塾「学樹舎」を運営する学樹社(横浜市)が、各校舎の校長などを管理職とし、時間外手当を支払わないのは不当として、元校長ら2人が同社に未払い分の支払いなどを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は23日、同社に計約1千万円の支払いを命じた。

 深見敏正裁判長は判決理由で、同社が正社員48人中、38人を管理職として扱っていたことを挙げ「いずれも管理監督者とする主張は採用できず、労働基準法に違反することは明らか」と述べた。
 原告は、同塾の横浜市都筑区の校舎の元校長(43)ら。2005年2月から2年分の未払い金を請求していた。2人は「業界に同様のケースは多い。業界全体の待遇を変える第一歩になればいい」と話した。
(日経新聞 -労働問題-)

2009年7月23日

後輩とのコミュニケーション術

後輩とのコミュニケーション術


  「事実」に基づいたコミュニケーション


 後輩や部下と話をするときに、「嫌われたくない」「偉そうだと思われたくない」といった気持ちがブレーキになって、言いたいことが言えないという経験は誰にもあるのではないだろうか。
 専門家によれば、後輩や部下とのコミュニケーションで特に大切なのは、「事実」をベースに話をすることだという。仕事を頼む際も、ミスを指摘する際も、自分の印象や他人から聞いた評価などではなく、事実から話を組み立てていくことで、内容がより具体的になり、発展性のある対話が可能になる。
 「例えば、〝ミスをした〟という事実はその後の努力によって直すことができますが、人格や性格はなかなか直すことはできませんし、直す立場にありません。直すことのできる事実に厳しく、しかし人には寛容に。これが、自分より立場が下の人と対話する場合の大切なポイントです。」(日本経済新聞 -労働問題-)

2009年7月17日

派遣社員の加入容認労組は3.1%

 労働組合のうち、同じ職場で働く派遣社員の加入を認めているのは全体の3.1%にとどまることが16日、厚生労働省が5年ごとに行っている労組の実態調査でわかった。非正社員でも、パートや契約社員の加入は進んでおり、対照的な結果となった。
 組合員30人以上の労組を対象に昨年6月に実施し、2490組合から回答を得た。
 非正社員のうち、パートの加入を認める組合は、前回の16.6%から23.0%に、契約社員も15.0%から23.3%に増えた。派遣は、前回の3.0%からほぼ横ばいだいった。
 派遣社員は派遣元の労組に加入するケースもあるが、そうした組合との連携を図っているという回答も、0.4%だった。組織拡大のために働きかける対象として、特に重視する労働者を尋ねた結果でも、派遣社員を挙げたのは0.9%で、前回の0.7%からほとんど増えていなかった。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年7月15日

協会けんぽ赤字326億円 初年度

協会けんぽ赤字326億円 初年度

 


 中小企業のサラリーマンらが加入する「協会けんぽ」(旧政府管掌健康保険)を運営する全国健康保険協会は14日、昨年10月に発足後の初年度決算が、約326億円の赤字になると公表した。保険料収入の落ち込みと、想定を超えた医療費の伸びの影響。赤字分は、約1280億円の積立金を取り崩して補填する。
 08年10月~09年3月の半年分の収入は4兆5343億円。これに対し支出は4兆5669億円だった。協会設立委員会が08年9月に策定した08年度予算では、984億円の黒字となる予定だった。しかし、保険料収入が想定より688億円少ない3兆8842億円にとどまったのに対し、医療費(保険給付費)は想定を803億円上回る2兆4941億円に膨らんだ。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年7月13日

厚年基金「含み損」7割超

厚年基金「含み損」7割超


 昨年度末、積み立て不足3倍に
 母体企業の穴埋め必要 給付減額の痛みも


 代表的な企業年金である厚生年金基金の財政が急速に悪化している。国に代わって給付する厚生年金部分(2階部分)が積み立て不足に陥った基金の割合が2008年度末で過去最大の約78%となり、前年度末の3倍に膨らんだ。株価の下落などによる年金資金の目減りが主因で、国より手厚く給付するための基金が大きな「含み損」を抱え込んだ格好だ。
 厚年基金の加入者は473万人で、サラリーマンの7人に1人が加入する。厚生労働省は各基金に対し、運営改善策を盛り込んだ長期計画を策定するよう求める。
 日本の公的年金は①全国民に共通する1階部分の基礎年金(国民年金)②会社員を対象とする2階部分の厚生年金――で構成する。このほか企業が給付を独自に上乗せする3階部分の企業年金がある。
 厚年基金には2階部分にあたる厚生年金の運用や給付を代行する仕組みがある。代行部分の保険料と独自部分の掛け金を一体的に運用し、より手厚い年金を給付する。
 厚年基金は代行部分の年金給付に備え、責任準備金を積み立てる必要がある。年金の実務を扱う金融機関などに08年度末時点で聞き取り調査したところ、全国614基金のうち476基金で準備金が最低限必要な水準を割り込んでいた。独自部分の上乗せ給付の財源だけでなく、代行部分の財源にも含み損を抱えている状態だ。
 6割超の厚年基金は年金の運用利回り目標や給付利率について、足元の長期金利を大幅に上回る5.5%などの水準に設定。この水準を確保するため、株式や不動産などの運用比率を高めていた。昨年秋以降の金融危機に伴う株安で運用資産が大きく目減りし、運用目標との乖離が大きくなった。
 母体企業は掛け金を追加拠出して、積み立て不足を穴埋めする必要がある。追加拠出の拡大は企業業績を圧迫するため、企業が年金給付の切り下げを含む制度の見直しに動く可能性がある。複数の企業が加入する基金では、脱退企業が増えることも考えられる。
 厚労省もこうした財政実態を把握している。来週にも指針を作成し、運用や給付の見直しなどを盛り込んだ長期計画の提出を求める方針。強制力や罰則規定はないものの、同省としては異例の対応に踏み込む。
 同省は積み立て不足の穴埋めを2年間猶予する支援措置も打ち出しているが、適用を求める基金には改善計画の提出を義務づける構えだ。年金給付の減額など「痛み」を伴う改革を余儀なくされる基金が続出する可能性がある。(日本経済新聞 -労働問題-)

2009年7月10日

企業の53%、出張費減

企業の53%、出張費減


   部長さん、グリーン車ダメ


 この2年間に国内出張費を減らした企業は53%に上るなど、企業の出張費が絞り込まれている実態が9日、労務行政研究所の調査でわかった。経営環境の悪化で、出張回数自体を減らす例が目立つ。
 今年3~5月、上場企業など約4千社にアンケートし、242社から回答を得た。
 出張費を減らすため、出張回数を減らした企業が国内出張で51%、海外出張は63%に達した。00年の前回調査では、鉄道の回数券の利用(56%)や格安航空券の活用(62%)が主だった。
 同研究所によると、部長級に新幹線のグリーン車利用を認める企業は92年の20%から08年には7%に減少。海外出張で部長級がビジネスクラスを使える割合も同期間に35%から18%に半減した。
 同研究所は「交通費の節約などはすでに定着してきており、もはや出張の量を減らすしかなくなったのではないか」と見ている。(朝日新聞 -労働問題-)

2009年7月 6日

過労死の労災認定-運輸業がトップ

 業務中あるいは過重な業務が原因で死亡した場合の補償や病気、ケガのどの治療の補償をするのが労働者災害補償保険(労災)。厚生労働省がまとめた労災補償状況調査のよると、働き過ぎによる脳卒中など脳・心臓疾患が原因のいわゆる「過労死」労災に認定された件数で、2008年度は運輸業ではたらく人が99人と認定件数全体(377人)の約3割を占めてトップだった。業種別では2位の卸売り・小売業(62人)を大きく引き離している。
 運輸業の中でも、特に認定件数が多いのはトラック運送など道路貨物運送業。昨年度は80人で2004年度(51人)から一貫して増加基調。最近は料金引き下げで週末の高速道路が混雑気味。その結果。労働時間が長くなり、運転手に過度の負荷がかかって労災事故になるようなケ-スが多くみられるという。(日経新聞 -労働問題-)

2009年7月 3日

「労働法 守られない・・・」

「労働法 守られない・・・」

 

 舛添厚生労働相は2日、政策要望に訪れた連合の内藤純朗副会長らとの会談で、「日本では労働法が順守されていない」と嘆いた。労働法が守られているか監視するのは労働基準監督署を抱える厚労省の重要な仕事だが、「連合の大きな目標として、労働法を国民に意識させて」と逆注文する場面もあった。

 舛添氏は労働法の現状について、「スピード違反は捕まるから順守する。労働はもっと大事なのに、労働基準法も(労働者)派遣法も、みんな目をつぶっている部分が相当ある」と述べた。

 背景には旧労働省の力不足があったとした上で、「最大官庁の厚労省になり、前みたいに弱くなくなった」と自賛。労働法の定着に向け、連合にも組織率の向上などの努力を呼びかけた。会談で連合側は、09年度補正予算に盛り込まれた職業訓練中の生活費給付制度の恒久化や、最低賃金の引き上げなどを求めた。
(朝日新聞 -労働問題-)

2009年7月 2日

残業最多は厚労省

残業最多は厚労省


      霞ヶ関労組調査「過労死危険」も8.9%


 中央省庁で昨年度最も残業時間が長かったのは厚生労働省という調査結果を、霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公、22組合)が1日発表した。月平均で旧厚生省系が71.2時間、旧労働省系が66.3時間と調査した9組合の中でワースト1・2位をしめた。仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の旗を振る厚労省の足元が問われる結果となった。
 東京・霞ヶ関の省庁で働く組合員にアンケートし、一般職員の約8%にあたる計3573人から3月に回答を得た。全体の平均残業時間は前年度より1、4時間減って月36、3時間。若い年代ほど長く、20代が44、5時間、30代が39、8時間だった。過労死の危険ラインと言われる月80時間以上も8、9%いた。
 残業理由(複数回答)では「業務量」が64%で最も多く、続く「国会対応」が24%。また、74%が「残業代の不払いがある」と回答した。
 厚労省の残業最多はここ数年続いている。指標の多くは改善傾向にあるが、霞国公は「長時間労働の深刻さに変わりはない」として、政府に改善を申し入れる方針だ。(朝日新聞ー労働問題ー)

育児・介護休業法改正

育児・介護休業法改正


 改正育児・介護休業法が国会で成立した。企業に3歳未満の子どもを持つ社員の短時間勤務や残業免除を義務付けたほか、企業への罰則などを盛り込んだ。一部を除き1年以内に施行される。中でも注目は短時間勤務の義務化。仕事と子育てのしやすさはどう変わるのか。(日経新聞 -労働問題-)

育児・介護休業法改正の主なポイント

改正後
現状
子どもが3歳未満だったら
・短時間勤務(1日6時間)が可能に
各企業は短時間勤務やフレックスタイム、事業所内託児所など7つの措置から1つ以上を選んで実施
・所定外労働の免除を勤務先に求められる
同上
育児休業取得に伴い解雇など不当な扱いを受けたら
・悪質な企業は企業名を公表
企業への制裁措置なし
・苦情、紛争について企業と当事者を調停する制度を都道府県労働局に創設
なし
子育て中の男性だったら
・妻が専業主婦でも育児休業の取得が可能に
企業は労使交渉で事前に合意していれば取得を拒める
・夫と妻がともに育休を取る場合、1歳2カ月までの間に1年間の育休を取れる
子どもが原則1歳になるまでに取得
家族を介護していたら
・通院付き添いなどに対応する介護休暇を新設(年5日、対象者が2人以上なら年10日)
なし

2009年7月 1日

就活前半に新ルール 文科省検討


就活前半に新ルール 文科省検討

学生の就職活動について文部科学省は、学業と就職活動の両立を目指し、新しいルールづくりを始めることを決めた。主に就職活動期間の前半、企業側が採用に直結する「選考活動」ではなく、「広報活動」として学生を集めるイベントについて、授業がある平日の開催を自粛するルールができないかなどを検討する。7月、大学と企業側の話し合いの場を設ける方針だ。
 塩谷文科相は26日の閣議後記者会見で、「現在は大学側の申し合わせ、企業の倫理憲章があり、まずはそれを守っていただくことが必要だ」と述べ、既存ルールの徹底を求めた。そのうえで、現在、「広報活動」については明確なルールがないことを指摘。「広報活動も含めて適正なルールをつくり、大学や企業側に様々な働きかけをしていく」と述べた。
 就職活動は、大学3年の夏ごろから徐々に始まる。塩谷文科相がいう企業の「広報活動」は「選考活動」が本格化する前、3年生向けに夏~冬ごろ開かれる企業説明会などを指す。
(朝日新聞 -労働問題ー)

2009年6月30日

「男女差別賃金残る」昭和シェルに慰謝料命じる

「男女差別賃金残る」昭和シェルに慰謝料命じる

 女性であることを理由に賃金差別を受けたとして、昭和シェル石油(東京都港区)の社員らと遺族計13人が93~08年分の差額賃金など約5億5千万円の支払いなどを求めた訴訟の判決で、東京地裁は29日、慰謝料など約4900万円の支払いを同社に命じた。
 同社の賃金差別をめぐっては、最高裁で1月、男女差別を認め、退職者の女性に91~92年分の差額賃金など約2千万円を支払うよう同社に命じた判決が確定した。同社は00年に人事制度を「能力主義、成果主義」の制度に変更。今回の訴訟では、新制度でも賃金差別が認められるかが争点となった。渡辺弘裁判長は、新制度でも「男女間の差別的な取り扱いが残存、継続しているといえる」として、男女同一賃金を定めた労働基準法に違反すると認めた。慰謝料として1人当たり230万~690万円の損害を認めた。
(朝日新聞 -労働問題-)

2009年6月29日

最新シゴト事情 気分転換

最新シゴト事情 気分転換

 インターネット調査会社「アイシェア」が、「職場でやる気が出ない時、どんな方法でやる気を出すか」(複数回答)を聞いたところ、「軽食やお茶・コーヒーなど飲み物をとる」との回答が、全体の54%を占めてトップだった。
 女性では、2位が「トイレに行く」(46%)、3位は「終業後の楽しみを考える」(28%)、「ストレッチなど軽い運動をする」(27%)が4位だった。男性の2位は「誰かと話す」(35%)、3位が「トイレに行く」(31%)、4位が「ネットサーフィンをする」(22%)の順。トイレは、特に女性にとって大切な気分転換の場のようだ。
 仕事と関連する「作業計画を作る」や「机の整理をする」は男女ともに1割台にとどまった。
 調査は6月に行い、553人が答えた。
(読売新聞 -労働問題-)

2009年6月26日

熱中症労災なくせ

熱中症労災なくせ

   建設や製造業で多発
   従業員の持病注意を

 夏本番を前に熱中症による労災事故に歯止めをかけようと、厚生労働省は「職場における熱中症の予防対策マニュアル」をまとめた。炎天下で業務に従事する人に対して水分と塩分の摂取を励行してもらうほか、糖尿病など熱中症を起こしやすい持病がある人への健康管理の徹底などを雇用主らに要請している。関係団体などに配布して、後を絶たない熱中症労災の撲滅をめざす。


 同省によると、熱中症による労災事故で毎年約20人が死亡し、4日以上休業する労働者も数百人に上る。同省労働衛生課は「対策をとれば防げる労災なのに犠牲者が後を絶たない」と話す。
 2006~08年に発生した52人の死亡事故を分析した結果、業種別では建設業が33人(63%)と最も多く、製造業が8人(15%)で続いた。業務に就いてから7日以内に発症するケースが41人(79%)と大半を占め、体が熱に慣れていない時期が最も危険なことも判明。糖尿病や高血圧、心疾患、腎臓病などが影響した可能性があるケースも目立った。
 分析をもとに同省はマニュアル作成委員会(委員長=桜井治彦・慶応大名誉教授)を設置して対策を検討。▽業務従事直後は熱に慣れる期間を計画的に持つ ▽持病がある労働者の健康管理を徹底する-などを対策のポイントとして定めた。
 熱中症対策には気温だけではなく湿度も重要として、気温と湿度などから算出する「暑さ指数(WBGT)」に応じて、重労働を見合わせるなどの対策も盛り込んだ。同省は6月中に公表し、関係団体などに配布する。


▼熱中症
 高温多湿な環境で、体内の水分、塩分のバランスが崩れるなどして生じる体調不良の総称。めまい・失神、大量の発汗、頭痛、吐き気、発熱などの症状が現れ、高齢者を中心に年間200~600人が死亡する。発症した場合は涼しい場所に移動し、水分、塩分を補給。水をかけたりぬれタオルを当てたりして体温を下げる。意識がなかったり、自力で水分摂取できなかったりする場合は医療機関を受診させる。(日経新聞 -労働問題-)

2009年6月22日

定年再雇用巡り労使間トラブル

「恣意的」と訴訟も

 60歳定年後の再雇用拒否をめぐる労使トラブルが続き、長年勤めた会社を相手に裁判に踏み切る人も出てきた。不本意なリタイアに追い込まれた「団塊の世代」たちは、「選別基準がおかしい」と訴えている。(清川卓史)

 18日、大阪地裁。1月に電子機器製造会社を退職した男性(61)が、原告として法廷に立った。男性は「恣意的な人事評価で雇用延長が拒否された。組合役員として活動してきたことへの仕打ちだ」と訴える。
 年金の満額支給は64歳からで、長女はまだ大学生。職を失い、生活設計は揺らぐ。一方、被告の会社側は「評価は公正で、勤務成績が悪かっただけ」と反論、譲らない。
 こうしたトラブルのきっかけになったのは、06年4月施行の改正高年齢者雇用安定法だ。年金支給年齢の引き上げにあわせ、65歳までの雇用確保措置をとることが企業に義務づけられた。具体的には①定年廃止②定年引き上げ③継続雇用制度(再雇用など)のいずれかを実施しなければならない。雇用義務年齢は段階的に引き上げられ、13年度に65歳になる。
 厚生労働省が08年に約9万社を対象に集計したところ、定年廃止・引き上げは少数で、8割を越す企業が継続雇用制度を導入していた。厚労省は「希望者全員の雇用が原則」と説明するが、全員を対象とする企業は実際には4割に満たない。各企業の実情を考慮し、労使が協定を結べば対象者を限定する基準をつくることが法で認められているからだ。労使が合意できない場合、経過措置として就業規則で基準をきめるのも可能だ。
 厚労省は「上司の推薦がある者に限る」などの例を挙げ、意図的に特定の人を排除するような基準は不適切との見解だ。継続雇用をめぐる裁判では、この基準が客観的で納得できる内容かどうかが争点になっている。
 大手製薬会社の営業部長を務めた男性(61)も就業規則の基準が壁になり、再雇用されなかった。職場復帰や損害賠償を求め、昨年から大阪地裁で会社と争っている。
 男性は訴状で、基準の一部は客観性がないと批判。また「過去2年間の評価がすべてB以上で、A以上が1回以上ある者」との項目は、定年目前の社員にとってハードルが高すぎて違法と主張する。
 「不況で現役社員の数も減らされている。定年退職者を全員雇うのは難しい」。ある大手企業の担当者がもらした本音だ。一方、定年者からすれば年金満額支給までの雇用機会が失われるのは痛手だ。中高年の労働者でつくる東京や大阪のユニオンには、継続雇用のトラブルの相談が続々と寄せられている。
 近畿大学法科大学院の西谷敏教授(労働法)は、基準自体の客観性だけでなく、運用の透明性が求められると指摘。「例えば『仕事への熱意』など主観的判断の余地を残す基準については、評価結果の説明責任が企業側にある。客観性を欠く評価や運用が広がれば、『希望者全員』という法の精神が有名無実になる」と懸念する。
(朝日新聞-労働問題-)

2009年6月15日

育休法改正案を可決

育休法改正案を可決


  時短勤務を義務化

 子育てしながら働き続けられる環境を整備するための育児・介護休業法改正案が12日、衆院厚生労働委員会で全会一致で可決された。与野党の修正協議により、昨秋からの景気後退に伴って相次いでいる「育休切り」の防止策も拡充された。審議が進めば、今国会で成立する見通しだ。

■育児・介護休業法改正案のポイント

・3歳未満の子供がいる従業員に対する短時間勤務制度と残業免除の義務化

・父親と母親が育休を取る場合、育休を取得できる期間は「子供が1歳2ヶ月になるまで」( 現行は「1歳まで」)

・看護休暇は、小学校就学前の子供1人なら年5日、2人以上なら年10日まで(現行は子どもの人数にかかわらず5日まで)

・勧告に従わない企業名の公表
 
・厚生省令改正により、事業主は育休期間を明示した書面を本人に交付するようにする(付帯決議で)

・現行の介護休業(要介護の家族1人につき93日まで)とは別に、介護休暇を創設(家族1人につき年5日、2人以上なら年10日まで)

(日経新聞 -労働問題-)

2009年6月10日

C・D評価の公務員は研修

C・D評価の公務員は研修


   人事院、来秋から

 人事院は、一般職国家公務員を対象に今年度から導入する新たな人事評価制度で、低評価を受けた職員を対象とする研修制度を創設する方針を固めた。2010年秋の開始を目指す。
 新制度は、職員の業務上の目標達成状況や能力を半年ごとに評価し、昇進や昇給に反映させる仕組み。「係員級」から「課長級」まで五つの職位について、「説明能力」や「協調性」、「統率力」などを「S・A・B・C・D」の5段階で評価する。
 研修対象とするのは、評価項目に「C」(求められる行動が最低限はとられていたが、物足りない)、「D」(求められる行動が全くとられていなかった)が一つでもあった職員で、項目ごとに人事院が作成するプログラムに基づき、研修を受講させるよう各省庁に要請する。(読売新聞 -労働問題-)