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岡本経営労務事務所ブログ

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2009年3月31日

失職社員の再就職支援

失職社員の再就職支援


    人員削減企業と契約


 リクルートキャリアコンサルティング(東京・港)など人材サービス各社が再就職支援事業を拡大する。製造現場の社員などを削減するメーカーと契約し、失職する社員が再就職するための研修やカウンセリングを提供する。企業の急激な人員削減が社会問題化する中、こうしたサービスを活用する企業が増えている。

 リクルートキャリアコンサルティングは2009年度中に、全都道府県で再就職支援サービスを提供する体制を整える。現在、拠点がない十県に進出する。08年度には拠点を20ヵ所増やし、71ヵ所にした。各拠点は地域の企業や事業所をくまなく回り、求人を開拓する。
  
 再就職支援を得意とするメイテックグループの日本ドレーク・ビーム・モリン(東京・品川)は担当コンサルタントを中心に現在約90人の従業員を百-百十人に増やす。パソナグループ子会社のパソナキャリア(東京・千代田)は人材紹介部門から60人を再就職支援事業に移籍させた。4月からは契約社員向けの再就職支援事業を始める。(日経新聞 -労働問題-)

2009年3月30日

65歳まで働ける企業10年度末、半数に

-厚生省方針ー年金支給に合わせ-

 厚生労働省は2010年度をめどに、希望者全員が65歳まで働ける企業の割合を50%に引き上げる方針を決めた。公的年金の支給開始年齢が段階的に65歳まで引き上げられることを踏まえ、奨励金や助成金を活用して企業に高齢者の雇用機会を確保するよう働きかける。
 厚労省が策定する「高年齢者等職業安定対策基本方針」に盛り込み、4月1日に公布する。希望者全員が65歳まで働ける企業の割合は08年6月1日時点で39%。                     これまで目標は無かったが具体的な数値を示す。70歳まで働ける企業の割合を10年度をめどに20%に引き上げることも明記する。
 厚労省が対応を急ぐのは、06年に施行された改正高年齢者雇用安定法が13年度までに65歳までの雇用確保を企業に義務づけているため。企業は定年の廃止や引き上げ、再雇用のいずれかで対応する必要があるが、国の支援をテコにそうした取り組みを促す。
 厚労省は4月から複数の支援策を用意。1つが「定年引き上げ奨励金」の拡充。定年を65歳以上70歳未満に引き上げた企業に40万円~80万円を支給する仕組みだったが、柔軟な勤務時間制を導入した企業には一律20万円を追加する。
 また、「高年齢者雇用モデル企業助成金」を導入する。65歳以上の高齢者を外部から新たに雇い入れる取り組みなどをモデル事業として認定し、事業経費の2分の1相当分(上限500万円)を支給する。(日経新聞 -労働問題-)

2009年3月27日

リクルート社員 過労死と認める 東京地裁判決

 リクルートの就職情報サイト編集者だった石井偉さん(当時29)が96年8月にくも膜下出血で死亡したのは過労が原因だとして、両親が労災保険法による遺族補償などの不支給処分の取り消しを国に求めた訴訟で、東京地裁(白石哲裁判長)は25日、両親の訴えを認める判決を言い渡した。
 死亡前に夏休みをはさむなどしたため、死亡半年前からの残業時間の月平均が国の認定基準に達していない今回のケースが過労死と認められるかが争点だった。
 判決は、同社ではタイムカード上の労働時間を会社側が後で書き入れるなどの方法で、総労働時間を上限時間ちょうどに合わせるなどの過少申告が行われていたと認定。石井さんの同年4月以降の労働時間に月5時間を加算したうえで、石井さんの業務は特に過重だったと判断。「過重な業務により持病が急激に悪化して発症したとみるげきだ」として、死亡との間に因果関係があったと認めた。
 遺族と同社との民事訴訟はすでに和解が成立している。同社は「改めて個人のご冥福を心よりお祈り申し上げる」とのコメントを出した。(21.3.26 朝日新聞 -労働問題-)

2009年3月26日

月給、10年ぶり30万円割れ

月給、10年ぶり30万円割れ

 フルタイムで働く人の08年の平均月給(残業代除く)は前年比0.7%減の29万9千円(平均40.9歳)で3年連続で減少したことが、厚生労働省の賃金構造基本統計調査でわかった。30万円を切ったのは10年ぶり。賃金が高い団塊世代の退職が始まったことと、中高年の賃金水準を抑える動きが進んでいることが要因とみられるという。
 平均月給は男性が同0.9%減の33万3千円、女性が同0.4%増の22万6千円。学歴別では男性は大学・大学院卒が1.9%減の39万9千円、高卒が同0.9%減の29万7千円。雇用形態別では正社員が同0.5%減の31万6千円、非正社員が同1%増の19万4千円。厚労省は「大企業の男性社員など、もともと賃金が高い層ほど、下落幅が大きい」という。調査は従業員10人以上の約4万5千事業所について、昨年6月分の給与をまとめた。(21.3.26 朝日新聞 -労働問題-)

2009年3月25日

「残業半減で雇用維持」条件

ワークシェア奨励制度原案

 「日本型ワークシェアリング」を促進するために厚生労働省が創設する支援制度の原案が24日わかった。残業時間を2分の1以下に減らし、非正社員の解雇や雇い止めを回避した企業に、1人あたり20万~45万円を支給する。25日の労働政策審議会(厚労省の諮問機関)の分科会に、雇用保険法施行規則の改正案を示し、31日から施行する。
 新制度は「残業削減雇用維持奨励金」(仮称)。国が企業に従業員の休業手当を助成する「雇用調整助成金」のなかに新たな枠組みを作る。急速な雇用悪化への緊急対策で、3年程度の時限措置とする。
 奨励金の対象は、生産量や売上高が直前または前年同期比で5%以上減っている企業など。雇用を維持した期間社員や契約社員1人あたり年30万円(大企業は20万円)、派遣社員は45万円(同30万円)を各100人を上限に支給する。
 従来の雇用調整助成金についても、雇用保険加入者を解雇しない事業主には、休業手当に対する助成率を、大企業は現在の3分の2から4分の3に、中小企業は8割から9割に引き上げる。
(21.3.25 朝日新聞 -労働問題-)

2009年3月24日

パートにも解雇予告手当が必要?

2009年3月号より抜粋


     パートにも解雇予告手当が必要?

Q.昨今の不況の影響で受注が減少しているためパートを数名解雇しようと思います。
  正社員ではないので解雇予告手当の支払いなどは必要ありませんよね?

A.パート社員であっても労働基準法が適用されることにかわりはありません。解雇にあたっては30日前に解雇予告を行うか、30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要です。
 解雇は会社が一方的に社員の仕事を奪うものですから、社員の生活に与える影響は測り知れません。解雇を行う場合は、法律に定められた解雇手続きに従わなければなりません。これはパート社員、外国人労働者を問わずすべての社員に適用されます(2ヶ月以内の短期契約などを除く)。

30日前に解雇の予告をする
 30日以上前に解雇の予告をすることが必要です。解雇の予告は口頭でもよいのですが、後々トラブルにならないよう「解雇予告通知書」を作成し、解雇日、解雇事由等を記載したほうがよいでしょう。

30日分の解雇予告手当を払う
 解雇予告を行わずに即時解雇する場合には、平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払わなければなりません。予告日から解雇日まで30日ない場合には、不足日数分の解雇予告手当を支払う必要があります。

解雇予告手当の計算方法
 解雇予告手当は次の式で求めます。
 平均賃金×(30-解雇予告期間)
 まず、平均賃金の算出からです。平均賃金は、算出すべき理由が発生した日以前3ヶ月間に支払われた賃金の総額を、その期間の暦日数で割って求めます(原則)。賃金締切日がある場合は、直前の賃金締切日以前3ヶ月間で計算します。

最低保障額がある
 しかし、パートなど賃金が時給や日給で定められ、月の就労日数が少ない場合は、平均賃金が低くなってしまいます。そこで、このようなケースでは「賃金総額をその期間中の労働日数で割った額の6割」という最低保障額が定められており、原則と比較して高い方の金額を使用します。

契約期間途中の解雇は要注意
 ここまでの説明は、解雇できることを前提にしてきましたが、当然、解雇に正当な理由があるかどうか慎重な検討が求められます。
 業務の減少などにより人員整理を行う際は、終身雇用を前提とする正社員より、臨時雇用であるパートを先にするべきだと過去の判例でも示されています。
 ただし、一般的な有期契約のパートを契約期間の途中で解雇するには「やむを得ない理由」が必要と民法で定められています。あまり世間に周知されていないために、違法な解雇が多いのも事実ですが、不況により経営が悪化したとしても、できる限り即時解雇は避け、期間満了まで雇用したうえでの雇い止めを優先するべきでしょう。

2009年3月23日

過労で退職後に自殺  労災は認められる?

Q:過労で退職後に自殺  労災は認められる?

  過重労働がきっかけでうつ病を発症した40代の男性会社員。仕事を続けることができなくなり、退職したものの、約2ヶ月後に自殺した。遺族は退職前の仕事が自殺の原因だったとして労災認定を求めたが、労働基準監督署は認めなかった。退職してしまうと、「過労自殺」と認定されないのか。


A:在職中の発症なら認定も

 厚生労働省によると、仕事が原因で精神障害などを発症、自殺や自殺未遂をしたとして、労災認定の請求件数は増加傾向にある。2003、04年度は120件前後だったが、05年度は147件、06年度は176件、07年度は164件に達している。
 ただ、認定されたケースは在職中にうつ病などを発症、自殺や自殺未遂をした場合が多く、退職後に自殺した場合は在職中に比べると、ハードルは高くなる。
 「退職前の仕事とは別の原因で自殺した」などと認定されることがあるからだ。
 ただ過労のため退職したものの1ヵ月後に自殺した元保育士(当時21)について、東京地裁が「労災」と認定したケースがある。労基署は「退職後に治っていた」として認めなかったため、元保育士の両親が提訴。同地裁は06年9月、「うつ状態には気分変動があり、繰り返しながら回復していく」と指摘し、労基署の判断を取り消した。
 労災に詳しい弁護士は「うつ病は復帰に向けた活動ができるようになる回復期でも、壁にぶつかり、無力感から自殺することもある」と指摘する。
 1993年4月に自殺した元保育士は労災認定までは13年以上要した。だが06年9月の地裁判決に控訴しなかった国は退職後の自殺について幅広く認定するようになっている。
 例えば過労でうつ病を発症、希望退職した約7ヶ月後の02年7月に自殺したシステムエンジニアのケース。労基署は「退職前の業務と因果関係はない」として認めず、遺族からの審査請求に対し、労災保険審査官も05年12月に同じ判断だった。だが再審査請求を受けた国の労働保険審査会は08年1月、「在職中に発症した精神障害で自殺を考えるようになった」と労災認定した。
 ただ在職中に診断を受けずに退職した場合はいつ発症したかが焦点になる。弁護士は「在職中に本人が書いた日記や、家族や友人に送ったメールなどが役立つこともある」とアドバイスしている。

2009年3月21日

うつ病や自殺 労災基準見直し

うつ病や自殺 労災基準見直し

    負荷判断項目追加
    「ひどい嫌がらせ」など

 厚生労働省は19日、うつ病や自殺の労災認定基準を見直すことを決めた。ストレス強度の評価項目を現状の31項目から43項目に増やし、「ひどい嫌がらせ」「違法行為の強要」などを追加する。同日の専門家検討会が了承。来年度から新基準での認定を始める。
 都道府県労働局の労災認定では、うつ病などの精神疾患や自殺が、業務上の心理的負荷が原因かどうかを精神科医3人による合議で決定。その際、従来は「病気やケガ」「重大なミス」「仕事の内容の変更」「セクハラ」などの具体的な出来事の有無を判断材料に、総合判定で弱、中、強の三段階に分類。強の場合、労災に当たるとしている。
 同省は新たな判断基準として ・多額の損失を出した ・ひどい嫌がらせやいじめ、暴行を受けた ・非正規社員であることを理由に差別や不利益扱いを受けた―など12項目を追加。総合判定の方法も明確化し、「職場の現状に沿った労災認定ができるようになる」(同省労災補償部)としている。
 現行基準は1999年に策定。その後、成果主義の導入や人員削減など、職場環境が大きく変化したことから、同省が昨年12月から基準見直しを進めていた。(21.3.21 日経新聞 -労働問題-)

2009年3月19日

名ばかり管理職認め和解

マクドナルド 残業代1000万円支払

 日本マクドナルド(東京都新宿区)が直営店の店長を労働基準法上の管理監督者(管理職)と見なして残業代を支払わないのは違法として、埼玉県熊谷市で店長を務める高野広志さん(47)が、同社に未払い残業代などの支払を求めた訴訟の控訴審は18日、東京高裁(鈴木健太裁判長)で和解が成立した。同社が、高野さんは管理職ではないと確認し、和解金として、約4年半の残業代分など約1000万円を支払う。
 大手企業を相手に、現職の店長が「名ばかり管理職」の労働実態を訴えた訴訟は、原告の実質的な勝訴で終結。同様の「管理職」を抱える他の企業の労務管理にも影響を与えそうだ。
 高野さんは1987年に同社に入社し、99年に店長に昇格。その後も早朝から深夜まで調理や接客を行い、残業時間が月100時間以上に及ぶこともあったが、店長は労基法上、残業代の支払対象から除外される管理職にあたるとし、残業代は支払われなかった。
 一審・東京地裁判決は、高野さんについて、アルバイトの採用などの権限が店舗内に限られ、賃金などの待遇も不十分だったと指摘。「経営者と一体的な立場にある管理監督者とは言えない」として、約755万円の支払を命じていた。
 同社は昨年8月以降、高野さんを含めた直営店の店長約1700人を管理職から外し、残業代を支払っている。

 日本マクドナルドの話
「和解は本人にとっても他の社員にとってもベストだという経営判断をした」

3月19日 読売新聞―労働問題―

2009年3月18日

雇用保険加入要件 半年に短縮

自公民合意 料率0.8%に軽減

 非正社員の雇い止めなどに対応した雇用保険関連法案の改正をめぐり自民、公明、民主党は17日、非正社員の雇用保険加入要件を現行1年以上の雇用見込みから6ヶ月へと短縮することで合意した。雇用保険料率は09年度に限り1.2%から0.8%(ともに労使折半)に引き下げる。とともに政府案どおりだが、加入要件は野党の意向を採り入れ、さらなる緩和の検討を求める付帯決議を採択する。
 与党と民主党は全会派一致で18日の衆院厚生労働委員会で可決することを目指す。
 今回合意した改正案の施行日については「年度末までに失業する人も対象に含めるべきだ」とする野党側の主張を受け入れ、3月31日へと1日前倒しした。例年、年間退職者の約1割が同日付けに集中していることを考慮した。
 改正案では失業手当の受給要件についても、雇い止めの場合、必要な保険加入期間を現行の12カ月から6カ月へと短縮するなどの給付拡充を盛り込んだが、3月31日付の失業者からその恩恵をうけることになる。今年は3年の派遣期限を一斉に抑える「09年問題」の要素が加わるため、与野党は「新たに10万人程度を救える」と見込む。
 非正社員の加入要件について野党側は「働く者は原則加入させるべきだ」として「31日以上」と主張してきたが、政府案の早期成立による適用拡大を優先した。今回の加入要件の緩和によって、雇用保険に加入していない約1千万人の非正社員のうち、新たに148万人が対象になる。
 雇用保険料の引き下げは、麻生首相が昨年10月の新総合経済対策で打ち出した。企業負担の軽減分を春闘での賃上げにつなげることを狙っていたが、企業側は慎重で実現の見通しが立たず、野党側が「料率引き下げより財源確保による給付の拡充」を求めたため、調整が難航。しかし政府・与党側が「1年限りであれば、雇用保険財政に影響をあたえない」と主張、押し切った。料率引き下げで企業と家計合わせ年約6400億円の負担軽減となる。(21.3.18 朝日新聞 -労働問題-)

2009年3月17日

「育休切り」相談急増

「育休切り」相談急増

   解雇や減給 復職拒否も

 育児休業の取得などを理由に、解雇など不当な扱いを受けたという相談が、08年度は2月までで前年度の約1.3倍に増えていることが16日、厚生労働省のまとめでわかった。特に今年に入ってから急増しており、経済情勢悪化で、弱い立場の人にしわ寄せが出ている実態が浮かんだ。
 育休の申し出や取得を理由に、解雇や雇い止め、退職勧奨、減給など不利益な扱いを受けたとして、全国の労働局に寄せられた相談を集計した。今年度は2月までですでに1107件と前年度(882件)を大きく上回り、比較可能な01年度以降で最高を更新した。
 相談内容も「育休後に復職予定だったが、会社から業績悪化で無理になったと言われた」など、経済情勢の影響を受けたものも多いという。 
 妊娠や出産などを理由とした不利益な取り扱いの相談も、2月までで1806件と、すでに前年度(1711件)を上回っている。(21.3.17 日経新聞 -労働問題- )

2009年3月16日

研究職から異動求められたが、従うしかないか?

Q:研究職から異動求められたが、従うしかないか?

 20年あまり専門研究職として勤めてきた40代の男性。突然、会社の方針で所属部門を大幅縮小することになり、営業職にうつって欲しいと打診された。そもそも研究職との約束で入社したので他への異動は想定していなかったが、従うしかないのだろうか。

A:「限定」契約なら同意必要

 一般的に職種変更を含む配置転換は、就業規則などでの明示など一定の条件を満たせば、本人の同意がなくても会社が命令できる。
 ただし、医師や教師のように特殊な技能や資格が必要な業務では、特定の職種に限って労務を提供するという「職種限定合意」をする例が多い。この場合、個別に本人が同意しなければ職種を変更できない。
 そのため、まず職種限定合意が存在しているかどうかが焦点となる。
 労働契約書に「ほかの職種には一切就かせない」という趣旨が明記してあれば合意を確認しやすい。求人票や労働条件通知書に職種の言及があるだけの場合は、雇用当初の予定や条件を示すにとどまり、不十分とされる。長年、専門的な職種を担った実態から「黙示の合意」認めた事例もあるが、契約上の記載がなければ「合意の存在は否定される傾向にある」(労働法に詳しい岩出誠弁護士)という。雇用安定を優先し、企業内の流動性を高める考え方が背景にあるためだ。
 職種限定合意が成立しており、本人があくまで職種転換に同意しない場合はどうなるのか。
 同意しなければ解雇となることもありうるが、会社がいきなり従業員を解雇すれば、解雇権の乱用(労働契約法16条)とみなされる。「会社は別の職種や割増退職金の提案などで解雇回避に努めたことを、また従業員はきちんと話し合いに応じたことを示す必要がある。
 専門家の間では、職種限定契約があっても個別同意なしに会社が職種変更できる場合もあると言及した判決が関心を集めている。職種限定合意があった社員の地位確認請求訴訟で、東京地裁は2007年、請求を認めたが、一般論として「配転を命じる正当な理由があるとの特段の事情が認められる場合は、配転を有効と認めるのが相当」との考え方を示した。
 労働問題に詳しい金久保茂弁護士は「解雇よりも職種変更を強制する方が現実的との考えによるもので、ほかの裁判にも影響を与えるかどうか注目される」としている。

ポイント① 職種限定の合意は労働契約書上に明記するべき
ポイント② 同意が得られず解雇する場合でも会社は回避努力が必要

2009年3月13日

雇用調整助成金 残業分の減額せず

厚労省、支給要件を緩和

 厚生労働省は従業員を解雇せずに休ませることで雇用を維持する企業を助成する雇用調整助成金の支給要件を緩和する。休業者が残業をした場合、残業時間相当分を休業時間から差し引き助成金を減らしていたが、この要件を撤廃。十三日に職業安定局長名で通知する。与党が十二日開いた新雇用対策プロジェクトチーム(座長・川崎二郎衆院議員)で明らかにした。
 休業とは事業主が指定した期間内におこなうもので、一時間の休業でも休業者となる。雇用調整助成金を利用する企業は、休業者を職業訓練に出すことができる。どんな教育訓練が対象になるのかが不明確だったため、企業から不満が相次いでいた。「企業がもともと実施していた訓練」など一定の訓練以外はすべて認めることにする。(21.3.13 日経新聞 -労働問題-)

雇用保険改正 月内に施行も

離職集中に対応
 
 雇い止めなどに対応する雇用保険関連法案を巡り、桝添厚生労働相は12日、年間離職者の約1割が3月31日に集中している傾向を明らかにした。「4月1日施行」を目指す政府案の問題点が浮き彫りになり、それ以前の「年度末の失業者を含んだ適用」を求める野党側の主張に沿った修正が進む可能性が強まった。
 参院予算委員会で小林正夫氏(民主)の質問に答えた。3年の派遣期限を一斉に迎える「09年問題」の要素が加わる今年3月は、職を失う人がさらに膨らむ可能性がある。桝添氏は雇用保険以外の手段で対応する考えを示した。
 また、麻生首相は12日の同委員会で、強い意欲を示してきた雇用保険料率の引き下げについて「(雇用情勢
は)悪化しており、賃金アップになかなか結びつけ(考え)られてないという指摘は正しい」と述べた。企業負担軽減を賃上げの原資につなげようとした当初の狙いが現状では難しいことを認めた。
 雇用保険関連法案を審議する衆院厚生労働委員会は12日、修正に向けた与野党の実務者協議を始めており、18日の委員会採決をめざしている。(21.3.13 朝日新聞 -労働問題-)

残業代不払い容疑 古奈屋を書類送検

カレーうどんチェーン

 従業員に長時間のサービス残業をさせていたとして、池袋労働基準監督署は12日、カレーうどんチェーン店「古奈屋」(本社・東京都豊島区)と同社の戸川貞一社長を、労働基準法違反(時間外、休日及び深夜の割増賃金不払い)の疑いで書類送検した。07年に同労基署が是正勧告したが従わず悪質性が高いと判断した。
 調べでは、古奈屋は当時、残業代について1ヶ月に30時間を上限とする打ち切り制を導入していた。その場合でも、超過分については、残業代や深夜割増賃金を支払う義務があるが、不払いだった。
 確認された例では残業が月100時間を超し、1ヶ月当たりの不払い残業代が約20万円にのぼる人もいたという。
 古奈屋は83年に東京・巣鴨本店を創業。現在は六本木ヒルズなどの計3の直営店を展開している。(21.3.13 朝日新聞 ー労働問題-)


2009年3月12日

確定拠出年金の運用商品

確定拠出年金の運用商品

   追加や除外、企業責任  企業年金連合会

 企業年金連合会は運用実績に応じて受給額が変わる確定拠出年金(401k)を導入する企業が加入者に対して負うべき責任の範囲を示した論点をまとめた。投資教育や中途脱退者への説明義務は「最低限果たすべき責任」と明記。一度用意した運用商品の入れ替えをせず放置する企業が多いなか、運用商品の追加や除外など法律には書いていない事項についても「考慮すべきだ」と指摘した。

 企業年金連合会が設けた「企業型確定拠出年金の今後のあり方に関する検討会」がまとめた。同検討会には損害保険ジャパンなど企業8社のほか、運用商品の情報を提供する運営管理機関などが参加。7月をめどに提言をまとめる。
 同検討会は報告書で退職時にどういう説明をすれば放置者を減らせるかという具体的なノウハウを紹介し、企業の参考にしてもらう。(21.3.12 日経新聞 -労働問題-)

2009年3月11日

常用労働者雇用が過剰に

 厚生労働省が十日発表した二〇〇八年十-十二月期の労働経済動向調査によると、正社員など常用労働者が「不足」と答えた企業の割合から「過剰」と答えた割合を引いた過不足判断指数(DI)は全産業で前回調査比二四ポイント低下のマイナス一一となった。過剰超過に転じるのは二〇〇三年四-六月期以来、五年半ぶり。
(21.3.11 日経新聞 -労働問題-)

不二越、全員自宅待機に

今春入社予定の73人・受注急減で半年間

 工作機械メーカーの不二越が今春入社する予定の新卒者七十三人全員を四月から六カ月間、自宅待機させることが十日、明らかになった。主要顧客である自動車メーカーの減産が広がり、受注が急減したため、人員計画の見直しを迫られた。
 不二越の内定者七十三人の内訳は高卒二十八人、大卒など四十五人。雇用契約は継続し、期間中は初任給の六割を保障する。受注が早期に回復すれば待機期間を短縮するが、「悪化すれば延長することもあり得る」(人事部)という。内定者に対しては、本社ですでに事情を説明した。
(21.3.11 日経新聞 -労働問題-)

2009年3月10日

SE「名ばかり管理職」認定

SE「名ばかり管理職」認定

    東京地裁 残業代4500万円支給命令

 職務上の権限を十分に持っていないのに「管理監督者」とされ、残業代が支払われなかったのは不当だとして、ソフトウエア会社の社員3人が未払い残業代の支払いなどを求めた訴訟で、東京地裁は9日、原告の訴えをおおむね認め、会社側に3年半分の残業代など計4500万円の支払いを命じる判決を下した。

 判決によると、3人はシステムエンジニアで、90~93年に管理職の課長代理に昇格。基本給の30%相当の特励手当が支払われる代わりに残業代は出なくなった。3人は月平均18~62時間の残業を行ったと認定された。判決は「原告らは部下の人事考課や昇格を決める権限を持っていない。プロジェクトチームの構成員を決定する権限すらなく、(管理監督者の定義である)経営者と一体的な立場にあるとは到底いえない」とした。原告側代理人は「名ばかり管理職がホワイトカラーでも蔓延している実態があらためて確認された」としている。
(21.3.10 朝日新聞 -労働問題-)

2009年3月 9日

「心の病」も休業保障

「心の病」も休業保障


  「就業不能保険」で新商品


 日本生命保険は4月、ケガや病気で長期間働けなくなった会社員に保険金を支払う「就業不能保障保険」の新商品を投入する。新たに妊娠・出産に伴うケガや病気を保障対象に含めたほか、特約をつければ「心の病」による休業も保障する。個人向けではなく企業向けの団体保険とし、日生と契約した企業の従業員が加入できる。

 就業不能保障保険は休んだ期間に応じて保険金を支払うが、新商品では保険金支払いの限度期間も現在の24カ月から36カ月に延長する。10万円の死亡給付金をなくすなど商品内容もわかりやすく改める。

 日生は現在も団体向けの就業不能保障保険を扱っているが、保険料収入は年5億円にとどまる。同保険の市場規模は現在の年百億円から将来は年千億円まで膨らむと日生は予想しており、新商品で顧客を開拓する。(21.3.9 日本経済新聞 -労働問題-)

2009年3月 6日

ワークシェア すれ違い

ワークシェア すれ違い

   経営側意欲 労組は慎重

 今春闘では、経営者側が一人当たりの労働時間を縮めて仕事を分け合う「ワークシェアリング」を提案するケースが増えてきた。組合側は早急な導入に慎重な姿勢をみせており、先行きは不透明だ。
 「ワークシェアは人員削減と同じ効果が得られ、すぐに事業も再開できる」
 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は2月の記者会見で、ワークシェアの検討に言及。3月から生産部門だけでなく、事務職など間接部門を含めたワークシェアを実施する方向で労使交渉を進める。
 日産に加え、東芝やJFEスチールなど日本を代表する大手メーカーで、ワークシェアを検討する動きが相次いでいる。ワークシェアという言葉は使っていないが、富士通の半導体子会社、富士通マイクロエレクトロニクスは1月から三重、福島、岩手の3工場の勤務体系を「2交代」から「3交代」に改めた。一人当たりの労働時間は3分の2に縮むため、給料も減るが、人員削減を避けることができる。日本電産は、2月から本社とグループ会社を対象に最大5%の賃金カット。同時に、人員の再配置を行う。
 ただ、経営者側が意欲を見せるワークシェアも、「雇用維持は経営者の当然の責務」と考える労働組合には慎重な見方が根強くある。賃金の削減は全従業員に及ぶためだ。
 三洋電機は03年、掃除機や扇風機の国内工場でワークシェアを導入したが、約10カ月で打ち切った。同社労組の堀口成一委員長は「収益の回復が望めないのなら、ワークシェアは問題先送りするだけだ。事業構造そのものを問い直す必要があった」と話す。


    非正規社員の処遇配慮する必要も

 
 ワークシェアで先行する欧州では、従業員の労働時間を短縮することで、失業者の新規採用枠をつくる「雇用創出型」を導入する企業が多い。
 日本では、ITバブル崩壊後の02年に政府と日経連(現日本経団連)、連合の3者がワークシェア導入に向けて基本合意したが、業績悪化時の生産調整に合わせて労働時間を減らす「緊急避難型」が主流で、以前からあった時短や一時帰休と違いはない。
 労働者の3人に1人にまで増えた非正規社員の削減が進むなか、正社員の雇用だけが優先されるワークシェアについて、労働政策研究・研修機構の浜口桂一郎統括研究員は「非正社員を『仲間はずれ』にし、自分たちだけで雇用を維持しようする正社員に対し、社会の反発の目が向かいかねない」と指摘する。
 非正社員が構成者の4割を占める労働組合「全国ユニオン」は09年春闘で「緊急ワークシェアリング」を提唱。正社員向けの賃上げ原資の1部を非正社員の雇用確保に充てることを経営側に求めるなど、新しい考え方のワークシェアを模索する動きもある。
 労働問題に詳しい慶応大の樋口美雄教授は、「不況をしのぐ手段ににとどまらず、日本社会の持続可能性を念頭に置いたあり方を議論すべきだ」と話す。(21.3.6  朝日新聞 ―労働問題―)

2009年3月 5日

日立「無給の休日」導入

日立「無給の休日」導入


    毎月平日の1日
    全社員対象  労組に提案


 日立製作所は4月から毎月平日のうち1日を無給の休日にする方針を決め、労働組合に提案した。対象は間接部門を含む国内の全社員約4万人(単体ベース)で、月額賃金は3-5%減る見込み。日立は2009年3月期に7000億円の最終赤字になる見通し。異例のコスト削減策で収益改善を急ぐ。
 産業界では、減産などのため賃金を一定割合カットして所定労働日に休む『休業日」を設ける企業はあるが、無給扱いの休日を増やすのは珍しい。日立は土日や祝日といった従来の休日に加え、平日1日を休日とし、総務や経理などの事務部門を含む事業所単位で社員が一斉に休む。需要が急減している自動車用機器と消費者向け家電は2ヶ月に平日3日を休日とする。
 人件費で100億円弱の削減効果があるほか、、事業所単位の休日とすることで光熱費の減少も見込む。期間は10年3月までを予定しているが、賃下げに難色を示す労組が反対すれば計画通り実施できない可能性もある。
 自動車や電機など製造業では生産調整の一環として、工場を中心に休業日を設ける動きが広がっている。日立は全社員を対象に休日を増やすことで、生産性向上を促す。(21.3.5 日本経済新聞 ―労働問題―)

2009年3月 4日

中小退職金共済2249億円の赤字 今年度見込み

厚生労働省は2日、中小企業向けの退職金制度「中小企業退職金共済」の2008年度の収支見込みが、2249億円の赤字になることを明らかにした。
 現行の会計制度に変更された03年度以降、最大の赤字幅となる。赤字は2年連続で、08年度末の累積赤字も3813億円にあがる見通しだ。世界的な金融危機による株価下落の影響で、積立金の運用損が1931億円になることが響いた。(21.3.4  朝日新聞 -労働問題-)

2009年3月 3日

告発社員 救済申し立て

オリンパスで「様々嫌がらせ」


 精密機器メーカー「オリンパス」のコンプライアンス(法令順守)の通報窓口に上司らを告発したところ、配置転換などの制裁を受けたとして、同社社員の浜田正晴さん(48)が2日、東京弁護士会に人権救済を申し立てた。申し立て後、東京霞が関の司法記者クラブで記者会見した浜田さんは「誇りを持って働いてきたのに、様々な嫌がらせを受け、精神的に追いつめられている」と心情を訴えた。
 申立書によると、浜田さんは通報から2か月後の2007年8月、「部長付」という特殊な肩書きで閑職への異動を言い渡された上、約1年半にわたって①業務命令で、部署外との連絡を原則禁止されている。②長期病欠者らに下される最低水準の人事評価になった③毎月、自分だけに実施される密室での特別面談で、暴言を浴びせられた――などのパワーハラスメントを受けていると主張している。
 記者会見で、浜田さんは「今の状況はまるで牢獄。会社の信頼を守るための行動が、こんな仕打ちとなって返ってきたことに、どうしても納得ができない」と話した。
 浜田さんは取引先から機密情報を知る社員を引き抜こうとしていた上司の行為が、不正競争防止違反(営業秘密の侵害)に当たる可能性があると判断し、07年6月、コンプライアンス窓口に通報。窓口の責任者は、通報者名が分かるメールを浜田さんの上司らに送信している。
 オリンパス広報IR室は「正式な連絡を受けていないのでコメントできない」としている。(21.3.3 読売新聞 -労働問題-)

2009年3月 2日

中小企業求人6000人あります

中小企業求人6000人あります


    社員「やりがい知って」経産省、1400社1冊に


 職を失う人が増えている一方で、中小企業の求人は「仕事がきつい」とういイメージから敬遠されがち──。こんな行き違いをなくそうと、経産業省は採用意欲を持つ約1400社の情報をまとめた冊子をつくり、ネット上でも公開した。「人材育成に優れた企業を掘り起こした」という。
 冊子は、各都道府県別に企業を紹介。何をつくっているか、どんなサービスをしているかといった企業の概要紹介に加え、人材育成方針なども記載。社長や社員の顔写真とともに「他企業にはまねできない製品製造に携われるのがやりがい」「店の常連のお客様に顔と名前を覚えていただけたときはうれしかった」といった生の声も載せている。具体的な求人数や勤務条件などは記載しておらず、各社に問い合わせる必要がある。求人数は合計では約6千人という。
 全国のハローワークやジョブカフェに置くほか、経産省ホームページでも見ることができる。経産省は、業種や勤務条件だけでは見えない企業の魅力を伝え、新たな雇用につなげたい考えだ。
(20.3.2 朝日新聞 -労働問題-)